Netflix韓国ドラマ『今、私たちの学校は…』は、ゾンビサバイバル・青春ドラマ・社会問題テーマのせめぎあいが大きな魅力。ゾンビモノと学園祭が融合したような傑作で、徹夜で一気に鑑賞してしまいました!
韓国の同名webtoon(ウェブ漫画)が原作で、公開初日にNetflixの世界ランキングで1位になりました!
『新感染ファイナルエクスプレス』に始まり、『キングダム』シリーズや『Sweet home 俺と世界の絶望』から続く最新作! 韓国ゾンビ作品は近年凄まじいクオリティですね。
登場キャラ・キャストや内容、ぶっちゃけ感想・評価、ラストシーンの意味考察、全12話ネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに記事をまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです)
『今、私たちの学校は…』ネタバレなし感想・あらすじ
あらすじ:ヒョサン高校でゾンビが大量発生。オンジョやチョンサン、スヒョクらは校舎の中を逃げながら、絶体絶命のサバイバルを繰り広げます…。
隔離された建物内でのゾンビパンデミックは『Sweet home俺と世界の絶望』と非常に似たテイストですが、個人的に本作の完成度の方がより高くて楽しめました。
『新感染ファイナルエクスプレス』からの影響が感じられ、世界観をさらに広げて進化した印象も。全校生徒・大人数ゾンビにダッシュで追いかけてくるシーンは、迫力・見応え抜群!
世界的にヒットした『ウォーキング・デッド』のように、エンタメ性・グロ度・ヒューマンドラマが高次元で融合しているのが魅力です。
おすすめ度 | 89% |
ゾンビアクション | 92% |
グロ度 | 90% |
ストーリー | 87% |
IMDb(海外レビューサイト) | 7.7(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家79% 一般82% |
『今、私たちの学校は…』相関図・キャスト
主要キャラ・キャスト
ナム・オンジョ|(演)パク・ジフ
©︎Netflix
主人公で、勉強ができない少女。ヒョサン高校2年生。
パク・ジフはtvN『シスターズ(2022)』のイネ役でも話題に!
Netflix韓国ドラマ『シスターズ』(新・若草物語)、貧乏な三姉妹が、会社の横領事件・権力者の悪事、巨大企業の家族とそれぞれの接点から対決する新感覚ドラマ! シーズン1は全12話です。 CineMag 三姉妹がつなが[…]
イ・チョンサン役:|(演)ユン・チャンヨン
©︎Netflix
オンジョの幼馴染の男子生徒。母が自分の名前の“チョンサンチキン店”を営んでいる
チェ・ナムラ|(演)チョ・イヒョン
©︎Netflix
ナムラはクラスの委員長。教育熱心すぎる母親の言いつけで、いつも勉強ばかりして周囲から嫌われている。
イ・スヒョク|(演)パク・ソロモン
©︎Netflix
チョンサンの友達。靴下を履かないので、別名“ハダス”。以前は不良だった。
ユン・グィナム|(演)ユ・インス
©︎Netflix
気性が荒い不良。女子生徒ウンジを脱がせてスマホで撮影する卑劣感。
イ・ヨンスは『悪霊狩猟団カウンターズ シーズン2』にも出演!
Netflix配信の韓国ドラマ『悪霊狩猟団カウンターズ2:カウンターパンチ』今回は韓国のカウンターズ VS 中国からやってきた最強の悪霊たちです! CineMag 待ってました!悪霊と戦う痛快アクションの第二弾!新メンバーも[…]
チャン・ハリ|(演)ハ・スンリ
©︎Netflix
アーチェリーで韓国代表を狙う3年女子。ウジンの姉
パク・ミジン|(演)イ・ウンセム
成績が悪く大学進学を諦め、タバコを吸う3年女子。
その他の登場人物・キャスト
ヒョサン高校生徒
ミン・ウンジ(脱がされて撮影された、いじめ被害者女子)|(演)オ・ヘス
チャン・ウジン(ハリの弟でオンジョの同級生)|(演)ソン・サンヨン
ヤン・デス(大柄なコミックリリーフ)|(演)イム・ジェヒョク
イ・ナヨン(性格の悪いオンジョの同級生)|(演)イ・ユミ(『イカゲーム』)
ハン・ギョンス(チョンサンの親友)|(演)ハム・ソンミン
オ・ジュニョン(オンジョの同級生)|(演) アン・スンギュン
ソ・ヒョリョン役(オンジョの同級生):キム・ボユン
チャン・ミンジェ(オンジョの同級生)|(演)ジン・ホウン
キム・チョルス(いじめられっ子)|(演)アン・ジホ
キム・ジミン(オンジョの同級生)|(演)キム・ジニョン
チャンフン|(演)シン・ジェヒ
ヒス(赤ちゃんを産んだ女子)|(演)イ・チェウン
ミョンファ|(演)チョ・ジアン
ユン・イサク(オンジョの親友)|(演)キム・ジュア
キム・ヒョンジュ(最初にゾンビになった女子生徒)|(演)チョン・イソ
教師
パク・ソナ(英語の先生 オンジョたちの担任):(演)イ・サンヒ
イ・ビョンチャン(秘密を抱える科学の先生):(演)キム・ビョンチョル
カン・ジング:(演)オ・ヒジュン
キム・ギョンミ:(演)アン・シハ
チョン・ヨンナム:(演)ユン・ギョンホ
警官
ソン・ジェイク:(演)イ・ギュヒョン
チョン・ホチョル(ソウル大生):(演)ドン・ヒョンベ
イ・ジェヨン:(演)オム・ヒョソプ
ナム・ヨンピル:(演)パク・ジェチョル
その他の人々
イ・ジンス:(演)イ・ミング
チョ・ダルホ:(演)チョ・ダルファン
ナム・ソジュ:(演)チョン・ベス
パク・ウィウォン:(演)ペ・ヘソン
※以下、Netflix『今、私たちの学校は…』のストーリーネタバレありなので注意してください!
韓国ドラマ『今、私たちの学校は…』全12話ネタバレあらすじ解説
第1話「ヒョサン高校パンデミック」
高校生ジンスは、グィナムやヒョンジュたちにいじめで暴行を受けている最中に、目を血走しらせ暴れます。ジンスはビルから落下して病院へ。教員で父のイ・ビョンチャンは病床で暴れ出すジンスを聖書で何度も殴りつけ、トランクに入れて連れて帰りました。
後日、ヒョンジュは科学室のマウスに噛まれます。ビョンチャンは彼女が感染したとわかり、縛りつけました。
2年の男子生徒チョンサンはチキン店を営む母の店で、幼馴染で好きな女子オンジョや親友・ギョンスとつるみます。
スヒョクは、女子のウンジが建設中の校舎で不良グィナムらに脱がされて撮影されているのを見て止めます。しかしウンジは「断ったらもっといじめがひどくなる」とスヒョクの手を借りようとしません。
ゾンビになりかけのヒョンジュが科学室から脱出し、みんなの前で倒れて保健室から病院へ運ばれました。
保険の先生はヒョンジュに噛まれており、ソンビ化して生徒たちを襲います。ゾンビはネズミ算式に増えて行きました。
昼休み、オンジョはスヒョクに告白しますが、返事を貰えないままカフェテリアへ。
ウンジが屋上で自殺しようとするのを、同じくいじめられっ子の男子生徒・キム・チョルスが止めます。ウンジが下を見ると、ゾンビ化した生徒たちが窓ガラスを突き破り、次々に外へ落下していました。
第1話終わり
第2話「生き残り」
ヒョンジュは病院で完全にゾンビ化し、人々を襲います。
チョンサンはゾンビ化した生徒からオンジョを守り、2年5組の教室へ避難。デス、ナヨン、スヒョク、ウジン、ギョンス、ジュニョンたちがいました。警察へソンビのことを電話しますが、「学園祭でしょ?」とバカにされました。
パク・ソナ先生は校内放送で「必ず生きて」と訴えかけます。
体育の先生が教室に入ってきましたが、噛まれておりゾンビ化。みんなは走って科学室へ避難しました。
オンジョの親友イサクが噛まれており、凶暴化して窓から落ちます。オンジョは彼女を助けてたい一心で手でつかみますが、チョンサンがイサクを殴って落としました。オンジョは落ち込みます。
チョンサンの案でホースをロープ代わりにし、みんなは窓から安全そうな下階の放送室へ移動。
一方、ウジンの姉・ハリはアーチェリーの予選で落ちて代表獲得を逃し、バスで校庭に戻ってきました。
3年の女子パク・ミジンはトイレでタバコを吸っています。男子ジュンソンと共に、ゾンビ化した同級生ハリムを殺害しました。
オンジョの父でレスキュー隊員のナム・ソジュは惨劇を知り、ヒョサン高校へ娘を助けに行きたいのを抑えて、任務でパク・ウニ議員の救出へ向かいました。
第2話終わり
第3話「生徒同士の殺し合い」
妊娠していて早退した女子生徒ヒスは、公共のトイレで子供を出産。一旦は赤子をそこに置いていきましたが、付近でゾンビが発生しているのに気づき、赤ちゃんと一緒に逃げます。
手に傷がついていたギョンスは、彼を生活保護受給者だと見下す女子ナヨンと口論に。感染の疑いがあるギョンスは隣の部屋に一旦隔離されました。
ギョンスは発症せず、みんなに責められたナヨンが隣の部屋に謝りに行くことになりますがまた口論に。外へ出てきたギョンスは鼻血を出し、感染の兆候を示します。ギョンスは暴れ、外へ落下しました。
委員長のナムラが、「ナヨンがゾンビの血をハンカチにつけ、ギョンスの傷口に塗りつけていた」と告発。みんなから殺人鬼と呼ばれたナヨンは、放送室から出ていきました。パク・ソナ先生が彼女のあとを追います。
第3話終わり
第4話「完全にゾンビ化しないウンジ」
生配信者・オレンジャーは、ヒョサン市のゾンビの噂を確かめるため、動画を配信しながら市内に入りますが、ゾンビに追いかけられて幼稚園の屋根の上に退避。
チョンサンの母は心配して学校にやってきますが、ゾンビ化したギョンスに食われ、ゾンビに。
屋上にいるウンジは、男子生徒チョルスから自分の裸の動画が朝9時に自動アップロードされると聞き、職員室へ。ゾンビに噛まれながらも、授業前に集められていた同級生たちのスマホを破壊していきます。
ウンジは凶暴化しますが、理性を残しており完全にゾンビにはなりませんでした。
チョンサンとスヒョクは、窓づたいに職員室に来てスマホを取ろうとしますが、ウンジに襲われて逃げます。
チョンサンが校長室へ駆け込むと、グィナムが校長を脅していました。チョンサンに「不良のパシリ」とバカにされたグィナムは激情して校長をナイフで殺害。チョンサンは走って逃げます。
消防隊のナム・ソジュは、市庁舎に着いてホースで水をかけてゾンビを退け、パク議員たちを屋上へ誘導。一行はヘリで救助され、対策本部兼避難所が設置された廃刑務所に移動しました。
第4話終わり
第5話「図書館でのバトルとドローン」
チョンサンは図書館に逃げこみ、本棚の上でグィナムと取っ組み合い。スマホをグィナムの左目に叩きつけて潰し、下へ落とします。
グィナムは苦しみながらゾンビ生徒たちに食われていきましたが、チョンサンが去った後に、理性を持ったまま起き上がりました。
ヒョサン市の惨状を抑えるため戒厳令が発令され、対策本部の司令官チン・ソムはデマの拡散を防ぐため市内のインターネットをシャットダウンさせました。
刑事ジェイクはイ・ビョンチャンを取り調べ、彼が息子をイジメから救う動機でゾンビウィルスを生み出したと聞き出しました。
ビョンチャンは「ヒョサン高校の科学室にある自分のPCに、パンデミックから逃れる手がかりが入っている」と続けます。
警察署もゾンビに襲われ、ビョンチャンは死亡してゾンビ化。
どうにか逃げ出したジェイクはソウル大生のホチョルと出会い、チョンサン・チキン店に避難。店内には生まれたばかりの赤ちゃんがおり、そばで自分の身をドアノブに縛りつけてゾンビ化した女子生徒・ヒスが暴れていました。
オンジョとジュニョンは備品室でドローンを探して飛ばし、逃げ回っているチョンサンが音楽室にいるのを発見。ジミンはドローンの映像で、校門近くのトラックの中で両親がゾンビ化しているのを見て絶望します。
第5話終わり
第6話「噛まれたナムラ、ウィルスに適応」
オンジョやナムラたちはゾンビが音に反応すると気づき、校内放送を上手く使って校舎の左サイドにゾンビたちを集めた隙に、チョンサンがいる上階の音楽室へ走ります。
遅れたナムラとスヒョクの前にグィナムが現れます。彼は意識を持って話し、「チョンサンを殺す」と言いました。
取っ組み合いになり、スヒョクはグィナムを窓から突き落とします。
みんなは音楽室へ着きチョンサンと合流しますが、ナムラがグィナムに噛まれていたと判明。しかしナムラは完全にゾンビ化せず、適応できているようです。
スヒョクは自分の手首とナムラの腕を紐で縛り、「異変があれば俺が食われる」とみんなを説得。
ビデオカメラを見つけ、みんなは両親への思いを録画していきました。
一方、女子トイレでミジンと出会ったハリたちは、弓でゾンビを撃退しながら弓道場へ避難。
ナム・ソジュは隔離施設を抜け出し、兵士たちに追われながらも娘オンジョがいる高校へ向かいます。
第6話終わり
第7話「音楽室から屋上へ」
ジェジュンという兵士がモールでゾンビ討伐中に噛まれ、対策本部でウィルスの実験体となりました。
スヒョクはナムラに好きだと告白。ナムラはビデオカメラで「私も好き」と録画しました。
刑事ジェイクとホチョルは逃げ遅れた少女を救い、バイクに乗り込みます。
幼稚園の屋根に逃げ遅れたオレンジャーを見つけたジェイクは、バイクから降りて彼を助けようとします。しかしゾンビが現れ、ホチョルはバイクで走り去っていきました。
チョンサンたちは音楽室の真ん中にバリケードを作り、音で片側にゾンビたちを集めて反対側から屋上へ逃げます。しかし鍵が閉まっていました。
ドアを叩きますが、屋上にいる男子生徒は無視します。
屋上前の階段に半ゾンビ化したグィナムがやってきて、チョンサンを殺そうとします。同じく半分ゾンビ化したナムラが彼を突き飛ばしました。
第7話終わり
第8話「ナヨンがグィナムに食われる」
半ゾンビ化したウンジが職員室に火を放ちスプリンクラーが作動。ウンジは自転車に乗り、学校をあとにします。
軍のヘリが屋上へ到着。屋上にいたチョルスが「生き残りはいない」と言ったため、軍は彼だけ救助してそのまま飛び立ちます。
非常事態(火事)なので屋上の扉が開きました。みんなは屋上からヘリに叫びますが、声は届きません。
一方、幼稚園の屋根の上にいるジェイクたちは、幼稚園バスに乗ったホチョルに助けられました。
©︎Netflix
ホチョルはバスで、自転車に乗っていたウンジを轢いてしまいます。ジェイクが降りますが、ウンジは軽症でした。
軍隊がやってきて、ジェイクやウンジたちを隔離施設へ連れて行きました。
音楽室の倉庫に隠れていたナヨンは、パク・ソナ先生が身を犠牲にして助けれてくれたことを思い出し、みんなに食料を持っていこうと扉を開けました。しかしグィナムに見つかり、ナヨンは首を噛まれて死亡。ゾンビ化しました。
みんなは屋上で焚き火をし、ナムラはみんなと友達になれたことを喜びます。チョンサンは、オンジョに告白します。
第8話終わり
第9話「無症状の感染者、母の死」
外の排水管をつたり、グィナムが屋上に這い上がってきました。チョンサンやスヒョクが戦いますが、蹴り飛ばされます。ナムラが力を発揮し、グィナムを屋上から外へ突き落としました。
ジェイクは軍に科学室のPCのことを話し、チン・ソム司令官は特殊部隊にヘリで回収に向かわせます。
ヘリが屋上にやってきて、チョンサンたちは大喜び。兵士たちは一旦科学室へ行きPCの回収に成功。
対策本部にいるチン・ソム司令官に緊急報告が入り、隔離された市民たちの中にいたウンジがヘリで救助された男子・チョルスを食い殺す映像を見せられます。ウンジは4名の兵士を殺し、拘束されました。
チン・ソムは無症状の感染者がいると気付き、学校にいる特殊部隊に「そこにいる生徒たちを救助するな」と命令。兵士はチョンサンたちに銃を向け、「すまない」と言ってヘリで去っていきました。
雷雨になり、残された生徒たちは雨水を飲みます。ゾンビは雷の音で混乱すると気づき、その隙に校舎の下へ降りて裏山からヤンドン市へ抜けることを考えつきました。
校舎から出ると、チョンサンはゾンビ化した母を発見してパニックになりました。
第9話終わり
第10話「体育館で移動式バリケード」
デスたちがゾンビ化した母を殴るのを見て、チョンサンは泣き叫びます。スヒョクとオンジョがチョンサンをなだめ、みんなで走ってゾンビの群れから逃げました。
途中、女子生徒ヒョリョンが転びます。ジミンは彼女を見捨てて逃げますが、ゾンビに囲まれて食われて死亡。
ヒョリョンを救おうとしたウジンも絶体絶命。そこへ姉・ハリがやってきて弓矢で助けてくれました。
みんなは裏山への道を突破できずに体育館へ避難。館内にはゾンビ化した運動部の生徒たちがたくさんいました。怪我を負って走れなかったジュンソンがゾンビに食われて死亡。みんなはその隙に倉庫へ逃げ込みます。
翌朝、デスはずっと好きだったハリに告白しました。
スヒョクの案で、ボールのカゴで移動式バリケードを作り、体育館から外へ出る作戦を決行。ジュニョンが噛まれてゾンビ化しました。みんなは扉の前に着きますが、外側から鍵がかかっていて開きません。
救助に来たオンジョの父ナム・ソジュが、外から扉を開けました。
第10話終わり
第11話「ミサイルでヒョサン市爆撃」
司令官チン・ソムは、ビョンチャンのPCのビデオメッセージを見て、ウィルスが変異するためワクチンが作れないことを知ります。このまま行くと数日で首都ソウルも陥落してしまう状況です。
チン・ソムは、ドローンで音を出してヒョサン高校を含めた4ヶ所に市内のゾンビを集め、ミサイルで爆撃することを決断。
体育館の外へ出たメンバーは、ソジュの誘導でテニスコートへ。しかしゾンビが集まり、ソジュは照明弾と声でゾンビを誘導し、娘オンジョたちのために犠牲になって死亡。オンジョは泣き崩れます。
みんなは建設中の英語生活館の上に避難しました。半ゾンビ化して聴覚が異常に鋭くなったナムラは、軍ヘリからの放送でミサイル勧告と退避命令を聞き、絶句。
グィナムに襲われ、チョンサンが手を噛まれます。軍のドローンが鋭い音を出し、グィナムが耳を塞いだ隙にチョンサンが蹴り落としました。
チョンサンは自分のゾンビ化は避けられないと悟り、オンジョを抱きしめてキス。叫びながら屋上にゾンビの群れを誘導します。みんなはその隙に1階へ降りて、裏山に逃げました。
チョンサンはグィナムとバトルして左目を潰されます。遂に軍のミサイルが校庭に着弾し、2人の体は爆風と炎に包まれました。
みんなは裏山でミサイルの破壊を目の当たりにし、絶望しました。
避難所で、ミサイルにより市民の4割が死亡した事態を知ったパク・ウニ議員は失望。ジェイクは「大勢を救うためにどこまでやっていいのか?」とつぶやきました。
司令官チン・ソムは市民を殺した罪の意識に苛まれ、妻に電話した後に拳銃自殺しました。
第11話終わり
最終回・第12話「衝撃のラスト結末」
オンジョたちは学校の焼け跡でチョンサンの姿を探しますが見つからず、裏山へ。
裏山からヤンドン市へ抜けるルートにそって、いくつもの木に黄色いリボンが巻かれています。オンジョは落ちているペンライトに父の名前が刻まれているのを見て、涙を流しました。
みんなはヤンドン市へたどり着きますが、そこでもゾンビに襲われます。ウジンが、姉ハリの前でゾンビに噛まれました。ハリが泣く中、ナムラが仕方なしにウジンの首をへし折って殺害。
ナムラは人を食べたい衝動を抑えられなくなり、ひとりでどこかへ行ってしまいます。スヒョクとオンジョが人を食っているナムラを発見。ナムラはオンジョを食おうとして我にかえり、そのまま姿を消しました。
オンジョやスヒョクたちは軍の前線まで歩き続け、隔離施設に保護されます。
その後、ウイルスについては4ヶ月経っても全てを解明できず、政府や研究機関は隔離期間を伸ばし続けました。
ある日、夜に施設を抜け出して山に登ったオンジョは学校がある場所に焚き火を発見。翌日スヒョクにそのことを話すと、ハリやミジンらみんなもついて行くと言いました。
夜になり、オンジョたちは隔離施設を抜け出して学校の屋上へ。焚き火があり、ナムラが出てきます。
オンジョたちはナムラとの再会を喜びました。
©︎Netflix
ナムラは、「自分と同じ半ゾンビがたくさんおり、やることがある」と言って校庭に飛び降りました。
オンジョたちは校庭に広がる光景を目の当たりにします。
シーズン1最終回 第12話終わり
Netflix『今、私たちの学校は…』ネタバレ感想・評価
Netflixユーザーの投票も5200件以上いただき、「超面白い!」が55%(2,900 件) 、「まあまあ。見る価値アリ」 28%(1,478件)と、全体の83%が高評価と圧倒的に支持されていますね。
1〜3話の序盤は生き残った生徒たちが、ゾンビの大群から校舎内を逃げ惑うパニックアトラクション的なシークェンスが半分以上を占めます。
『新感染』のような大量ゾンビ追いかけっこだけでなく↓
- 何体ものゾンビが上階から窓を突き破って落ちてくる
- ドローンで他のクラスの悲劇を目撃
などなど。派手でなおかつ今風の演出も見どころでした。
登場キャラが多い群像劇で、終盤にかけてオンジョたち高校生、レスキュー隊や議員、刑事ジェイクのストーリーが上手く交錯していきます。
教室の机や体育館のボールのカゴなどでバリケードを作るなど、学校の備品で頭を使ってのゾンビサバイバルも魅力です。ゾンビを誘導するために校内放送を利用するなど、ちゃんと考えて行動していました◎(視聴者のストレスもたまりません)。
4話くらいで少し中だるみしてきたと思ったら、5話からゾンビだけど理性のある生徒らが登場して急展開。悲劇や人間ドラマが最終話に向けて尻上がり的にヒートアップしていきます。
終盤の軍がミサイルで学校を爆撃する超衝撃の展開も、スケールの大きさがすごいですね!
第11話のラストでは、司令官チン・ソムが、自らの決断に押し潰される形で拳銃自殺。セウォル号事件で大人たちが取った行動への責任や、大量虐殺者としてヒットラーが迎えた最後と重なります。
このクオリティなら『イカゲーム』や『地獄を呼んでいる』のような、世界的なブームも十分期待できるでしょう(※2022/02/09追記:実際Netflixの世界各国で1位を獲得し、ブームになりましたね)。
ちなみに“半分ゾンビ”が敵や仲間に加わったり、ゾンビウィルスに感染しても意思で理性を保てたりの設定は『Sweet Home 俺と世界の絶望』と同じです。しかし原作漫画の発表は『今、私たちの学校は…』の方が早いので、パクったわけではなさそうですね。
ラストシーンの意味を考察
『今、私たちの学校は…』の最終回12話のラストシーンは、半分ソンビ化したナムラとオンジョらが学校の屋上で再会です。
ナムラは「やることがある…自分と同じような半分ゾンビ化した生徒たちがいる」と話し、その直後にオンジョたちが校庭を見て驚く場面でシーズン1が幕を閉じます。
その半ゾンビ集団の中に、チョンサンもいると思います。
劇中では強い意志を持つ人物が半ゾンビになる設定なので、オンジョへの強い想いを持つチョンサンは半ゾンビになる素質十分でしょう。(チョンサンが爆風で吹き飛ばされましたが、死体は発見されてませんし。)
あとはゾンビに噛まれて死んだパク先生もいるかも…。正義感強かったですからね。
みんな、ミサイルまで撃ち込んできた大人たちの仕打ちを許せないというわけです。
シーズン2で明らかになるのでしょう。
シーズン2ではヒョサン市など隔離されて場所に住む半ゾンビや取り残された市民VSソウル市や軍部との戦いになるのでは。格差問題も入れ込みやすいですし。
セウォル号・コロナ/社会問題メタファー
セウォル号の悲劇と重なる
『今、私たちの学校は』は、全体を通して韓国にとって痛ましい事件であるセウォル号沈没事件のメタファーになっているのが興味深いです。
セウォル号は2014年に韓国・珍島沖で沈没した船。
修学旅行中の生徒たちが多数乗っていましたが、船長・船員らが先に逃げたり、政府の対応が遅れたりしたため、時間的に余裕があったにもかかわらず、高校生476人中295人が死亡しました。
『今、私たちの学校は』でも、政府や軍司令部の決断によって高校の救助は後回しになり、放置されます。そして、生徒たちは大人たちの不信感を爆発させながら阿鼻叫喚の渦に巻き込まれていくのです。
セウォル号と通底しており、韓国社会への強い問題提起になっています。
いわば大人たちの都合で子どもたちの命が振り回される状態ですが、本作で素晴らしかったのはミサイルの決断をしたチン・ソム司令官が家族に電話をして自殺し、彼も人間の心を持っているとしっかり伝えた点です。
勧善懲悪ではなく軍は苦渋の決断を迫られたと描き、決して一方通行の正義の押し付けにはなっていません。
ジェイク刑事の「大多数を救うためにどこまでやっていいんだ…?」という問いかけも心に響いてきます。
セウォル号事件へのいましめだけでなく、分断による争いに正しい答えは出せないと、さらに広い視点が付け加えられています。
コロナを想起させる検温や無症状感染者
本作では、2022年もなお世界を襲うコロナ危機の問題点を作品に非常にうまく取り込んでいました。
エピソード9話で軍のヘリが生徒たちを助けるため学校に到着したにもかかわらず、体温などに異常がなく突然ゾンビ化する無症状の半ゾンビ的存在が明らかになり、救助を断念します。この演出は上手いと思いました。
日本でもコロナのオミクロン株の無症状感染者や濃厚接触者の扱いや隔離期間を巡って日夜激論が繰り広げる真っ最中。本ドラマはそれをトレースしたように、状況が巧みに表現されています。
韓ドラ『今、私たちの学校は』は社会的なテーマがエンタメと非常に高いレベルで融合しているのが素晴らしいですね。
Netflix『今、私たちの学校は…』作品情報
原題:『지금 우리 학교는』英題:『ALL OF US ARE DEAD』
監督・制作:イ・ジェギュ/キム・ナムス
脚本:チョン・ソンイル(『キング・ザ・ランド』)
原作:チュ・ドングン(ドングリ)WEB漫画「今、私たちの学校は」(「NAVER WEBTOON」)
『今、私たちの学校は…』はチュ・ドングンによる韓国ウェブ・トゥーンが原作で、LINEマンガでも全21話が公開されています。
演出のイ・ジェギュは2023年配信のネトフリドラマ『今日もあなたに太陽を〜精神科ナースのダイアリー』も担当しました。
Netflix韓国ドラマ『今日もあなたに太陽を〜精神科ナースのダイアリー』。パク・ボヨンが精神病棟の新米看護師に扮し、患者のケアから大切な何かを学んでいくヒューマンドラマです。 CineMag 患者のケアや対話を通じて心を成[…]
最後のまとめ
Netflix『今、私たちの学校は…』は、エンタメ・ゾンビアクション・社会性、そして高校生の青春が融合した非常にレベルの高いドラマでした。
2022年も韓ドラの躍進は続きそうですね。本作の続編も絶対やってほしいです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『今、私たちの学校は…』レビュー終わり!
Netflixオリジナル韓ドラ・ネタバレ感想関連記事↓
Netflix韓国ドラマ『静かなる海』の舞台は月面基地。水不足でディストピア化した地球を救うため、ペ・ドゥナ扮する研究者とコン・ユ演じる隊長が未知の物質を求めて基地の秘密に迫るSF大作! Netflix世界ランキングでも7位→3位にな[…]