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Netflix映画『ブライト:サムライソウル』

Netflix『ブライト:サムライソウル』ネタバレあらすじ感想/アニメ作画が異次元評価,考察レビュー・キャラ解説

Netflixアニメ映画『ブライト:サムライソウル』は かつての戦争で生きる希望を失った主人公・イゾウが、オーク(怪物)の相棒と共にエルフ少女を助けるSFサムライアクション大作!

内容だけ聞くとイロモノ駄作になるのでは?という勝手なイメージがありましたが、実際に視聴してみると期待をはるかに上回る超高クオリティの傑作でした。

Netflixオリジナルの日本制作アニメでNo.1だと思います。

本作は人間とエルフ、オークが共存するウィル・スミス主演の映画『ブライト/Bright』(2017)の世界観を引き継いだスピンオフ作品ですが、ストーリーの関連は薄いです。

CineMag
モーションキャプチャを利用したキャラのリアルな動き、日本の文化を全面に押し出した映像や殺陣はもはや芸術では!?個人的には海外でも評価されると思います。

Netflixアニメ『ブライト:サムライソウル』は楽しかった!?(投票どうぞ)

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映画『ブライト:サムライソウル』キャスト・作品情報

公開・制作国:2021年10月12日・Netflix日本
原作:Netflix映画『ブライト/Bright』(2017)
監督:イシグロキョウヘイ
脚本:横手美智子
アニメーション:モーションキャプチャスタジオARecT
イシグロキョウヘイはアニメ『PSYCHO-PASS』の演出や『四月は君の嘘』の監督を務めた人物。
脚本の横手美智子は映画『劇場版ああっ女神さまっ』『聖闘士星矢 天界編 序奏overture』などで有名です。

イゾウ役|野村裕基/シム・リウ

ブライトサムライソウルの主人公・イゾウ

イゾウは戊辰戦争を戦った武士。右目が切れていて見えません。

内乱が終わったあと、師匠コウケツに裏切られて斬られ、かろうじて生き延びましたが希望を失って遊郭の用心棒として暮らしています。

口数は少なく、感情表現も下手です。

イゾウの名前は、坂本龍馬とも関係があり土佐勤皇党で要人暗殺を繰り返した人斬り以蔵(岡田以蔵)だと思います。

イゾウのCVは、声優初挑戦の和泉流の能楽師・野村裕基。東京オリンピックの演出チームの総合統括を務めたことでも話題になった野村萬斎の息子さんです。

悪くはなかったですが、プロの声優と比較すると声に若干ぎこちなさを感じました

英語の吹き替えを務めたはなんとマーベル映画『シャンチーテンリングスの伝説』の主人公を演じた俳優シム・リウです。

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ライデン|平川大輔/フレッド・マンキューソ

オークのライデン

ライデンは、外国から日本に流れついてきたオーク(青色の巨体の鬼)。生まれた国でも人間ではなくオークだということで迫害され、日本に来ても殺し屋の仕事しかなく悩んでいます。鼻が犬並みに効くのも特徴。

ライデンの名前は、江戸時代に活躍した史上最強の力士・雷電爲右エ門(らいでんためえもん)からとっているのかと思います。キャラは原作のニックでしょう。

平川大輔は鬼滅の刃での魘夢の声など、アニメはもちろん映画やドラマの吹き替えなどもこなす人物で代表作多数。

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ソーニャ|若山詩音/Yuzu Harada

エルフの少女ソーニャ

ソーニャはイゾウがいる京都の遊郭に身売りされたエルフの少女。非常に活発な性格で、怒ると相手を噛んだり引っ掻いたりします。溺れたことがあり水が大の苦手。

ソーニャの名前は、オリジナルの映画『ブライト』で主人公ウィルスミスが演じたウォードの娘ソフィアの愛称から来ているのだと思います。

声優・若山詩音はアニメ『さよなら私のクラマー』(2021)越前佐和役などで有名です。

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コウケツ|MIYAVI

ヴィランのコウケツ

コウケツは政府の要人であり、闇の組織インファーニの幹部。内乱を終わらせた光の杖・ワンドとそれを使いこなせるエルフ・ブライトを探しています。

コウケツの元ネタはペリー来航のペリーでしょうか。髪型が似てますね。

コウケツの声を務めたのは、ミュージシャンのMIYAVI。声優初挑戦のようですが、不気味なオーラを纏ったような声が様になっていました。

MIYABIは俳優としてもNetflixヤクザ映画『ケイト/KATE』に出てましたし、本当にセンスがあって多彩な方ですね。

ネタバレなし感想・見どころ

『ブライト:サムライソウル』のストーリーは女性を助ける王道アクション映画ですが、映像がとにかく美しいですし、アングルの切り替えなど迫力がすごいです。
本作はデヴィッド・エアー監督(スーサイド・スクワッドの監督)、ウィルス・スミス主演のNetflix映画『ブライト』のスピンオフですが、アニメ作品として超ハイクオリティでした。オリジナルを見てなくても全く問題ありません。
普段アニメを見ない人にもおすすめですが、映像よりストーリー重視の人にはもしかすると合わないかもしれません。
それでも一見の価値はあり、世界で流行る可能性もあると思います。
おすすめ度95%
日本風の世界観97%
ストーリー75%
IMDb(海外レビューサイト)※随時更新(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト※随時更新%(100%中)

※以下、映画『ブライト:サムライソウル』のストーリーネタバレありなので注意してください!

Netflix映画『ブライト:サムライソウル』ネタバレあらすじ解説

慶応4年:江戸

映画ブライト・サムライソウルの謎の光

西郷隆盛と勝海舟が決別し、日本の内乱・戊辰戦争は激しさを増すばかり。

ある夜、侍イゾウが戦争で闘いに明け暮れていると巨大な青い光の柱が上がり、敵味方も戦いを忘れてみんな呆然とそれを眺めます。

光の強大な力の影響で、江戸城無血開城と新政府への権力の移行が起こり、明治維新による近代化の波が日本全土を覆い尽くしました。

4年後:京都の遊郭

戊辰戦争で信頼していた師匠コウケツに斬られ全てを失ったイゾウは、遊郭・旭日楼の用心棒として、生きる希望を見いだせない生活を送っていました。

ある日、エルフの少女・ソーニャが身売りされて遊郭にやってきます…。

クリックでアニメ映画『ブライト:サムライソウル』結末ネタバレ表示!
絶世の美女と謳われる最高位の遊女・千早太夫はエルフのソーニャを自分の禿(かむろ/侍女の意味)にすると言って身を引き取りました。

千早太夫はかんざしを取り、尖った耳をソーニャに見せます。千早太夫もエルフだったのです。千早太夫は「自分は過去の記憶をすべてなくし、裸でいるところを発見された」と悲しそうに語ります。

そんなとき、オークやゴブリン、侍で構成された殺し屋集団が遊郭を襲います。イゾウは巨体オークのライデンと闘いました。

イゾウとライデンの戦い

殺し屋の頭領が狙っていたのはエルフのソーニャです。千早太夫のかんざしが青く光り、謎のエネルギー波で頭領の左手が吹き飛びます。頭領は千早太夫を小刀で刺し殺しました。

イゾウが部屋へ行くと、ソーニャと倒れた千早太夫が青い光で守られていました。

オークのライデンはソーニャの姿を見て、生まれた国で自分に唯一優しくしてくれたエルフの少女を思い出し、火災で倒れてきた柱から彼女を守ります。

イゾウたちは遊郭からなんとか脱出しました。イゾウは千早太夫の墓を掘ります。

ソーニャは千早太夫から函館はエルフが差別されない素晴らしいところだと聞いていました。そこでイゾウとライデンを太夫の形見のかんざしで用心棒として雇い、3人は旅をすることになりました。

東海道・府中宿

ブライトサムライソウルの滝のシーン

イゾウたちは遊郭を襲った殺し屋集団に追いつかれます。

イゾウとライデンはソーニャと逃げながら懸命に敵を斬っていきますが、頭領の銃で撃たれ、滝壺へ落ちました。

イゾウとライデンは洞窟の中の住居で目覚めます。傷の手当までされていました。

そこに住むケンタウロスの老賢人・ツクヨミが現れ、ワンドという巨大なパワーを持つ光の杖、それを扱える選ばれし者・ブライト、光の盾とインファーニという組織のワンドを求めた争いの話を聞きます。

ソーニャはインファーニがワンドの力を得るために利用されるはずでまだ生きている可能性が高く、2人は旅路を急ぎます。

東海道・小田原

イゾウとライデンは、住民から横浜でエルフの女性の死体が上がったという事件を聞きます。

横浜

横浜に着いたイゾウは、千早太夫とうり二つの女性と出会います。彼女は千早太夫の双子の姉・アンナでした。アンナは光の盾という正義の組織に属しているようです。

アンナは、4年前に妹(千早太夫)がワンドを探す任務中に追い詰められて光のパワーを発動し、それ以来消息不明になっていたと語ります。

一方ライデンは、道で商人がソーニャの着物を荷車に入れて運んでいるのに臭いで気づき、山の手にある屋敷にソーニャがいると考えます。

イゾウたちがその屋敷に行くと馬車が飛び出してきます。かつての師・コウケツとソーニャが乗っていました。イゾウは呆然と立ち尽くし、ライデンとアンナはコウケツに殴られ、馬車は去っていきました。

アンナは「コウケツは闇の組織インファーニの幹部で、ソーニャがブライトだと考えて拉致した」と話します。

海上での最終決戦

コウケツはソーニャを本国へ連れて行くために、軍艦で港を出発。アンナは光の盾の船にイゾウとライデンをのせ、あとを追わせました。

イゾウとライデンはコウケツの軍艦に乗り込んで兵士たちと戦います。

イゾウはソーニャを探し、ライデンは左腕がタコの触手に殺し屋の頭領と死闘を繰り広げました。

ライデンは銃で撃たれて左足が吹き飛びますが、なんとか頭領の頭をつぶして殺します。しかし頭を撃たれて死んでしまいました。

イゾウはソーニャを見つけ、甲板でコウケツと対決。しかし左目まで斬られ、背中を刺されて死んでしまいました。ソーニャが泣き叫んでイゾウのもとへ駆け寄ると、かんざしが光り出します。

光るかんざしを持つソーニャ

光の柱が上がり、ソーニャは光のパワーでコウケツを焼き尽くしました。イゾウは両目の傷が治り、ライデンの体の損傷も治り、2人とも死から復活します。

数日後、ソーニャは泣きながらイゾウとライデンと別れ、船でアンナと函館へ出発しました。

イゾウは強大なパワーを持つワンド・かんざしを、川に捨てます。

映画『ブライト:サムライソウル』END!

Netflix『ブライト:サムライソウル』ネタバレ感想・評価

Netflix映画 ブライトサムライソウル

映画『ブライト:サムライソウル』の評価は88点。
はっきり言ってストーリーはよくあるマッチョ系主人公がヒロインを助けるハリウッドアクションの侍版で、オリジナル映画『ブライト』と同じく、追われるエルフを人間とオークのバディが助ける特にひねりのないストーリーですが(悪くはないです)、とにかく映像が最高でした。
こだわりのアングルや、伝統を重んじたディティールも素晴らしかったです。
日本制作のNetflixアニメで比較すると、黒人サムライファンタジー『弥助/YASUKE』『B: The Beginning』などより完成度が飛び抜けて高いと思います。
Netflixの海外のアニメ映画『ウィッチャー狼の悪夢』も高クオリティでしたが、それに匹敵するか上回っていると思います。

日本の伝統を受け継いだ作画

映画『ブライト:サムライソウル』作画については、日本の画家・版画家の吉田博からインスピレーションを受けているようです。
吉田博は和洋折衷かつ唯一無二の作風で世界から絶賛された人で、浮世絵師・葛飾北斎からの影響も受けているらしく、『ブライト:サムライソウル』ではそういった日本の伝説的絵師のエッセンスが踏んだんに盛り込まれており、はっきり言って映像だけ見ていても美術館のようで飽きません。
ブライトサムライソウル後半の北斎っぽい波の絵
CineMag
北斎の浮世絵「神奈川沖浪裏」に影響を受けたような波飛沫や、歌川広重の「東海道五十三次」シリーズに出てきそうなシーンの数々に圧倒されました。

モーションキャプチャによる実写的演出

モーションキャプチャを採用し、アニメキャラクターの動きが重心移動までリアルに再現されていて非常に見応え抜群です。

酔っ払った人の動きとか、アニメのキャラが完全にリアルに動いたらこうなるんだと1人で感心してました。

あとはモーションキャプチャで動きをリアルにしたことに加え、映像のアングルもこだわり抜かれ、実写的だったと思います。

キャラの手のアップから入る、ローアングル、キャラの斜め後ろから全体像を移していく、飛んでくる矢にフォーカスする、などなど。

普通のアニメではあまり見られない、ありとあらゆる角度からの映像が折り重なり、度肝を抜くアクションシーンが完成していました。

殺陣や所作、セリフも本格的

侍同士の殺陣も非常にリアル。というか実際の剣技に即したもので、技はもちろんタイミングまで徹底的に監修されているのだと思います。

アニメでありがちな、適当なチャンバラ剣技とは一戦を隠しています。個人的には実写『るろ剣』よりも迫力を感じました。

また、登場キャラは、人だけでなくエルフやオークまでさまざまでしたが、正座の仕方から棍棒の担ぎ方など、それぞれのキャラが時代劇で見るような所作を忠実に再現していてびっくり。

エルフやオークが明治時代の日本で背筋を正してキリッと歩いているのではなく、各々が日本文化に染まり切っており、オリジナリティがありつつ違和感もなかったです。

セリフについても、押し込み(襲撃)、向こうっ気(負けん気)など、現在あまり聞かない古っぽい言葉が使われていてこだわりを感じました。

ストーリー考察

ラストの意味:宗教の預言者

イゾウとライデンが最後にいきなり傷も癒えて復活する流れは普通に考えると不自然ですが、オリジナルの『ブライト』の方を見ると宗教や人種問題が強く描かれているので、彼らの復活は聖書にあるキリストの復活と同じ現象を意味すると考えられます。

イゾウもライデンも預言者(神からの言葉を授かる人)・聖人だったいう意味なのでしょう。

イゾウとライデンは生まれ変わる

ウィル・スミス主演のオリジナル映画『ブライト』(2017)も、人間のダリル・ウォードとオークの相棒ニックがバディを組んで戦う話しでした。

推測になりますが、もしかするとイゾウとライデンの生まれ変わりがダリルとニックという裏設定があるのかもしれません。

かんざしは聖釘?

なぜ強大な光の力を司る杖・ワンドとは一体何でしょうか?

ワンドは元から日本にあったわけではなく持ち込まれたようで、元々は多分かんざし(簪)ではありません。

細くて釘っぽいので、聖釘(せいてい/キリストを磔にした時の釘)かもしれませんね。

オリジナルの『ブライト』のワンドは短剣くらいの大きさがありましたが、よく見ると釘っぽく見えないこともありません。

ソーニャと以蔵の罪と罰

主人公イゾウは、内乱中に戦争以外でどんな活動をしていたのか語られていないですが、名前が人斬り以蔵から取られているとすると、暗殺など非人道的なことに関わっていたのかもしれません。

またソーニャの名はオリジナル映画版の主人公娘ソフィアから来ているっぽいですが、本作では遊女と交流があってソーニャという名前なので、ドストエフスキーの小説『罪と罰』の娼婦ソーニャも想起されます。

映画『ブライト:サムライソウル』は『罪と罰』のように、罪を犯した主人公の心がソーニャと出会って救われる話になっていますが、果たして偶然でしょうか。

『罪と罰』をモチーフにはしたかもしれませんね。

最後のまとめ

Netflixオリジナル映画『ブライト:サムライソウル』は、ストーリーはまあまあで、映像が画期的な傑作だったと思います。

アクションの迫力や躍動感は『呪術廻戦』にも匹敵するのでは?Netflixで久しぶりに日本クリエイターの底力を見た気がします。

ここまで読んでいただきありがとうございました。『ブライト:サムライソウル』レビュー終わり!

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