『仮面ライダーBLACK SUN』全10話ネタバレ最終回感想!最高かよ…各エピソードあらすじまとめ,ブラックサン評価

  • 2024年5月17日

Amazonオリジナルドラマ『仮面ライダーBLACK SUN/ブラックサン』。左翼団体と差別問題を取り入れた社会派で見応えある作品に仕上がっていました。

仮面ライダー生誕50周年記念企画に、なんと『ドライブ・マイ・カー』の西島秀俊が主演!

シネマグ
完全大人向けのグロい仮面ライダー地雷かと思ったら〇〇でした。

視聴してのネタバレなし感想・評価各10エピソードあらすじ・忖度なし感想を知りたい人向けに徹底レビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

作品についての視聴者・口コミアンケートも投票お願いします↓

『仮面ライダーBLACK SUN』は面白かった?(投票どうぞ)

View Results

Loading ... Loading ...

『仮面ライダーBLACK SUN』全話視聴後の感想(ネタバレなし)

感想を語る犬
西島秀俊が出てるから…と何気ない感じで見てみたら最高でした。内容も映像も残酷なカルト作品です。

平成・令和ライダーのように子供向けではなく、完全に大人向け。

グロすぎて16歳以上推奨ですが、個人的には18禁でいいと思います。

内容は社会派で仮面ライダーシリーズを全く知らない人でも楽しめます。

一方、平成・令和ライダーのようなアイドル感は皆無。

社会派に偏りすぎているので好みがハッキリ分かれるでしょう。

主人公は正義のヒーローでもありません。ストーリーも超暗い。賛否両論必至です。

1987〜1988年にTBSで放送された『仮面ライダーBLACK』と登場キャラの名前は一緒ですがストーリーは大幅に違います

表現もグロい。仮面ライダー・ブラックサンやシャドームーンが怪人の首を引きちぎります。スプラッターです(笑)。

間違っても子供に見せるのはやめましょう。トラウマになります…。

仮面ライダーもほぼバッタで気色の悪い風貌です(途中からもっとスタイリッシュになりますが)。

ただシリアスかつグロテスクな内容によって原作者・石ノ森章太郎の漫画版「仮面ライダーBlack」に漂う人間の孤独や闇を完全に再現していると思いました(ストーリーは違いますが)。

仮面ライダーシリーズを全部見ているわけではないですが、石ノ森章太郎の世界観を再現しているという点では1番だと思います。スタッフの本気度が感じられました。

ストーリーも、1972年の左翼学生運動で挫折した南光太郎や秋月信彦が2022年に時を超えて再会し、過去に変えられなかった権力体制に挑む極めて大人向けな内容。

1972年の内ゲバ(グループ内の争い)と、2022年現在の戦いが交互に差し込まれます。

70年代の安保闘争を意識したシーンも多く、学生運動の時代や仮面ライダー1号(1971年)の時代を知っているおじさまたちが歓喜するプロットです。

そこに現代のヘイトクライム問題が追加されます。

シネマグ
人間と怪人の格差・差別問題をメインで扱っており、テーマは完全に社会派。

本作のメッセージ考察については下記記事で詳しくやってますのでぜひ↓

関連記事

賛否両論の社会派グロドラマ『仮面ライダーブラックサン』(BLACK SUN)の内容についてネタバレ有りで徹底考察しています。 主に人種問題、あさま山荘事件や極左運動、最終話の葵の決断の意味、賛否両論やひどいと言われる理由についてです。[…]

『仮面ライダー ブラックサン』
CineMagの評価 85点(100点中)
おすすめ度 88%
世界観・コンセプト 90%
ストーリー 75%

『仮面ライダーBLACK SUN』キャスト解説

西島秀俊さんの哀愁がたまりません。

彼が演じる南光太郎は怪人差別をなくす左翼運動から50年、借金取りに落ちぶれています。哀愁が画面を超えて漂ってきます。

西島秀俊はアカデミー国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』(2021)や、『シン・ウルトラマン』(2022)、ヤクザ映画『グッバイ・クルエルワールド』(2022)、ドラマ『真犯人フラグ』など活躍っぷりがすごいですね。

関連記事

日本映画史上初となるアカデミー賞作品賞など4部門ノミネートで大ニュースになっている映画『ドライブ・マイ・カー』。「ぶっちゃけ、なぜそこまで評価されているかわからない!つまらない!」という人も多いようなので、どう解釈すれば良いか、なぜ絶賛され[…]

映画『ドライブ・マイ・カー』

中村倫也さんは演じる秋月信彦の設定もすごい。秘密結社ゴルゴムに50年間幽閉されていた設定で、ヒートヘブンという特殊な食べ物(人肉ドラッグ)により、見た目が昔と変わっていません。だけどまだ学生運動の火種が消えていない様子。

中村倫也さんはAmazon Prime作品では『No Activity 本日も異常なし』(2021)というコメディドラマにも出演してましたね。

中村倫也の関連記事

邦画『ミッシング』6歳の娘がある日とつぜん行方不明に…世間にバッシングされても決してあきらめない母親の物語。 シネマグ 石原さとみが娘を誘拐されて精神がボロボロになる母親を体当たりで演じる。ストーリーラスト結末や、正直な感想[…]

邦画『ミッシング』2024

怪人側は濱田岳さんなど個性派揃いかと思いきや、ビシュム役に吉田羊さん、アネモネ役で筧美和子さんなど、正統派女優もキャスティングされていて、普段の役柄やCMとのギャップが面白いです。

感想を語る犬
ルー大柴さんの悪すぎる総理大臣役も素敵。ヒロインを演じた平澤宏々路さんのちょっとイタイ感じも良かった。

監督の白石和彌は『狐狼の血』や『死刑にいたる病』で有名です。

※以下、Amazon Primeオリジナル『仮面ライダーBLACK SUN』(ブラックサン)のストーリーネタバレありなので注意してください!

第1話「あれから50年…」ネタバレ感想

1話あらすじ

『仮面ライダーBLACK SUN』第1話のクモ怪人

過去に秘密結社ゴルゴムを倒せずに落ちぶれた仮面ライダーブラックサン・南光太郎は、借金取りで生計を立てるほどに落ちぶれていた

日本ではゴルゴム党が政権を握っており、暗黒結社ゴルゴムと癒着している堂波総理大臣がトップにいる。

人間側と怪人側の争いも絶えず、ヘイトスピーチやデモが横行していた。

女子高生の和泉葵は国際会議で人間による怪人の人種差別を無くそうと呼びかける。

葵のスピーチは怪人差別側の人間を刺激。下請けを通して光太郎に葵の暗殺の仕事が回ってきた。

葵のスピーチの内容がオリバー・ジョンソンという人物と同じ内容だったことから、総理は彼女の誘拐を指示。

葵はクモ怪人に襲われそうなところを光太郎に助けられる。光太郎はブラックサンに変身し、クモ怪人を惨殺した。光太郎は葵がストーンを首にかけているのを見て、殺すのを止めた。

一方50年間ゴルゴムに監禁されていた秋月信彦は葵が持っていたストーンに共鳴して力を取り戻し、ゴルゴムのアジトから脱出。南のもとに現れた。

信彦は「ヒートヘブンを食べて50年にわたるゴルゴムとの因縁を終わらせよう」と言う。しかし光太郎はそれを拒否。

エピソード1感想

オープニングで少年時代の南光太郎と秋月信彦の手術シーンが映るのですが、麻酔なしなのか光太郎は血だらけで叫びまくってます。かわいそすぎです。

1970年代の学生運動の挫折と因縁が50年後に再燃するという史実と絡めたプロットが斬新だと思いました。

シネマグ
人種差別など社会の分断をどう克服するか社会派の側面がこんなに強いとは驚きです。

第2話「怪人アネモネ」ネタバレ感想

2話あらすじ

『仮面ライダーBLACK SUN』第2話の怪人アネモネ

葵の世話をしてくれている美咲おばさんが怪人アネモネによって殺された。親友でスズメ怪人の俊介も重傷を負わされるが、信彦からヘブンを与えられ助かる。

アネモネは葵をさらおうとするが、信彦が変身したシャドームーンに胴体を真っ二つにされて死亡。

葵のもとに逃亡中の両親から電話がかかってくる。葵は光太郎のバイクで現地まで向かうが両親は現れない。両親はゴルゴムに攫われてしまったのだ。

帰る場所がなくなった葵は光太郎に連れられて彼が暮らす廃バスにやってきます。

葵は「戦い方を教えて」と言いました。

エピソード2感想

俊介が変身するとスズメのかぶりものをした姿になるのが笑えました。そしてアネモネに踏まれてスズメの目が飛び出します。まだ子供なのにかわいそう。

ヘブンは創世王の青い体液と人間の肉片を混ぜて作られていたっていう設定も興味深いですね。つまり怪人は人間を食べて生き延びられるということです…。

感想を語る犬
差別の是正は難しそうですね。

第3話「クジラ怪人登場」ネタバレ感想

3話あらすじ

1972年

光太郎や信彦が所属している怪人差別撤廃のグループ・五流護六(ゴルゴム)は、リーダー新城ゆかりの案により総理大臣の孫(のちの総理大臣・堂波真一)を誘拐。

ゴルゴムのダロムは政治家の堂波総理と交渉。表向きは怪人も人間も平等だが、創世王は政府が管理、怪人は兵器としてしか存在できないという条件をのんでしまう。

ゆかりたちは価値観の違うダロムと袂を分かつことにした。創世王を守る剣はビルゲニアが保管することになる。

2022年

葵の両親はビルゲニアによって拷問を受け、堂波総理が怪人研究施設を訪れている映像を奪われる。

葵は俊介らとハエ怪人射殺事件に抗議するべくデモ活動をしていた。

デモ隊が衝突する混乱の中、信彦が現れてシャドームーンに変身し、俺と一緒に社会に怒りをぶつけようと演説した。

クジラ怪人(濱田岳)はゴルゴムのビシュム指示で、キングストーンを手に入れるためブラックサンのもとへ。

ブラックサンにボコボコにされるが、葵が止めに入る。

エピソード3話の感想と考察

感想を語る犬
西島秀俊と濱田岳の取っ組み合いが堪能できた回でした。

南光太郎は怪人が絶滅すればいいと思っており、葵とも信彦とも立場を異にします。

現実でも保守とリベラルの思想って相容れないですが、それをもっと鋭くした問題的力の強い構造だと思いました。

デモ衝突でシャドームーンである中村倫也の演説もかっこよかったです。

堂波は日本が武力を強める法案を通そうとしており、安倍元総理がモデルと考えられます。麻生大臣に似た人も横にいますし(笑)。

第3話は完全に社会派な回でした。

第4話「ブラックサン VS シャドームーン」ネタバレ感想

4話あらすじ

俊介は信彦が率いる武闘集団で体を鍛えていた。信彦は全員にヘブンを食わせる。

反怪人団体の井垣(今野浩喜)が俊介の家にやってくる。俊介はスズメ怪人になって彼に糞をくらわせた。

捕まった葵の父・英夫はビルゲニアの部下によってカニ怪人に変えられる。

操られている英夫は久しぶりに会った葵を路地裏に連れ込み、首につけているキングストーンを回収しようとする。

葵は父から逃げた。父はカニ怪人に変身して襲ってくる。ゴルゴムをクビになったクジラ怪人がカニ怪人を殺害し、葵を助けた

葵の危機を感じた光太郎がバイクを走らせていると、キングストーンを手に入れたい信彦が勝負を挑んできた。

ブラックサンとシャドームーンは激しい肉弾戦を繰り広げる。ブラックサンが馬乗りになってシャドームーンを殴って気絶させた。

光太郎は葵を見つけ「俺が一緒にいる間は守ってやる」と言った。

エピソード4話感想

光太郎の葵を守る宣言に感動しましたが、同時にシュールすぎて笑えた回でした。

シネマグ
1番笑ってしまったのが、葵が父の亡骸としてカニの腕を抱えているシーン

気持ちはわかりますがシュールすぎます(父がカニ怪人になったのはついさっきのことですし)。

あとは、みんなヘブンを羊羹みたいに食べてるのが笑えました。

そしてスズメの俊介は信彦のところで鍛え、敵にウ○コをするという技を覚えました。バットで腹を殴られて鍛えた結果がコレ…。

第5話「葵が怪人化」ネタバレ感想

5話あらすじ

1972年

夜、ゆかりは「私は怪人を守るために創世王を殺す」と言い光太郎にキスをする。

翌朝、ゆかりは信彦にも「創世王を殺して今いる怪人が平等に生きる社会を目指す」と説明。

光太郎と信彦は怪人の種の存続を否定するゆかりに反発を覚えるも、彼女の決意を信じて2つのキングストーンを預けた

キングストーンが2つ揃わなければ創世王は継承できない。

現在

葵は友人のニックに裏切られ、光太郎と信彦がかつて手術を受けた施設に連れていかれる。

そこには葵の母・莉乃がいた。ニックは怪人になりたくて葵を裏切ったのだ。

ビルゲニアは蚤怪人に葵の手術を指示。葵が高いポテンシャルを持っていると感じたからだ。手術の痛みで葵は泣き叫ぶ。

ビルゲニアは葵の母を殺害。葵はカマキリの怪人に変身した。

光太郎と信彦がやってくる。

光太郎はカマキリ怪人と戦い、その正体が葵だと知って激怒。

変身ポーズで次の新形態へ変化し、ビルゲニアの腕を切断して圧倒した。

しかしビルゲニアと葵は現れた翼竜怪人・ビシュムに連れ去られてしまう。

信彦はゴルゴムのアジトへの突入を計画した。

第5話 感想

ヒロイン葵がカマキリ怪人になるまさかの展開!攻めてますね。

感想を語る犬
令和の時代は女性も戦うぜって感じでしょうか!

ブラックサンは新形態に変身しましたが、昔のブラックRXのようでもあり、1993年の『ZO』にも似ていると思いました。

それにしても背中についている脚を引きちぎって剣にするシーンはグロい…。

ゆかりはちょっと前は信彦にキスしてたくせに今度は光太郎にキスをします。分断を生んでいるのは彼女のような気もしますし、怪人の種の存続を否定するってどうなんでしょう…。

↓『仮面ライダーブラックサン』の6話〜10話,ラスト結末解説は2ページ目へ↓