Netflix韓国ドラマ『シスターズ』(新・若草物語)、貧乏な三姉妹が、会社の横領事件・権力者の悪事、巨大企業の家族とそれぞれの接点から対決する新感覚ドラマ!
シーズン1は全12話です。
作品情報・見どころ、キャスト・相関図・OST、各エピソード全12話のネタバレあらすじ解説・考察・感想ぶっちゃけ感想・評価、をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目から読んでください。)
作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
韓国ドラマ『シスターズ』作品情報・キャスト相関図
韓国語タイトル:『작은 아씨들/若草物語』英題:『Little Women』
ジャンル:サスペンス・ヒューマンドラマ
監督:キム・ヒウォン
脚本:チョン・ソギョン
放送局:tvN
制作:スタジオドラゴン
配給:Netflix
大きな話題になったマフィアコメディ『ヴィンチェンツォ』(2021)のキム・ヒウォンが監督を務めます。
脚本は映画『親切なクムジャさん』で有名なチョン・ソギョン。
制作陣からも分かるとおり驚愕の展開が連続するクオリティの高いドラマです。
tvNとスタジオドラゴンの次作はパク・ヘス主演の王朝時代劇『シュルプ』でこちらもNetflixで配信中!
シスターズの登場人物相関図
登場キャラ・キャスト
登場キャラ | キャスト・出演作 |
オ・インジュ 長女。オーキッド建設社員。経理担当。社内でハブられている。結婚詐欺にあってバツイチ。 |
キム・ゴウン (『トッケビ』『ユミの細胞たち』) |
オ・インギョン 次女。OBNの社会部報道記者。アル中。感受性が豊かすぎるHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)。 |
ナム・ジヒョン (『100日の郎君様』) |
オ・イネ インジュとインギョンの妹。セラン芸術学校の2年生。 |
パク・ジフ (Netflixゾンビドラマ『今、私たちの学校は』) |
チェ・ドイル オーキッド建設の財務コンサル、本部長。消えた裏金を探す。 |
ウィ・ハジュン (Netflix『イカゲーム』『コンジアム』) |
チン・ファヨン オーキッド建設の経理。インジュの先輩。ある秘密を持っていたが…。 |
チュ・ジャヒョン (『グリーン・マザーズ・クラブ』) |
ハ・ジョンホ インギョンの昔の友達。ヘルニアで休学中。 |
カン・フン(『コッソンビ熱愛史』(2023)シヨル役) |
ウォン・サンア パク・ジェサンの妻。ウォリョン美術館館長。娘のヒョリンとイネが同級生。 |
オム・ジウォン (『産後ケアセンター』) |
パク・ジェサン 弁護士で選挙に立候補。黒い噂がたえない。 |
オム・ギジュン |
チェ・マリ イギョンの先輩記者。 |
コン・ミンジョン (『海街チャチャチャ』) |
シン取締役(シン・ヒョンミン) オーキッド建設の取締役。 |
オ・ジョンセ (『ソウル・バイブス』『智異山』) |
OST
ネタバレなし感想・あらすじ・海外評価
あらすじ:貧乏な一家で育ったインジュ、インギョン、イネの三姉妹。長女・インジュは勤め先であるウォルリョングループ企業の建設会社で横領事件に巻き込まれ20億ウォンを手にする。記者の次女・インギョンはウォルリョングループ会長の娘の夫・パク弁護士の悪事を追求。イネはパク弁護士の娘ヒョリンと芸術学校の同級生。貧乏な三姉妹と巨大企業の戦いが幕をあける…。
長女は建設会社の横領事件、次女は記者として銀行の資金流出と政治家を追う、三女は芸術学校の友達の親という接点からそれぞれ巨大グループの弱点を暴いていく、緻密かつ痛快なドラマ。
格差社会はもちろん、親族関係、自殺、アル中、会社内いじめなどなど、問題もてんこ盛り。見ていて飽きません。
それぞれの問題が中盤以降から劇的に絡み合い、驚愕の展開が連続!後半になればなるほど面白い!
私がこれまで見た韓ドラサスペンスの中でも最高峰です。
おすすめ度 | 85% |
ストーリー | 86% |
Filmarks | 4.1(5点中) |
IMDb(海外レビューサイト) | 8.6(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 一般の視聴者 67% |
※以下、Netflix韓国ドラマ『シスターズ』のストーリーネタバレありなので注意してください!
韓国ドラマ『シスターズ』ネタバレ感想・評価
貧乏で個性的な三姉妹が、会社・報道関係・高校それぞれの接点から巨大権力と対峙するコンセプトはもちろん、緻密な伏線やどんでん返しの数々が素晴らしい。
権力をぶっ潰す的なストーリーは韓ドラで数多くありますが、それの最先端かつ最高峰バージョンですね。
第1話時点ではコメディなのかヒューマンドラマなのかサスペンスなのかジャンルレスな印象を受けましたが、非力な三姉妹がどんな風に巨大グループを追い詰めていくのかの物語の骨組みを丁寧に説明し、たくさんの伏線を散りばめています。
背筋がゾクッとする設定が多く隠されており、3話で発覚するのですが本当は3姉妹でなく4姉妹だったんですね。
イネが生まれる前に三女が病気で金もなくて病院へ行けず死んでいったと言う驚愕の事実が判明します。
モチーフになっている有名小説『若草物語』は4姉妹の物語ですが、インジュたちも4姉妹だったのです。
芸術学校の学生であるイネやヒョリンが死にゆく姉の絵を描くなど、回を追うごとにサスペンス・ホラー感が強まり、ディープになっていきます。
事件現場には青い蘭が置かれている。ファヨン先輩やその前任者は自殺するときに赤いハイヒールを履いていたなど、小道具での演出も効いているのも特徴です。
さらに入った人物は皆死ぬ情蘭会という秘密クラブの存在、その裏には数十年前のベトナム戦争の部隊の存在が…という何層にも連なる謎も魅力的すぎます。
第10話ではなんとラスボスと思われたパク・ジェサンが突然自殺。
第11話では1話で自殺したファヨン先輩が登場するという超どんでん返し!
最高のサスペンス展開の連続です。楽しくてたまりません。
登場人物も魅力的。次女のインギョンがHSP(感受性が強すぎるハイリー・センシティブ・パーソン)で、それが原因で声が震えてしまうのを防ぐために酒を飲みすぎてアル中になる設定がおもしろく、さらにHSPは幼少期の妹(三女)の死が原因だと示唆されます。
三女の死は一番下の妹・イネにも影響しており、彼女は芸術高校生ながら姉が死にゆくおどろおどろしい絵を描いているのも興味深いです。
設定が細かいことに加え、意外性もあり魅力的だと思いました。
1話ネタバレ『シスターズ』
貧乏な三姉妹の長女インジュと次女インギョンは、芸術高校に通う三女イネの誕生ケーキを買い、修学旅行の費用を出してあげる。しかし翌日に母がその金を持ち逃げして海外へ。
長女のインジュは務めるオーキッド建設で給料を前借りしようとするが叶わず、いつも通りチーム長たちからハブられる。
別の部署の先輩チン・ファヨンだけがインジュに優しくしてくれた。ファヨンの母が死んだときインジュが葬式を手伝ったからだ。ファヨンは高級レストランへインジュを連れて行き、金を貸してくれるという。
報道記者の次女のインギョンは、昔一緒に暮らした大叔母さんの家へ。大叔母オ・ヘソクは金を無心に来ていると知り、1ヶ月新聞の読み聞かせをすれば金をくれると言う。
インギョンはその近所に住む昔の友人ハ・ジョンホと再会した。
インジュはインギョンと集めた金をイネに渡すが、イネは受け取らない。
イネは金持ちのウォン・サンア夫人の娘で友達のヒョリンの絵を描いて金を貰っていた。尾行してそれを見ていたインジュが「物乞いじゃないから」と金を拒否する。
次女インギョンは、政界進出予定のパク・ジェサン弁護士が4年前に担当したポベ貯蓄銀行の資金流出事件で、パク弁護士が当時担当していた銀行関係者4人全員が自殺した件を追っていた。
パク・ジェサン財団の会見でポベ貯蓄銀行の事件について質問するが、酒臭かったインギョンは職務中の飲酒がバレて1ヶ月の停職処分となってしまう。
インジュは会社で、海外から来た財務本部長のチェ・ドイルとパク弁護士が会議をしているのを目撃。
海外へ行って戻ってくるはずのファヨン先輩が戻ってこない。家にいくと、ファヨンはタンスで首吊り自殺をしていた。警察の調べによると整形手術を受けた後で自殺したらしい。
さらに会社でドイルと役員から「ファヨンが700億ウォンもの資金を横領していた」と聞かされた。
インジュはドイルからファヨンが隠した裏金を探すのを手伝ってほしいと言われるが、そのまま辞職。
ファヨンから会員権を譲られたジェイズ・ヨガのロッカーを開けると、韓国に3足しかない宝石をあしらった靴と、大金(20億ウォン)の入ったバッグがあった。
第1話 終わり!
エピソード1 感想
足の青いランの刺青で首吊りしたいがファヨンとわかるなど、ディティールが素晴らしいですね。
個人的にはインギョンが飲んでいたのがマウスウォッシュと見せかけて酒だったという流れが好きでした!
2話ネタバレ『シスターズ』
停職中のインギョンはジョンホの家でパク・ジェサンについて調べていた。4年前のポベ貯蓄銀行で追い詰められて自殺したキム・ダルス頭取の甥キム・チョルソンに接触。しかし彼は突然、事故に遭い死亡。
インギョンは、パク・ジェサンの娘・ヒョリンがイネに絵を描かせて国際美術コンクールで賞を取ったと知り、驚愕する。
インジュはファヨンが事件に巻き込まれた他殺の線もあると考える。そこで表向きはラン協会でランの世話をし、ドイルと共にファヨンの遺品や帳簿を確認して真実を探していた。
ファヨンはシンガポールでチン・ミギョンと名乗り、別の顔(サブキャラ)を持って生活していたらしい。シンの代わりにファヨンがスイス銀行へ行き、そのとき700億が他に移されたようだ。2人は不倫していたらしい。
ファヨンとシン取締役のやり取りで、ファヨンがシンの横領の証拠を集めていたと知るインジュ。
インジュとドイルは、シン取締役とファヨンのやり取りからシン取締役が横領の真犯人で、ファヨンを自殺に見せかけて殺し、罪をなすりつけたと考える。
ファヨンの前任者で以前ランを育て日誌もつけていたヤン・ヒャンスクも、横領が原因で同じように自殺したようだ。
シン取締役からインジュに赤い靴が送られてくる。確かファヨンも赤い靴を履いて死んでいた。
インジュは駐車場でシン取締役に横領について詰め寄る。すると「俺の方がファヨンに利用されていた。アイツは用意周到に計画していた。しかし“上”の怖さを知らなかった」と予想外の答えが帰ってくる。ファヨンとの不倫関係もキッパリ否定した。
シンは「検察へ行き、5年刑務所に入って出てくる」と言って車に乗り込む。しかし車のブレーキが効かず、階下へ落下して死亡。
黒幕はシン取締役はなかったのだ。
第2話終わり
エピソード2 感想・考察
ソン・ジュンギが高級靴店ブルーノ・ズミノの店員としてカメオ出演しましたね!
事件現場に置かれている青い蘭(ラン)は何を意味するのか?
ランは英語でオーキッド。建設会社名もオーキッド建設です。
会社の“泥棒姫”というランは調べても出てこないですが、ファヨンの行動に関係しているのでしょうか?
3話ネタバレ『シスターズ』
イネはヒョリンの絵を描き、パク・ジェサンと妻・サンアに認められて留学することになった。
留学のことを聞いたインギョンは「魂を売るな」とさとす。しかしイネは聞かない。
インギョンは酒を飲んでヒョリンの受賞パーティーで叫び、同僚のマリに動画を撮られて問題になる。
インギョンは、ポベ貯蓄銀行の件で自殺したキム頭取の甥キム・チョルソン(前日謎の事故死)の弟・ヒソンから連絡を受け、動画データを渡される。
キム・ダルス頭取が病院でパク・ジェサン弁護士が見舞いに来た後で青いランの花の匂いを嗅ぎ、麻薬性鎮静剤で自殺した動画だ。
ジョンホもチョルソンの事故現場で拾った青いランを持っていた。インギョンはジョンホと青いランについて調べる。
青いランは通称「ベトナムの幽霊」と呼ばれる希少性が極めて高いものだった。
一方、インジュはランの部屋で泥棒姫というランが咲いたのを発見。ファヨンからの手紙の通り、精神病院にいるウォン・サンウ代表にそのランを見せにいく。
サンウ代表は経営者だった父親を告訴して精神病院に入れられたらしい。サンウはオーキッド建設の裏金帳簿をインジュに託した。そこへドイルたちがやってくる。
インジュは窓から逃げるがドイルに目撃された。
ドイルはインジュを車に乗せる。ドイルはインジュが20億と裏帳簿を持っていることを知っており、選挙戦が始まる前のタイミングで帳簿を使って上と取引しようと持ちかけた。
家に帰ったインジュは、イネが来月ヒョリンの家の金で留学すると知り、断るためにウォン・サンアのもとへ。
インジュは札束で留学費を出そうとするが、サンアは「イネは財団の奨学金で留学するから問題ない」と言う。
インジュはイネが描いた女性が倒れている暗すぎる絵を見て、昔イネが生まれる前に病気だった妹(三女)が治療費が払えずに死んだことを思い出した。
インジュは一軒家の購入を決意し、大叔母オ・ヘソクに家を探して欲しいと頼んだ。
インギョンはインジュが家に金を隠していることを知り問い詰める。インジュは死んだ妹の話をするがインギョンは覚えていない。
イネはなぜか幼くして死んだ姉のことを知っており、死にゆく姉をモチーフに絵を描いていたのだ。
サンアの邸宅で過ごしていたイネは、アリアドネ(ギリシャ神話の女性)の小さな人形を盗もうとし、パク・ジェサンに見つかる。
ジェサンは「私は運転手の子供で、この家のものを盗んでは捨てていた。しかし将軍(サンアの父)はそれに気づいていた。私は自分の能力をみせ、代償を払ってサンウを後継者から締め出した。君も私と同じように、君を誰よりも愛している人を裏切れるか?」と問いかけた。
第3話 終わり!
3話感想・考察/本当は4姉妹でした。
イネの絵が怖すぎて爆笑しました。ガチのアーティストですね。
ストーリーも第3話はドロドロしていて面白かった!パク・ジェサンも貧乏家庭出身でイネと同じ立場なんですね。シンパシーもありつつ、利用しようというラストの会話の内容が人間的な意味で怖かったです。
イネの上に姉がいて、死んでいたという驚愕の事実も怖すぎます。そういえば「若草物語」は4姉妹ですもんね…。
ランの花については「ベトナムの幽霊」と言う種類は調べても出てきませんでした。ただ、アメリカに「幽霊ラン」(ゴーストオーキッド)という種類があり色は白ですが形が似ています。この花をモチーフにしたのかもしれませんね。
ジョンホは現場でこの青いランを拾ったと言ってましたがなんか怪しい。
4話ネタバレ『シスターズ』
イネの家にヒョリンが遊びにくる。ヒョリンは机に蟻がいることや窓が壊れていることにびっくりしたが、2人は楽しそうにはしゃいだ。
大叔母オ・ヘソクは家を買いたいというインジュに、自身が所有する漢江近くの物件を売ってくれるという。インジュはそのマンションを気に入った。
インジュはインギョンと20億ウォンをどうするかで口論になる。インギョンは「違法な金だ」と言い、スマホでインジュをブロックした。
インギョンはジョンホと青いラン“ベトナムの幽霊”を調べ、米国人が出版したそのランについての本を見つける。本には、青いランには強い鎮痛作用と幻覚作用があることがわかった。
サンアはイネに、サンアの父ギソクが作った青いランが生い茂る秘密の部屋を見せる。イネはサンアをモデルに絵を描き始めるが、ランの香りを嗅いだせいか気を失って倒れる。
イネはサンアに病院に運ばれ、インジュやインギョンがやってくる。イネはルイジ病という遺伝性の心疾患で、手術で除細動器を心臓に入れなければ、いつ発作が起きて死んでもおかしくない状態だという。
イネは死んだ三女のインソンが同じ病気だったと思い出す。
イネはインソンの幻影に自分を重ね、「早くこの家から逃げないと死ぬ…」という観念に取り憑かれていたのだ。
インジュは20億ウォンをイネの手術代に当てようとしたが、サンアの室長コ・スイムに金を見つけられ押収されてしまう。
スイムは暴行に耐えられたら1億ウォン貸してやるといい、インジュは了承するが、殴られて大怪我をする寸前でドイルとサンアに助けられた。
サンアはブルー・ズミノの靴を持っており、「ファヨンと親しかった」と話す。サンアの靴はシン取締役に買ってもらったらしい。
ファヨンの話と食い違うのでインジュは信用できなかった。しかし手術代のためにサンアのアシスタントになれと言われ、了承する。
ドイルは、ファヨンが金を移した海外銀行の名義が全てインジュになっていると部下に聞かされ、ファヨンがインジュになりすましていたことを知る。
イネは発作を起こし、手術が始まる。手術は成功した。
姉妹3人で母に電話すると、母はインソンをおぶって病院に行こうとしたが、インソンは途中で死んでしまったらしい。
ジェサンは選挙前の美談を作るため、財団の資金からイネの手術代を出そうとしたが、大叔母オ・ヘソクが出してくれた。
第4話終わり。
第4話感想・考察/イネの絵の謎
イネはインギョンをブロック、インギョンはインジュをブロック、インジュは母をブロックするというスマホブロック祭りが笑えました。
イネは姉の死を幼い頃に聞かされ続け、自分を重ねてあの怖い画風になってしまったんですね。画家で言えば少年期に姉や母を亡くしたエドヴァルド・ムンクの生い立ちに近いです。
また、パク・ジェサンとサンアが明らかに黒幕側なんですが、イネに表面上は優しくしたり、視聴者にはまだそのドス黒い真意を見せていないしたたかさとリアリティがあるのが本作の素晴らしさだと思いました。『梨泰院クラス』のチャン・デヒ会長みたいに分かり易い感じじゃないのが逆にいいですね。
5話ネタバレ『シスターズ』
ドイルの話から、4年前にファヨンとインジュが一緒にシンガポール旅行に行ったときにパポートの情報を盗まれていた。つまり、ファヨンは4年前から700億ウォンを盗む計画を立てていたと判明。
インジュはサンアのもとで働き、彼女が使用人たちに当たり散らして横柄に接するのを目の当たりに。サンアは友人のデパート開館記念で急遽シンガポールへ飛んだ。
ジェサンはサンアが勝手に海外へ行ったことに怒り狂い、イネとヒョリンの前で大型テレビをゴルフクラブで破壊。ヒョリンは怯えて呼吸困難になり、インジュがサンアから預かっていた薬を飲ませる。
ヒョリンはイネに、夫婦喧嘩が酷くて昔からリストカットしていたことを告白。
ドイルは、インジュ名義でペーパーカンパニーを作って700億を移動させ、帳簿と引き換えに金を得る計画をインジュに話した。
インギョンとジョンホは、インジュがドイルと話しているのを目撃。ドイルと同窓生のジョンホは「あいつは秀才だが友達が1人もおらず、資金洗浄の仕事をしている」とインギョンに話した。
インギョンはインジュとドイルの間に割って入った。ドイルはインジュを好きな素振りを見せて帰る。
インギョンはドイルについて調べると、資金洗浄がらみで過去に恋人を殺した疑いがあり、母親がウォルリョングループが絡んだ再開発計画の関係者を殺していたと判明。
パク・ジェサンはサンアをシンガポールから呼び戻した。サンアは怒って若い男と火遊びをしたと言い、ジェサンを使用人呼ばわりする。
ジェサンは怒ったのとサンアが何か隠していないか気になったのとで、スーツケースの中身をぶちまけた。
インギョンとジョンホは青いランの秘密を探るため、サンアの父ウォン・ギソン将軍が設立したウォルリョン学校へ。そこには青いランを管理している老人がおり、「ギソンの功績の取材」と偽って話を聞く。ギソンはベトナム戦争へ行き、青いランを持ち帰ったらしい。
インギョンは、記者の先輩チャン・マリもその学校の出身だと知る。
記者をクビになったインギョンはジェサンの会見に出て、「あなたの父パク・イルボクはベトナム戦争後病気になったと言っていたが、たくさんの物件を所有していた」と暴露する。
サンアはインジュを気に入っていた。サンアは、役者を目指していたが才能がなく、未来の大統領夫人を演じることにしたと悲しそうに話す。
インジュはサンアの境遇に同情しかけていた。しかしドイルは「サンアは君を第2のファヨンにするために演技をしている」と言う。
インジュはヒョリンのスマホを探している最中にベッドの下の絵を発見。ファヨンが死んだ時の情景が重なる怖い絵が描かれていた。
ヒョリンはイネから「一番怖いと思う情景を描いてみて」と言われて、この絵がどの場面かわからず頭に浮かんだまま描いたという。
ヒョリンが部屋におらず、インジュとイネは監視カメラで館内を探す。ヒョリンは車の中で父・ジェサンのドライブレコーダーを見ながら気分を悪くして、ぐったりしていた。
動画にはファヨンが死んだ先月17日に、ジェサンがファヨンの家に向かう場面が映っていた。
第5話終わり
第5話の感想・考察/みんな怪しい…
パク・ジェサンはサイコパス。妻・サンアは可哀想なフリの演技しているかもしれない。ドイルの過去も黒い。
サスペンス好きにはたまらない誰も信用できないシュチュエーションが巧みに構築されました。
ヒョリンもサイコパス両親の影響で病んでリストカットしまくっているという。病みすぎです。
今回のハイライトはなんと言っても、ヒョリンが描いた絵をインジュが発見する場面!
ヒョリンもイネの影響か、めちゃくちゃ怖い絵を描きます。それがなんとインジュが見た、赤い靴を履いたファヨンの自殺現場にそっくり。
全体的にいい感じに狂ってきました。最高です。
6話ネタバレ『シスターズ』
ヒョリンは、ファヨンが死んだ先月の17日に両親が大喧嘩し、ジェサンが車で出かけたとイネとインジュに話す。しかしヒョリンはファヨンのことは知らない。絵に描かれた首を吊ったような女性は、以前から頭に浮かんでいた光景らしい。
夜、インジュはドライブレコーダーのメモリーをヒョリンから盗もうとしたが、イネが止めた。
イネはヒョリンと青いランの木の下にメモリーを埋めた。ヒョリンは小さい頃によく遊んだ秘密の階段をイネに見せる。しかし階段を上がろうとするとサンアに止められた。
インギョンがジェサンの父が80億ウォンもの不動産を所有しており、ジェサンは貧乏じゃなかったと公表。ジェサンは追い詰められる。
しかしウォルリョンを敵に回したくないオ・ヘソクがジェサンに和解を持ちかけた。
ジェサンは会見で「義父のウォン・ギソンに実父が名義貸しをしていただけで近年まで不動産について知らなかった。その資産で財団を立ち上げた」と説明。ジェサンの好感度は逆に上がる。
インジュはサンアから、ファヨンと同じようにシンガポールのラン競売での資金洗浄を頼まれる。儲けの10%は受け取っていいらしい。
サンアはインジュに青いランをプレゼント。ランを咲かせ、シンガポールでの資金洗浄を成功させれば、インジュも情蘭会(チョンナン)のメンバーに加えると言った。
インジュはドイルが止めるのを聞かず青いランを持って家に帰り、寝床についた。
インギョンはヘソクの会社を調べ、ヘソクもウォン・ギソンらウォルリョングループと過去に悪どいビジネスをしていたと知る。1973年に撮影された写真に当時の情蘭会(チョンナン)のメンバーが写っている。彼らはウォルリョン学校周辺の土地の共同所有者だった。
しかし、ポベ貯蓄銀行のキム・ダルスなどヘソク以外の情蘭会(チョンナン)のメンバーは全員早めの死を遂げている。
インギョンは大叔母オ・ヘソクの家に帰った。
すると、血だらけのヘソクがインジュに抱えられて倒れていた。そばには凶器と思われる鉄の棒と、青いランがある。
第6話 END
エピソード6感想・考察/情蘭会の闇
どんどんホラー感が増してるんですけど。最後のインジュが血だらけで振り返るシーンなんか怖すぎです。
インジュがランの幻覚で大叔母・ヘソクを殺してしまったのでしょうか!?多分違うと思いますが、心臓のドキドキが止まりません。これまでで1番やばいシーンですね。
第6話でこのサスペンスの密度。
7話ネタバレ『シスターズ』
大叔母オ・ヘソクは死んでいた。インジュは彼女を抱えながら気絶。青いランがヘソクから流れ出る血溜まりに浸っている。ドイルが慌ててやってきた。
ヘソクの葬式が執り行われた。インジュは発見しただけで、犯人は別にいるという。
インジュはドイルに犯人を探してほしいと迫った。
ドイルはコ室長の部下を事故に遭わせる。コ室長は「ヘソク殺人には関わっていない」と言った。ドイルは「リハビリセンターへ行きたくなければ犯人を探せ」と言う。
ヘソクには借金も多くあったが、インギョンが一旦引き受けて遺産整理をすることに。インギョンは叔母の遺品から青いカードキーを見つけ、ジョンホとインジュと一緒にヘソクの家の隠し部屋を開ける。
中にあった金庫が空にされており、現場にあった青いランが引き出しに入っていた。
そんな中、ヘソクの家で料理を作っていたチョン・サンヒョクが警察に自首。配信動画で「不動産投棄で失敗した腹いせにヘソクを殺害した」とメッセージを残していた。動画内のサンヒョクは青いランを持っている。誰かの指示を受けてやったのだろう。
イネとヒョリンは、サンアに行くのを止められている屋根裏の秘密の部屋へ。サンアのアルバムがあり、特定の人物がハサミで切り取られている。さらにサンアが演劇学校を卒業するときに制作した「閉ざされた部屋」という題のミニチュア部屋を発見。
洋服収納の中に首を吊った女性の人形がある。サンアの母が死んだ場面であり、ファヨンが死んだ部屋の光景とも重なる。
ヒョリンは小さい頃にこのミニチュア部屋で遊んでいた記憶を思い出してあの怖い絵を描いたのだ。
パク・ジェサンは党内選挙で勝ち、演説をする。それをTVで見ていたインギョンは、かつてウォン・ギソン将軍がベトナムでした演説のビデオテープを見返し、それにそっくりの内容だと気づいた。
そのビデオになんと大叔母・ヘソクも映っていた。米軍の看護師としてベトナム戦争に従軍していたのだ。
米軍の野戦病院に死んだキム・ダルス頭取など12人の軍人が映っており、そこに看護師のヘソクを加えたのが情蘭会のメンバーだとわかった。
その中で生きているのは将軍以外は1998年に失踪したチェ・ヒジェだけだった。チェ・ドイルの父である。
インジュとインギョンはホンシン洞で開発責任者をハンマーで殺害して服役中のドイルの母アン・ソヨンと面会。ドイルにも危機が迫っていると言うとソヨンは重たい口を開き、「ドイルにあの時の質問の答えは“いいえ”だと伝えてくれ」と言った。そしてドイルの父ヒジェの隠れ家の住所を話した。
インジュはドイルに彼の父・ヒジェが隠れている山小屋の場所を伝える。ドイルはコ室長の部下の尾行を撒いてその山小屋へ向かい、父と再会を果たした。
前日にドイルを尾行していたインギョンとジョンホは登山客のフリをして山小屋を訪ねた。インギョンはわざとチェ・ヒジェの犬に噛まれ、中で治療をしてもらう。
ヒジェには追い出されたが、インギョンは部屋で見かけたヒジェの知り合いに会いに行き、ヒジェが凄腕の狙撃手だったと知る。
ドイルは、ヒジェから譲り受けたホンシン洞殺人事件の凶器のハンマーを金庫にしまった。これであの事件の真犯人がパク・イルボク(ジェサンの実父)だと証明できるかもしれない。
ドイルはジェサンから「インジュを始末しろ。明日の24時に生きていたら君が死ぬことになる」と指令を受けて動揺する。
ドイルから裏切り者・ヒジェの居所を聞いたジェサンは部隊を派遣。部隊がヒジェの小屋を取り囲むと、小屋が爆発。ヒジェは逃げおおせた。
インジュはイネに「インギョンと一緒にシンガポールへ来て」と話した。イネはインジュが誕生日だと覚えており、プレゼントとしてドライブレコーダーのメモリーカードを渡す。
インジュは1人でレストランで食事をしていた。ドイルがやってきて、世界ラン大会についての最近のネット記事を見せる。
“韓国からインジュさんがきている”と書かれていた。顔は見えないが足に青いランの刺青が入っている女性が映っている。ファヨンのようだ…。
ドイルは「ファヨンは本当に死んだのか?」と聞いた。
第7話 END
7話感想・考察
まず、7話はこれまでにも増して情報密度がものすごく濃いですね。普通の1時間ドラマの2〜3倍くらいの情報量が詰まっている気がします。頭がパンクしそうですが、それだけ作り込んだドラマが見られるのは幸せです。
ドイルは怪しさ満点でしたが、彼は母親がパク・ジェサンの父親のせいで殺人犯にされたので、その復讐を目論んでいるようでもあります。
今回は、サンアが昔作った母自殺の場面を模して作ったミニチュアの部屋が怖すぎました。いちいちディティールが怖いのが『シスターズ』の魅力かもしれません。
果たしてファヨンは生きているのでしょうか?生きていてもいなくても、足に青い刺青が入った女性は誰なのか?謎が連鎖します。
ベトナム戦争での特殊任務も謎ですね。倫理的に最悪な任務で誰かが犠牲になり、その復讐のためにジェサンがみんなを殺して回ったのかも…。
8話ネタバレ『シスターズ』
インギョンはヒジェ(ドイルの父)の昔の知り合いから、「1967年にヒジェたちが参加した特殊作戦では、韓国人1人が敵100人を殺した」と聞く。生き残ったメンバーはみんなランの霊を背負ったように別人になってしまったらしい。
サンアはジェサンに部屋に閉じ込められていた。腕には引っ掻き傷がある。ヒョリンが部屋に侵入して一緒に逃げようと言うと、サンアは「パパと仲直りした」と笑う。
ヒジェがインギョンの前に現れ、情蘭会のことを話す。ヘソクは正式なメンバーではなかったようだ。
ヒジェはパク・ジェサンをメディアの前で暗殺するつもりだと言う。インギョンはスクープでジェサンを失脚させようと説得し、ヒジェにインタビューを始める。
ジェサンが生放送番組にサンアを出す予定だった。しかし代わりにヒョリンが来たため、サンアが逃げ出したと知って怒りをにじませる。
イネはパク・ジェサンがサンアの部屋にも監視カメラをつけていることを突き止めた。ファヨンが殺された日にサンアが毛皮のコートを着て外出し、帰るときにはコートを着てないことを発見。首を吊ったファヨンに毛皮を着せたのはサンアのようだ。
インジュはドイルとシンガポールのフラトンホテルにやってきてVIP扱いされて驚く。インジュになりすました人物が3年連続で高額のランを落札していたからだ。
翌日、カフェの店長たちの証言でインジュと容姿が全く同じでオ・インジュと名乗る女性が近くで暮らしていると判明。
ランのオークションが始まり、インジュは“プリンセス・オブ・シーブズ”というランを60万ドルで落札。インジュはスタッフから自分宛のメッセージを聞かされ、ファヨンが生きていると確信した。
インジュはドイルの主導で7つの銀行から700億円を引き出してスーツケースに入れされる。知らない女性が手紙を渡してきた。ファヨンからのようで“今のうちに外の車で逃げて私の部屋に来い”と書いてある。
インジュは外にある車に乗り込むが、トラックが衝突して大事故に。気絶した状態で病院に運ばれた。
意識朦朧とする中、ファヨンが語りかけてくる。もう死んでいるから一緒には行けないらしい。
インジュは目を覚ます。ファヨンはいないが、レストランでファヨンに渡した靴が置いてあった。
インジュはスーツケースを持って手紙に書いてあった住所の部屋へ。
青いドリンクが置いてあったのでがぶ飲みする。
そこに現れたのはファヨンではなく、サンアだった。
サンアはホテルの人間やカフェの店主も全て仕込みだと笑う。
インジュが主役の劇を演じさせて監視カメラで眺めて暇つぶしをしていたのだ。サンアはインジュがオーキッド建設に入社した時から目をつけており、社内イジメも彼女の指示だと言う。ファヨンについても、貧乏でブランド好きな女というキャラはサンアが考えたと続けた。
サンアは「ドリンクには青いランが入っているので次第に意識が薄くなる。あなたを建物から突き落とし、ラン競売で詐欺をした韓国女性が金を盗まれて転落死する記事を書く計画だ」と笑った。
サンアがスーツケースを開けると中に入っていたのはレンガだった。
インジュはドイルから渡された銃をサンアに向ける。
第8話終わり
エピソード8の感想・考察
サンアは被害者だと見せかけてやはりサイコパスだと判明する大きな展開の回でした!
9話ネタバレ『シスターズ』
インジュはサンアに銃を向けるが、サンアの部下が入ってきて取り押さえられる。
ドイルが警備のフリをして部屋に入り、サンアの部下を倒した。ドイルはパク・ジェサンからの電話をスピーカーにする。
ジェサンはサンアに「殺すのは止めろ」と言う。ジェサンの側にインギョンがおり、帳簿とインジュの命を交換したいと交渉したのだ。
サンアは仕方なくインジュ殺害を諦めた。
部屋に残されたインジュはドイルに、「金は直前で駅のロッカーにしまい、ホテルのコンシェルジュ(フォスター夫人)にレンガを用意してもらった」と話し、意識を失った。
ジェサンはインギョンの目の前で帳簿を暖炉で焼く。
ジェサンは、インギョンの先輩チョ・ワンギュ部長の話をした。先輩も情蘭会のメンバーで、ジェサンの仲間だったのだ。インギョンがポベ貯蓄銀行の事件の際に取材をしつこくしたため、ジェサンが台風など過酷な取材に飛ばすよう指示したのだった。
インギョンはワンギュ部長を問い詰める。ワンギュは生活のために仕方なかったと言った。情蘭会のメンバーは後ろ盾を得る代わりに生死を会に預けるのだと言う。
翌日、ジェサンは朝帰りしたサンアに誘われSEXをする。サンアは「私のためにインギョンを殺して」と言った。
ジェサンはコ室長にインギョンの殺害を命令。
イネとヒョリンはサンアの悪行を知り、日本へ逃げることを計画していた。しかしヒョリンはイネと連絡が取れなくなってパニックで倒れる。
ベッドでサンアから「イネが金を盗んで1人で日本へ出国した」と聞かされた。それでもヒョリンは「私が金をあげた」とイネを庇う。
イネはサンアによって“閉ざされた部屋”に監禁されていた。タンスには前にこの場所で監禁されてもがき苦しんだ人が日付を数えた跡がある。血文字で“逃げろ”と書かれていた。
イネは机の引き出しにサンアの母の切り取られた写真がたくさん入っていることから、前にこの部屋で監禁されていたのがサンアの母親だと知る。
サンアがやってくる。イネは「私がタンスで首を吊ることになるなら、その絵を描きたい」と言った。
シンガポールのインジュは一晩ぐっすり眠って目覚めた。ドイルがギリシャに住む場所を用意してくれたようで、現地の銀行に700億ウォンを移すことになった。
しかし空港でジョンホから電話がかかってきた。インギョンがおらず、屋敷が荒らされており、オウムが死んでいるということだった。
インジュはすぐに韓国に戻りジョンホと合流。スマホの位置情報を調べると、インギョンはベネディクト精神病院にいるようだった。病院に電話すると、インギョンはインジュと名乗ってアル中更生のために入院手続きをしたらしい。
その頃インギョンは病院の通気口からウォン・サンウの部屋へ侵入し、話を聞いていた。“ダンテス”という偽名でインギョンに「パク・イルボクの不動産が都市開発された」と情報を提供してくれたのがサンウだったのだ。
サンウによると、情蘭会の事業がうまくいかなかったので、借入金を踏み倒すためにポベ貯蓄銀行が潰され、サンウはそれを暴露しようとして精神病院に入れられたらしい。
病院にコ室長たちがやってくる。インジュとジョンホはインギョンに危機を伝え、屋上にコ室長たちを誘き寄せる。インジュは過去にコ室長に殴られた腹いせに何度も殴りつけるが、結局部下たちに取り押さえられて地下に監禁された。
その隙にインギョンとサンウはヒジェからもらった見取り図通りに排水管から病院の外へ脱出。ヒジェが向かえにきた。
韓国へ戻っていたドイルが病院へやってきてインジュとジョンホを助け出す。
病院から脱出したメンバーはヒジェの隠れ家へ。ジョンホはインギョンを抱きしめ「安らぎをくれ」と言った。
ヒジェは数日後のジェサンの演説の最中に暗殺するつもりだと話す。インギョンはサンウに証言してもらえればまだ報道で倒せる可能性があると言った。
イネがいなくなったと知り、ドイルとインジュは探しに向かう。
サンウは1人車を走らせながらジェサンに連絡し、「逃げたいから資金を用意してくれ」と言って海沿いに呼び出した。
ジェサンはコ室長にサンウを捕まえさせるつもりだった。しかしベンチで1人でいるところをサンウに見つかり、銃を突きつけられる。
『シスターズ』第9話終わり
エピソード9話の感想や考察
「首を吊っている自分の絵を描きたい」。イネの闇は確実に大きくなっています。
10話ネタバレ『シスターズ』
サンウはパク・ジェサンに銃を向けた状態でコ室長に電話し、「パナマに逃げられるよう手配しろ」と要求。
しかしジェサンが隙をついて銃を奪い取る。ジェサンは躊躇なく引き金を引くが、弾は入っていない。
サンウが「お前は殺人犯の顔だ。お前の父親は命令されて殺人を繰り返してきた犬で、お前は泥棒野郎だ」と笑う。
ジェサンは大きな石を持ち上げ、何度もサンウの頭に振り下ろして殺害。
兄が死んだと知ったサンアだったが、ジェサンを責めなかった。
サンアは庭にある扉から“閉ざされた部屋”へ。イネに「母は父の殺人を教会で告発すると言ってここに閉じ込められた」と話し、サンウ、サンア、ジェサンの3人の子供の頃の写真を渡して絵を描けと言う。
インジュとドイルはサンアの邸宅に侵入し、ヒョリンと一緒に隠し通路から閉ざされた部屋へ。イネを助け出し、ヒョリンも一緒に逃げ出した。
夜、イネとヒョリンは勝手にフェリーで福岡へ旅立ってしまう。
インジュは翌日サンアをたずね、ヒョリンからの手紙をサンアに渡した。“大好きだけど探さないで”と書いてあるのを見てサンアは涙を流し、一時休戦となった。
母アン・ソヨンが刑務所で舌を噛んで自殺未遂をしたと聞き、ドイルは病院へ駆けつける。ジェサンが病室に入ってきて、父・ヒジェを裏切れば母と2人で海外で暮らせると言う。ドイルはその提案をのんだ。
ヒジェはドイルの策略でイ・ヨングィのもとへ。到着と同時にトラックが爆発した。ヨングィと一緒にいたインジュが炎に包まれたヒジェを見て大泣きし、救急車がやってくる。
ジェサンが選挙放送のためにTV局に入ると、インギョンが生放送をやっている。横にいるのはなんとアン・ソヨンだった。
インギョンは事前にドイルがDNA鑑定に出していたハンマーを証拠に、アン・ソヨンが1998年に起こした殺人事件の真犯人はパク・ジェサンの父・イルボクだと証言した。
すべてドイルとヒジェが仕組んでいたことだったのだ。自分だけ知らされておらずインジュは怒る。
ヒジュは銃火器の携帯で警察に捕まってしまう。
ジェサンの選挙前の大演説が始まった。ドイルがバックのスクリーンをハッキングして再生ボタンを押した。
ジェサンがサンウを殺害している動画が大画面に流れた。場は騒然とする。
動画はサンウが送信予約でインギョンに送ったものだった。
同時刻、インギョンはTVの生放送で「ポベ貯蓄銀行は借金を返済したくないジェサンに故意に潰され、彼が関係者を自殺させた」と証言。
ジェサン側は動画をディープフェイクだと反論した。
ソウル市長選が締め切られ、出口調査でパク・ジェサンの当選がほぼ確実になる。
インギョンはその日もTVに出ていた。しかしパク・ジェサンが自殺したと速報が入り、愕然とする。
サンアはジェサンの死体を確認した。ジェサンの手には青い蘭が握られている。
サンアは「ただじゃおかない」とインジュに電話。
家でインジュが口座を確認すると残高が0に。誰かがドアから入ってくる。
第10話終わり
エピソード10の感想・考察
10話はヤバかった…。まずサンウは死ぬだろうなと思ってたらジェサンに岩で頭を潰されて死ぬという凄惨すぎな冒頭。
そしてドイルの自演でジェサンを上手く陥れたぜ!と思ったら、なんとジェサンが自殺。
11話ネタバレ『シスターズ』
サンアはジェサンにリンゴをむく。
ジェサンはリンゴに青いランが添えてあるのを見て、家族や情蘭会のために死ぬことを決意。ビルからためらいなく飛び降りた。
後日、イネからサンアに小包が送られてくる。約束通り、サンア、ジェサン、サンウの子供時代の写真を描いたものだ。サンアはその絵を見て涙する。
ドイルは母と空港へ車を走らせている最中に敵に車をぶつけられ病院へ。
インジュは自宅で警察に逮捕された。横領やファヨン殺人関与など、下手すると懲役20年だと国選弁護士が言う。
インジュは面会に来たインギョンに「まずはサンアがファヨン先輩を殺したと世間に伝えよう」と提案した。
インギョンは、ファヨンだけでなく11年前のウォルリョン建設の秘書ヤン・ヒャンスクも同じく裸に毛皮の服装の首吊り死体で発見されたと知る。その毛皮はファヨンの父によりフリマで売り捌かれていた。
インギョンは4年前のポベ貯蓄銀行被害者の会にファヨンがいたと思い出す。彼女の母が破産の被害に遭っており、ファヨンは当時金を悪魔と憎んでいたらしい。
インジュの前にサンアが現れる。サンアは「インギョンやイネ、フィリピンにいる両親も殺し、20年間刑務所で悲報を伝え続ける」と言った。インジュは独房で泣き叫ぶ。
サンアはウォルリョン学校の校長先生チャン・サピョン(ベトナム戦争時代の将軍の部下)に財団の運営と、インギョンを拷問して殺害を依頼。
世間も注目するインジュの裁判が始まり、なんとドイルが検察側の証人として出廷。
ドイルは裏切るかと思われたが、インジュに金融知識がなく利用されていたことを話した。さらにパナマにあるサンアの口座に消えた700億が振り込めれているデータを提出する(ドイルがインジュを助けるためにサンアの口座に振り込んだ)。
裁判が終わりインジュの前にドイルがやってくる。裏金関与で手錠をかけられたドイルはインジュを見つめ、連れて行かれた。
インギョンはサピョンに拉致され拷問されそうになる。インギョンはジェサンがサンウを殺害したことやサンアの悪事を伝え、彼らの情蘭会運営が将軍の意思とは違うと説明。サピョンはインギョンに協力することにした。
インギョンはサピョンと一緒に生放送ニュースに出演。ファヨンが死亡時に着けていた毛皮を前日にサンアが着ていたこと、死体現場に置かれた青いランが自宅で栽培されていることを暴露。
放送が終わり、インギョンを心配したジョンホは「二度と離さない」と抱きしめた。
裁判でインジュは「ファヨン先輩は貧乏な私を同類だと思ってお金をくれたのかもしれない」と証言。
法廷のドアが開き、誰かが入ってくる。死んだはずのファヨンがそこにいた。
エピソード11の感想・考察
第11話を見終わって呆然としました。そして最高です。
サスペンスドラマや映画を見慣れているつもりでしたが、完全にファヨンは死んでいると信じ込まされてましたから良い意味で衝撃!
最終回 第12話ネタバレ『シスターズ』
ファヨンは法廷で「裏金作りはサンアの指示で、横領は私がインジュを利用しただけ」と証言。自分が本気になったら何ができるかをサンアに見せたかったのだと続ける。ファヨンは700億を得て、サンアに罪を被せるつもりだったようだ。
ファヨンの証言によりインジュは横領については無罪になり、執行猶予2年で済んですぐに出所。
インジュが大叔母の家に入るとファヨンがいた。インジュは騙されていたことを怒る。ファヨンは、インジュがお金だけもらってすべてを忘れ、事件に関与しようとするとは思っていなかったと言う。
シンガポールで白い車に乗り、ジェサンが仕組んだ事故からかばったのも、病院で話しかけて靴を置いたのも、インジュがホテルから紙飛行機を投げたと警備員に伝えて時間稼ぎをしたのもファヨンだった。
ファヨンも怪我を負っていたため、今まで入院していたようだ。
ファヨンは記者会見を開いた。ファヨンだと思われていた死体は2年前に自殺サイトで見つけた自分と似た女性で、家にやってきたサンアは整形手術を終えたばかりのその女性を自分と間違えて殺害したと話す。部屋に仕掛けたあったカメラで、サンアが女性に青いランの注射を打ち、タンスに首を吊るしていた映像が流れた。
さらにファヨンが作った会計アプリ“未来の会計”から、ウォルリョングループの裏帳簿が誰でもダウンロードできるようにする。
サンアは父・ギソン将軍の呼吸器に青いランの成分を混ぜ、チャン・サピョン校長を青いランの注射で殺害。サピョンは死ぬ間際に「お前はイカれた女だから情蘭会の後継者に選ばれなかった」と言う。
ドイルは自白以外の証拠がなかったため不起訴になりすぐに出所。インジュにイネがオランダにいると話し、一緒に飛行機に乗った。しかしインジュが機内から消える。
インジュはサンアからファヨンを拉致したとメールを受け取り、1人で邸宅へ向かった。
インギョンとジョンホは、ギソン将軍の回顧録をサピョンから受け取るためにウォルリョン学校へ。校長室にサピョンの死体が吊るされていた。インギョンはサンアのコ室長たちに連れ去られて車にのせられる。ジョンホはナイフで肩に傷を追いながらも車であとを追いつつ、ドイルに連絡。
インジュが邸宅に着くと地下の青いランの部屋にファヨンが縛られている。インジュはヒジェから貰った手榴弾を掲げる。
サンアは「スプリンクラーに1トンの塩酸を入れておいた」と笑う。ここにいる3人にインギョンも加えてみんなで死ぬつもりらしい。
インジュはサンアが子供の頃に実の母に手をかけていたのでは?と問いかけた。サンアは、自分が突き飛ばして頭に大怪我を負った母をそのあと見にいくと首を吊っていたことを思い出して叫んだ。
インジュは、サンアが自分自身を許せず、他人を子供の頃の自分のように扱い、罰する意味で殺していたと本心を見抜いた。
インギョンを連れたコ室長はサンア邸に着くが、ドイルに倒される。ジョンホがインギョンを救出した。
サンアはスプリンクラーのスイッチを押す。ファヨンが塩酸の雨を浴びて泣き叫んだ。
インジュは手榴弾を床下で爆破させ、破壊された金属の扉を持って塩酸の雨を防ぎファヨンを助けた。ドイルが扉を開け、ファヨンを抱える。
インジュはサンアに手をつかまれるが押し返し、サンアは塩酸の池に落ちて死亡。
同じ頃、ギソン将軍も病院で死亡した。
サンアが死んだあと、インギョンはウォルリョン学校の少女からギソン将軍の回顧録を渡された。サピョン校長が自分が死ぬことを見越して託していたのだ。
回顧録には、ギソン将軍率いる韓国軍人たちがアメリカの戦争犯罪隠蔽のために、CIAがベトナム少数民族をスパイに仕立て上げた施設と関係者を殺害したこと。韓国側に売られた自分たちも生きて帰れないと悟ったが青いランを見つけて希望が湧き、ランを持ち帰ってベトナムの幽霊として韓国で戦うことを決意したと書かれていた。
ドイルはインジュに「また会おう」と言ってギリシャへと旅立つ。
ファヨンは横領などの罪で懲役12年となった。インジュが面会に行く。ファヨンは勉強して出所後に事業を起こす希望を持っていた。
インジュに不動産贈与の課税通知が届く。大叔母がインジュが気に入った家を譲ってくれていたのだ。
記者賞を受賞したインギョンは他局の勧誘を断り、ジョンホと一緒にアメリカに行くことに。
イネとヒョリンはドイルと一緒にパナマの銀行で700億ウォンをおろしていた。実はイネたちが家出したときに助けてくれたのがドイルで、その時に700億を移すための口座を借りたのだった。
イネはドイルに100億、インギョンに100億、インジュに300億を分配した。
イネは2人の姉に「ヒョリンと海外を周りながら、嬉しかったり忘れられない表情を描いて私が別の顔になれたら韓国に帰る」とメッセージを送る。
エピソード12話 END
シスターズ最終回・感想と考察「青いランの意味」
まずサンアが青い服を着ており、青いランはサンアのメタファーだったことがはっきりと示されていたのが面白かったです。
母が自殺するきっかけを作ってしまったことでサンアの心はすでに死んでおり、幽霊ランという言葉が似合う存在だったと発覚。
ここにベトナム戦争での出来事が綺麗に絡んできます。
サンアの父・ギソン将軍はベトナムで祖国に裏切られて一度は死んだ存在、つまりベトナムの幽霊です。
広い視点で考えると青いランは、信じていたものに裏切られた恨みの象徴だといえるでしょう。
話しは変わって細かいところでは、ファヨン先輩が塩酸の雨をもろに浴びちゃうシーンがどぎつかった。ここまでやるのかと思いましたね。
そして最終話はヒューマンドラマとしても美しかったと思います。
まずドイルはインジュにはっきり想いを告げずに海外へ旅立ちますが、これは序盤で判明した“ドイルの元恋人が過去に死んだ事件”で説明がつくと思いました。
実際には元恋人は死んでおらず、別人となって暮らしているようですが、ドイルはその時の心の傷がまだ癒えておらず、時間が立って前を向けたとき、胸を張ってインジュに会いにくるのではないでしょうか。
また、イネが自分のトラウマや、姉からいつもお金をもらって申し訳なく思っていてねじ曲がってしまった心を芸術で昇華すると決意したラストシーンもヒューマンドラマとして美しかった。
最後のまとめ
韓国ドラマ『シスターズ』は日本でもツイッターで何度もトレンド入り。緻密なプロットと痛快な逆転劇が目玉の話題作になりましたね!背筋がヒヤッとするドロドロ展開の連続に目が離せませんでした!
ここまで読んでいただきありがとうございます。『シスターズ』レビュー終わり!
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