Netflixオリジナルの韓国映画『甘酸っぱい』(Sweet & Sour)は、スイーツなラブコメと見せかけて、衝撃のラストを迎える斬新な作品でした!主演はチャン・ギヨンです。
ストーリーあらすじネタバレを解説し、感想や評価、物語の斬新だったポイントを書いてます。
甘い展開からの、ラブコメのセオリーをぶっ壊した衝撃映画だった!原作はあの作品!失恋した女性が見たらスカッとできるのでは!?
Netflix映画『甘酸っぱい』作品情報
公開配信:2021年6月 Netflix
監督:イ・ゲビョク
原作:乾くるみ「イニシエーション・ラブ」
脚本:ソン・ダソム
主演:チャン・ギヨン/ヒョク役
出演:チェ・スビン/チョン・ダウン役 (Netflix『ザ・ファビュラス』、『パイレーツ失われた王家の秘宝』)
出演:クリスタル/ハン・ボヨン役
甘酸っぱい 感想・評価レビュー『カメ止め』のラブコメ版!
個人的な評価は80点くらい。
『甘酸っぱい』ラブコメ映画のセオリーを大胆にぶっ壊した映画だと思いました。
序盤の甘ったるい展開から男女のリアルなすれ違いになり、最後にどんでん返しが起こります!『キム秘書はいったいなぜ?』や『このエリアのクレイジーX』のようなラブコメかと思いきや、全然違いましたね。
甘酸っぱいというか個人的には「辛い」と思いました(笑)。「甘酸っぱい」というタイトル自体が伏線といえるでしょう。
最初に登場した太った彼氏が努力して痩せてイケメンになったと見せかけて、実は違う人物でした。
視聴者がずっと見ていたチャン・ギヨン演じるイケメン主人公が虚像だったとわかる展開は、ラブコメだと考えれば完全に反則技でしょう!もはやサスペンスです。
出演時間が長かったイケメンの方が最後“クソ野郎”になって終わるのは意外でしたね。
彼女・ダウン側の視点をラストで急に差し込み、序盤の急に寝たり怒ったり、電球をかえてあげただけで泣くシーンの意味が後半にわかる演出は、映画『カメラを止めるな』と共通していて強烈かつシャープです。
イケメン彼氏が忙しさにかまけて電球を変えてくれなくなっていた過程があって、太っちょが電球を変えてくれたことにダウンが涙を流したのだとわかり、ラストで感動が込み上げてきます。
『甘酸っぱい』は邦画『イニシエーション・ラブ』のリメイク!違いは?
ポン・ジュノ監督の『パラサイト半地下の家族』や『グエムル 漢江の怪物』もそうですが、韓国の映画はジャンルにとらわれないものが多い…と思いきや、実は『甘酸っぱい』の原作は、乾くるみ著の小説「イニシエーション・ラブ」。
日本では堤幸彦監督で2015年に同名映画化され、『甘酸っぱい』はそのリメイク版になります。
キャストは、前田敦子、松田翔太、木村文乃で、日本版もなかなか面白いです。
ちなみに日本版と韓国版の違う点は、
- 1987年のバブル設定
- 太っちょと女性が合コンで出会い、病院設定はない
- 女性の方が太っちょに初めての相手だと普通に嘘をつく
- NBじゃなくてNIKEの靴
- ラストのぶつかるシーンで女性がイケメンの方に意味深な微笑みを浮かべる
などなど、結構設定は変更されています。
ラストに関してだけいえば、彼女のほうがイケメンを無視する韓国版の方が個人的には好きですが、気になる人はぜひ日本版も見比べてみてください。
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ダウンは太っちょ彼氏にイケメン元彼とまったく同じNB(ニューバランス)の赤いロゴが入った靴をプレゼントしています。
全く同じものだったので、それを履いて走り始めた太っちょからランニングするイケメン彼氏のシーンにうまく繋がったわけです。
演出的に重要だったのはもちろん、全く同じスニーカーをプレゼントしているのが「ちょっと怖い」と感じてしまいました(筆者が男性だからか…?)。
同じ赤い靴を履かせて私色に染めてやる!的な無意識の狂気を感じるのは私だけでしょうか?(そう考えるとホラーっぽくてゾクっとできますね。)
女性の恋愛は上書き保存と言ったりしますが、本作のラストではイケメンクソ野郎の元彼は完全に消去されて、太っちょ彼氏に上書きされたのでしょう。
自業自得でスカッとする終わり方でありつつ、女性の怖さが身に突き刺さるようでもありました。
男女の恋愛のすれ違いをシニカルに描く!
個人的に面白かったのは、浮気したイケメンの方はスマホのダウン(彼女)の登録名にハートがまだ入っていた時期に、すでにダウンの方は彼氏を“クソ野郎”で登録していたことです。
イケメンヒョクは「まだ彼女は俺に気がある、まだやり直せる!」と考えていたようですが、ダウンはもうスッパリ切っていた!のです。
男女の違いあるあるですね。
男女が忙しさで想いが離れていく過程がシニカルかつリアルに描かれていました。
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