クリストファー・ノーラン監督のバットマン・ビギンズを久し振りに見返してみました。
個人的には次作の『ダークナイト』より面白いんじゃないか?という感想!
そんなバットマン・ビギンズあらすじをネタバレ有りで解説。
クリスチャン・ベール、リーアム・ニーソンや渡辺謙など豪華キャストや感想、考察などたっぷり紹介していきたいとおもいます。
映画『バットマンビギンズ』あらすじ
幼い頃に両親をチンピラ(チル)に殺害された青年ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)は、心身を鍛えるために世界を旅していた。
しかし、悪と闘うためには悪の心理を知らねばならないと考え、盗みなどのを重ねるが心が迷走。
ヒマラヤ付近の刑務所に収監されているところを、ラーズ・アル・グール(渡辺謙)率いる影の組織の一員デュカード(リーアム・ニーソン)にスカウトされる。
ヒマラヤ中腹にある影の組織の修行場でデュカードに徹底的に鍛えられたブルースだったが、影の組織の悪を徹底的に排除するという思想に疑問を抱き……。
映画『バットマンビギンズ』の見どころ解説
ブルースがバットマンになる過程が楽しめる!
バットマン・ビギンズでは実写映画として初めてブルース・ウェインがバットマンになる過程にフューチャーした物語です。
ティム・バートン版のバットマンでも、どのようにしてブルースがバットマンになったかという部分は描かれていないので、そういう意味で本作は必見!
迫力ある映像
バットマンが次々とチンピラをボコボコにして脅していく様子や、タンブラー(車)によるカーチェイスは迫力満点です!
暗がりでいきなりバットマンの顔がアップになるシーンは一瞬ビクッとしてしまいますが、かっこいいです。
ヴィランのスケアクロウによる心理的な恐怖
バットマン・ビギンズでは内面的な恐怖の克服という大きなテーマが一つあり、幼い頃に傷をおったブルース・ウェインの恐怖心や、登場人物が恐怖で怯える様子が魅力的に描かれています。
その他に、敵のスケアクロウも薬物と恐怖を上手く使った戦法を取ります。
※以後ネタバレあり
映画『バットマンビギンズ』ネタバレあらすじ解説
バットマン始動
ラーズ・アル・グールとデュカードに罪人の処刑を命じられたブルースは反発し、火薬に火をつけそのままラーズのアジトを破壊してしまう。
ラーズは死亡するが、恩師であるデュカードはなんとか爆発から助けだす。
ゴッサム・シティに戻ったブルースは、自分が幼い頃落ちた自邸宅の井戸から、先先代が戦争中に利用していた地下壕を発見。
たくさんのコウモリ住むその場所をアジトとし、会社では応用化学部のフォックス(モーガン・フリーマン)とバットマンが使うスーツや武器を開発。
街の腐敗を生み出しているマフィアのファルコーニ(トム・ウィルキンソン)一味を壊滅させる。
ゴードン(ゲイリー・オールドマン)を汚職に呑まれない誠実な警官だと見抜き、協力するようほのめかす。
スケアクロウ登場
バットマンは違法薬物の流れを追っていたが、案山子のマスクを被った精神科医クレイン=スケアクロウ(キリアン・マーフィー)に強い幻覚毒物を浴びせられ一旦退散。フォックスに解毒剤を依頼する。
地方検事であるブルースの幼馴染レイチェル(ケイティ・ホームズ)は、やっとの思いで逮捕されたファルコーニが、クレインによってアーカム精神病棟行きになったことに不満を爆発させ、クレインを問い詰める。
クレインはレイチェルを病棟内で幻覚毒物を製造し水道管に流している場所へ案内し、毒物を浴びせる。
危機を感知したバットマンはクレインに逆にその毒物を浴びせて倒し、なんとかレイチェルを助け出し解毒剤を投与。
ラスト結末:デュカードの正体
屋敷に戻ると自分の誕生日パーティーにデュカードが現れ、影の組織に再び誘われる。ラーズ・アル・グール(渡辺謙)をいつも表に置いているが、影の組織のボスであり本当のラーズ・アル・グールはデュカードだったのだ。
ブルースが断ると、ラーズは屋敷に火をつける。
ブルースは崩れ落ちた家財で気を失うが、アルフレッド(マイケル・ケイン)によって助け出される。
デュカードはウエイン産業の兵器を盗んでおり、その兵器で水道管へ流した毒物を気化させ、街中をパニックに陥れようとしていた。
あらすじネタバレ4:バットマンVSデュカード
デュカードは手始めに、アーカム精神病棟がある島でそれを実行。精神病棟に収監されていた重要犯罪者たちは街に解き放たれ、島はパニックになっていた。
ゴッサム・シティの水道管と並走しているモノレールに気化兵器ともに乗り込んだデュカードをバットマンが追う。爆走するモノレールの中で肉弾戦を展開しバットマンが辛勝。
一方ゴードンはモノレールを止めるため線路の柱をタンブラー(車)で爆破。「YES!」
バットマンはモノレールから離脱し、デュカードはモノレールごと地下で爆発して死亡。
焼けたウェイン邸で語りあうブルースとレイチェル。そしてゴードンはバットマンを呼ぶためのライトを設置したのだった。
『バットマン・ビギンズ』終わり
映画『バットマンビギンズ』好きなシーン時系列
汚職警官はバンジージャンプでお仕置き!
ゴードンの相棒の汚職警官をお馴染みのワイヤーで捕獲し、建物の上からバンジージャンプのように吊り下げては引っ張る脅しを繰り返します。
この発想はすごく好きでしたし、見応えあるシーンになってます。脅しにバンジーは効果的ですよね!
ケーブ(洞窟)からは滝をタンブラーでジャンプして出入り
タンブラー(車)で洞窟に帰ってくるときも出ていくときも、滝壺をわざわざ勢いつけてジャンプ(車で)しなければならないアジトの構造になっています。
車の速度を間違えたら即事故り崖にクラッシュして死亡!
こんなところでギリギリの勝負しなくてもいいのでは?誰も見てないぞ?
でもそこがかっこいい。きっとノーラン監督は、そのシーンを思い付いて撮りたかったのでしょう。
友達はコウモリだけ!?
洞窟でたくさんのコウモリたちにあり感傷に浸るブルース。
バットマン・ビギンズではなんとコウモリの大群を特定の周波数で操りクレインのアジトを撹乱させるというトリッキーなことまでやってのけます。
コウモリをしっかり見せることで、ブルースがどれだけ寂しいヤツか浮かび上がるのがグッド!
アーカム病棟周りを飛んで恐怖に陥れるバットマン
アーカム精神病棟がある島で、幻覚毒物入りの水が蒸発し近辺がパニック状態になります。
幻覚剤を吸ってしまった近隣住民やアーカム収容患者が恐怖に陥るその上を、霧に紛れて飛行するバットマンがかっこいいです!
幻覚毒物を吸い込んでさらに飛んでいるバットマンを見たせいで、周囲が大パニックになるという面白いシーン!
モノレールが退廃的でいい
街の中心を走る、ブルースの父が作ったモノレール!
今はすっかり寂れていて、モノレールなのにボロい地下鉄のような雰囲気を醸し出しています!
退廃的で見応えありますよ!
映画『バットマンビギンズ』酷評と考察!アクションがダメダメ!
バットマン・ビギンズは細かい点を抜けば、あまり悪いところがなく楽しめる映画なんですが、一つだけ。
アクションシーンが何やってるかわからないという点は許せません。
戦闘シーンなどがごちゃごちゃし過ぎてて、何やってるのかわからないのです。
特に肉弾戦で迫力を出すためにアップのシーンが多いですが、殴り合いのときに顔のアップとかばっかり映されると、どういう攻撃をしているのかという全体像が掴めないのです。
ヒーローものでアクションがわかりにくいって致命的だと思うのですが、そこは映像の綺麗さと雰囲気で誤魔化せるのがノーラン監督なのかも。
映画『バットマン・ビギンズ』キャスト・作品情報
公開年/制作国 | 2005年・アメリカ |
監督 | クリストファー・ノーラン |
脚本 | クリストファー・ノーラン デヴィッド・S・ゴイヤー |
キャスト | クリスチャン・ベール リーアム・ニーソン マイケル・ケイン ゲイリー・オールドマン モーガン・フリーマン ケイティ・ホームズ キリアン・マーフィー トム・ウィルキンソン 渡辺謙 |
音楽 | ジェームズ・ニュートン・ハワード ハンス・ジマー |
興行収入 | 約409億円 |
ティムバートン版バットマンの時からなのですが、バットマンは実写化するとめちゃくちゃ興行収入が見込めるので、悪役や共演者などキャストにもすごいお金かけてます!
1人ずつ見ていきましょう。
ブルース・ウェイン/クリスチャン・ベール
ブルース・ウェイン役のクリスチャン・ベールは、『アメリカン・サイコ』、『アメリカン・サイコ』『バイス』などで主演を務めるイケメン俳優。
スマートな外見とは裏腹に、狂気じみた役作りでも有名です。『マシニスト』での激ヤセが有名。役のために体系を大きく変えるデニーロアプローチをする俳優として知られています。
デュカード/リーアム・ニーソン
俳優のリーアム・ニーソンは、影の同盟の武術家・デュカードの役。忍術をブルースに教えます。
リーアム・ニーソンは『スターウォーズ/ファントムメナス』『シンドラーのリスト』、『96時間』、『アンノウン』、『トレイン・ミッション』などで有名な俳優です。
ラーズ・アル・グール/渡辺謙
ラーズ・アル・グールは、ヒマラヤ山脈の雪山にある、謎の組織・影の同盟のボス。あとあと衝撃の事実が発覚。
ちなみに、渡辺謙の出演時間は2〜3分しかありません。
ゴードン警部/ゲイリー・オールドマン
ゲイリー・オールドマンがなんと、ゴードン警部の役。
ゲイリー・オールドマンは、あのブラッド・ピットが神と崇める個性派俳優。『レオン』『フィフス・エレメント』『裏切りのサーカス』などで知られています。
フォックス博士/モーガン・フリーマン
モーガン・フリーマンが、ブルースの会社の研究者役。バット・スーツとかを共同で作ります。
モーガン・フリーマンは、『ショーシャンクの空に』とか『セブン』への出演など、有名作多数。いろんな映画に助演で出まくっている感があります。
レイチェル・ドーズ/ケイティ・ホームズ
バットマン・ビギンズは、ブルース・ウェインの幼馴染で恋人となるレイチェル・ドーズ役のケイティホームズが可愛いことでも知られています。
ケイティ・ホームズはドラマ『ドーゾンズ・クリーク』への出演で有名な女優。
2006年から2012年まで俳優のトムクルーズと結婚していましたが破局して世間をにぎわせました。
映画『ザ・ボーイ2 残虐人形遊戯』(Brahms: The Boy II)は、ケイティ・ホームズ主演の超つまらないホラーです。ある屋敷に移り住んだ親子。息子がおかしな人形ブラームスの声を聞くようになって悲劇が繰り返されます。 […]
スケアクロウ/キリアン・マーフィー
スケアクロウはバットマン・ビギンズの中ボス的な登場キャラクター。ジョナサン・クレインという真面目そうな精神科医が、幻覚を見せる神経毒を使うスケアクロウとなります。
キリアン・マーフィーはクリストファー・ノーラン監督の映画の常連キャストで、『インセプション』や『ダンケルク』『クワイエット・プレイスパート2破られた沈黙』などに出演しています。
アルフレッド・ペニーワース/マイケル・ケイン
ブルース家の執事、アルフレッド・ペニーワースを務めるのは、名優マイケル・ケイン。映画『サイダーハウス・ルール』などでアカデミー賞助演男優賞を2度も受賞している実力派。
ノーラン監督の最新難解映画『テネットTENET』にも出演。
並べてみると、バットマン・ビギンズのキャストはすご過ぎますね。まさに全員主役級ですね。
ダークナイトトリロジーは豪華キャストのせいで、主役の逆にクリスチャン・ベールの影が薄くなってます(笑)。
バットマン・ビギンズの続編はダークナイト
バットマン・ビギンズはダークナイトトリロジー(ノーラン監督の3部作)の記念すべき第1作(ビギニング)で、続編は『ダークナイト』、『ダークナイトライジング』。バットマンの映画シリーズダークナイトトリロジーを始めて観る人はビギンズからで大丈夫です!
1.バットマン・ビギンズ
2.ダークナイト
と順番になります。
最後に感想まとめ
バットマン・ビギンズについて感想や考察をブチまけてみたわけですが、個人的に面白さはダークナイトより上だと思います。
ダークナイトと比較すると、話のスケールが小さい分、バットマンというキャラクターにマッチしていて違和感が少ないです。
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