ひどい駄作?MCU映画『ブラック・ウィドウ』ネタバレ酷評つまらない理由を解説,感想

  • 2024年3月24日

マーベル映画『ブラック・ウィドウ』はスカーレット・ヨハンソン演じる女性暗殺者ブラック・ウィドウが過去の因縁にケリをつける壮絶な戦いを描いた作品!マーベル・シネマティック・ユニバースの24作目です。

ブラック・ウィドウがアベンジャーズに入る前の過去を描くのか!とワクワクしていたら、『シヴィル・ウォー』の直後のストーリーで、コレジャナイ感がすごかったです。

そこでなぜつまらない作品になってしまったのかの理由を解説・考察してみました。

CineMag
駄作とまではいかないですが、アクションやストーリーが中途半端で、他のMCU作品と比べると見劣りします。

マーベル『ブラック・ウィドウ』は楽しめた!?

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映画『ブラック・ウィドウ』キャスト・作品情報

公開・制作・上映時間:2021/07/08・マーベルスタジオ・133分
原題:『Black Widow』
監督:ケイト・ショートランド(『さよなら、アドルフ』)
脚本:エリック・ピアソン(『マイティーソーバトルロイヤル』『ゴジラvsコング』)
原作:スタン・リー
撮影:ハビエル・アギーレサロベ(『マイティーソーバトルロイヤル』)
主演:ナターシャ・ロマノフ|スカーレット・ヨハンソン
出演:エレーナ|フローレンス・ピュー
出演:アレクセイ|デヴィッド・ハーバー
出演:メリーナ|レイチェル・ワイズ
出演:タスクマスター|オルガ・キュリレンコ

スカーレット・ヨハンソンはブラック・ウィドウとしてアベンジャーズシリーズでの活躍はもちろん、ナチス政権下を描いた『ジョジョ・ラビット』『マリッジ・ストーリー』など数々の名作に出演。

フローレンス・ピューは革命的ホラー『ミッドサマー』や『ストーリー・オブ・マイライフわたしの若草物語』で知られる注目若手!ディズニープラスマーベルドラマ『ホークアイ』にも出演予定です。

デヴィッド・ハーバーは『ストレンジャーシングズ』の警官の人で有名です。

ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ

あらすじ:幼い頃から暗殺者として育てられたナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)は、薬品で洗脳が溶けた妹のエレーナや脱獄させたレッド・ガーディアンと共に、ウィドウ(女性暗殺者)たちを養成するレッド・ルームと黒幕ドレイコフの打倒を目指す。

時系列的には『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でアベンジャーズのメンバーが喧嘩別れしたあとの話になります。

まあまあ楽しめるアクション映画ではあるので、時間潰しには丁度いいかもしれません。

ただ完成度が中途半端で、なぜナターシャがアベンジャーズに入る前でなく、入った後のストーリーにしたのか疑問が残ります。辛口で言えば、MCU的にこの話必要?と思ってしまいました。

おすすめ度 75%
アクション 73%
ストーリー 75%
IMDb(海外レビューサイト) 6.8(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト 79%(100%中)

※以下、映画『ブラック・ウィドウ』のストーリーネタバレありなので注意してください!

『ブラック・ウィドウ』ネタバレ感想・酷評・つまらない理由

MCU映画『ブラック・ウィドウ』

©︎ディズニープラス+

MCU映画『ブラック・ウィドウ』の評価は78点。
駄作とまではいかないですが、可もなく不可もなくというちょっと残念な映画でした。MCU作品の中ではつまらない方に入ると思います。
2021年公開ではディズニープラスの『ワンダビジョン』よりインパクトでは圧倒的に劣り、『ファルコン・アンド・ウィンターソルジャー』のようなシリアスさや社会性もないです。
完成度でもエンタメ性でも圧倒的に『シャン・チー/テン・リングスの伝説』の方が優れているでしょう。
映画『ブラック・ウィドウ』はアクション・ストーリーなど全てにおいて中途半端だった印象。
なぜ微妙な作品になってしまったか理由を具体的に考えていきます。

アクションのカット割が多すぎ!

映画『ブラック・ウィドウ』で1番もったいないと思ったのが、アクションシーン。

倒れる塔にしがみついたり、空中基地レッドルームからナターシャが飛び降りたりと、アイデア自体はとってもカッコいいのです。

ただ、いちいち上・横・下からとカットを細かく割りすぎたせいで、臨場感が大きく失われていました

CineMag
アクションが繋ぎ繋ぎに見えてしまって、スリリングじゃないんですよね。一部ならともかく、ほとんど全てのアクションシーンがそんな感じで非常にもったいないです。
編集の問題もあると思いますが、おそらくほとんどのアクションシーンを細かく分けて撮影せざるを得なかったのではないでしょうか。
例えばの話、ビルに①飛び移る②よじ登って走るというシーンがあったとして、当たり前ですが①②のアクションを連続してやってもらった方がリアルです。
アングルにこだわる場合を除いて①②を2回に分けて撮影してカットを入れると連続性が失われます。
推測ですが『ブラック・ウィドウ』の場合は登場キャラがほとんど女性だったこともあり、スタントウーマンが難易度が高すぎるシーンを連続して行うのが困難だったのかもしれません。
(もちろん優秀なスタントウーマンはいるでしょうけど、キャストに似ていて優秀な人を用意できるとも限らないので。)

前半スパイモノ、中盤コメディのチグハグ感!

『ブラック・ウィドウ』はジャンル的にもチグハグでした。

前半は『ミッション・インポッシブル』や『007』シリーズのようなスパイアクションです。

そしてフローレンス・ピュー演じるエレーナが加わります。彼女のキャラはとっても魅力的なのですが、かなりコメディ寄りです。

ナターシャのメタボの父・アレクセイ(レッドガーディアン)が加わってからは完全にファミリーコメディみたいになります

ポン・ジュノ監督のパラサイトみたいに絶妙なジャンル切り替わりではなく、急にコメディになったような印象で違和感があります。

そもそも、幼い頃に黒幕ドレイコフに拉致られて女暗殺者に仕立て上げられたナターシャたちの物語に“笑い”の要素がそこまで必要だったのかが疑問です。

コメディ色が強くて大ヒットしたMCU『マイティーソーバトルロイヤル』の脚本家エリック・ピアソンのストーリーがダメなわけではないですが、ブラック・ウィドウの題材とはミスマッチだったかもしれません。

タスクマスターが可哀想

今作のヴィランはタスクマスターでしたが、目立つシーンが少なく、普通のヒーロー映画の中ボスくらいの存在感しかありませんでした。

ヘルメットかぶってるし喋らないので、敵キャラとしては印象が薄すぎます。

CineMag
ヒーロー映画でヴィランに魅力がないのは致命的ですね。

一応元ボンドガール女優、オルガ・キュリレンコがタスクマスター役なのですが、顔が出るのはラストだけ、しかも顔をぐちゃぐちゃでグロテスクな感じになってます…。オルガ・キュリレンコの扱いが可哀想すぎです。

タスクマスターも最初から顔出しすれば良かったと思います。顔出ししてても、ナターシャが殺した少女・アントニアだったというオチは成立するでしょうし。

登場キャラがみんな美形だと違和感あるからヘルメット被せたんですかね?

最後のまとめ

『ブラック・ウィドウ』を観て感じたのは、『ワンダヴィジョン』のような画期的なことをやるか『シャンチー』みたいにカンフー全開で斬新なコンセプトならともかく、今までのMCUのような普通のヒーロー映画はもう終わりにしてほしいということです。

MCU作品はほとんど見ているし嫌いじゃないですが、ハリウッドや資本家もそろそろヒーロー映画以外に注力しても良いのではないでしょうか。

辛口になってしまいましたが、中途半端な作品でズルズル続けるのはやめてほしいということです…。

ここまで読んでいただきありがとうございます。『ブラック・ウィドウ』レビュー終わり!

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