マーベル映画『アントマン』(Ant-Man)は前科者が極小のヒーロー・アントマンに変身する物語。
作品情報・キャスト
物語のあらすじ
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
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映画『アントマン』作品情報・予告・キャスト
制作国:アメリカ
上映時間:117分
原題:『Ant-Man』
ジャンル:ヒーロー・アクション・SF・コメディ
監督:ペイトン・リード
脚本: エドガー・ライト/ジョー・コーニッシュ/アダム・マッケイ/ポール・ラッド
原作:ラリー・リーバー「アントマン」
撮影: ラッセル・カーペンター
音楽:クリストフ・ベック
監督のペイトン・リードはジム・キャリー主演の『イエスマン』で有名な人物。
『ベイビードライバー』『ラストナイト・イン・ソーホー』のエドガー・ライト、『俺たちニュースキャスター』シリーズ『バイス』『ドント・ルック・アップ』アダム・マッケイ、そして主演のポール・ラッドまで脚本に加わってます。
アダム・マッケイとポール・ラッドは『俺たちニュースキャスター』でも一緒に仕事してましたね。その関係性もあってかコメディシーンのセリフや展開も非常に練られており笑えました。
登場人物|キャスト
スコット・ラング(アントマン)|ポール・ラッド(『『俺たちニュースキャスター』『ゴーストバスターズ/アフターライフ』)
ホープ・ヴァン・ダイン(ハンク・ピムの娘)|エヴァンジェリン・リリー(『ホビット』ドラマ『LOST』)
ハンク・ピム(ピム粒子の発見者。初代アントマン)|マイケル・ダグラス(『危険な情事』『ウォール街』『氷の微笑』『ゲーム』)
ダレン・クロス(ピムテックの現CEO)|コリー・ストール(『ウエスト・サイド・ストーリー』『ファースト・マン』)
キャシー・ラング(スコットの最愛の娘)| アビー・ライダー・フォートソン
ジム・パクストン(スコットの元妻の婚約者)|ボビー・カナヴェイル(『ザ・ウォッチャー』『ブロンド』)
ルイス(スコットの泥棒仲間)|マイケル・ペーニャ(『ムーンフォール』)
カート(スコットの泥棒仲間)|デヴィッド・ダストマルチャン(『ダークナイト』『ブレードランナー 2049』『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』『DUNE/デューン 砂の惑星』)
デイヴ(スコットの泥棒仲間)|ティップ・“T.I”・ハリス(『モンスター・ハンター』)
映画『アントマン』あらすじ
スコット・ラング(ポールラッド)は、自身が働くヴィスタ・コープ社の不正を暴露しようとするも逮捕されて刑務所へ。
3年後、出所したスコットは胸をはって娘・キャシーに会うためにサーティーワン(アイスクリーム屋)で働くが、前科がバレてクビになった。
いっぽうピム・テックのCEO・ダレンは、元師匠ハンク・ピムがかくしていたピム粒子(原子間の距離を変更して物体を極小・極大にするもの)に近いクロス粒子を作り出すことに成功。
それをもとにイエロージャケットという戦争兵器を作り出そうとしていた。
ハンク・ピム(マイケル・ダグラス)と娘のホープ・ヴァン・ダイン(エヴァンジェリン・リリー)は、ダレンの企みを阻止しようとしてスコットに目を付ける。
スコットはハンクの策略でまんまと彼の家に盗みに入ってしまった。
スコットはアントマン・スーツを発見。
ハンクは「協力する以外きみに未来はない」とおどし、ホープとともにスコットにアントマンとして戦うすべを叩き込むのだが…。
※以下、映画『アントマン』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『アントマン』ネタバレ感想・評価
2組の父と娘の物語、そしてアトラクションのような臨場感あふれるシーンが組み合わさった佳作。コメディのクオリティも非常に高いです。
主人公・スコットは娘のキャシーに誇れるような父になりたい、ハンク・ピムは娘・ホープとの関係を修復したい。
父と娘の物語はありがちですが、2組を対比させることでストーリーがより奥深くなっていました。
体は小さくても娘への愛は無限大!というメッセージが伝わってきます。
そして『アントマン』の魅力は、なんといってもアクションシーンだと思います。
通常サイズと極小サイズを交互に繰り返す肉弾戦は圧巻でした。
戦闘シーンを見ながら「自分だったらいつ縮小しようか?」とか考えながら夢中になれるのです。
ラストのイエロージャケットとの戦いは機関車トーマスのおもちゃが走るレールのうえでおこなわれます。
ワクワクが止まらないというか、子供心に帰ったような感じで楽しめました。
アントマンも物体も自由自在に小さくできるので、アクションの可能性が無限大に広がっています。
ラストの戦いでは、ハンク・ピム博士の妻・ジャネットが任務を遂行するために分子レベルになって量子世界から戻れなくなったというエピソードが反復される形になるのも上手いです。
アントマンが量子世界に入っていく過程はキューブリックの『2001年宇宙の旅』のラストみたいでしたね。
アントマンが小さくなって、たくさんの種類のアリを仲間として使うアイデアもおもしろかったです。
アリがうじゃうじゃいるシーンは若干気持ち悪いな…とも感じてしまうんですが、個々のアリの表情が伝わってくるようなシーンもたくさんあり、見終わったあと真面目に小さな命も大切だなと考えさせられます。
ダメだったところはあまりないのですが、強いていえばヴィランのダレン(イエロージャケット)にカリスマ性がなかったのが残念でした。
あとは脚本の完成度が高いからか全体的にストーリーが悪い意味でまとまりすぎていて、最初からハンクとホープがダレンを倒して親子の関係を修復する流れが確定しているように見えて、緊張感がなかったのも事実。
緊張感については、極小になれるアントマンがどの程度の攻撃まで耐えられるのかが体験的に理解しづらいというか、物理的な感覚がわかりずらく、ほとんど無敵に見えてしまう欠点もあったと思います。
なぜ小さいアントマンが衝撃を受けてもほとんどノーダメージなのかよくわかりません。ピム粒子によって相手の攻撃が無限に小さくなってしまうとかそういう設定があるのでしょうか。
アイデア・世界観 | 88% |
ストーリー | 76% |
IMDb(海外レビューサイト) | 7.3(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 83% 一般の視聴者 85% |
メタスコア(Metacritic) | 64(100点中) |
最後のまとめ
マーベル作品は量産されすぎている感がありますが、『アントマン』くらいのクオリティならまだぜんぜん面白いです。
ヒーローの特殊能力によるところでもあるのですが、マーベルには今後も個性的なヒーローの物語を紡いでいってほしいですね。
ここまで読んでいただきありがとうございます。映画『アントマン』レビュー終わり!
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