映画『ブレット・トレイン』(Bullet Train)。東京から京都まで超スピードの新幹線で殺し屋たちの歯車が狂っていくアクションエンターテインメント大作!
作品情報・キャスト・あらすじ・見どころ、ぶっちゃけ感想・評価、幸運と不運の禅的メッセージ考察ストーリーネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに徹底レビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
作品についての視聴者・口コミアンケートも投票お願いします↓
映画『ブレット・トレイン』作品情報・キャストと演技の印象
原題:『Bullet Train』
ジャンル:アクション・コメディ
監督:デヴィッド・リーチ
脚本:ザック・オルケヴィッチ
原作:伊坂幸太郎 著「マリアビートル」
撮影:エリザベート・ロナルズドッティア
音楽:ドミニク・ルイス
ちなみに伊坂幸太郎の原作小説『マリア・ビートル』と設定や大まかな展開は同じもののほぼ別物。映画版はラストが大きく異なります。
デヴィッド・リーチ監督
元スタントマンで、アクション演出の第一人者。『ジョン・ウィック』の共同監督で、 『ワイルド・スピード スーパーコンボ』、シャーリーズ・セロンの『アトミック・ブロンド』、『デッド・プール2』の監督を務めました。
オヤジアクション傑作『Mr.ノーバディ』や、Netflixオリジナル映画『KATE/ケイト』(本作と同じく日本が舞台のヤクザ映画)のプロデュースにも参加しています。
近年のアクション映画になくてはならない最重要人物です!
登場人物・キャスト紹介
登場人物 | キャスト・出演作 |
レディバグ | ブラッド・ピット (『セブン/SE7EN』『スナッチ』『ワンスアポンアタイムインハリウッド』『アド・アストラ』『ザ・ロストシティ』『バビロン』) |
プリンス | ジョーイ・キング (『ザ・プリンセス』『ホワイトハウス・ダウン』『キスから始まるものがたり』Netflix『ファミリー・アフェア』、Netflix『イン・ビトウィーン』) |
タンジェリン | アーロン・テイラー=ジョンソン (『キック・アス』『TENET』) |
レモン | ブライアン・タイリー・ヘンリー (ドラマ『アトランタ』『ゴジラvsコング』) |
エルダー(木村の父) 元ヤクザの幹部。 |
真田広之 (『たそがれ清兵衛』『ラストサムライ』『アーミー・オブ・ザ・デッド』『モータルコンバット』『ジョン・ウィック: チャプター4 』) |
木村雄一 プリンスに息子をビルから突き落とされた暗殺者。 |
アンドリュー・小路 (『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』) |
ホワイト・デス | マイケル・シャノン (『シェイプ・オブ・ウォーター』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』) |
マリア・ビートル | サンドラ・ブロック (『オーシャンズ8』) |
ホーネット | ザジー・ビーツ (『デッドプール2』『JOKER』,Netflix『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール: 報復の荒野』) |
新幹線の車掌 | マシ・オカ |
新幹線の乗務員 | 福原かれん (『スーサイド・スクワッド』カタナ役) |
ネタバレなし感想・あらすじ・海外評価
©︎ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
あらすじ:マリア・ビートル(サンドラ・ブロック)から指令を受けた不運な殺し屋・レディバグ(ブラッド・ピット)。東京から京都駅の新幹線に乗り込み、汽車のシールが貼られたブリーフケースを盗むだけの簡単な仕事のはずだった。荷物置き場であっさりブリーフケースを見つけたレディバグだったが、次の駅で降りようとすると偶然にもレディバグに恨みを持つ殺し屋・ウルフが乗ってきて乱闘になる…。
デヴィッド・リーチが監督なだけあってアクションエンタメとして完成度が高い!
偶然が折り重なりそれぞれの計画が狂っていく流れも見どころ。
登場人物同士のシュールな会話劇も魅力です!
現実味のあるアクション映画が好きな人には向いてないかもしれませんが、一見の価値はあります!
海外では一般の視聴者からは支持され、批評家の評価は微妙な感じ。
確かに脚本や展開が絶妙というほどではなく、ところどころツギハギ感もありますが、アクションコメディなので個人的にはそこまで気にならなかったです。
おすすめ度 | 80% |
シュールな世界観 | 85% |
ストーリー | 82% |
Filmarks | 3.8(5点中) |
IMDb(海外レビューサイト) | 7.5(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 54% 一般の視聴者 76% |
メタスコア(Metacritic) | 49点(100点中) |
※以下、『ブレット・トレイン』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『ブレット・トレイン』ネタバレ感想・評価
シュールとアクションの融合
©︎ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
日本が誇るスマートトイレではしゃぐブラピはもう金輪際みられないでしょう(笑)
個性的な殺し屋たちが新幹線上で予想外バトルを繰り広げるアクション大作でありながら、シュールなコメディ要素もあり、さらにストーリーの根底には禅的なメッセージがある唯一無二の作品でした。
ただ、序盤から中盤にかけては「降りたいけど降りられない。と思ったらコイツ死んでる…」みたいな茶番劇が続くので、やや中だるみ感があったように思います。
また、新幹線もそんなに長くないはずなのに動き回っている殺し屋同士がそこまで鉢合わせしないのも実写だとちょっと不自然です。プリンスとか終盤とこにいたのでしょうか…。
全体的には、伊坂幸太郎の原作小説『マリア・ビートル』の軽妙な雰囲気と、ガイ・リッチー監督の『スナッチ』『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』など時系列シャッフル偶然エンタメを掛け算したような映画でした。
(ブラピは『スナッチ』にも出てますし。)
まさかのあの大スター登場!
ブラピ演じるレディバグはなんと、ライアン・レイノルズ演じる暗殺者カーバーが腹痛欠席した代理で仕事をしていた!
ライアン・レイノルズの顔が回想シーンで一瞬だけ写ります。
これほど効果的なカメオ出演は珍しいと思いました(笑)。
実はデヴィッド・リーチ監督/ライアン・レイノルズ主演の『デッド・プール2』にブラピが一瞬だけカメオ出演しているんですよね。
ブレット・トレイン考察(ネタバレ)
禅が説く幸運と不運
本作は最強の不運を持つ『ダイ・ハード』のブルース・ウィルスみたいなレディバグ(ブラピ)と、幸運に守られたプリンスの対決がひとつのテーマになっていました。
禅にハマっているレディバグはしょっちゅう禅の教えを口にしています。
殺し合いの最中に禅を持ち出して非常にシュールな雰囲気になっていますが、ラストのセリフの悟り具合で、この弾丸列車での修行があながち無駄ではなかったとわかるのが面白いです。
ラストで「運が良い悪いは見方によって違ってくる」と悟ったレディバグ。
禅問答の非風非幡(ひふうひばん/旗を眺め、動いているのは風なのか旗なのか?揺れているのはあんたたちの心だ)に通底するものがあります。
不運か幸運か?揺れ動く禅問答的な問いに全身全霊のアクションで応えたのが本作なのでしょう。
殺し屋たちの銀河鉄道の夜
死にゆく人たちが乗り込む列車…。
『ブレット・トレイン』を見ながら宮沢賢治の小説『銀河鉄道の夜』が心に浮かびました。
殺し屋たちがバトルしながら大切な何かに気づいて悟っていく…。これは『銀河鉄道の夜』のブラピ版ですね(笑)。
もちろん原作者の伊坂幸太郎やアメリカ人のデヴィッド・リーチ監督が『銀河鉄道の夜』をモチーフにしていたかは不明ですが、死の列車に乗り込んで人生を悟るメッセージが似ていると思いました。
↓映画『ブレット・トレイン』のラスト結末解説は2ページ目へ↓
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