映画『オールド・ナイブス』(All the Old Knives)は、クリス・パイン演じるCIAエージェントが内部に裏切り者がいると知らされ、過去のハイジャック乗客死亡事件を調べるために久しぶりにタンディ・ニュートン扮する元恋人に会うサスペンス。
Amazon Prime Video独占配信です。
作品情報・キャスト、ぶっちゃけ感想・評価、ラストシーンの意味を考察、伏線の解説を知りたい人向けに記事をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目からどうぞ)
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映画『オールド・ナイブス』作品情報・キャストと演技の印象
原題:『All the Old Knives』
ジャンル:サスペンス・ラブロマンス
監督:ヤヌス・メッツ(『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』)
脚本:オレン・スタインハウアー
原作:オレン・スタインハウアー「All the Old Knives」(2015)
撮影:シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
音楽:レベッカ・カリユード/ヨン・エクストランド
配給:Amazon Prime Video
原作小説の著者オレン・スタインハウアー(「ツーリスト沈みゆく帝国のスパイ」)が本作の脚本を務める徹底ぶり。どおりで雰囲気に統一感がありました。
ヘンリー|cast クリス・パイン
©︎Amazon Prime Video
ヘンリーはCIAウィーン支部のエージェント。
本作ではクリス・パインのダンディさが半端なかったです。アクション系よりサスペンスやヒューマンドラマの方が合っていると思いました。
俳優 代表作:『スタートレック』シリーズ。『ワンダーウーマン』『ワンダーウーマン1984』
シリア|cast タンディ・ニュートン
©︎Amazon Prime Video
シリアはヘンリーの元恋人で元CIAエージェント。8年前のハイジャック乗客全滅事件を受け、ヘンリーの元を去った。
タンディ・ニュートンは相変わらず妖艶で、惜しみもなく肉体美を披露していました。不思議な雰囲気を醸し出すのが上手いですよね。
俳優 代表作:HBOドラマ『ウエスト・ワールド』『レミニセンス』『ミッションインポッシブル2』
その他の登場キャラ・キャスト
ヴィック(CIAウィーン支部局長)|演 ローレンス・フィッシュバーン(『ジョン・ウィック3パラベラム』『マトリックス』『コンテイジョン』)
ビル・コンプトン(CIA職員)|演 ジョナサン・プライス(『2人のローマ教皇』『ゲーム・オブ・スローンズ』ハイ・スパロウ役)
『オールド・ナイブス』ネタバレなし感想・あらすじ・見どころ・海外評価
あらすじ:旅客機が過激派にハイジャックされ、CIAの作戦も失敗し、乗客が全員死亡するという悲劇が起こりました。8年後、エージェントのヘンリー(クリス・パイン)は、かつての恋人で元CIAスタッフのシリア(タンディ・ニュートン)へ会いに行き、当時の状況を振り返って再捜査を始めます。
割と楽しめました。海外での評価は普通くらい。
サスペンスの謎解きよりも、登場キャラクターの心情に浸りたい人にオススメです。
おすすめ度 | 70% |
世界観 | 76% |
ストーリー | 70% |
IMDb(海外レビューサイト) | 6.1(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家64% 一般45% |
※以下、映画『オールド・ナイブス』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『オールド・ナイブス』ネタバレ感想・評価
©︎Amazon Prime Video
CIAの内部告発のストーリーで、ゲイリー・オールドマン主演の『裏切りのサーカス』っぽい展開かと思いきや、基本的にレストランでクリス・パインとタンディ・ニュートンが回想を重ねる形でストーリーが進行し、登場キャラクターは多くありません。
どちらかというとジェイク・ギレンホールとエイミー・アダムスの『ノクターナルアニマルズ』っぽい雰囲気でした。
『オールド・ナイブズ』では、始まりで旅客機がハイジャックされて、女性乗務員が殺されて血をダラダラ流しながら運ばれるシリアスな演出に目を惹かれました。
そこからはCIAの作戦は失敗し、ハイジャック犯、乗客が全員死亡するという悲劇を聞かされ、8年後に飛びます。
そしてクリス・パイン演じる主人公でCIAのヘンリーが、タンディ・ニュートン演じる元恋人にレストランで尋問し、過去を振り返るという静的な回想がメインになるのです。
そして結局、再捜査をしていたヘンリー自身が、過去に親しくしながらもロシアに売った情報屋に脅され、ハイジャック時にCIAの内部情報を売っていたというのが結末です。
全体の流れは悪くないのですがそもそも登場キャラが少なく、回想でもヘンリーとシリアがメインなので、その2人のどちらかが内部情報を売った犯人だと序盤でおおよそ確定し、中盤へくるとヘンリーだろうと予想がついてしまいます。そこがサスペンスとしては1番残念でした。
スパイの秘密と恋愛がどっちつかずな印象
主人公ヘンリーとシリアは同じCIAウィーン支部所属の恋人同士で、お互いに猛烈に愛し合っていたと序盤の回想で提示しており、悲劇の恋愛の要素が非常に強い作品だとわかります。
しかし一方で、ローレンス・フィッシュバーンやジョナサン・プライスといった有名俳優が登場します。彼らもストーリーに大きく絡みスパイモノ要素が強くなる?と余計な期待が膨らんでしまいました。
結果ラストの全て恋人シリアのためにヘンリーが仕方なく過激派に情報を渡したというオチが矮小に見えてしまいました。
登場の尺的に、ローレンス・フィッシュバーンやジョナサン・プライスを出す必要性は微妙です。
もちろん登場シーンが少なくても彼らだから出せる説得力があるのですが、キャスティングによる変な期待感がデメリットになっており、ちょっともったいないと思いました。
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