映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』。トム・クルーズがスタントなしで超絶アクションに挑むスパイアクションの第7作目です!
作品情報・相関図・キャスト紹介
ネタバレなしの感想
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
ネタバレ考察:2つの鍵の意味やキリスト教・聖書の元ネタ、AIやヴィランの目的、パート2の予想、デッドレコニングの本当の意味
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』作品情報・予告
制作国:アメリカ
上映時間:2時間43分
原題:『Mission: Impossible: Dead Reckoning Part One』
ジャンル:スパイアクション
年齢制限:G(年齢制限なし)
監督・脚本:クリストファー・マッカリー
原作:ブルース・ゲラー『スパイ大作戦』
撮影:フレーザー・タガート
音楽:ローン・バルフ
全世界興行収入:
『ミッション:インポッシブル』シリーズの7作目で、前編のパート1と後編のパート2に分けられています。『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART TWO』は2024年6月28日に公開予定です。
クリストファー・マッカリー監督は『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』に続いて本作でM:iシリーズ3作目。
個人的に、マッカリー監督になってからアクションとストーリーがよりエンタメ的でおもしろくなったと思います。
マッカリーは『ミッション:インポッシブル』シリーズ以外では、サスペンスの傑作『ユージュアル・サスペクツ』や、トム・クルーズ主演『ワルキューレ』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』『トップガン マーヴェリック』の脚本を担当したことで知られています。
トム・クルーズとタッグを組むことが多いですね。
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『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』相関図キャスト
トム・クルーズ
イーサン・ハント役。
事前に公開されていた山からバイクごと飛び降りてパラシュートを開くシーンでは、スカイダイビングを数百回、モトクロスでのバイクジャンプを1万回飛んで練習したそうです。常軌を逸しているとしか思えません。
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役名 | キャスト(出演作) |
グーレス(本作のヒロイン。職業は教師だが…) | ヘイリー・アトウェル(『キャプテン・アメリカ』シリーズ,『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』ドラマ『エージェント・カーター』) |
ガブリエル(メインヴィラン。イーサンの過去を知る) | イーサイ・モラレス(『ザ・タウン』ドラマ『NYPDブルー』) |
パリス(イーサンを狙うフランス人暗殺者) | ポム・クレメンティエフ(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』『アベンジャーズ/エンドゲーム』) |
イルサ・ファウスト(凄腕の女性エージェント。元MI6) | レベッカ・ファーガソン(『グレイテスト・ショーマン』『ドクター・スリープ』 『DUNE/デューン 砂の惑星』『レミニセンス』) |
アラナ・ミソポリス/ホワイト・ウィドウ(闇の武器商人) | ヴァネッサ・カービー(『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』,Netflix『私というパズル』『ナポレオン』,ドラマ『ザ・クラウン』) |
ルーサー・スティッケル(イーサンのチームメンバー:メカニック担当) | ヴィング・レイムス(トム・クルーズ以外でM:iシリーズの全作に出演,『パルプ・フィクション』『デスレース』) |
ベンジー・ダン(イーサンのチームメンバー) | サイモン・ペッグ(『ショーン・オブ・ザ・デッド』『スタートレック』『レディ・プレイヤー1』) |
ユージーン・キトリッジ(IMF理事) | ヘンリー・ツェニー(『ミッション:インポッシブル1』『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』) |
ジャスパー・ブリッグス(イーサンを追うCIAエージェント) | シェー・ウィガム(『世界にひとつのプレイブック』『ワイルド・スピードシリーズ』『ジョーカー』) |
マリー |
マリエラ・ガリガ |
映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』あらすじ
エンティティという人工知能・AIが突如あらわれ、世界各国で最高レベルのセキュリティを破って侵入した形跡が見られた。
スパイ組織・IMFやCIAの上層部は、「このままでは世界がAI・エンティティに支配される」とあわてる。
イーサンはIMFのキトリッジから「元MI6のイルサが奪った鍵を奪い返せ」と指令を受けた。
鍵はロシアの潜水艦・セヴァストポリ号にあったもので、2つの鍵を組み合わせればエンティティを制御できるらしい。
エンティティをコントロールすれば世界を支配できる。各国の情報機関がこぞって鍵を狙っていた。
イルサはある組織から鍵を奪って逃げ、アメリカ政府からも懸賞金をかけられていた。
イーサンはイルサを助けに中東へ向かう。
そして謎の女性・グレースと出会い、自分の過去を知る男、ガブリエルと対決することになる…。
ネタバレなし感想・海外評価
いっぽうで過去のミッションインポッシブルシリーズと比較して、よく考えると話がかなり複雑だと思いました。
潜水艦の事故、AI・エンティティとそれをコントロールする2つの鍵、そこにトム・クルーズ演じるイーサンの過去までからんできます。
登場人物の正体や相関関係がわからないうちにミッションが進んでいくので、いちいち考えながら見ないと細かい部分まで理解できません。
おおざっぱにいうと鍵を奪い合うだけの話なのでなんとなく見てもOKですが、登場キャラの心理描写まで考えると情報量が多すぎて頭を整理しながら目では超絶アクションを追っていく…という感じでした。
まあでも圧倒されたというか、劇場で見て大満足の映画でした。
海外レビューでも批評家・一般客ともに超高得点です。迷っているなら見に行った方がいいのは間違いありません。
おすすめ度 | 90% |
アクション | 98% |
ストーリー | 85% |
IMDb(海外レビューサイト) | (10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 96% 一般の視聴者 94% |
メタスコア(Metacritic) | 81(100点中) |
※以下、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のストーリーネタバレありなので注意してください!
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』考察(ネタバレ)
2つの鍵の意味!ガブリエルの目的
今作で追っていた2つの鍵については、
- 人工知能・エンティティをコントロールするのに必要
- 沈没した潜水艦・セヴァストポリ号で使用する
この2つのことがわかっています。
しかし、鍵で具体的に何をするかの謎は続編パート2に投げられました。
鍵を狙っているのは人類破滅主義者のガブリエルと、なぜか彼をサポートするAI・エンティティです。
ということは鍵を使って人類を破滅させるのが、AIとガブリエルの共通の目的なのかもしれません。
また鍵にはモチーフがあります。
キリスト教の聖書「マタイによる福音書の16章19節」でイエス・キリストがペテロに天国への2つの鍵(英語ではCross keys)を与える描写があります。
金の鍵と銀の鍵の2つで、鍵はペテロからローマ教皇に代々受け継がれたようです。
2つの鍵を手に入れた人物が世界を支配できる権力を持つことは間違いないです。
それだけでなく、人類が開けてはならない天国への扉や、パンドラの箱を開けてしまうことを意味するのだと思います。
デッドレコニング パート2予想:AIエンティティの謎
2つの鍵と人工知能エンティティ、そして潜水艦・セヴァストポリ号が世界支配のキーとなることはわかりました。
ここまでの設定を出しておいて、「2つの鍵を使って潜水艦・セヴァストポリ号の核爆弾を起動させ、世界を脅す!」みたいなありがちな設定はないでしょう。
エンティティは、アメリカ政府が作った人工知能がセヴァストポリ号に接触して自我を持ってしまったAIです。
よって、セヴァストポリ号にさらなる秘密が隠されている可能性が高い…というか艦内には赤い球体がありましたけど、これがエンティティにとって重要なもの、もしくはエンティティ自体なのかもしれません。
とにかく2つの鍵を使えば潜水艦内のエンティティをコントロールできる、または破壊できるのでしょう。
赤い球体は、デジタルな存在であるエンティティの唯一のアナログ部分だというわけです。
まず、エンティティはロシアの制御を逃れるために、レーダーを偽装して魚雷で潜水艦を自爆に追い込みました。
(ちなみに「2つの鍵はエンティティのソースコード」という情報も出てましたがミスリードだと思います。ソースコードなら潜水艦に行く必要はなさそうです。)
十字架の鍵とイーサンの過去
2つの鍵は十字架のカタチをしていました。十字架が意味するものは死です。
そう考えると、過去の因縁に囚われたイーサンとガブリエルが命懸けで追っているのは「死」(メタファー的な意味で)となります。
2つの鍵を2つの死と考えると、イーサンとガブリエルの両方が死すべき運命に向かって突き進んでいるようで切ない…。
さらに30年前の事件では、「マリーではなくイーサンとガブリエルが死ぬべきだった」と示唆されているようです。
デッドレコニングの本当の意味
サブタイトルの「デッドレコニング」とは「推測航法(すいそくこうほう)」という意味で、航路や距離などから過去の位置と現在の位置を割り出して、その情報を元に進むことです。
大まかにいうと、GPSなしで自力で進むイメージですね。
それ以外に「憶測、当てずっぽう」という意味もあります。
本作のタイトルが「デッドレコニング」なのは、まずイーサン・ハントがエンティティや鍵の全貌を理解しないままガムシャラにミッションを行っているからでしょう。
さらに観客の私たちからみても、イーサンの過去やガブリエルとAIの目的、何が悪で何が善かなどの重要なこと(客観的な目的地)がわからないまま話が進んでいくことを表しているのだと思います。
AI・人工知能VSトムクルーズ
今作の敵はAIエンティティだったわけですが、そういえば『トップガン マーヴェリック』でもAI自動操縦の戦闘機が出てきましたよね。
さらにトム・クルーズは以前から「デジタルなトムはいらない。観客はそれを見抜く!」と言っているようで、スタントなしのアクションにこだわっています。反AI主義であることは確かでしょう。
現実のハリウッドでも2023年7月14日から俳優組合のストライキがはじまっています。
Netflixなど配信作品では、俳優にTV放送やビデオ・DVD売り上げのような2次的な収入が入らないこと。俳優の顔や容姿をスキャンしてデジタル化し、スキャンの金だけ払ってずっと使える契約を配信業者に提示されたことが原因です。
トム・クルーズもストライキで来日を中止にしました。いわば現実でも映画でも旗手としてAIと戦っているわけです。
ノースタントで命懸けのカーチェイスや列車での戦闘を撮影したというのデッドレコニングの興行的な成功は、今後のハリウッドにおけるAI使用に影響を与える可能性もあります。
だからこそ、トム・クルーズは命懸けで生身のアクションに挑んでいるのかもしれませんね。
映画の中だけでなく、現実の俳優たちへの未来も切りひらいてくれれば、これぞ「ミッション:インポッシブルの達成」です。
映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』ネタバレあらすじ解説
冒頭
氷におおわれたベーリング海峡をロシアの潜水艦・セヴァストポリ号が進んでいる。
セヴァストポリ号のレーダーはアメリカのものと思われる潜水艦をとらえた。その潜水艦から魚雷が発射される。
セヴァストポリ号の司令官は魚雷を打ち返した。しかしその瞬間、レーダーに映っていた敵の潜水艦が姿を消す。魚雷は旋回してセヴァストポリ号に当たる。
セヴァストポリ号は沈没し、乗組員は全員死亡した。十字架の形をした鍵をつけている乗組員が氷の下で死んでいた。
その後、遺体が回収されたときには鍵は持ち去られていた。
イルサを救出
イーサンはIMFから「イルサが持っている鍵を奪え」と指令を受けた。
イーサンは中東へ行き、賞金稼ぎに狙われているイルサを助けた。
イルサに懸賞金をかけたのがアメリカ政府だと知ったイーサンは、会議中のオフィスに乗り込んでキトリッジ以外を薬で眠らせる。
キトリッジはAI・エンティティと鍵について打ち明け「もう大義を守る戦いはない」と告げる。イーサンは組織にそむいて独自で行動することに決めた。
グレース登場:イーサンの過去
イーサン、ルーサー、ベンジーのチームは、もう1つの鍵を売買しようとしている男の存在を突き止めて空港へ。
イーサンは鍵を持っている男に接触しようとするが、スリの女性・グレースに先を越されてしまった。
イーサンはグレースを捕まえ、鍵を男性のポケットに戻せと脅す。2人は男性を追うが、イスに座った状態ですでに死んでいた。
ベンジーは預け荷物の中に不審な物があると気づき、そのキャリーバッグを見つける。中にあったのは小型の核爆弾だった。爆弾が起動する。ベンジーは解除するための謎解きをしていくがタイムオーバー。しかし爆発はしなかった。
ベンジーからの無線で焦っていたイーサンは、そのすきにグレースに鍵を盗まれる。グレースはイタリアへ飛んだ。
イーサンは空港で30年前に自分がスパイ組織・IMFに入るきっかけになった事件に絡んでいたガブリエルを見つける。
30年前、ガブリエルはマリーという女性を殺した。イーサンはその事件で終身刑になるかIMFになるかの選択を突きつけられ、IMFに入ったのだ。
イタリアでカーチェイス
イーサンはイタリアの警察を動かしてグレースを各国での窃盗容疑で逮捕させた。依頼人が誰なのか聞くが、グレースはスマホで連絡を受けただけなので知らないと答える。
そこへガブリエルの部下で暗殺者のパリスや、CIAのジャスパーたちが現れる。
イーサンは逃げようとするグレースを車に乗せ、イタリアの街でカーチェイスを繰り広げた。
ホワイト・ウィドウ
グレースは依頼人と約束していた宮殿でのナイトパーティーへ行く。イーサンたちもついていった。
宮殿には武器商人ホワイト・ウィドウがいた。グレースにイーサンの鍵を奪えと命令したのは彼女だったのだ。ホワイト・ウィドウがもう1つの鍵を持っているようだ。
ホワイト・ウィドウだけでなくガブリエルとパリスもやってくる。
ガブリエルは「2つの鍵で何をすればいいのか知っているのは俺だけだ」と、ホワイト・ウィドウに交渉する。
ガブリエルはAI・エンティティに守られているようだった。「おまえが刃向かうならグレースとイルサのどちらかが死ぬ」とイーサンに向かって笑う。
ホワイト・ウィドウはガブリエル側につくことになった。イーサン、グレース、イルサは逃げながら敵と戦う。
イーサンはベンジーの声を真似したエンティティに誘導されてグレースとイルサと引き離されてしまう。イーサンはパリスとの肉弾戦で勝利するが、彼女にトドメを刺さなかった。
ガブリエルとの対決でイルサが死亡。イーサンは彼女の死にショックを受ける。
グレースは逮捕されるかIMFに入るかの二択を突きつけられた。
暴走列車:ラスト結末
ガブリエルとホワイト・ウィドウはオーストリアの列車で鍵の取り引きを予定していた。
ホワイト・ウィドウのマスクをかぶって先に列車に侵入したグレースが彼女を気絶させる。
ホワイト・ウィドウはIMFのキトリッジとも取り引きをしようとしていたようだった。グレースはキトリッジと取り引きをしようか迷うが、何が正義かを考えて思いとどまる。
グレースはキトリッジから鍵を奪い、2つの鍵を手に入れた。
ガブリエルは政府の上級職員・デンリンジャーから「沈没した潜水艦・セヴァストポリ号の場所を知っているのは私だけだ」と交渉を持ちかけられる。その言葉を聞いたガブリエルはデリンジャーを殺害。
別の場所から列車に飛び乗る予定だったイーサンだが、ガブリエルが列車の速度を上げたため失敗。
イーサンは山の頂上までバイクを走らせ、1番高い位置からバイクごとジャンプ。パラシュートを開いて列車の窓を突き破って入った。
イーサンは列車の上でガブリエルと対決する。過去の因縁からカブリエルを殺そうとするが、ルーサーに止められる。
ガブリエルはエンティティの計算通りの時間に飛び降り、トラックの荷物に着地して逃亡。イーサンに鍵を盗まれていたことを知って激昂した。
イーサンとグレースは暴走列車の機関部を外す。先頭車両は橋で大爆発に巻き込まれた。イーサンとグレースが乗る車両も次々に落ちていく。2人は後部車両に向かって走った。車両が落下する寸前でパリスに助けられる。
ガブリエルと仲間割れてして胸に刺し傷を負っていたパリスは、2つの鍵を使う場所は潜水艦・セヴァストポリ号だと話して気絶。
グレースはCIAのジャスパーに捕まるが、キトリッジにIMFへ入ると話した。
イーサンはエンティティの脅威を防ぐため、パラシュートで橋から飛び降りた。
映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』終わり。PART TWOへ続く。
映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』ネタバレ感想・評価
バイクで崖から飛び降りるシーンはもちろん、順番に川に落ちていく車両を障害物を避けながら駆けのぼっていくゲーム性の高いシーンも痛快でした。
全部ノースタントですから超絶ですよね。トム・クルーズはもちろん、トムに付き合わされたヘイリー・アトウェルやイーサイ・モラレスら共演者にも拍手を送りたいです。私たちを楽しませるために命を張ってくれてるわけですから、本当にありがとうございます。敬服です。
いっぽうで見ながら頭を使ったというのは、キャラが多くて展開が早いのでそれぞれの細かい行動原理まで考えるのが大変だったということです。
普通なら何も考えずに楽しめるはずのカーチェイスですら、①イーサンとグレース、②暗殺者パリス、③CIA、④現地の警察と4つのグループが登場して混乱しました。
4つの組織が登場するだけならまだしも、この時点では誰が敵か味方か確定していないので、サブキャラであるCIAのジェスパーの行動まで全集中してみることに。
暗殺者パリスなど他に敵がいるのでジェスパーはイーサンを撃つのをためらいましたが、彼の表情を見ていると「CIAの行動が世界平和につながらない」と、イーサンにも共感している部分があるようです。
宮殿での主要キャラの対面のシーンでも、交渉が1対1でなく、①イーサン、②ガブリエル、③ホワイト・ウィドウが誰が味方かわからない状態で駆け引きをしています。さらに観客である私たちから見れば、まだこの時点ではグレース(④)も怪しいうえに、AIエンティティ(⑤)も絡んでるので落ち着いて見られません(笑)。
「みんなの行動原理を考えないと!でも追いつかねえ!」ソワソワしてしまいました。
クリストファー・ノーラン監督の『TENET』ほどではありませんが、情報処理的にはそれに近い難しさを感じました。
頭をフル回転させながら見なければいけないシーンが多いので、アクションを楽しむ余裕が持てませんでした。
あと今回は、画面が斜めになるシーンが多く、格闘シーンなどもわかりにくい場面が多かったです。
これぞ客観的に落ち着いて見られないデッドレコニングな映像体験!ということでしょうか?
『ミッション:インポッシブル』シリーズは最高のアクションを楽しむ映画だと思っているので、観客に頭を使わせるのは正解なの?と思いました。
ネットのレビューとか見ていると、アクション以外はそんなに注意して見てない方も結構いるようで、それくらいの温度感が正解なのかもしれないと思いました。
あとはヒロインの1人、イルサがわりとあっさり死亡。レベッカ・ファーガソン好きなので次作に出ないのは残念です。他作の撮影で忙しかったのかな?
最後のまとめ
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』は、トム・クルーズがノースタントで挑んだ超絶アクションの数々を堪能することができたすばらしい作品でした。
ただスパイアクションとしては、物語の細かい点をリアルタイムで読み取るのが結構むつかしめだった気がします。自分だけでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(Mission: Impossible: Dead Reckoning Part One)レビュー終わり!
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