Netflix『未成年裁判』は青少年犯罪に立ち向かう冷酷な判事を描いた韓国ドラマ。少年犯罪を裁く難しさや周囲の苦しみを突きつけます。シーズン1は全10話です。
感動的なシーンはもちろんありつつも、社会派として少年犯罪や少年法について今後どうすべきか触れられていないのが気になります。
キャスト、見どころ、ぶっちゃけ感想・評価、解決感のない最終回ラストシーン考察!、全10話ネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに記事をまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです)

ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ
あらすじ:ヨンファ地裁の判事に赴任したシム・ウンソク(キム・ヘス)は、13歳の少年ソンウが9歳の少年を殺してバラバラにした事件を担当することになりますが、ソンウの証言が嘘だと気づき…。
完成度がそこまで低いわけではないですが、法廷モノにしてはかなりモヤモヤが残る作品。
韓国ドラマだと『ロースクール』や、『ある日 真実のベール』(Amazonプライム)などの法廷劇のクオリティには劣ります。
人間ドラマとして楽しみましょう。
Netflixオリジナルドラマで比較すると次回作『アンナラスマナラ魔法の旋律』の方が個人的には好みでした。
おすすめ度 | 65% |
少年犯罪への問題提起 | 78% |
ストーリー | 70% |
IMDb(海外レビューサイト) | 8.8(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト)※随時更新 | 批評家% 一般% |
※以下、Netflix韓ドラ『未成年裁判』のストーリーネタバレありなので注意してください!
『未成年裁判』全10話ネタバレあらすじ解説
第1話
©︎Netflix
血塗れの男子ペク・ソンウが署に出頭。彼は斧を持っており、住んでいたアパートの屋上から9歳の少年ユン・ジフのバラバラ死体が発見されます。
ニュースが広がり、街では「犯罪者を守るな!」と少年法改正や厳罰化のデモが起こりました。
新しくヨンファ地方裁判所に勤務になった判事シム・ウンソクがその少年殺害事件を担当することに。
©︎Netflix
ウンソクは相部屋の判事チャ・テジュと判食(鑑別所を出た子供たちとの食事)へ行きます。ウンソクはソラという少女がレストランでスリを働いたことを見抜き、警察を呼びました。
テジュはウンソクの冷静すぎる対応に疑問を持ちます。
法廷が始まり、殺人容疑の13歳の少年・ソンウは「持病・統合失調症による幻覚で衝動的に殺人を犯した」と証言。
ウンソクは「幻覚が見えるほど重病なのに、犯行は計画的だ」とソンウの嘘を見抜きます。
犯行が行われたアパートの監視カメラやソンウの通話記録で、ハン・イェウンという少女が事件に関わっていると判明。
イェウンはソンウが14歳未満で触法少年(責任能力のない)だからと、彼に自首させたのです。
ウンソクはネットカフェにいるイェウンを発見。
イェウンは逃げますが、ウンソクはなんとか彼女を捕まえました。
第1話 終わり。
第2話
イェウンの弁護士はウンソクの同窓生のホ・チャンミでした。チャンミは、ウンソクが非行少年たちに厳しすぎる傾向があるとメディアに流します。
イェウンは起訴され、計画性やソンウとの関係が焦点に。弁護側はイェウンの妄想性障害を主張します。
死んだジフの母親は厳罰にしてくれと頼み、ジフが使っていたプレートに彼が好きだったおかずを作ってウンソクに渡しました。
ウンソクはイェウンとソンウを仲違いさせて証言を引き出し、イェウンに禁錮20年、手伝ったソンウに2年の判決を言い渡します。
ウンソクは渡されたプレートに料理を作り、ジフの母親に返しました。
第2話 終わり。
第3話
ヨンファ地裁の部長判事カン・ウォンジュンは、国会議員のオム・ジュンギから補欠選挙に誘われ、議員になって少年法を変える目的に一歩近づきます。
チャ・テジュが面倒を見ているソ・ユリが夜中に裁判所にやってきて倒れました。ウンソクは彼女を病院へ運びます。ユリは日常的に暴行を加えられていたようです。
暴行の犯人はユリの父親でした。ユリの祖母もDVを知りながら何もできていなかったようです。
ユリは病院から逃げ、仲間の非行少女たちに会いますが彼女たちからも暴行を受けます。ユリは祖父が入院している病院で、涙しているところを発見されました。
ユリはウンソクに「なぜ私が逃げなきゃいけないの?」と問いかけます。
ウンソクは知り合いのコ・ガンシク刑事に協力を依頼し、ユリが父からDVを受けた時に録音されたものを法廷で流しました。父親は暴れ出します。ユリの祖母は「息子もDVを受けて育った。すべて止められなかった私のせいだ」と泣き出しました。
父親からDVされた過去のあるチャ・テジュ判事はユリの父の首を絞めようとして、ウンソクの言葉で我に帰ります。
第3話 終わり。
第4話
ユリの父親に1年間の接近禁止と収容、アルコール依存更生プログラムの参加が課されることとなり、ウンソクはユリの身を守ることに成功。
ユリは「真面目に生きます」とウンソクにメールしました。
テジュは、昔DVを受けたことが原因で父親を殺して、尊属殺人の罪で少年院にいた過去をウンソクに話しました。テジュはそこで、ある判事に救われたそうです。
ウンソクとテジュは、オ・ソンジャというカウンセラーが運営するプルム回復センター(女子少年院から出た子達が集団で暮らす場所)に視察へ。
回復センターでの虐待や支援金横領の通報があったのでウンソクが個人面談をすると、女子たちは「ソンジャから暴力や嫌がらせを受けていると」口々に話します。
ウンソクは、ソンジャと運営を手伝う娘のアルムから話を聞き、女子たちがセンターから出たいがために虚偽の内容を話していると知りました。
しかし、横領の疑いは残っています。
ウンソクが帰るとソンジャは心労で倒れて病院へ。
テジュ判事は、センターで暮らしていたト・ユギョンが大腿骨の骨折で入院しており、ソンジャは支援金を手術代に使っていたと知ります。
ウンソクがセンターに戻ると、窓ガラスが割れて滅茶苦茶な状態です。アルムが出てきました。彼女がバットを振り回し、入居していたヨンナたちを追い出したようです。
センターで虐待があると虚偽通報したのもアルムでした。アルムは母親が入所した女子ばかりにかまって父親が出て行ったことを恨んでいるのです。
第4話 終わり。
第5話
ウンソクやテジュは、センターから逃げた女子たちを探します。警察が発見した女子の1人ミンギョンは、リーダー格のヨンナに殴られたと言います。
センターに戻ったミンギョンにヨンジから電話があり、ソウルでヨンナに売春を強要されそうだとわかります。ウンソクやソンジャが必死に探し、ホテルで男に襲われそうだったヨンジをなんとか助けました。
アルムの証言でヨンナが母親のところにいるとわかり、ウンソクは駆けつけます。ヨンナは母親に無視され、同居している男性に暴力を受けたようで、階段でうずくまっていました。
審理になり、ウンソクはヨンナたちに10号、ヨンジ、ミンギョンに6号の判決を言い渡し、彼女の保護者たちも教育プログラムに参加させると続けました。
第5話 終わり。
第6話
カン・ウォンジュン部長判事は、息子シヌが通う文光(ムングァン)高校の期末試験漏洩問題を担当することに。デカルトというグループに入会できた学生が、問題を事前に知っていたようです。しかし、息子シヌもデカルトに参加していたと知り、カンは怒りを爆発させます。
出馬を控えていたカンはその件を議員のオム・ジュンギに相談すると、「揉み消して出馬するように」と言われました。
シヌは父・カンから「死ぬなら1人で死ね」と言われて葛藤し、赤信号で飛び込み重体で病院に運ばれます。
カンは息子の事故に悲しみと責任を感じつつも、試験漏洩の首謀者パク・ヒョンチャンに「すべて否認しろ」とアドバイス。証人を偏った人選にします。
ウンソクは試験で不正をしたのが検察が掴んでいる21人ではなく24人いると知り、残りの3人を探し出そうとします。
カンの息子シヌが不正をしたことを突き止め、シヌの病室にいるカンにその件を問いただしました。
第6話 終わり。
第7話
カンはウンソクに自供を迫られながらも審理を開廷。ウンソクは勝手に休廷を宣言します。
ウンソクは、シヌから自白を聞き出していました。その件を所長に伝え、カンの辞職が決まります。
カンは「5年かけて保護観察員が足りなすぎるシステムや少年法を変えるための準備をし、議員になって実行するつもりだった」と言います。
ウンソクは一定の理解を示しながらも「手段を誤れば目的まで汚れる」と返します。
カンは裁判所を去ることになり、職員たちに見送られます。
テジュに少年院から昔の写真が送られてきて、当時自分の味方をしてくれたのはカン判事だったと気づきました。テジュは昔カンがしてくれたように、カンのほどけた靴紐を結びます。
テジュが赴任したときから彼に気づいていたカンは「お前は俺の後を追うな」と言いました。
テジュが可愛がっていたクァク・ドソク(少年院から出て真面目に暮らしていた)が、無免許でレンタカーを借りて友人たちを乗せてパトカーから逃走。オ・ギュサンという男性を轢いてしまう事件が発生しました。
ドソク自身も意識不明の重態になります。同乗していた友人たちは軽傷で済んだようです。
被害者・ギュサンの妻は、娘が小児鬱になってしまったと訴えます。ギュサンの妻は妊婦で、失意の中で破水。ギリギリの状態で赤ちゃんを産みました。
第7話 終わり。
第8話
新しく部長検事ナ・グニが赴任します。カン元部長を内部告発したウンソクはグニににらまれていました。
重体だった被害者ギュサンは病院で死亡します。
テジュは、ドソクがレンタカーを借りたときに1人ではなく、同乗していた少女・ミジュがいたと突き止めます。
法廷でミジュが提出した動画が流れます。レンタカーに同乗していたイ・ナムギョンがドソクに暴行を加えている映像でした。
ミジュはナムギョンに下着姿を盗撮されていました。ドソクはそれを消すようナムギョンに頼み、彼の言いなりになっていたのです。
しかし審理を早く終わらせたいナ・グニはナムギョンたちの案件を保護事件にして少年部送りという軽い判決を下しました。
ドソクの母親がギュサンの妻に謝り、お互い大泣きします。
第8話 終わり。
第9話
ウンソクは、集団性的暴行事件の容疑者の少年ファン・インジュンの資料を見て倒れました。医者からは過労だから休めと言われますが、勝手に退院します。
ファン・インジュンは5年前、11歳のときにマンションの屋上からレンガを落として、ウンソクの息子チャンを殺害した犯人です。しかし当時担当したナ・グニ判事の処罰は軽すぎ、ウンソクは失望したのでした。
元夫ナムグン・イファンの母親が裁判所にいるウンソクを訪ね、「お前が家にいなかったせいで孫は死んだ」と責めます。
性暴行事件の被害者カン・ソナの証言で、立件された3人以外に犯人がもう1人いる可能性が浮上。
ソナの体からソ・ドンギュンとオ・ギョンスという2人の青年のDNAが発見されますが、インジュンのDNAはなく、彼は保護事件で扱われます。
ソナの父親がインジュンに近づいて真相を問いただすと、「酒を飲み過ぎて勃たなかっただけ」と笑われます。ソナの父親はインジュンを殴り、捕まりました。
ウンソクはその証拠音声を手に入れますが、自白強要で裁判では使えません。
インジュンは「先輩のドンギュンとギョンスに逆らえずソナを誘ったが、性暴行は止めようとしたし、その場にいなかった」と証言。
コ・ガンシク刑事が周辺のドライブレコーダー映像を提出し、インジュンがソナの暴行現場にいなかったのが嘘だと判明しました。
さらに、5年前にインジュンとレンガを落としたペク・ドヒョンも現場にいたとわかります。
第9話 終わり。
シーズン1最終回 第10話
ウンソクは過去にインジュンが起こした事件の被害者の親だとバレてしまい、担当を外されます。
ウンソクはインジュンの件を担当することになったナ・グニ判事に、「5年前に私の息子が殺されたときあなたは3分で審理を終わらせた」と恨みを述べました。
テジュの担当した窃盗少女ペク・ハリンが妊娠しており、ドヒョンたちに売春させられたのが原因だと判明。別の施設にいるドヒョンの元彼女が、廃旅館の2Fがドヒョンのアジトだと教えます。
ウンソクがそこへ行くと、女性被害者たちの靴が保管されていました。
ドヒョンがやってきてウンソクの肩をナイフで刺し、殴ります。ウンソクは「与えられたチャンスを無駄にするな」と言って殴り返しますが、ドヒョンに首を締められてピンチ。
現場にコ刑事が駆けつけ、ドヒョンは逃げました。
ナ・グニはインジュンの裁判にドヒョンを呼びます。
テジュがすでにドンギュンとギョンスを説得しており、ドヒョンが現場にいたと証言させて、彼のスマホのデータも提示。ドヒョンが首謀者だとわかり、ナ・グニは「インジュンとともに検察に逆送され刑事事件となる」と言い渡しました。
©︎Netflix
グニは、「審理に私情を挟まずに判決してきた結果、傷つけた」とウンソクに謝罪。
家に帰ったウンソクは、息子チャンの遺品を手に取りながら涙を流しました。
ウンソクはカン元部長とグニの口添えで懲戒処分を免れ、「非行少年を憎みつつ、最善をつくして偏見を持たず接していく」と誓いました。
判事席に座るウンソクの前に、刺青にまみれたソンウが立っています。
韓ドラ『未成年裁判』最終回第10話 終わり。
考察:失敗のラスト結末
©︎Netflix
『未成年裁判』は最終回やそのラストが特に微妙だったと思います。
ラストシーンは、第1話で友人の少年殺害を隠蔽しようとしたソンウが、また何らかの罪を犯して審理を受けに法廷に立つ結末です。
そもそもソンウの母親は罪の大きさにしっかり気づいたはずで、ウンソクも親が更生の鍵を握っていると言っていました。
大元のシステムが破綻していれば、判事たちの思想や頑張りも焼け石に水になってしまうでしょう。かなりモヤモヤのラストです。
韓国では保護監察官が1人あたり100人を見ているなど、システムの欠陥(マクロな視点)が劇中でしっかり指摘されています。
それもあって、うがった見方をすると何も解決されないまま同じ問題を繰り返しているラストに思えてしまうのです。
もちろん現実的には更生は難しいので、少年事件裁判の判事が何度も相手をしないのもわかります。
しかし実際はラストで意外性を持たせるためにソンウを出したような印象です。
あと最終回10話については、そもそもインジュンとドヒョンは顔も体も16歳に見えないですし、美人局で大人たちを脅迫して金を奪ったり、性行為を録画して動画編集して売却したり、16歳にして半グレ組織を束ねていたというのもリアリティがないです。
韓国で社会問題になったチャットルームを使って女性の性的画像を流布した「n番部屋事件」が元になっているのでしょうけど、手口を詳細に描いたわけでなく、売春・美人局までごっちゃにして現実味が欠けた印象でした。
かつて殺人事件を起こしたインジュンとドヒョンが今もつるんでいるのも、「普通はお互い連絡取れないようになっているのでは?」と疑問に思いました。
韓国の少年法システムの問題の欠陥のせいでしょうか?
だとしても殺人事件の共犯同士が今も一緒に遊んでいるのはドラマだとしてもやりすぎな気がします。加えて本作では方向性すら示されなかった法改正や制度改革による更生システムが最優先事項だという証明であり、判事が人間として立ち向かうラストが、少年犯罪全体では不十分だと浮き彫りになっている印象。
また、ドヒョンがウンソクをナイフで刺しておきながら、インジュンのために裁判所に証人としてやってくるのもよくわかりません。普通ノコノコとやって来るでしょうか?
少年法・少年犯罪のテーマに対しての答えは?
少年法や青少年の更生などどうしていくかが、結局は個人の頑張りや面会でのケアに帰結しており、社会派ドラマとして底の浅さを露呈していたと思います。
ドラマ内では世論も青少年を取り巻く環境なども何も変わっておらず、変わったのはウンソクとテジュが少年法についての本を出版したことくらい。
もちろん、カン判事が試験漏洩問題を揉み消そうとしたのはダメですが、それを見過ごせないウンソクの綺麗事のせいで苦しむのは青少年たちですよね。
理想やこれから現状を変えるというパワーは必要です。
ただ、今この瞬間に苦しんでいる少年・少女たちに具体的に何をしてあげられるかの視点が弱いと思いました。
『未成年裁判』は青少年犯罪のテーマがまったく解決しておらず、大人が納得しただけに見えてしまうのが残念でした。
韓国ドラマ『未成年裁判』ネタバレ感想・評価
わりと法廷劇が好きなので厳しめの評価なのはご了承ください。
全体的に人間ドラマとしてはそこそこ楽しめました。しかし感情とロジックがせめぎ合う法廷モノの醍醐味がないのが残念。
サスペンス性も薄く、法廷特有のどんでん返しもインパクト少なめです。
主人公ウンソクの過去やテジュとカン部長判事の関係など感動できる展開はありますが、全体的にはあまり深くないヒューマンドラマで終わってしまっています。
司法制度への問いかけや問題提起が多く描かれていながら、個別案件のフワッとした解決と理想論に帰結した印象ですね。
少年犯罪は個人だけに責任を問えず、親や周囲の状況にも目を向けなければなりません。
しかし、その環境改善や社会問題について今後どうすべきか触れられていないのが、青少年犯罪を扱うドラマとしては不十分だと感じました。
ウンソクも少年犯罪で息子チャンを失っており、遺族について描く意義があるのはわかります。
ただ、ウンソクの物語と比較すると罪を犯した子供たちが今後どう生きるかに十分な時間が割かれず、少年更生のテーマがすごく小さくみえました。
それに関連しますが、殺人・DV・試験問題漏洩・過失運転致死・強姦など、罪の重さや解決への道筋が違うものをたった10話にいくつも詰め込んでいるので無理が生じている面もあります。
第7話では「レンタカー窃盗死亡事故」、最終回では「n番部屋事件」など韓国で実際に起こった青少年犯罪をモチーフにしていて問題提起としては素晴らしいですが、今後の方向性まで示されていません。
同じ少年犯罪でも倫理的には全く別物なので全体的に統一感がなく、どれも表面上の解決で終わってしまった印象です。もう少し犯罪の種類を絞り、解決の糸口を掘り下げた方が良かったでしょう。
ミクロ視点(個別案件)のみで、マクロ視点(法制度やシステム)については悪く言えばスルーした感があります。
本作では偶然が目立っていたのも難点です。少年・少女の弁護士はいつもホ・チャンミだったり、因縁のある部長判事ナ・グニも偶然赴任してきたり、などなど。
法廷ドラマには高いリアリティラインが求められますが、『未成年裁判』は全体的にその水準を若干下回っていた印象です。
本作に出てくる少年刑事合意部や刑事合議部は、韓国の実際の司法システムをもとに作られた架空の部署だそうですが、リアリティの面でもそれが正解だったとは思えませんでした。
『イカゲーム』や『地獄が呼んでいる』『今私たちの学校は』のように、Netflix韓ドラブームには続かないと思います。
登場人物・キャスト・印象
シム・ウンソク|キム・ヘス
©︎Netflix
シム・ウンソクは、ヨンファ地方裁判所少年部に赴任してきた判事。大きな心の傷と秘密を抱えており…。
女優キム・ヘス 代表作:映画『コインロッカーの女』、ドラマ『シグナル』『愛の群像』
チャ・テジュ|キム・ムヨル
©︎Netflix
チャ・テジュはウンソクの相部屋の判事。少年たちは更生できると理想を持っています。過去に大きな秘密が…。
俳優キム・ムヨル 代表作:ドラマ『バッドガイズ2 悪の都市』、映画『悪人伝』
カン・ウォンジュン|イ・ソンミン
©︎Netflix
カン・ウォンジュンはヨンファ地裁の部長判事。
俳優イ・ソンミン 代表作:ドラマ『アラン使道伝 』『 記憶 愛する人へ』 『ミセン』
ナ・グニ|イ・ジョンウン
©︎Netflix
ナ・グニは、ウンソクと因縁のある部長判事。
女優イ・ジョンウン代表作:映画『パラサイト半地下の家族』ムングァン役、ドラマ『椿の花咲く頃』『ロースクール』
その他の登場キャラ・キャスト
ペク・ソンウ(未成年殺人犯)|演 イ・ヨン
ソ・ユリ(DVを受ける少女)|演 シム・ダルギ
コ・ガンシク刑事|演 パク・ジョンワン
ジュ・ヨンシル|演 イ・サンヒ(参与官)
ソ・ボム(地裁事務官)|演 シン・ジェヒ (『今、私たちの学校は』チャンフン役)
ウ・スミ|演 パク・ジヨン (『ホテルレイク』『犯罪の女王』)
オ・ソンジャ(プルム回復センター長)|演 ヨム・ヘラン(『悪霊狩猟団:カウンターズ』)
ホ・チャンミ|演 キム・ヨンア(『ある日 真実のベール』)
オム・ジュンギ(国会議員)|演 ユ・ジェミョン(『梨泰院クラス』デヒ役、『ヴィンチェンツォ』)
ウ・ミンギョン(プルムで更生中の女子)|演 オ・ヘス(『今、私たちの学校は』)
イ・ナムギョン(不良グループのリーダー)
Netflix『未成年裁判』作品情報
原題:『소년심판』英題:『Juvenile Justice』
監督・演出:ホン・ジョンチャン(『彼女の私生活』『ディア・マイ・フレンズ』)
脚本:キム・ミンソク(『モンスターズ』『超能力者』)
配信:Netflix
制作:ギルピクチャーズ/ジティスト
ホン・ジョンチャン監督は、少年事件を担当する判事たちの信念のぶつかり合いをテーマにしたようです。
最後のまとめ
Netflix『未成年裁判』は答えを出すのが難しい少年犯罪を扱ったディープな作品になると思いましたが、解決感のなさやご都合主義が目立ち、引き込まれませんでした。
個人的には続編・シーズン2はなくていいと思います。韓ドラなら本作より『ロースクール』の続編が見たいです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『未成年裁判』レビュー終わり!
Netflixオリジナル韓国ドラマネタバレ関連記事
Netflix韓国ドラマ『静かなる海』の舞台は月面基地。水不足でディストピア化した地球を救うため、ペ・ドゥナ扮する研究者とコン・ユ演じる隊長が未知の物質を求めて基地の秘密に迫るSF大作!Netflix世界ランキングでも7位→3位にな[…]