映画『クリード3 過去の逆襲』ロッキーシリーズのスピンオフもついに第3作!アポロの息子アドニス・クリードが過去の因縁の相手デイムと死闘を繰り広げます。
マイケル・B・ジョーダンの相手はマーベルの征服者カーン役でも人気なジョナサン・メジャース!
作品情報・キャスト
あらすじ
ネタバレなしの感想
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
映画『クリード3 過去の逆襲』作品情報・予告
制作国:アメリカ
上映時間:116分
原題:『Creed III』
ジャンル:スポーツ・ヒューマンドラマ・恋愛
監督:マイケル・B・ジョーダン
脚本:キーナン・クーグラー/ザック・ベイリ
音楽:タイラー・ネルソン
伝説の映画『ロッキー』シリーズのスピンオフ作品。
本作クリード3はスポーツ映画史上初のFilmed for IMAX®(IMAX撮影)。試合中の26分間は最高のIMAX体験が堪能できます!
今回主演のマイケル・B・ジョーダンがなんと監督も務めました。自ら監督や脚本を務めることが多いスタローンのスピリッツを受け継いでますね!
クリードの1作目は『クリード チャンプを継ぐ男』(2015)、2作目は『クリード2/炎の宿敵』(2018)です。
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クリード3の脚本を務めたキーナン・クーグラーは第1作目の監督ライアン・クーグラーの弟です。
映画『クリード3 過去の逆襲』キャスト
マイケル・B・ジョーダン
マイケル・B・ジョーダンは本作でもキレッキレの肉体を披露。スーツの着こなしも決まってました。
『ファンタスティック・フォー』やマーベル『ブラックパンサー』への出演で有名です。
ジョナサン・メジャース
ジョナサン・メジャースの肉体がムキムキすぎてすごかった。相当鍛えてますね。
ジョナサン・メジャースはマーベル映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の征服者・カーン役、『ディヴォーション:マイ・ベスト・ウィングマン』Netflix『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール』で主演などノリに乗ってますね。
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テッサ・トンプソン
アドニスの妻ビアンカ・クリードを演じるのはテッサ・トンプソン。
近年は『メン・イン・ブラック:インターナショナル』『ソー:ラブ&サンダー』,Netflix『PASSING -白い黒人-』などに出演。ドラマだとHBOの『ウエストワールド』で知られています。
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その他キャスト
役名 | キャスト |
リトル・デューク | ウッド・ハリス |
ヴィクター・ドラゴ | フロリアン・ムンテアヌ |
アマーラ・クリード | ミラ・デイヴィス=ケント |
映画『クリード3 過去の逆襲』あらすじ
リッキー・コンランとの試合に勝ち、引退してヘヴィ級王座を返上したアドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)。
3年後、作曲家でプロデューサーの妻・ビアンカ(テッサ・トンプソン)が仕事で忙しくする中、アドニスはボクシングのプロモーターをしながら娘・アマーラの子育てにはげんでいた。アマーラは聴覚に障害を持っていたが元気に育ち、ボクシングに興味を持ち始めている。
そんなある日、18年ぶりに刑務所から出所したデイム(ジョナサン・メジャース)が現れた。
デイムはアドニスと同じ施設にいた兄貴分で、ユース時代はボクシング地区大会の王者だった。アドニスと一緒にトラブルを起こして刑務所に入れられたのだった。
アドニスはデイムと食事をし、「なんでも力になる」と言った。デイムは「ヘヴィ級のチャンピオンを目指す」と言った。
アドニスは無謀だと思いつつも、デイムをジムに招く。しかしデイムは現チャンピオンのフェリックス相手にスパーリングで汚い手を使った。
デイムはアドニスに「タイトルマッチを組んでくれ」と言う。アドニスは当然「無理だ」と断るが…ついにデイムとフェリックスの対戦が決定。
世界中が注目する中、試合は予想外の結果に。そしてアドニスに過去が襲いかかる。
アドニスは現役復帰し、デイムに挑戦することを宣言した。
ネタバレなし感想・海外評価
ロッキーシリーズ(正確にはスピンオフ)の新作だ!と期待値を上げなければ楽しめるかもしれません。(※朝からジョギングして丘を駆け登って両手をあげてからの鑑賞はしないでください。)
全体的にスポーツ映画としてのクオリティはなかなかだと思いますが、スタローンが出ていないわりにストーリーがこれまでのロッキーシリーズのつなぎ合わせみたいで真新しさがなかったのが残念でした。
ロッキシリーズに思い入れがある人はハマらない内容だと思います。
海外レビューサイトの評価は思ったより高いのがちょっと驚き。
まあ私みたいに細かいことは気にせず楽しめたもん勝ちかもしれませんね。
おすすめ度 | 68% |
IMAX規格のボクシングシーン | 76% |
ストーリー | 58% |
IMDb(海外レビューサイト) | 6.9(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 88% 一般の視聴者 96% |
メタスコア(Metacritic) | 73(100点中) |
※以下、『クリード 過去の逆襲』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『クリード3 過去の逆襲』ネタバレ感想・評価
人間ドラマがイマイチ
楽しめた部分もたくさんありました。ただ全体的にはつまらないとまではいかないまでも、ヒューマンドラマやストーリーがけっこう微妙で困惑しました。
過去2作は90点くらいだったけど、今作でいきなり70点を切ってしまった印象。期待していただけにがっかり度合いも大きかったです。
クリード3部作の最終章がこれはちょっと…。ロッキー(スタローン)も出ておらず、ロッキーサーガとしての立ち位置も微妙です。
個人的にはクリードの前2作まではロッキーの正統継承作。本作からスピンオフという印象。
今作はロッキー3みたいな物語か?と勝手にワクワクしてたらロッキー5(批評家が酷評した作品)みたいなモヤモヤ感がありました。
ロッキーシリーズはボクシングが主題ですが、第1作から一貫してメインとなるのは人間ドラマです。クリードの1作目は師匠ロッキーとのドラマ、2作目はドラゴ親子とのドラマがありました。
しかし本作はドラマ部分がどうも弱かった…。
ストーリーに深みがないうえに、予定調和で想定外の展開が一切ありません。
アドニスが施設時代のスタッフに暴行し、デイムが拳銃を出しておどしたというのは、想像より小さな出来事で、どこまでドラマティックでもありません。
アドニスは事件との関わりを恐れてデイムに面会せず、そのまま忘れ去ったのだと思います。
ただデイムからすればアドニスを多少は恨んだとしても、復讐の原動力になるほどアドニスが悪いことをしたかと言えば疑問です。
アドニスの罪をデイムがかぶったとか、強烈な因縁ではないですよね。
デイムは弟当然のアドニスから連絡もなかったことで裏切られたと感じて失望したのはわかりますが、2人の関係は因縁の対決になるほど上手く描かれていませんでした。
あとはディティールでいえば、銃で脅して懲役18年というのはちょっと長すぎる気がします。デイムに前科があり、さらに黒人だということを加味しても18年もいくでしょうか?
デイムは刑期が伸びたと言っていたので刑務所でもいろいろトラブルを起こして出所が遅れたのでしょう。
ただデイムにはボクシングで世界チャンピオンになる目標があったはずで、刑務所で一生懸命トレーニングしていたにも関わらず刑期が伸びるようなことをしたのは不自然です。
刑務所で独学で18年トレーニングしていきなり世界王者のフェリックスと渡り合えるのも、ちょっとご都合主義がすぎる気がしました。
まあ映画なので刑務所で自主トレしかしてなかったデイムが強いのは良しとしましょう。
ちなみにデイムとフェリックスの試合ですが、相手の腕を打つのは本作にもチラッと出てたカネロがよくやる技で反則ではないです。腕を抱え込んで打つなども実際よくあるので、明確な反則は足でこづいたのと肘打ちですね。
ただ、それだけの反則で王者と渡り合って2Rで倒せるなら、普通に戦っても超強いはずです。小細工をして減点されるデメリットの方が高いと考えることもでき、反則をする理由が弱かったです。
デイムの人間性を表したかったのでしょうけど、これだけ強いやつがわざわざ反則をするのは少し違和感があります。
また、ラストで2人が戦うときに急に観客が消えて周囲が刑務所のオリになったりする演出は何だったのでしょう?
2人が過去と戦っていると示唆しているのでしょうけど、そのまま気づいたら11Rまで終了しており、アドニスの家族、ビアンカやアマーラがストーリーから切り離されてしまった印象です。
クリード3ではデイムだけでなく、アドニスと娘・アマーラとの父娘関係も描かれていました。ただこちらについては本当オマケ程度だったイメージ。
アマーラは聾学校でいじめてきた同級生を殴ってしまうほど好戦的で、アドニスと妻・ビアンカが子育てで口論しているシーンはありましたが、それ以外は順風満帆もいいところ。
ビアンカとおなじく聴覚に障害を持つ子供が生まれてきたけど幸せに育っているという、多様性を尊重する現代的に描かれ方をされていたのはよかったとしても、少なくともこの家族に映画で扱うようなドラマティックな問題はなかった気がします。
アマーラがいじめられている問題も解決したのか、そもそも一過性の小さな問題だったのかもわかりません。
ラストでアドニスがデイムに勝利したあと、だれもいないリングにアマーラをあげてボクシングごっこをしてやられたフリをするのもちょっと安っぽすぎるというか…
リングに女子供を上げるな!とか古いことを言っているのではないですが、ついさっきデイムと死闘を繰り広げたリングでボクシングごっこやりますか?リングの上では抱き合うくらいにして、ごっこは家でやればよくないか?と思ってしまいました。
とにかくロッキーシリーズは第1作の「エイドリアン!!I LOVE YOU」とかラストで感極まることが多いですが、クリード3のラストはイマイチでしたね。
あとビアンカって難聴だったはずが本作では普通に話せてますけど…過去2作であんなにスムーズに会話できてましたっけ?謎。
別に死んだわけでもないのに理由もなく一切出てこないのは違和感があります。
ロッキーとアドニスは今でも家族のような間柄のはずだし、伝説のチャンピオンであるロッキーがアドニスとデイムの試合に一切関与しないのは不自然でした。
マイケル・B・ジョーダンはスタローンばなれをしたかったのでしょうか?いろいろ勘繰ってしまいます。
その割にはストーリーの展開はロッキー的。
アドニスの母が死んでしまう展開も、ロッキーがミッキーの死を乗り越えるトレースのようで、過去の展開を繰り返しているだけのような気もしました。
前作のドラゴも出てくるけど、タイトルマッチ前に腕を折られて、その後はクリードのスパーリングパートナーになるだけ、見せ場がありません。
IMAXでのボクシングはどうだった?
本作クリード3はIMAX規格でボクシングの試合を撮影するスポーツ映画史上初めての試みを実施!
試合中にところどころスローモーションにする演出は迫力満点だったのです。
特にアドニスがデニムのボディをみぞおちにくらって汗が飛び散るシーンは最高でしたね!
ただ、パンチの応酬をかなり近くから撮影したカットが多かったので、映像は綺麗で音も迫力あるけど何をしているか分かりにくいシーンが多々ありました(IMAXの問題というよりは撮影の問題ですね)。
あとはクリード3はボクシングの興行としてのリアリティを追求してしまった結果、肝心のボクシングを見るハードルが上がってしまう欠点がありました。
現在のボクシング界のスーパースター。カネロがボクシングイベントに登場したり、現ウェルター級の最強王者テレンス・クロフォードがクリードのスパーリングパートナーだったり、タイトルマッチお決まりのリングアナウンサー(ジミー・レノン・ジュニア、デヴィッド・ディアマンテ)が選手の名前を読み上げたりと、ボクシング好きにはかなり嬉しいキャスティングでした。
ただ、現実でのカネロやテレンスの試合を何度も見てる私からすると、アドニスとデイムの試合が少し物足りなく感じてしまったのです。
映画と現実がちょっとごっちゃになって、映画と割り切れない部分が出てきてしまったイメージ。
ボクシングファンにとってはリアリティを出しすぎたために本物のボクシングの試合を見るようなスイッチが入ってしまい、結果ボクシングとしてはそこまでおもしろくないというひねくれた感想を抱くようなつくりだったと思います。
(ボクシングを好きじゃない人からすれば別にマイナスポイントではないでしょうけど)
特別短編アニメの内容も超微妙
あと本編終了後にマイケル・B・ジョーダンがプロデュースした短編アニメが流れるのですが、これも超微妙。クリードの血を受け継いだ少年が火星でのボクシングバトルに参加することになり、みんな体にオーラをまとってバトルします。
短編アニメというより企画を通すためのダイジェスト盤みたいな構成で、劇場じゃなくてYouTubeで流してくれよと思ってしまいました。
すいませんがIMAXの大画面で見るクオリティのアニメではなかったです。
映画『クリード3 過去の逆襲』ネタバレあらすじ解説
デイムの作戦、クリードの過去
フェリックス VS ドラゴの世紀の一戦が決まっていたが、ドラゴはパーティーで暴漢に襲われて腕を骨折してしまう。タイトルマッチは絶望的で、プロモーターのアドニスはあせった。
アドニスは父・アポロが無名のロッキーにチャンスを与えたことを思い出し、タイトルマッチの相手をデイムに変更することを思い付く。
フェリックス VS デイムの試合が開催され、デイムは相手の腕を打ったり抱え込んでパンチを打つなどダーティーなボクシングを展開。フェリックスは2ラウンドでノックアウトされてしまった。
アドニスは母メアリー・アンから彼女が隠していたデイムからの手紙を見て驚く。デイムと一緒に写っていたのはドラゴを襲った暴漢だった。
デイムは刑務所時代の仲間にドラゴを襲わせたのだ。
アドニスはデイムのところに行って「俺を騙したな!」と責め立てた。
デイムは「お前はあの時俺を置いて逃げた」と言い、アドニスを殴る。
アドニスは少年時代に施設でデイムと自分を虐待したレオンという男性を街で見かけてボコボコにしたところ、そこにレオンの仲間がやってきたところでデイムが銃を持って相手を脅した。警察がやってきてアドニスは走って逃げ。銃を持っていたデイムは逮捕されて服役したのだった。
デイムは「おまえからすべてを奪う」とアドニスに言った。
アドニスの現役復帰、猛特訓
アドニスは生放送のスポーツ番組に出演し、現役復帰してデイムと戦うことを宣言。デイムが番組に電話をかけてきてアポロの悪口を言ってアドニスを挑発。試合が決定した。
アドニスはリトル・デュークと猛特訓を開始。テレンス・クロフォード(現役のウェルター級WBO世界王者)とたくさんのスパーリングをこなし勘を取り戻していく。
ドラゴがスパーリングパートナーとしてやってきた。アドニスはドラゴにボコボコにされ、やっと闘志を取り戻した。
ついにアドニス・クリード VS ダイヤモンド・デイムの世紀の一戦がスタート。
アドニスは序盤こそデイムに攻められるが、お互いに互角の攻防を繰り広げた。
アドニスとデイムはお互いの瞳に少年時代の姿を映しながら、死ぬ気で殴りあった。
ラスト結末
そして迎えた最終第12ラウンド。
アドニスはデイムからの強烈なみぞおちへのボディブローでダウンをきっする。
しかし妻・ビアンカや娘の声援を受けて立ち上がり、デイムのガードのすきをついて最高のタイミングで右ストレートを喰らわせた。
デイムはダウンして立ち上がれなかった。アドニス・クリードの勝利が決定する。
アドニスは控え室のシャンパンショーのあと、デイムの控え室へ行った。デイムは「おまえは悪くない」と言う。アドニスは「いつでも家に来い」と返した。
アドニスは会場を去る前にリングの上で娘・アマーラやビアンカと喜びを分かち合った。
『クリード 過去の逆襲』終わり!
最後のまとめ
『クリード3 過去の逆襲』は、ロッキーシリーズとしては人間ドラマがけっこう微妙で残念でした。IMAX映像も思ったより効果的ではなかった気もします。
普通の映画なら許せますが、ロッキーシリーズがこのクオリティだと期待との落差が激しくて困惑します。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『クリード 過去の逆襲』レビュー終わり!
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