Netflix映画『浅草キッド』は、芸人ビートたけしと師匠・深見千三郎の交流と葛藤を描いたヒューマンドラマ。ラストは感動しましたが、前半はやや中だるみでもったいなかったです。
ビートたけしによる実話を元にした同名エッセイが原作で、監督・脚本を芸人・劇団ひとりが務めています!
ぶっちゃけ感想・評価、メッセージ考察、ストーリーネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに記事をまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです)
映画『浅草キッド』キャスト・作品情報
監督・脚本:劇団ひとり
原作:ビートたけしの小説『浅草キッド』
主題歌:ビートたけし「浅草キッド」
エンディング: 桑田佳祐「Soulコブラツイスト〜魂の悶絶」
お笑い芸人・劇団ひとりが監督。大泉洋主演の映画『青天の霹靂』(2014)以来、監督2作目となります。この2人は本作で再タッグですね!
主要キャスト相関図
ビートたけし役|柳楽優弥
たけしは、深見のコントに魅せられて浅草にやってきた青年。
俳優・柳楽優弥は是枝裕和監督の『誰も知らない』や、映画『北斎/HOKUSAI』(2021)で有名。個性が光る若手の演技派ですね。2022年はDisney+オリジナルのホラードラマ『ガンニバル』でも主演をつとめました。
首の動きや声質まで完璧にビートたけし!(ただ、似すぎててモノマネ感が…)。老年期のビートたけしは本人が特別出演!?と見せかけて、特殊メイクした柳楽優弥でした!
驚きの完成度ですね。柳楽がこっそり本物のビートたけしとすり替わっても気づかないかもしれませんw。
深見千三郎|大泉洋
深見千三郎は、幻の浅草芸人。ストリップ劇場・フランス座を舞台にコントで多くの尊敬を集める。
性格は照れ屋の江戸っ子気質。
実際に、萩本欽一や東八郎など名だたる芸人が深見に師事していた。
俳優・大泉洋は、『探偵はバーにいる』や『新解釈三国志』などで知られる個性派。『水曜どうでしょう』などバラエティでも人気ですね!2022年は綾瀬はるかとドラマ『元彼の遺言状』でタッグを組んでいます。
2023はミュージカル映画『シングフォーミーライル』で主人公の吹き替えを務めて話題になりました。
本作の深見はかなりのハマり役でした。インタビュー動画もどうぞ↓
ビートキヨシ役|土屋伸之(ナイツ)
キヨシは、たけしに漫才コンビを組もうと誘った人物で、もとは深見の弟子。
漫才コンビ・ナイツでお馴染みの土屋伸之は、俳優としてドラマ「警視庁・捜査一課長」「うつ病九段」の端役で出演していましたね。
千春|門脇麦
千春は、浅草フランス座でストリッパーとして踊る女性。元は歌手を目指していた。
大成功すると夢を持つたけしを羨ましく思う。
女優・門脇麦の代表作映画『二重生活』『止められるか、俺たちを』『さよならくちびる』
その他の登場人物・キャスト
麻里(深見師匠の妻でストリッパー)|鈴木保奈美
井上(劇作家でたけしの友人)|中島歩
東八郎(深見の弟子でTVで活躍するコメディアン)|尾上寛之
ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ
あらすじ:1972年。たけしは浅草フランス座でその地域では伝説的な芸人・深見千三郎に弟子入りし、タップダンスや雑用に明け暮れます。しかし時代はTV。フランス座の客入りは次第に減っていき、たけしは人生の選択を迫られるのでした…。
メッセージ性や学びもあり、エンタメ作品しか見ないという人以外なら感動できるでしょう!
おすすめ度 | 80% |
義理人情 | 86% |
ストーリー | 84% |
IMDb(海外レビューサイト) | 7.1(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 一般視聴者 78% |
※以下、映画『浅草キッド』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『浅草キッド』ネタバレ感想・評価
- 現在のビートたけしが舞台袖でタップダンス
- たけしが師匠・深見から離れて漫才を開始
- 師匠・深見に弟子入りして修行
- たけしが有名になったあとの師匠との交流
- 過去を回想する現在のビートたけし
浅草キッド考察:美しい世代交代
映画『浅草キッド』は、師匠と弟子の世代交代の葛藤だけでなく、美しさも表現していたのが素晴らしかったと思います。
現代で世代交代というと、売れない芸人が勝手にTVに出れなくなって消えていき、才能ある次の若手が出てくるという群雄割拠のイメージが浮かびます。
しかし、それは師匠と弟子の関係で成り立っておらず、大勢が入り乱れるTVだからでしょう。
映画『浅草キッド』のように、弟子たちが売れなくなったり引退したりした師匠を支える関係も、実際には多くあるはずです。
視野を広げれば、どの業界でも既得権益を持った年配と、彼らが邪魔だと感じる若手の構図がありますが、師匠と弟子のような人間と人間の交流でなく、ただのカテゴリ分けで争っているだけなのかもしれませんね。
誰もがたけしと深見・師匠のような懐の深さと人情を持ったなら、どの分野でも世代交代が“美しく”進んで、より良い日本になるかもしれません。
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