ついにアマプラで配信開始!映画『ゴジラ-1.0』(ゴジラマイナスワン)。ゴジラ70周年記念作品!戦後の日本に超巨大なゴジラが上陸します!
戦後復興中の日本が破壊されてマイナスに!その驚愕の結末とは?
作品情報・キャスト
あらすじ・ネタバレなしの感想
正直な感想・評価(ネタバレあり)
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
考察:ゴジラのメタファー、最後の敬礼やマイナスワンの本当の意味、典子の首のアザ
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
映画『ゴジラ-1.0』作品情報・予告
制作国:日本
上映時間:2時間5分
英題:『GODZILLA MINUS ONE』
ジャンル:特撮、SF怪獣
年齢制限:G(年齢制限なし)
監督・脚本:山崎貴(『STAND BY ME ドラえもん 』『寄生獣』)
制作:東宝スタジオ|ROBOT
撮影:柴崎幸三
音楽:佐藤直紀
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『ゴジラ-1.0』キャスト
登場人物 | キャスト(『出演作』) |
敷島浩一(しきしま こういち/元特攻隊員) |
神木隆之介(『すずめの戸締まり』『ノイズ』実写『ホリック xxxHOLiC』実写映画『るろうに剣心』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『天気の子』『らんまん』) |
大石典子(おおいし のりこ) |
浜辺美波(『サイレントラブ』『もしも徳川家康が 総理大臣になったら』『シン・仮面ライダー』『金の国 水の国』『ドクターホワイト』) |
水島四郎(みずしましろう) |
山田裕貴(『東京リベンジャーズ』実写『耳をすませば』『余命10年』) |
太田澄子(おおたすみこ) |
安藤サクラ(『怪物』『ある男』『万引き家族』『BAD LANDS』) |
野田健治(のだ けんじ) |
吉岡秀隆( 『Dr.コトー診療所』『ALWAYS 三丁目の夕日』Netflix『新聞記者』) |
橘宗作(たちばな そうさく) |
青木崇高(『ミッシング(2024)』実写『るろうに剣心』『HOKUSAI 北斎』) |
秋津淸治(あきつ せいじ) |
佐々木蔵之介(『マイホームヒーロー』『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』『HOMESTAY ホームステイ』) |
浜辺美波さんは『シン・仮面ライダー』にも出演していました。特撮映画界隈の新たなヒロインですね!
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『ゴジラ-1.0』あらすじ
敷島浩一(神木隆之介)は特攻隊として飛び立つが、命を落とす決心がつかず離島にある飛行場に着陸。夜にその島にゴジラが現れた。
恐怖に駆られた敷島は戦闘機でゴジラを攻撃することができず、その結果として整備士の橘宗作(青木崇高)以外の兵士が全員ゴジラに殺された。
そして終戦。敷島は絶望して帰還する。東京は米軍による大空襲のあとで、焼け野原だった。
近所に住む太田澄子(安藤サクラ)は、「あんたら兵隊が不甲斐なかったせいでうちの家族が死んだ」と敷島に怒りをぶつける。
敷島の家に、身寄りのない典子(浜辺美波)と彼女が助けた赤ちゃん・アキコが居座ることになった。
やがて敷島は海中にある機雷撤去の仕事を始める。
メンバーは元軍人で船長の秋津(佐々木蔵之介)、手伝いの水島(山田裕貴)、学者の野田(吉岡秀隆)だ。
4人で木造りの船に乗り、機雷を見つけて爆発させる作業を続けた。
数年後、超巨大化したゴジラが東京に現れる。戦後復興にはげんでいた東京は再び焦土と化すのか…。
『ゴジラ-1.0』ネタバレなし感想
怪獣映画の恐怖だけでなく、泣けるヒューマンドラマの要素もあり。
『シン・ゴジラ』は超えないっしょ。と思っていましたが、並ぶクオリティだと思いました。
というか、みんなで協力してゴジラをどうにかする流れは完全に『シン・ゴジラ』の流れをくんでいます。
『シン・ウルトラマン』の復習として、映画『シン・ゴジラ』(Shin Godzilla)を観直すと、構造・メッセージ性・コンセプトが非常に優れていることに改めて感動! ゴジラが何と闘っていたか?、ラストのゴジラ人間の意味、牧悟郎教授の目[…]
おすすめ度 | 95% |
世界観 | 95% |
ストーリー | 88% |
Filmarks | 4.0/5点中 |
IMDb(海外レビューサイト) | 8.9(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト)※随時更新 | 批評家 % 一般の視聴者 % |
※以下、邦画『ゴジラ-1.0』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『ゴジラ-1.0マイナスワン』ネタバレあらすじ解説
焦土と化した銀座…
敷島の戦争はまだ終わっていなかった。生き残ってしまったという思いが強く、戦死者たちの亡霊に夜な夜な夢でうなされていたのだ。
トラウマのせいで典子とも男女の関係になれない。
ゴジラがアメリカの艦隊を襲ったということで、敷島や秋津の船は時間稼ぎのために沖合に駆り出される。海中からゴジラが現れた。敷島が島で見たときよりもはるかに巨大化している。
敷島たちの船は逃げながら機雷でゴジラを攻撃。機雷が口の中で爆発したゴジラはダメージを負うが、すぐに再生する。
日本の軍艦が到着して大砲でゴジラを砲撃。しかし、ゴジラの放射線流をくらって軍艦は一瞬にして破壊された。
ゴジラは海へ消えていく。敷島たちは生き延び、救助された。
数日後、ゴジラが日本に上陸して銀座の街を襲う。
銀座で働いていた典子はゴジラに襲われて死にそうになるが、敷島に助けられた。
ゴジラの尾が青白く光って逆立ち、放射線流が発射される。そして信じられないほどの爆風が人々を襲った。
典子は敷島をかばって吹き飛ばされて消えた。
放射線流の直撃地点は核爆弾が落ちたようになっており、巨大なキノコ雲が立ち登る。黒い肺の雨が降り注ぎ、敷島は絶望して泣き叫んだ。
典子は死亡した可能性が高く、葬式がとり行われた。
ゴジラはまたいつ上陸するかわからない。しかし日本政府も米軍もゴジラに対する対策を立ててくれない。
民間人たちが集まってゴジラ掃討作戦を立てることになった。
学者の野田がワダツミ作戦を立案し、元軍人たちに声がかかる。典子の死に絶望した敷島や、秋津、水島も参加することに。
わだつみ作戦はゴジラにフロンガスを巻き付けて爆発させ、海中に一気に沈めて水圧でつぶす!というものだ。
それでもゴジラが死ななかったときのために、巨大な浮袋で急浮上させて減圧でダメージを与える作戦も備えられていた。
敷島はゴジラを戦闘機で誘導する係となった。
敷島は橘宗作を呼び出し、戦争で未投入だった日本軍の戦闘機を整備してもらう。
ラスト結末:ワダツミ作戦
そんな中、ゴジラが近づいているという連絡が入った。
秋津と野田は、若い水島に「戦争を経験していないおまえは船に乗るな」と言い放った。
そしてワダツミ作戦が決行される。
しかしゴジラは思ったより早く上陸。敷島が戦闘機でゴジラを海に誘導する。
戦艦が野田の指示で海上を旋回し、海に入ってきたゴジラの体にフロンガスのボンベを巻きつける。
秋津が爆破のボタンを押し、ゴジラは一気に深海へ引きずり込まれた。
ロープがゴジラに引っ張られる、まだ生きているようだ。
今度は野田が浮袋を稼働させる。しかしゴジラは袋を食い破り、減圧のための引き上げが途中で止まってしまった。
水島が近隣の漁船を率いてやってきた。戦艦や漁船は連携してロープを引っ張り、ゴジラを浮上させる。
海上に浮上したゴジラはかなりのダメージを負っていたがまだ生きていた。放射線流を発射しようとしている。野田や秋津は絶望した。
その瞬間、敷島の戦闘機がゴジラの口に突っ込んだ。そして戦闘機に搭載されていた爆弾が大爆発。
顔が崩壊したゴジラは、放射線流のエネルギーで自爆した。
敷島は脱出してパラシュートで降り立った。橘が戦闘機に脱出装置をつけていてくれたのだ。
典子が生きていると電報が入った。敷島は病院にいる典子に会いに行き、涙を流す。
その頃、沈みゆくゴジラの細胞は再生しつつあった。
終わり
映画『ゴジラ-1.0マイナスワン』ネタバレ感想・評価レビュー
良かった点:超迫力の令和ゴジラ!
まず、ゴジラが圧倒的に怖い!鳴き声や振動の重低音が半端じゃありません!
私は音響のよいDolby Atmos(ドルビーアトモス)で鑑賞しましたが、最初のゴジラの鳴き声からして迫力がありすぎて怖かったです。
ゴジラのビジュアルも完璧でした。最初はハリウッド版・ゴジラのデザインを逆輸入したかのような恐竜型。巨大化すると日本の昔ながらの直立型になります。
顔が小さめなのが現代的ですね。
ゴジラの目もリアルで怖いですし、肌もきめ細かくてゴツゴツしていて生理的に気持ち悪い。
こんなゴジラが大スクリーンに映し出されるのですから、スリルと臨場感がすごかったです。
放射線流の表現も核兵器のようで、エンタメとして迫力がある!というより、むしろ核の恐怖を想像して鳥肌が立つほどでした。
戦艦などが一瞬で微塵と化すシーンはリアルで、すごく怖かったです。
「ゴジラも核兵器もダメ絶対!」と思いました。
放射線流を出す前に尻尾が青光りして、鱗が逆立っていく“逆鱗”の表現もカッコよすぎ。これは子供が夢中になると思います。
上映後に子供たちがゴジラの話ばっかりしているのを目撃。余程おもしろかったのでしょう。その光景を見たわたしも「うむ!」とうなづいていました。
製作費は20億円前後のようですが、ハリウッドの大作をはるかに凌駕する満足感が得られた神作でした。
しっかりお金をかけて(それでもハリウッド大作の10分の1くらいですが)、最高の特撮映画ができあがったことにも安堵感というか、「邦画界はまだ終わってない!」という希望が持てました。
シリアスな戦争映画
『永遠の0』や『アルキメデスの対戦』など大ヒットした戦争映画を手がけた山崎貴が監督・脚本を務めたこともあって、戦争映画としても非常にシリアスで引き込まれました。
特攻隊から逃げた敷島(神木隆之介)は、自分の勇気のなさから他の兵士を死なせてしまいます。二重の絶望ですね。
終戦後も彼の中の戦争は終わりません。典子のことも好きですが、関係を築く自信は持てません。
そんな敷島がゴジラを倒す結末には、計り知れないほど大きな感動がありました。
敷島が生き延びたことには確かに意味があったのです。これは戦争で生き延びて自責の念に駆られている全帰還兵にとっての救いの結末だと思います。
秋津(佐々木蔵之介)や野田(吉岡秀隆)が戦争経験のない水島に「戦争を経験していないのは幸せなことだ。お前は作戦に参加するな」と突き放したシーンも涙ボロボロでした。
自分が貧乏くじを引いても日本を守りたい。若者の未来を救いたい。そんな大人たちの決死の思いがヒシヒシと伝わってきました。
また、戦争映画ではありましたが、反戦や核兵器根絶のメッセージが顕著にあったかというとそうでもなかったと思います。
戦争を憎む!というより、計り知れない心の傷を負ってしまった後でどう生きるかのメッセージが強かった印象です。
政府の無能っぷりを突きつけつつ、政府を批判するというより誰かが立ち向かわなければならないという建設的なベクトルにシフトしていたのが良かったです。
思想が反映されすぎておらず、ノイズがなかった点も良かったです。
ダメな点
『ゴジラ-1.0マイナスワン』にダメなところはないです。
細かいところを強いていうならゴジラが歩くときに上半身があまり動かなくて不自然な気もしましたが、まあそれがゴジラですし、過去作へのオマージュなのかもしれません。
あとは作戦について、「深海の圧力で壊れない装置(浮き袋の)とか、短期間で作れるの?」とか色々な疑問はチラリとよぎりましたが、ハッキリ言って変に現実的な洞察は無視でいいと思います。(大人の悪いクセですね。)
なんといってもゴジラですからね。変なところにツッコミを入れるのは野暮なだけです。
ストーリー展開についてもリアリティラインを上げすぎないで見るのが正解だと思います。それができるのが秋津や野田のような大人の流儀でしょう。
仮に「敷島と典子が傷をなめ合うように男女の関係になる」とか、「太田が売春もしていて…」とかリアルにしたとしても、メインが怪獣ゴジラ!なのでバランスが悪くなって上手くいかない気がします。(何より子供が見られなくなっちゃいますしね。)
登場人物の価値観が古いなどの指摘もあると思いますが、時代設定が戦後の作品にそういうこと言い始めるとキリがないのであまり気にしなくていいでしょう。
とにかく、ちゃんと「これくらいのリアリティラインで見てくれよ」と提示がされていたので、映像、演出、脚本、演技のどれをとってもマイナスポイントはありませんでした。
気になる部分は、子供も含めて幅広い客層が見られるように取捨選択された結果です。
『ゴジラ-1.0マイナスワン』考察ネタバレ:マイナスワンの本当の意味
ゴジラのメタファー:なぜ最後に敬礼したのか?
敷島は前向きに生きようと決心した直後に典子を失い、「許しちゃくれねえってか…」と言いました。
このセリフからも、敷島が戦没者の怨霊をゴジラに重ねていることがわかります。
敷島だけでなく野田や秋津など、戦争へ言った者は少なからず「なぜ自分は生きて戻ったのか?仲間と一緒に死ぬべきだったのではないか?」という自責の念を抱えています。
そんなマイナスの感情の集合体がゴジラなのです。
敷島はゴジラを見て、戦没者が自分を死の世界に引きずり込もうとしていると考えたのでしょう。
しかし橘との再会で、生き残ることが大事だと決意します。
最後には自爆・崩壊して沈みゆくゴジラに向かって、軍艦に乗っていた人たち全員が敬礼をしていました。
メタ的に考えれば、ゴジラを倒す作戦は、生き残った人々が戦没者に対して行った鎮魂の儀式なのです。
ゴジラは、生死を分かち合いたかった仲間や家族の叫びの集合体のよう。だからこそ東京に上陸したのだと思います。
敷島たちは、大切なのはゴジラ(戦没者)と一緒に滅ぶのではなく、戦没者に敬意を表して見送り、これからの日本を復興させることだと気づいたのでしょう。
だからこそ最後にみんながゴジラに敬礼したのです。いろんなフェーズから捉えられる素晴らしいラストですね。
マイナスワンとは…
戦争で日本はゼロになった。そこへゴジラがきてマイナスワンとなった。表面上はそういう意味です。
ただよく考えると、マイナスワンはゴジラ以外にも存在します。敷島や典子、太田の心の傷です。
ゴジラの襲来でマイナスになった!というよりは、ゴジラと人間のマイナス同士の衝突に見えました。
生き残った者の負の感情と、敗戦や戦没者、ゴジラ来襲という負の事柄。この2つがマイナス×マイナスでプラスになるような感動的な結末でした。
ゴジラの来襲で敷島ら帰還兵たちが一致団結して前に進むエネルギーが生まれたわけで、「雨降って地固まる」的な様相を呈しています。
結果としてゴジラがしたことは、戦死者が生き残った者にしてあげたかったことと同じなんですよね。そこにも大きな感動がありました。
典子の首のアザ:G細胞
病院の典子の首に黒いアザがありました。
爆風での傷?放射能の影響?などさまざまな推測ができますが、銀座にはゴジラの肉片が飛び散っていたらしいので典子はG細胞に取り憑かれてしまったのでしょう。ゴジラ被爆です。
G細胞は再生能力が高いです。爆風で吹き飛んだ典子は、G細胞の再生能力で助かったのかもしれません。
広い視点でとらえればマイナスワンの刻印にも見えますね。
典子が今後ゴジラに体を乗っ取られてしまうかはわかりませんが、すごく不穏なラストです。
再生するゴジラの肉片と典子のアザは、戦争の消えない負の側面=-1.0を表現しているようでもあります。
続編があるとすれば、ゴジラの復活の過程と典子のアザの大きさが比例して怪獣化してしまう悲しい光景が浮かびます。
そのとき、敷島や日本国民は再び立ち上がって戦うことができるのでしょうか。
ゴジラは生きている?
最後の最後でゴジラの肉片が再生され、死んでねえ!!って感じで終わりましたね。
これは『シン・ゴジラ』の結末にも似てますが、恐怖はまだ終わっていないというホラー系の映画あるあるでもあります。
敷島たち生き残った者が未来へ進んだいっぽうで、絶望はそんなカンタンに消えないとの表現をしているのでしょう。
ただ「また東京に上陸する可能性がある!」というよりは、消えない絶望=マイナスワンを俯瞰的なメッセージとして残しただけに思えました。
まだ終わっていない…続編の計画がある!ではなく、少し不穏なラストにしたかっただけな気がします。
最後のまとめ
『ゴジラ-1.0』は、迫力の怪獣アクションよし!シリアスなヒューマンドラマよし!キャストの演技もよし!の三拍子がそろった傑作でした。
『シン・ゴジラ』もめちゃくちゃ流行りましたが、今作も大ヒットすると思います。
自分は熱烈なゴジラファンではありませんでしたが、今作でコンテンツとしての素晴らしさを再認識できました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ゴジラ-1.0』(ゴジラマイナスワン)のレビュー終わり!
(記事の画像引用元:公式サイト)
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