マーベル映画『ブラック・ウィドウ』はスカーレット・ヨハンソン演じる女性暗殺者ブラック・ウィドウが過去の因縁にケリをつける壮絶な戦いを描いた作品!マーベル・シネマティック・ユニバースの24作目です。
ブラック・ウィドウがアベンジャーズに入る前の過去を描くのか!とワクワクしていたら、『シヴィル・ウォー』の直後のストーリーで、コレジャナイ感がすごかったです。
そこでなぜつまらない作品になってしまったのかの理由を解説・考察してみました。
映画『ブラック・ウィドウ』キャスト・作品情報
原題:『Black Widow』
監督:ケイト・ショートランド(『さよなら、アドルフ』)
脚本:エリック・ピアソン(『マイティーソーバトルロイヤル』『ゴジラvsコング』)
原作:スタン・リー
撮影:ハビエル・アギーレサロベ(『マイティーソーバトルロイヤル』)
主演:ナターシャ・ロマノフ|スカーレット・ヨハンソン
出演:エレーナ|フローレンス・ピュー
出演:アレクセイ|デヴィッド・ハーバー
出演:メリーナ|レイチェル・ワイズ
出演:タスクマスター|オルガ・キュリレンコ
スカーレット・ヨハンソンはブラック・ウィドウとしてアベンジャーズシリーズでの活躍はもちろん、ナチス政権下を描いた『ジョジョ・ラビット』『マリッジ・ストーリー』など数々の名作に出演。
フローレンス・ピューは革命的ホラー『ミッドサマー』や『ストーリー・オブ・マイライフわたしの若草物語』で知られる注目若手!ディズニープラスマーベルドラマ『ホークアイ』にも出演予定です。
デヴィッド・ハーバーは『ストレンジャーシングズ』の警官の人で有名です。
ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ
あらすじ:幼い頃から暗殺者として育てられたナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)は、薬品で洗脳が溶けた妹のエレーナや脱獄させたレッド・ガーディアンと共に、ウィドウ(女性暗殺者)たちを養成するレッド・ルームと黒幕ドレイコフの打倒を目指す。
時系列的には『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でアベンジャーズのメンバーが喧嘩別れしたあとの話になります。
まあまあ楽しめるアクション映画ではあるので、時間潰しには丁度いいかもしれません。
ただ完成度が中途半端で、なぜナターシャがアベンジャーズに入る前でなく、入った後のストーリーにしたのか疑問が残ります。辛口で言えば、MCU的にこの話必要?と思ってしまいました。
おすすめ度 | 75% |
アクション | 73% |
ストーリー | 75% |
IMDb(海外レビューサイト) | 6.8(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト | 79%(100%中) |
※以下、映画『ブラック・ウィドウ』のストーリーネタバレありなので注意してください!
『ブラック・ウィドウ』ネタバレ感想・酷評・つまらない理由
©︎ディズニープラス+
アクションのカット割が多すぎ!
映画『ブラック・ウィドウ』で1番もったいないと思ったのが、アクションシーン。
倒れる塔にしがみついたり、空中基地レッドルームからナターシャが飛び降りたりと、アイデア自体はとってもカッコいいのです。
ただ、いちいち上・横・下からとカットを細かく割りすぎたせいで、臨場感が大きく失われていました。
前半スパイモノ、中盤コメディのチグハグ感!
『ブラック・ウィドウ』はジャンル的にもチグハグでした。
前半は『ミッション・インポッシブル』や『007』シリーズのようなスパイアクションです。
そしてフローレンス・ピュー演じるエレーナが加わります。彼女のキャラはとっても魅力的なのですが、かなりコメディ寄りです。
ナターシャのメタボの父・アレクセイ(レッドガーディアン)が加わってからは完全にファミリーコメディみたいになります。
ポン・ジュノ監督のパラサイトみたいに絶妙なジャンル切り替わりではなく、急にコメディになったような印象で違和感があります。
そもそも、幼い頃に黒幕ドレイコフに拉致られて女暗殺者に仕立て上げられたナターシャたちの物語に“笑い”の要素がそこまで必要だったのかが疑問です。
コメディ色が強くて大ヒットしたMCU『マイティーソーバトルロイヤル』の脚本家エリック・ピアソンのストーリーがダメなわけではないですが、ブラック・ウィドウの題材とはミスマッチだったかもしれません。
タスクマスターが可哀想
今作のヴィランはタスクマスターでしたが、目立つシーンが少なく、普通のヒーロー映画の中ボスくらいの存在感しかありませんでした。
ヘルメットかぶってるし喋らないので、敵キャラとしては印象が薄すぎます。
一応元ボンドガール女優、オルガ・キュリレンコがタスクマスター役なのですが、顔が出るのはラストだけ、しかも顔をぐちゃぐちゃでグロテスクな感じになってます…。オルガ・キュリレンコの扱いが可哀想すぎです。
タスクマスターも最初から顔出しすれば良かったと思います。顔出ししてても、ナターシャが殺した少女・アントニアだったというオチは成立するでしょうし。
登場キャラがみんな美形だと違和感あるからヘルメット被せたんですかね?
最後のまとめ
『ブラック・ウィドウ』を観て感じたのは、『ワンダヴィジョン』のような画期的なことをやるか『シャンチー』みたいにカンフー全開で斬新なコンセプトならともかく、今までのMCUのような普通のヒーロー映画はもう終わりにしてほしいということです。
MCU作品はほとんど見ているし嫌いじゃないですが、ハリウッドや資本家もそろそろヒーロー映画以外に注力しても良いのではないでしょうか。
辛口になってしまいましたが、中途半端な作品でズルズル続けるのはやめてほしいということです…。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ブラック・ウィドウ』レビュー終わり!
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