Netflix映画『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』(The School for Good and Evil/善悪の学校)は、同名の児童小説を元にした、善の生徒と悪の生徒が火花を散らす青春魔法学園ファンタジー!
作品情報・キャスト・見どころ、海外評価、あらすじ、ネタバレあり感想・評価、を知りたい人向けに徹底レビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
作品についての視聴者・口コミアンケートも投票お願いします↓
『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』あらすじ
カヴァルドン村に住む夢見がちな女の子・ソフィーは、魔術を鍛錬する“善と悪の魔法学院”の存在を信じていました。
ある夜、ソフィーは親友のアガサを置いて街を出ようとします。しかし勘づいたアガサもついてきました。
2人は大きな影のモンスターに連れ去られ、骨の怪鳥に捕まって大空を飛びます。
ソフィーは善の学院でキラキラのドレスを着るのが夢でしたが、悪の学院に突き落とされました。
いっぽうアガサは善の学院に落とされます。
ソフィーは「私は善の側に入学するはずだ」と抗議しますが、レッソ教授(シャーリーズ・セロン)は聞く耳を持ちません。
そんな中、学園に古代の魔術師・ラファルの影が忍び寄り、ソフィーを悪の道へ導こうとするのでした…。
ネタバレなし感想・海外評価
『ハリーポッタ』シリーズをキラキラさせた系の無難な子供向け作品。
10代前半(特に女の子)をターゲットにした映画で、ファミリーで見るのにはぴったりです。
同じくネトフリの学園青春魔法ドラマ『ウィンクス・サーガ: 宿命』とストーリーが似ていますが、その作品よりも対象年齢は低めです。
鎌を持ったカボチャのモンスター、怖い顔の妖精、骨と皮だけの怪鳥、人食い花など登場するキャラクターのビジュアルはすごく見応えがあり、そういう面では誰が見ても楽しめると思います。
ただまあ子供向けの物語なので、ストーリー性を求める大人にはまったく向きません。
海外レビューサイトの評価は、特に批評家が低評価を付けていますが、そもそも大人が文句言うようなジャンルではない気もします(笑)。
おすすめ度 | 70% |
世界観 | 86% |
ストーリー | 60% |
IMDb(海外レビューサイト) | 5.0(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 29% 一般の視聴者 86% |
※以下、Netflix映画『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』のストーリーネタバレありなので注意してください!
『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』ネタバレ感想・評価
おとぎ話に出てくる善と悪のキャラを育てる学園という設定が素晴らしい。
まあぶっちゃけバリバリの都合主義ストーリーではあります(児童書が基なのである意味当然ですが)。
しかし善の魔法使いに憧れていたソフィーが悪の学院に入れられ、逆に魔女の子供・アガサが善の学院へ…という展開から、最後は2人とも善も悪も選ばず村へ帰る現代風の結末には納得感がありました。
学園でもヒーロー・お姫さま側とヴィラン側の壁がなくなり友情が生まれ、善と悪をキッチリ分けられないのが人間だという大人なメッセージが受け取れます。
またコスプレのクオリティが高く、世界観も確立されていたのが素晴らしかったです。
魔法が支配する学園でキラッキラのドレスを着た少女たちが華麗なバトルを繰り広げます。
魔法や剣技などのアクションもスタイリッシュでかっこよかったです。
あとは語り部のペン(ストーリーを本に書いているペン)の声をケイト・ブランシェットが担当していましたが、芯がありとても味わい深い声に感動しました。演技力が高いのは誰しもが認めるところですが、声だけでもこんなに魅力的だとは!
シャーリーズ・セロンについては、悪の学院長のコスプレという意味では華があって良かったと思いますが、言い換えれば映えていただけで、ストーリーに大きく絡んでくることがなかったのが残念です。
シャーリーズ・セロンが演じたレディー・レッソ教授は、アガサとソフィーの村から昔攫われた少女・レオノーラだと言うことも判明して伏線が回収される形にはなりましたが、その流れも言葉で説明されちゃっており上手く機能していなかったと思います。
学園長役のローレンス・フィッシュバーンについては、別に彼である必要性は感じられませんでした。モーガン・フリーマン的な、“とりあえず出しておこう”みたいなキャスティングをされている気がします。
ストーリーに真面目に突っ込むと、善と悪の魔法学院の生徒たちは皆、アーサー王の息子、フック船長の息子など、御伽噺の次世代を担うキャラクターであったはずが、その要素が全く生かされていないのが残念でした。
〇〇の息子・娘という特性を活かして物語を組み立てていれば、もっと革新的で意義深い作品になり得たのではないでしょうか。
あとは結局ラスボスのラファルが何をしたかったのか謎でした。
ソフィーと組んで世界を悪に陥れたいのはわかるのですが、兄弟のリアンを大昔に殺害してからずっと彼のフリをしてクソ真面目に善と悪の学院を運営していたと考えると、やり方がまわりくどすぎる気もします(笑)。
映画『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』作品情報・キャスト
原題:『The School for Good and Evil』
ジャンル:魔法・青春・ファンタジー
監督:ポール・フェイグ(『ゴーストバスターズ/2016』『シンプルフェイバー』『ラストクリスマス』)
脚本:デヴィッド・マギー/ポール・フェイグ
原作:ソマン・チャイナニの児童書「The School for Good and Evil」
子供向けのファンタジー作品『The School for Good and Evil』が原作です。
登場人物・キャスト紹介
©︎Netflix
キャストは結構すごいです。
ソフィー役はソフィア・アン・カルーソ。ブロードウェイミュージカル『ビートルジュース』のリディア役で高い評価を得た若手注目株です。
アガサ役はソフィア・ワイリー。ドラマ『アンディマック』や『ハイスクールミュージカル』で有名。
そして脇を固めるのは悪い学院の教授にシャーリーズ・セロン(『マッドマックス 怒りのデスロード』『アトミックブロンド』)。
学院長にローレンス・フィッシュバーン(『マトリックス』『ジョン・ウィック』シリーズ、『コンテイジョン』『オールドナイブス』)。
そしてストーリーテラー(ストーリー説明の声)はケイト・ブランシェット(『オーシャンズ8』『ナイトメア・アリー』『ドント・ルック・アップ』『マイティ・ソー/バトルロイヤル』)!
ただまあ、言い方は悪いですが大スターの無駄使いにも見えました。
ケイト・ブランシェットは声だけで作品にある種の説得力を与えていたと思いますが、シャーリーズ・セロンについては大した見せ場ない役によくこの人を使ったなあ…という印象。
最後のまとめ
Netflix映画『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』は、ハロウィンを盛り上げるには持ってこいのコスプレファンタジー映画でした。
欲を言えばもう少しストーリー性があると良かったと思いますが、まあティーン向け映画なので仕方ない面もあるでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』レビュー終わり!
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