映画『ヴァチカンのエクソシスト』ネタバレ感想・ラスト結末解説,あらすじ評価レビュー

  • 2023年7月19日

映画『ヴァチカンのエクソシスト』(The Pope’s Exorcist)。ラッセル・クロウ演じるちょっとお茶目なエクソシストが最強の悪魔と対決します!

シネマグ
おもしろいと評判で巷では「バチクソ!」の略称で親しまれています(笑)

作品情報・キャスト

あらすじ

物語ラスト結末のネタバレ解説

ぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)

これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

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ホラー映画『ヴァチカンのエクソシスト』おもしろかった?(投票どうぞ)

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映画『ヴァチカンのエクソシスト』作品情報・予告

公開:2023年7月14日(金)
制作国:アメリカ
上映時間:103分
原題:『The Pope’s Exorcist』
ジャンル:ホラー・悪魔ばらい
年齢制限:PG12
監督:ジュリアス・エイヴァリー
脚本: マイケル・ペトローニ|エヴァン・スピリオトポウロス
原作ガブリエーレ・アモルト「エクソシストは語る」
撮影: カリッド・モタセブ
音楽:ジェド・カーゼル
全世界興行収入:90〜100億円前後

本作は実在するガブリエーレ・アモルト神父(1925〜2016)の著書「エクソシストは語る」原作にした事実に基づく物語です。

シネマグ
悪魔祓いしていた神父が自ら体験記を本にしていたこと自体が貴重ですね!

ガブリエーレ・アモルト神父|ラッセル・クロウ

ガブリエーレ・アモルト神父を演じるラッセル・クロウ

ガブリエーレ・アモルト神父役にラッセル・クロウ。なんと本作がホラー初出演らしいです!

アカデミー主演男優賞を獲得した傑作『グラディエーター』(2000)はもちろん『ビューティフル・マインド』(2001)『シンデレラマン』(2005)など素晴らしい作品に数多く出演。

感想を語る犬
2000年代はラッセル・クロウの時代って感じでしたね。

その後も風格はどんどん増していき、『アオラレ(Unhinged)』あたりから「ラッセル・クロウがあおり運転やってる!」とメタ的に楽しめる雰囲気が出てきました。

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映画『アオラレ』
シネマグ
アモルト神父は、マシマシの風格の最終形態といえるでしょう。

『ソー:ラブ&サンダー』でもウザすぎるゼウス役がハマってましたし、最近はニコラス・ケイジと同じで“出てるだけでなんか面白い”の枠に入っている気がします。

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映画『ソー:ラブ&サンダー』

2023年公開のマーベル映画『クレイヴン・ザ・ハンター』にも出演。

映画『ヴァチカンのエクソシスト』あらすじ

映画『ヴァチカンのエクソシスト』

ガブリエーレ・アモルト神父(ラッセル・クロウ)はヴァチカンで最強のエクソシスト(悪魔ばらい師)だった。

エクソシストへの依頼の中には、本物の悪魔だけでなく、精神的に崩壊してしまった人が悪魔を装っているケースもある。アモルトは悪魔にしかわからない質問を投げかけ、本物かどうか見破っていた。

ある日、アモルト神父は法王に呼ばれてスペインの古い修道院へ向かった。

修道院に引っ越してきたヘンリーという少年が悪魔に取り憑かれ、ベッドで狂気の姿を見せていた

母・ジュリアは「ここを改修するつもりだった」と言う。

アモルト神父は悪魔に取り憑かれたヘンリーから、かつてアモルト自身が経験した戦争での出来事を聞かされ、取り憑いた悪魔が本物だと確信した。

現地のトーマス神父に協力してもらい、アモルト神父はヘンリーに取り憑いた悪魔をはらおうとする。しかし想像以上に手強い相手だった。

悪魔は次第に力を強めていき、母・ジュリアと娘・エイミーにも影響が及ぶようになる。

アモルト神父は悪魔を弱らせるため、正体と名前を突き止めようとする。そして修道院に最悪の秘密が隠されていることが判明した。

※以下、ホラー映画『ヴァチカンのエクソシスト』のストーリーネタバレありなので注意してください!

映画『ヴァチカンのエクソシスト』ラスト結末ネタバレ解説:悪魔の正体

映画『ヴァチカンのエクソシスト』終盤のシーン

ヘンリーに取り憑いた悪魔は、最初から最強のエクソシスト・アモルト神父の命を狙っていたのだった。

アモルト神父はこの修道院はかつて異端審問(キリストの教えに反する人をあぶり出す裁判)に使われていたと知る。地下には大量の髑髏が眠っていた。この土地は狙われており、長い間 封印されていたのだ

アモルト神父はヘンリーに取り憑いているのがアスモデウスという上級の悪魔だと知る。

アモルトはトーマス神父を従え、本格的な悪魔ばらいの儀式に取り掛かる。

しかしアスモデウスはヘンリーから姉・エイミーに乗り移り、暴れ回る。

アモルト神父はアスモデウスを自分に乗り移らせ、トーマスにヘンリーたちを修道院から逃がすように言った。

アモルト神父の意識はアスモデウスに乗っ取られそうになる。トーマスが駆けつけて聖書の文言を唱える。

2人は力を合わせ、なんとかアスモデウスを退散させることに成功。

アモルト神父とトーマスは法王から祝福を受けた。

映画『ヴァチカンのエクソシスト』終わり!

映画『ヴァチカンのエクソシスト』ネタバレ感想・評価

王道のエクソシストホラーですが臨場感のある演出がすばらしい

シネマグ
映像にも重厚感があり、映画としてのクオリティは高いと思います。

エクソシストものの見どころは、やっぱり取り憑かれた無垢な子供がどう変貌するか?にあると思うのですが、その点 本作のヘンリー少年の演技はすごかったです。

映画『ヴァチカンのエクソシスト』ヘンリー少年

青筋ばった顔、二重になるギラギラした瞳、大きく開いた口と汚い歯、変態的な言葉の数々により、ゾクっとさせられるシーンがいくつもありました。

特にヘンリー少年が自分で顔をかきむしるシーンは狂気そのもの。痛々しくて目をそむけそうでした(ホラーとしてはすばらしい)。

いっぽうで実話をもとにしたこともあり物語には特に意外性がありません

感想を語る犬
ラッセル・クロウが凶悪に変貌したヘンリー少年に罵声を浴びせられて冗談を返す。このやり取り自体がおもしろい作品でした。

最後もアクション映画感が強くて「ラッセル・クロウと相棒が根性で解決した!」みたいな感じでしたね(笑)。

ラッセル・クロウ演じる個性的なアモルト神父が主人公でなかったら、凡作か駄作どまりだったかもしれません。

ラッセル・クロウが少年が取り憑かれた館までスクーターで移動するシーンとか、神父なのにウイスキーを胸ポケットに忍ばせているお茶目な感じ、とにかく最高じゃないですか!

ラッセル・クロウだから成立したキャラモノホラーですね。

アモルト神父以外のもう1人のトーマス神父のキャラも「熱意はあるけど若くて頼りない!」といういかにもな感じでバディモノとして成立していたのもおもしろい。

トーマス神父が過去に犯した女性との肉欲的な罪をアモルト神父がどっしり受けとめていたのが印象的でした。

海外では一般の視聴者が高く評価しているいっぽう、批評家は低い点数をつけている傾向があります。

エンタメ作品であることは間違いないですが、ストーリーや展開が王道すぎてひねりがなかったことが要因でしょう。

続編を作ってもおもしろいと思いますが、そのときはもう少し複雑なストーリーにするか、もしくは痛快バディもののどちらかに振り切ったほうがいい気がします。

CineMagの点数 75点
世界観 88%
ストーリー 65%
IMDb(海外レビューサイト) 6.1(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) 批評家 49%
一般の視聴者 81%
メタスコア(Metacritic) 45(100点中)

最後のまとめ

ホラー映画『ヴァチカンのエクソシスト』は、ラッセル・クロウが実在のガブリエーレ・アモルト神父を演じ、それが見事にハマったエンタメエクソシストホラーでした。

どストレートな物語なので途中でちょっと中だるみ感がありましたが、演出がよくてドキッとするジャンプスケアも満載!一定の満足感は得られました。

ただ2000年代に比べるとラッセル・クロウの名作率は確実に下がっている気がします。2010年〜2020年代は『レ・ミゼラブル』や『マン・オブ・スティール』くらいでしょうか。

シネマグ
大好きな俳優なので、ここで一発ヒューマンドラマ系でまた当ててほしいと思います。

ただマーベルやDCなどヒーロー映画全盛でそちらに資金が行き、重厚なヒューマンドラマが制作しずらい状況にあるので配信系じゃないと難しいかもしれません。

感想を語る犬
とにかくラッセル・クロウの表情と風格は最高です。

ここまで読んでいただきありがとうございます。『ヴァチカンのエクソシスト』(The Pope’s Exorcist)レビュー終わり!

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