2023年12月27日(金)から配信が開始されたNetflix映画『REBEL MOON: パート1 炎の子』(レベル ムーン)
ザック・スナイダー監督がスターウォーズのようなSFアクション大作をお届けしてくれました!
あらすじ・ネタバレなしの感想
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
視聴後の正直な感想・評価(ネタバレあり)
ディレクターズカット版の情報
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
ザック・スナイダー×ネットフリックス SF映画『REBEL MOON パート2 傷跡を刻む者』(レベルムーン2) 2024年4月19日に配信開始されました! シネマグ パート1はかなり微妙なストーリーでしたが、 パート[…]
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Netflix映画『REBEL MOON: パート1 炎の子』作品情報
制作国:アメリカ
上映時間:2時間28分
原題:『Rebel Moon: Part One – A Child of Fire』
ジャンル:SFアクション・スペースオペラ
年齢制限:13歳以上
監督:ザック・スナイダー
脚本:ザック・スナイダー/シェイ・ハッテン/カート・ジョンスタッド
原作:原作なし、映画オリジナル
撮影:ザック・スナイダー
音楽:ジャンキーXL
配信:Netflix
『ドーン・オブ・ザ・デッド』『マン・オブ・スティール』『ジャスティス・リーグ』などで有名なザック・スナイダーが監督・脚本・撮影の3役を務めています。
『REBEL MOON: パート1 炎の子』キャスト
コラ(元マザーワールドの兵士)|cast ソフィア・ブテラ(『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』『ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋』『ARGYLLE/アーガイル 』)
カイ(宇宙船のパイロット)|cast チャーリー・ハナム(『パシフィック・リム』『トリプル・フロンティア』『ジェントルメン』)
タイタス将軍|cast ジャイモン・フンスー(『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』『キングスマン:ファースト・エージェント』『グラディエーター2』)
ガンナー|cast ミキール・ハースマン(『インビテーション』『ゲーム・オブ・スローンズ』『ケイト/KATE』)
ネメシス(サイボーグの剣士)|cast ペ・ドゥナ(『グエムル-漢江の怪物-』『空気人形』『ベイビー・ブローカー』『クラウド アトラス』『ジュピター』『静かなる海』)
ダリアン・ブラッドアックス|cast レイ・フィッシャー(『ジャスティス・リーグ』)
ハルマーダ|cast ジェナ・マローン(『ハンバーゲーム』『アンテベラム』)
タラク|cast スタズ・ネアー(『ゲーム・オブ・スローンズ』『SUPERGIRL/スーパーガール』)
アッティカス・ノーブル提督|cast エド・スクライン (『ゲーム・オブ・スローンズ』『ミッドウェイ』)
ミリウス|cast E・ダッフィー
バリサリウス閣下|cast フラ・フィー
ジミー|声優 アンソニー・ホプキンス(『羊たちの沈黙』)
『REBEL MOON: パート1 炎の子』あらすじ
帝国組織マザーワールドに支配された宇宙。
数年前に王と王妃、そして人々の救いとなるはずだったイサ姫が暗殺される。
そしてバリサリウス(フラ・フィー)が閣下となり、植民地の星への隷属的な支配を一層強めた。
元マザーワールドの優秀な戦闘員だったコラ(ソフィア・ブテラ)は、軍隊を抜けて辺境の星・ヴェルトに隠れ住んでいた。
コラが暮らす村の人々は過酷な土地で農業を営んでいる。
ある日、バリサリウスの右腕アッティカス・ノーブル提督(エド・スクライン)が星にやってきた。そして食料供給を拒む村長を殺害する。
星に残った兵たちが村の娘に暴行を働こうとしていた。
コラは戦って兵士たちを殺害する。
コラと農民のガンナー(ミキール・ハースマン)はマザーワールドを滅ぼすことを決意!
仲間を集めるために旅立った。
ネタバレなし感想・海外評価
本作をひと言で述べるなら「ザック・スナイダー版のスター・ウォーズ」です。
物語はコラが仲間を探して各地を旅するシンプルすぎるもので、残念ながらストーリー自体の面白さはほとんどありません。
いっぽうで美しくて没入感のある映像は必見。
あまり深く考えずに楽しめるSFアクションとして楽しむ分には良いと思います。
海外評価は一般視聴者はそこそこ、批評家からは酷評されています。
Rotten Tomatoesの批評家・総評
ザック・スナイダーがヴィジュアル面での才能を失っていないのはわかるけれども、映像の美しさが過去のSFの寄せ集め的なストーリーの埋め合わせにはなっていない。(引用元)
おすすめ度 | 60% |
映像美 | 88点 |
ストーリー | 15点 |
IMDb(海外レビューサイト) | 5.7(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 24% 一般の視聴者 64% |
メタスコア(Metacritic) | 32(100点中) |
※以下、Netflix映画『REBEL MOON: パート1 炎の子』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『REBEL MOON: パート1 炎の子』ネタバレ・ラスト結末解説
コラはガンナーに自分の身の上を話す。
コラが幼いときに暮らしていた星はバリサリウス将軍の軍隊に侵略された。
親族を殺されたコラはそのままバリサリウスの養女となり残酷な戦闘マシーンになった。
しかし、帝国軍で生きることが間違いだと考え、脱走したという。
コラとガンナーは別の星の酒場で宇宙船のパイロットで盗賊のカイ(チャーリー・ハナム)と会い、彼を仲間にする。
カイの紹介でコラたちは巨大な怪鳥を手なずけたタラク(スタズ・ネアー)、サイボーグ剣士のネメシス(ペ・ドゥナ)、タイタス将軍(ジャイモン・フンスー)、革命軍のブラッド・アックス(レイ・フィッシャー)を味方に引き入れた。
しかし、カイの裏切りにより、コラたちはアッティカス・ノーブル提督の部隊に捕まってしまう。
ガンナーが拘束されたコラたちを殺害するように命じられた。
しかしガンナーは隙をついてコラの拘束を解き、カイを撃ち殺す。
拘束から縛られたコラたちはアッティカス・ノーブル提督の軍隊と必死に戦う。
ブラッド・アックスは捨て身で戦闘機に突っ込み、自らの命を犠牲にしながら戦局を有利に運んだ。
コラはアッティカス・ノーブル提督と一騎討ち。彼を殺害。
コラは素晴らしい仲間を率いて一旦 惑星・ヴェルトに帰還する。
いっぽう、アッティカス・ノーブル提督は科学者たちに蘇生させられた。
そして、バリサリウス閣下から「コラを生捕にしないとお前を処刑する」と命令を受ける。
映画『REBEL MOON: パート1 炎の子』終わり
映画『REBEL MOON: パート1 炎の子』ネタバレ感想・評価レビュー
良い点:ザック・スナイダーの映像美
ザック・スナイダー監督だけあってやっぱり映像には引き込まれました。
農村の星の幻想的な風景から、アウトローが集まる酒場、サイバーパンクチックな場末の星まで、浅い被写界深度による独特の映像美が堪能できました。
今回の撮影では1960年代の日本製アナモフィックレンズ・CINEOVISIONを使っているようです。
『アーミー・オブ・ザ・デッド』ではキャノンのドリームレンズを使用していました。古い日本製のレンズが好きなんですね。
クリーチャーのデザインも良かったです。
人間の死体を操って喋る蜘蛛みたいなウニみたいなクリーチャーが見応えありました。
アクションでは巨大な怪鳥を手なずけるシーンや、ぺ・ドゥナがライトセイバーみたいなソードで蜘蛛女を倒すシーンが好きでした。
ダメな点:ストーリーがひどい
海外の批評家からめちゃくちゃ酷評されている本作ですが、仕方ないと思います。
いくらなんでもストーリーがひどすぎます。AIの脚本家が考えたみたいな内容でした。
別にシンプルなストーリーでもいいです。
ただ本作は仲間を集める過程で友情や動機が欠落していました。物語にカタルシスが一切ありません。
本作のストーリーについて、ザック・スナイダーは黒澤明監督の『七人の侍』を参考にしたそうです。
しかし『七人の侍』と比較すると、登場人物の奥行きが全然足りていません。
『七人の侍』でも仲間を集める過程にそこまで時間はかけられていなかったと思います。
ただ、表情や短いエピソードで「なぜ命を賭けるか」がビシビシ伝わってくるんですよね。
『REBEL MOON パート1』はそれを真似しようとして感情の機微が微妙になり、結果「なんとなく仲間が増えていった」みたいになっちゃってました。
ペ・ドゥナがなんで仲間になったのか?など、みんななぜ仲間になったのかよく伝わってきませんでした。そして深く知りたいという気分にもなりません。
帝国への復讐と自己犠牲という動機なのはわかりますが、見ているこちらの共感が置いてけぼり。
なんとなく仲間になったヤツばかりなので、パイロットのカイが裏切る終盤も超微妙です。
見ているこちら側からすれば感情移入できてないのですから。
なんとなく仲間になったヤツから裏切られるのは当然です。
仲間意識が生まれたと思っているのは制作陣だけでは!?
アンソニー・ホプキンスが声を担当した人工知能・ジミーも何だったんでしょう。(パート2でもっと絡んでくるのかな。)
あと、最近のザック・スナイダー監督の作品は『アーミー・オブ・ザ・デッド』とかもそうですが、「映像はめちゃくちゃカッコいいのにストーリーは微妙…」なものが多い気がします。
→次作『REBEL MOON パート2 傷跡を刻む者』(2024)のレビューはこちら←
ディレクターズ・カット版も配信決定!
グロテスクなシーンがほとんどなく、ちょっと物足りなかった…と思ったら、『REBEL MOON』のR16指定のザックスナイダーズカット版が2024年の夏に公開されるようです。(パート1・パート2それぞれ3時間ずつの尺)
一般向けのものは視聴制限を13歳以上に設定し、グロいシーンを入れなかったのですね。
ザック・スナイダーが『ドーン・オブ・ザ・デッド』や『アーミー・オブ・ザ・デッド』でやったようなキャッチーかつグロテスクなシーンがたくさん入ると思うと、『REBEL MOON』のディレクターズカット版が楽しみになってきました。
戦闘シーンに凄惨さがあれば、シリアスさによって物語にも推進力が生まれるでしょう。
ザック・スナイダーは通常バージョンとR16指定の両方のバージョンを同時に撮影したようです。
ただ、通常盤の『REBEL MOON: パート1 炎の子』がこんなに低い評価を受けるくらいなら、最初からR16版だけ作っておけば良かったのでは?と思いました。
Netflixは視聴者を舐めすぎでは?
『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』が成功したこともあって、REBEL MOONもパート1とパート2!そしてディレクターズカット版で全部で4本できる!というNetflixの戦略だと思いますが、完全に失敗だと思います。
Netflixは韓国ドラマ『京城クリーチャー』もシーズ1はパート1とパート2の前後編に分け、さらにシーズン2を撮影済みという状態で配信。結果ストーリーがボロボロでした(個人的には)。
Netflixは作品を分ける戦略を考え直したほうがいいのでは?
最後のまとめ:Netflixは最初から2部構成にするな
『REBEL MOON: パート1 炎の子』は、没入感のある映像とシンプルすぎて感情移入できない仲間集めのストーリーという、いつものザック・スナイダー監督らしいアンバランスな出来栄えでした。
海外レビューサイトではストーリーがひどいと酷評されています。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『REBEL MOON: パート1 炎の子』レビュー終わり!
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