映画『THE BATMAN ザ・バットマン』ネタバレ感想評価,考察:善悪の同質化!キャストあらすじ解説

  • 2023年6月16日

映画『THE BATMAN ザ・バットマン』は、ゴッサムシティで悪と戦うブルース・ウェインをヴィラン・リドラーが心理的に追い詰めていくDCコミックの衝撃作!

ストーリーは暗く、画面は終始暗く、ニルヴァーナのテーマソング「Something in the way」まで暗い…と、三拍子そろっています(笑)。

ヒーローものというより、復讐者であるバットマンの危うい心理状態にスポットを当てた猟奇サスペンス。

ロバート・パティンソン演じるメンヘラバットマンが強烈です。

2019年にヒットした『ジョーカー』路線ですがそれよりもさらに雰囲気が暗く、日本だと賛否分かれそうですね。

CineMag

バットマン=復讐者としての本質を鋭くあぶり出しているコンセプチュアルな作品でした。

善悪の二項対立から脱却した先の暗闇にマッチで火を付けたような、ダークローストな味わいが魅力。

バットマンのパーソナリティは、これまでの実写化バットマンと比較しても1番リアルです! ただ探偵ノワールサスペンスとしては、後述の理由で説得力が欠けています。

キャストと役の印象ぶっちゃけ感想・評価マスクに隠された嘘・善と悪の同質化の考察!ダークナイトとの哲学の違いストーリーネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに記事をまとめました。

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目からどうぞ)

DC映画『ザ・バットマン』みんなの口コミ評判!投票お願いします。

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映画『ザ・バットマン:THE BATMAN』作品情報・あらすじ見どころ

公開・制作国・上映時間:2022/03/11・アメリカ・175分
原題:『THE BATMAN』
監督:マット・リーヴス(『猿の惑星』シリーズ)
脚本:マット・リーヴス/ピーター・クレイグ
原作:DCコミックス・バットマン
撮影:グリーグ・フレイザー(『Dune砂の惑星』)
音楽:マイケル・ジアッチーノ
主題歌:NIRVANA(ニルヴァーナ)「Something in the way」
製作:DCフィルムズ
配給:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

撮影監督のグリーグ・フレイザーは、ドゥニ・ヴィルヌーヴ版の『Dune砂の惑星』の映像を作り上げた実力派!

ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ

映画『ザ・バットマン』

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

あらすじ:幼い頃に何者かに父母を殺されたブルース・ウェイン(ロバート・パティンソン)は、バットマンとして犯罪者と孤独に戦っていました。ある日ゴッサム市長が殺害され、現場には犯人・リドラー(ポール・ダノ)からのなぞなぞが残されています。ゴードン警部補(ジェフリー・ライト)やキャットウーマン(ゾーイ・クラヴィッツ)と真相を捜査しますが…

かっこいいバットモービルによるカーチェイスなど素晴らしいアクションはありますが、全然ヒーロー映画っぽくないです。

バットマンの内面を弱火であぶり続けるような渋めのテイストなので、好みはハッキリ分かれるでしょう。

感想を語る犬
心理や哲学的な考察が好きな人にはおすすめです!
おすすめ度 80%
ダークな世界観 90%
コンセプト 92%
IMDb(海外レビューサイト) 8.5(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) 批評家86% 一般89%

ザ・バットマン登場人物・キャストの印象

ブルース・ウェイン/バットマン|演 ロバート・パティンソン

ブルース・ウェイン/バットマンを演じたロバート・パティンソン

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

ブルース・ウェイン(30歳)は、ウェイン・エンター・プライズ社の社長。両親を謎の男性に殺された暗い過去を持ち、現在はバットマンとして2年間街の治安維持に努めている。

『ダークナイト』でクリスチャン・ベールのブルースが正義とは何かの葛藤を表現していたのに対し、ロバート・パティンソン版は少しずつ大きな絶望に蝕まれている印象

CineMag
ブルースのモデルはバンド・NIRVANA(ニルヴァーナ)のカート・コバーン。どうりで危ういわけです。

主題歌「Something in the way」もそうですが、グランジ好きにはたまらないバットマンですね☆

ちなみにSomething in the way邪魔なもの・目の上のタンコブという意味。ヒーローの道にある割り切れなさや葛藤を表現したのでしょう。

そもそもコウモリのコスプレして悪人退治する男性の精神状態が普通のはずはなく、そういった意味で本作はリアルでした。

個人的にもロバート・パティンソンは大好きな俳優。クリストファー・ノーラン監督の『テネット』、ロバート・エガース監督の『ライトハウス』、Netflix『悪魔はいつもそこに』などに出演。

日本語吹き替え:櫻井孝宏。

セリーナ・カイル/キャットウーマン|演 ゾーイ・クラヴィッツ

セリーナ・カイル/キャットウーマンを演じた女優 ゾーイ・クラヴィッツ

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

セリーナ・カイルはキャット・ウーマンとして活動する女性。本作のセリーナは女性も男性も好きなバイセクシャルのようです。

女優ゾーイ・クラヴィッツは華もあり儚い感じもあり、新キャットウーマンにぴったりハマっていました。

ちなみにゾーイはロック歌手レニー・クラヴィッツの娘です。代表作:『X-MEN ファースト・ジェネレーション』 『ダイバージェント』。

日本語吹き替え:ファイルーズあい。

リドラー/エドワード・ナッシュトン|演 ポール・ダノ

リドラーを演じるポール・ダノ

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

リドラーはゴッサムシティ市長を殺害した本作のメインヴィラン。現場にバットマンへのなぞなぞを置いていく。

サイコ野郎感が溢れており、さすがポール・ダノという感じ。ただし登場シーンは少なめ。

俳優ポール・ダノの代表作:『プリズナーズ』『スイス・アーミー・マン』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』。

日本語吹き替え:石田彰

ジェームズ・ゴードン警部補|演 ジェフリー・ライト

ゴードン警部補を演じるジェフリー・ライト

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

ゴードン警部補はバットマンの唯一の協力者。

ジェフリー・ライトのゴードンは、人間味がありつつも感情の起伏がそこまでないコントラストが良かったです。

ジェフリー・ライトは、HBOドラマ『ウエストワールド』や『007ノータイムトゥダイ』、ウェス・アンダーソン監督の『フレンチ・ディスパッチ』などに出演。なんかモーガン・フリーマンみたいに、とりあえずジェフリー・ライト出しておこう!的なポジションになってますね。

日本語吹き替え:辻親八

その他の登場キャラ・キャスト

ペンギン|演 - コリン・ファレル
オズワルド・オズ・コブルポット/ペンギン|演 コリン・ファレル|吹き替え 金田明夫→特殊メイクすごすぎてコリンファレルだとわかんねえ…。DCfilmsはペンギンのスピンオフドラマも企画中のようです。
アルフレッド・ペニーワース|演 アンディ・サーキス
アルフレッド・ペニーワース|演 アンディ・サーキス(『ヴェノム2』の監督)|吹き替え 相沢まさ
カーマイン・ファルコーネ(ゴッサムシティのマフィアのボス)|演 ジョン・タトゥーロ|吹き替え:千葉繁
ギル・コルソン検事|演 ピーター・サースガード|吹き替え 山岸治雄
ウィリアム・ケンジー刑事|演 – ピーター・マクドナルド|吹き替え 北田理道

※以下、映画『ザ・バットマン』(THE BATMAN)のストーリーネタバレありなので注意してください!

映画『ザ・バットマン/THE BATMAN』ネタバレ感想・評価

バットマンの暗い内面を投影した作品

映画『ザ・バットマン』の評価は84点。心理描写やコンセプトに優れた佳作です。

私の求めていた暗いバットマン/ブルース・ウェインなのは良かったのですが、ちょっと暗すぎましたねw

『ザ・バットマン』は善悪の同質化による問題提起深層心理の投影が大きなテーマでした(後の項目でも詳しく解説)。

バットマンが正義の味方でなく復讐者として描かれ、本作のメインヴィランであったはずのリドラーさえ、対立軸にある敵というより同じ復讐者の1人です。

CineMag
つまりバットマンVSリドラーではなくバットマン=リドラーの構図なのです。

敵はリドラーでなく、自分自身バットマンの深層心理を投影したのがヴィラン・リドラーなのでしょう。フロイトの深層心理学的なアプローチもありそうです。

よってバットマンの心理描写はリアルですが、展開にはそこまで説得力がありません。

追い詰めたペンギンが実際には事件に関係ない下りなど、ちょっと場当たり捜査すぎでしたよね。

ノワールサスペンスや探偵モノというのは雰囲気だけで、本質ではない気がします。

感想を語る犬
狂気のグランジスター、カート・コバーンがモデルのメンヘラバットマンな時点で、サスペンスとしてのリアリティラインは低めです!と暗に伝わってきました…。

捜査の強引で間違った進行や、バットマンがカーチェイスで一般車両を普通に巻き込んだりするアップダウンの激しさも、一応メンヘラ設定で説明がつくようにはなっているのです。

CineMag
サスペンス要素よりも、バットマンが葛藤に揺れ、じっくり燻されて善悪が同質化するような、渋くて芸術的なテイストが魅力でした。

復讐者から導く者へ

最後にバットマンが死ぬのか?と思わせて洪水の中で人々を助ける結末は感動でしたね。ロープを切るシーンが自殺っぽく見えたのです。

しかしバットマンは道を踏み外さず、発炎筒を掲げ人々を誘導します。

その姿はまるで、ドラクロワの有名絵画「民衆を導く自由の女神」のようでした。

ドラクロワ 民衆を導く自由の女神

人々を正義に導く原動力の裏に、復讐心や善悪二元論で割り切れない葛藤があったと伝えたのが本作なのでしょう。

つまるところ、ヒーローの醜い人間性を暴き出したのです。

バットマンは自分の中の漆黒の闇に気づきますが、それでも立ち上がります

人助けが彼の決断という側面もありつつ、大きな視点で必然性があり、何かに突き動かされているような感慨深いラストでした。

問題提起も結末も素晴らしいと感じました。

演出やアイデア

人物などのクロースアップをこれでもかというくらい多用していましたね。バットマンら登場人物の深層心理にスポットを当てたかったのでしょう。

ヒーローは遠くから見たら完全無欠。しかし思いっきり近くから見てみたら?

その答えを提示したかったのでしょう。

感想を語る犬
表情や態度が危い、ヒーローの新たな一面を捉えることができました。

あと、ほとんど夜のシーンで、画面がずっと暗かったですね(しかもほとんど雨)。

この暗さがバットマンの心の闇を伝えているのでしょう。

ガジェットのアイデアについてはコンタクトレンズ型のカメラで全てを記録できるっていうのが良かったです。

バットモービルのデザインも最高にクールでした!

マスクに隠された嘘とは?!

バットマンのマスクの下の嘘を狙う

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

映画『ザ・バットマン』のキャッチコピーである、マスクに隠された嘘とは一体なんでしょうか?

CineMag
このなぞなぞの答え・メタファーはいくつかありそうですが、ブルース・ウェイン=バットマンの行動原理が復讐だったということだと思います。

彼は自分を正義だと偽り、両親を殺されていたトラウマを払拭しようとしていただけでした。本当のヒーローではありません。

バットマンの動機は復讐で、孤児で捻くれてしまったリドラーと何ら変わりないのです

リドラーは直感的にバットマンが“仲間だ”とわかったので、なぞなぞを残して「お前は本心を偽っている。お前は俺と一緒だ」とブルースの深層心理に問いかけたのだと思います。

バットマンが終盤で自らロープを切ったとき、復讐者としてのバットマンは死んだのでしょう。

そして発煙筒を持ち、民衆を導くヒーローとして復活したのです。

CineMag
とてもコンセプチュアルなストーリーですね。終始バットマンの嘘に揺れ動く内面を見つめさせられる重い物語の最後に、一筋の希望が灯りました。

ネタバレ考察:善悪の同質化・深層心理の投影・ダークナイト哲学との違い

ノーランのダークナイトと哲学アプローチの違い

ザ・バットマンとヴィラン

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

クリストファー・ノーラン監督の金字塔的DC映画『ダークナイト』は善悪の二項対立がテーマになっていましたが、比較して『ザ・バットマン』では善悪の同質化とそこからの脱却が提示されていました。

ノーランの『ダークナイト』がサルトルの実存主義(正義の本質を自分で選択しろ)だとしたら、『ザ・バットマン』は善と悪の二項対立を否定したデリダの脱構築のようなコンセプトですね。

つまり本作では、善と悪の違いを考えろ!というより善と悪の違いなんかあるの?というのが、そもそもの出発点なのです。

考えてみるとわりとティム・バートン版の『バットマン』に近いかもしれません。

アニメも含めて、金持ちでコスプレ野郎でもある本来のバットマン像に1番適したアプローチでしょう。

バットマン=リドラー、心象風景を投影した映画

すでに説明したようにバットマン=リドラーだと考えると、本質的にはリドラーがなぞなぞを出しているのでなく、バットマン本人が自問自答しているようなイメージも生まれます。

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冒頭でバットマンの両親を殺した人物と同じく、バットマンも望遠鏡で対象を監視しているシーンがあることからも、正義と悪の同質化がうかがえます

バットマンがリドラーの謎に即答できるのも、“同族”だからですよね。

殺されたゴッサム市長が汚職をしていましたし、彼はバットマンに成敗される可能性もありました。たまたま先にリドラーが実行しただけです。

ストーリー上はリドラーが連続殺人を犯していくのですが、リドラーなど存在せず、全部バットマンの妄想一人芝居だと置き換えて想像しても成立する興味深い作品です。

主観から入るシーンはバットマンなのかリドラーなのか混乱するように編集されていましたが、これも二人の同一性を表しているのでしょう

映画『ジョーカー』(2019)のような、夢オチなのかあやふやなエッセンスが混ざっています。

病んでいるブルースが書いているゴッサム日記をそのまま映像化した印象もあり、やっぱりカート・コバーンっぽいですね。

つまるところ『THE BATMAN』は善悪二項対立からの脱却という哲学における脱構築のアプローチだけでなく、フロイトなどの深層心理学から影響を受けた心象風景の投影作品でもあるのでしょう。

捜査や展開にリアリティがない理由

映像によるリアルな心理描写と比較して、事件の真相に迫る過程はいまいちリアリティがないのも、コンセプトがバットマンの自問自答だからと考えると納得できます。

カート・コバーンをモデルにしたメンヘラバットマンの行動が論理的とは限りません。謎解きを思いっきり間違えてペンギンをボコすのも心の葛藤のメタファーと考えれば納得できます。

マイケル・サンデルによる能力主義の否定

政治哲学者のマイケル・サンデル教授が能力主義批判で唱えるように、ブルース・ウェインはたまたま金持ちに生まれたから正義の側にいることができた側面もあるのでしょう。

本作はリドラーがメインヴィランではありますが、実際に未解決のアメリカで起こった連続殺人・ゾディアック事件が本作のストーリーのモチーフになっているということもあり、悪の根源は街中に、そして自分の中にも潜んでいると伝えているようで、深く考えさせられました。

マフィア・警察・ゴッサム市民含め、そもそも善悪の二項対立の図式は存在せず、誰もが正義でも悪にもなり得るのです。

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劇中では、「リドラーはゴッサムシティに火を付けるマッチだ」と言っていましたが、実際にはバットマンも“マッチ”であり、最後には民衆の心に光を灯すことに成功しました。

深掘りするともっと暗い話に…

ブルース・ウェインの父・トーマスと母・マーサを殺したのは結局エドワード・ナッシュトン演じるリドラーではなく、マフィアのボス・ファルコーネ側の誰かということでした。

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ゾディアック事件をモチーフにしているということで、両親殺しの犯人は闇の中というわけですね!

あくまで推察ですが、終盤でマスクを被って市長候補の射殺をしようとしてバットマンに止められ、「Vengeance(復讐)!」と言った汚職刑事のケンジーがブルースの両親殺しの実行犯のような気もします。

何が言いたいかというと、ブルースの両親を殺したのが復讐者であるなら、復讐者であるブルースはいつのまにか自分の両親を殺した側に片足を突っ込んでいたということ。

さらに、ブルースの父トーマスは悪人ではないながらもマフィア・ファルコーネと付き合いがあり、完全なシロとは言い切れません。

『ザ・バットマン』のブルース・ウェインがこれほど暗かったのは、自分が両親殺しの犯人と同質化しつつあり、さらに制裁の対象には亡き父・トーマスも入ってしまうと気づいたからでしょう。

自分が最も憎んだ人間になりつつあり、父も自らの正義の制裁の対象だった。これほどの痛切な皮肉があるでしょうか。

本作のバットマンはラストで何とか活動の意義を見出したものの、一歩道を踏み外せば自分もリドラーと同じように堕ちる可能性は十分にありました。

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『ザ・バットマン』は、白と黒で割り切れない紙一重の世界を非常に上手く表現していましたね!

映画『ザ・バットマンTHE BATMAN』ネタバレあらすじ解説

バットマンとゴードン警部補

©︎ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

幼い頃に両親を殺害されたブルース・ウェイン(ロバート・パティンソン)は、バットマンとして2年間街の犯罪者たちと戦ってきました。

ある日市長のドン・ミッチェルが殺害され、バットマンは協力者のゴードン警部補(ジェフリー・ライト)に連れられて現場へ。犯人・リドラーからバットマンへのなぞなぞの手紙が置かれていました。

バットマンは、ミッチェル市長とクラブ・アイスバーグラウンジで一緒にいた女性・アニカを探そうと思い付きます。そのクラブはマフィアのボス・ファルコーネ(ジョン・タトゥーロ)の部下であるペンギン(コリン・ファレル)が経営していました。

バットマンはペンギンを脅しますが、手がかりは得られません。バットマンはウェイターのセリーナ・カイル(ゾーイ・クラヴィッツ)が怪しいと睨み、彼女を望遠鏡で監視。

感想を語る犬

冒頭のブルースの両親殺しの犯人の行動とブルースの行動が重なる、ちょっと恐ろしいシーン。

セリーナはアニカと一緒に暮らしていました。セリーナは黒のタイツをまとい(キャットウーマン化)、軽い身のこなしで殺された市長宅へ侵入。奪われたアニカのパスポートを取り返したところでバットマンが現れ、取っ組み合いに。

アニカから話を聞くことになり2人はアパートに戻りますが、アニカはすでに誘拐されていました。

バットマンはセリーナにコンタクトレンズ型のカメラを装着し、アイスバーグラウンジに潜入させます。

セリーナはギル・コルソン検事(ピーター・サースガード)に接触して、汚職をしているらしい “ラット”たちがいることを知りました。しかし実父であるボス・ファルコーネがやってきたことに動揺し、コンタクトを外してその場をあとにします。

その後コルソン検事はリドラーに拉致されました。ミッチェル市長の追悼式中に車が突っ込み、中から首に爆弾を仕掛けられたコルソン検事が出てきます。

ブルースはバットマンに変身してコルソン検事から証言を聞き出そうとしますが爆発。

コルソンは死亡し、意識を失ったバットマンは警察署へ運ばれました。ゴードンがバットマンを逃します。

バットマンとセリーナ(キャットウーマン)はペンギンの取引現場でアニカの死体を発見。バットマンは逃げるペンギンを追い、カーチェイスが繰り広げられました。

感想を語る犬
天地がひっくり返るようなカーチェイスシーンは最高でした!本作はアクション自体は多くないものの、良質です!

バットマンはペンギンを捕まえ、殴ります。

その後、人だかりを遠くから狙撃してくる人物に気づき、バットマンと警察はリドラーを逮捕

ブルースは、マフィアのボス・ファルコーネから「昔銃で撃たれた時に父・トーマスが彼を助けてくれたと」聞いて驚きます。さらにトーマスはファルコーネに政敵を殺させたようです。

一方、執事のアルフレッドのもとにリドラーから送られていた小包爆弾が爆発。アルフレッドは病院に搬送されました。

ブルースはアルフレッドを守れなかったことを悔やみます。

バットマンはリドラーに面会に行き、海の堤防が爆破されると知って焦りました。

街では、リドラーの意思をついでマスクを被った人物たちが市長候補のベラ・リアルを狙撃していました。バットマンやゴードン、キャットウーマンらが敵を倒していきます。

街には海水が押し寄せていました。

バットマンは1人の男のマスクをはがします、マフィアとつるんでいるケンジーでした。彼は自分の正体について「Vengeance(復讐だ)」と叫びます。

バットマンはぶら下がっている配線を自ら切断し、落下。発炎筒を灯し、人々を安全な場所に誘導していきました

感想を語る犬
唯一、暗い絶望に希望が灯った象徴的なシーンでしたね。

後日、セリーナは別の場所へ旅立ち、バットマンと別々の道を歩むことに。

アーカム・アサイラム(精神病院)でリドラーに「少なければ少ないほど貴重なものなんだ?」と謎をかける人物がいます。ジョーカー(バリー・コーガン)でした。

感想を語る犬
続編はジョーカー登場が確定だあああ!

映画『ザ・バットマン THE BATMAN』終わり!

最後のまとめ

映画『ザ・バットマン THE BATMAN』は、犯罪者を取り締まる前に自らの闇を見つめろと問いかけた衝撃作でした。

DCコミック映画は最近の凡庸なマーベル作品と違ってコンセプト的に攻めている感が素晴らしいと思いました。

ジャンル的にヒーロー映画かも微妙なので万人受けはしないでしょうけど、個人的には評価したいです。

CineMag
続編は『ザ・バットマン2』ということですがジョーカー役は誰なのでしょう?個人的にはホアキン・フェニックスだったら嬉しいですが、俳優はバリー・コーガンのようですね!

ここまで読んでいただきありがとうございます。『ザ・バットマン』レビュー終わり!

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