映画『スパイダーマンノーウェイホーム』ネタバレ感想 つまらなくてひどい物語評価レビュー

  • 2023年6月18日
CineMag
マーベル映画『スパイダーマンノーウェイホーム』は、過去作のヴィランだけでなく“あのキャラ”まで登場する胸熱展開が魅力!

スパイダーマンとドクター・ストレンジが基軸となり、並行世界であるマルチバースが解放!オクトパスやグリーン・ゴブリンなど過去の敵やMJやネッドも大活躍し、エンタメ性抜群です。

ただ感想で詳しく語りますが、ファン目線では傑作でも、1本の映画として冷静に考えるとイマイチな点も多かったのが難点です。

ぶっちゃけ感想・評価ちょこっと酷評フェーズ4・マルチバース・ヴェノムのMCU参加の考察ストーリーネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに記事をまとめました。

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです)

『スパイダーマンノーウェイホーム』は楽しめた?(投票どうぞ)

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映画『スパイダーマンノーウェイホーム』キャスト・作品情報

公開・制作国・上映時間:2022/01/07・米・148分
原題Spider-Man:No Way Home
監督:ジョン・ワッツ
脚本クリス・マッケナ/エリック・ソマーズ
原作:スティーヴ・ディッコ/スタン・リー
撮影:シェイマス・マクガーヴェイ
音楽:マイケル・ジアッチーノ
前々作:『ホームカミング』(2017)
前作:『ファーフロムホーム』(2019)
製作:マーベル・スタジオ/コロンビア ピクチャーズ 
配給:ソニー・ピクチャーズ

監督のジョン・ワッツはケヴィン・ベーコン主演映画『コップ・カー』などでも有名。

スパイダーマン/ピーター・パーカー|トム・ホランド

スパイダーマン/ピーター・パーカーを演じる俳優トム・ホランド

©︎マーベル・スタジオ/コロンビア ピクチャーズ

トム・ホランドはひょうきんなキャラですが、表情豊かで感動的なシーンの表現も素晴らしいと思います。

ドロドロ胸糞サスペンスNetflix『悪魔はいつもそこに』やなどでも有名。

ドクター・ストレンジ|ベネディクト・カンバーバッチ

ドクター・ストレンジを演じる俳優ベネディクト・カンバーバッチ

©︎マーベル・スタジオ/コロンビア ピクチャーズ

俳優ベネディクト・カンバーバッチは、演技については完全無欠だと思います。個性的で威圧感もあり唯一無二ですね。

マーベル映画『ドクター・ストレンジ』ほか、『裏切りのサーカス』『イミテーションゲーム』Netflix『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(2021)などで高い評価を得ています。

MJ|ゼンデイヤ

MJ役の女優ゼンデイヤ

©︎マーベル・スタジオ/コロンビア ピクチャーズ

本名はミシェル・ジョーンズで、ピーター・パーカーの彼女。女優ゼンデイヤには不思議な魅力があります。『デューン砂の惑星』(2021)のチャニ役も記憶に新しいですね。ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』でも有名。

ネッド|ジェイコブ・バタロン

ネッドはピーターの親友でオタク。

俳優ジェイコブ・バタロンは映画『エブリデイ』などにも出演。

その他のキャスト・登場キャラ

メイおばさん|マリサ・トメイ(『レスラー』『ラブ・アゲイン』)

ハロルド・ハッピー・ホーガン|ジョン・ファヴロー

ドクター・オクトパス|アルフレッド・モリーナ

グリーン・ゴブリン(ノーマン・オズボーン)|ウィレム・デフォー

エレクトロ(マックス・ディロン)|ジェイミー・フォックス(『デイ・シフト』)

サンドマン(フリント・マルコ)|トーマス・ヘイデン・チャーチ

ウォン|ベネディクト・ウォン

ジョナ・ジェイムソン|J・K・シモンズ(『セッション』)

ミステリオ|ジェイク・ギレンホール(Netflix『THE GUILTYギルティ』)

ユージーン・フラッシュ・トンプソン|トニー・レヴォロリ(『グランドブタペストホテル』)

ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ

あらすじ:ピーター・パーカーはミステリオに正体をバラされて以前と同じように生活できなくなり、ドクター・ストレンジに相談。全世界からスパイダーマンがピーターである記憶を消去する魔術を実行しますが失敗し、別の世界からドクター・オクトパスなどのヴィランが現れ…

サム・ライミ版やアメイジングスパイダーマンのヴィランが登場し、さらにサプライズのスーパーゲスト登場でお祭り騒ぎ!

マーベルやスパイダーマンシリーズファンの集大成となる作品です。

CineMag
アクションも映像も見応え抜群。ただストーリーは子供っぽいです。
おすすめ度 82%
オリジナリティ 72%
ストーリー 80%
IMDb(海外レビューサイト) 8.8(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) 批評家94% 一般98%

※以下、『スパイダーマンノーウェイホーム』のストーリーネタバレありなので注意してください!

『スパイダーマンノーウェイホーム』ネタバレ感想・評価

映画『スパイダーマンノーウェイホーム』のレーダーチャート評価

マーベル映画『スパイダーマンノーウェイホーム』の評価は73点。
CineMag
マルチユニバースを上手く使って過去作ヴィランや主人公を呼び寄せ、ファンサービス満点に仕上げた印象。

トビー・マグワイア演じるスパイダーマンと、アンドリュー・ガーフィールド演じるアメイジング・スパイダーマンが現れて共闘する流れなど、長年かけてスパイダーマン実写映画を見てきた者からすると感動ひとしお

3人のピーター・パーカーそれぞれの個性の比較が面白く、MJとの関係なども語られ、物語に切なさが増しました。

CineMag
2002年から始まった実写スパイダーマンの集大成といえる内容でしたね。

ヴィランもスパイダーマンもマルチバースを通じてお祭り騒ぎのように集まり、しかし最後はみんながピーター・パーカーの存在を忘れるという落差が美しく、余韻が残りました

ノーウェイホーム=帰る家がないの意味通りの結末になりましたね。

世間から忘れられたトム・ホランドのスパイダーマンが、どのように復帰するかも楽しみです。

一方で、マーベルファンの新規開拓ができるかというと微妙な気がします。

『アベンジャーズエンドゲーム』と一緒で、マーベル映画をたくさん見ている人からすれば『ノーウェイホーム』は傑作に映ると思います。しかし過去作を知らないと本作のストーリーを楽しむのは難しいでしょう。

MCUフェーズ4で比較すると『シャンチー』『ワンダヴィジョン』『ファルコンアンドウィンターソルジャー』の方がクオリティは高いと思いました。

設定がひどい?つまらない?

CineMag
海外でも絶賛されている『スパイダーマンノーウェイホーム』ですが、個人的にはリアリティラインが低すぎるのが欠点だと思いました。

ヒーロー映画にリアリティラインというのも変ですが、要は「このシュチュエーションでこんな行動する?」という疑問が多く湧く作品だったということです。

予告編からそうでしたが、ピーター「正体がバレちゃったからみんなの記憶を消して!」→ストレンジ「失敗しちゃった…」の流れは冷静に考えるとちょっと幼稚すぎてひどい気がします。

ピーターが魔術の最中に「メイおばさん、MJ、ネッドの記憶からは消さないで!」とストレンジの邪魔をしまくって失敗する展開は、まるで芸人のコントのよう

トム・ホランド版スパイダーマンは、マーベル作品の中でも特に子供向けに作られているのはわかるのですが、アイアンマンことトニー・スタークが命懸けで救った世界が、少々安易すぎる展開で危機に陥ります

他にも、ピーター・パーカーがヴィランの面々を思いやり、普通の人間に戻してから元の世界に帰してあげたい優しさはわかるのですが、グリーン・ゴブリンと共同研究してあっさり裏切られ、挙句の果てにメイおばさん死亡の流れもおマヌケです。

CineMag
格闘技に例えるなら、シバターに騙されて負けた久保優太よりタチが悪いでしょう。

メイおばさんの「強大な力には責任が伴う」という言葉の重さを、ピーターは(ストレンジも…)これまで全く理解していなかったように映ります。

MCU全体として見ると、アベンジャーズが必死に守った世界をピーター・パーカーに託すには不安要素が多すぎますね

CineMag

トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドの登場でチャラになった雰囲気ですが、冷静に考えるとストーリーはボロボロです。

また、マルチーバスというパラレルワールド展開なのに詳しい解説はほとんどなし。

ストレンジの魔術が失敗して、並行世界からヴィランがやってきたという説明だけなのも若干不満です。

マルチバースの構造や原理などは『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』で説明されるのでしょうが、本作ではほとんど謎なままで終わったので物足りなさが残ります。

(設定の一部でも明かしてくれれば、色々考えられて面白かったでしょう)

あとは、マルチバースの大部分が謎なことに隠されていましたが、なぜヴィランたちがこの世界のピーター・パーカーに引き寄せられたのか?並行世界は無数にあるので、ヴィランも一気に無数に移動してくるはずでは?など、細かい疑問が残りました。

説明がないのでご都合主義に映ってしまいますね。

CineMag
まとめると、『ノーウェイホーム』はファン目線では傑作でも、一歩引くとストーリーラインが微妙な凡作だと思います。

ヴェノムのMUC参加やマルチバース考察

マルチバースに突入したスパイダーマン

ヴェノムがMCUに参加?

まずソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)のヴェノムについてですが、『ヴェノム2 レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のラストシーンでピーターの正体のニュースを見ていたエディ・ブロック(トム・ハーディ)とヴェノムは、すでにMCUの世界に移動していたのですね。

ただ本作のラストであっさり元の世界に帰還したので、ヴェノムがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に参加するかは微妙に…

と思わせておいて、シンビオートの一部がバーカウンターに残っていたので、この世界のエディ・ブロックに寄生し、ヴェノムMCU参戦!というのが1番ありえそうな展開だと思います。

マルチバースはどうなる?

個人的にはこのマルチバース設定が上手く機能するかどうかにマーベル映画の未来がかかっていると思います。

マルチバースはいわばなんでもあり。作品の幅が広がる可能性のある一方、別世界のトニー・スタークが登場!などの展開はさすがにシラけるでしょう。

またマルチバース設定により、1つの世界を救うことに意味はあるのか?など哲学的な疑問も回収する必要が出てきます。

推測ですが、ドクター・ストレンジシリーズのヴィラン・ドルマムゥのように、全ての並行世界に悪影響を与えているヴィランを倒して、マルチバースの平和を達成!という流れになるのではないでしょうか。

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