Netflix『ウィッチャー狼の悪夢』感想ネタバレあらすじ/罪を背負う戦士考察!傑作アニメ映画の結末

  • 2024年3月24日

Netflix映画『ウィッチャー狼の悪夢』(原題:The Witcher: Nightmare of the Wolf)は人気ゲームやドラマをアニメ化した作品。

魔物を狩る戦士・ウィッチャーや魔法使いのダークで凄惨な戦いを描いていて、アクションの迫力もすごくてハイクオリティなアニメでした。

ストーリー面も素晴らしく、感動と意外性を兼ね備えているのも高ポイント!

ちなみにタイトルの狼とはウィッチャーたちのことです(狼のメダリオンを付けている)。

CineMag
最近のNetflixアニメでは『ブライトサムライソウル』に匹敵するハイクオリティ!ぜひ見てほしい!

Netflix映画『ウィッチャー狼の悪夢』キャスト・作品情報

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公開・制作国:2021年8月23日配信/Netflixアメリカ・韓国

監督:ハン・クワンイル(Han Kwang Il)

脚本:ボーデマヨ

原作:アンドレイ・サプコフスキ『ウィッチャー』

声:テオ・ジェームズ/ヴェセミル役

声:ララ・パルヴァー/テトラ役

声:メアリー・マクドネル/イリヤナ役

声:グレアム・マクタヴィッシュ/デグラン役

原作小説があり、それをもとにしたゲームシリーズやNetflix実写ドラマ『ウィッチャー』が作られています。

本アニメはゲームやドラマの主人公・リヴィアのゲラルトの師匠ヴェセミルの物語で前日譚になります(ドラマの内容を見てなくても楽しめます)。

ヴェセミルの声を担当したのは映画『ダイバージェント』シリーズなどで有名な俳優テオ・ジェームズ。

韓国のStudio Mir(スタジオミール)が制作を担当しており、アニメーションのクオリティは抜群!スタジオミールはNetflix『ヴォルトロン』や中国アニメ映画『紅き大魚の伝説』を手がけています。

ネタバレなし感想・あらすじと見どころ

Netflixアニメシリーズだけでなく、それ以外の2021年公開アニメ映画も含めて文句なしのNo.1

テイスト的には映画『ヴァンヘルシング』に近いダークな内容で、特にアクションシーンに躍動感があり見応え抜群です!

ストーリーも“種族間の終わらない戦い”といったテーマがしっかり描かれていて引き込まれますし、アニメーションも超綺麗!

グロいシーンがあり子供向けではありませんが、アニメが別に好きじゃない大人が見ても十分楽しめるハイクオリティな作品なので、ぜひネトフリで視聴してみてください。

※以下、映画『ウィッチャー狼の悪夢』のストーリーネタバレありなので注意してください。

ヴェセミル

ヴェセミル

ヴェセミルは本作の主人公で、ゲラルトの師匠。

金持ちの使用人として貧乏な生活をしていましたが、デグランに会って金を稼げるウィッチャーを志しました。

イリヤナ

イリヤナ

イリヤナは、ヴェセミルと同じ屋敷で育った元召使い。

ヴェセミルが恋心を抱いていた女性です。

貴族と結婚し今は王宮で相談役として暮らしています。

テトラ

魔法使いテトラ・ギルクレスト

テトラはケイドウェン王国に使える魔法使いで、魔法使いの始祖の子孫です。

美人ですが言いたいことをズバッと言うキツめの性格で、なぜかウィッチャーたちを憎んでいます。

『ウィッチャー狼の悪夢』ネタバレ感想・評価

映画Netflix『ウィッチャー狼の悪夢』

『ウィッチャー狼の悪夢』の評価は88点。

Netflixアニメシリーズでいえば『ビーザビギニング』を遥かに凌駕していましたし、全体的なクオリティも『竜とそばかすの姫』などを超えていると感じました。

特に主観・俯瞰など視点をリズミカルに切り替えたアクションシーンは躍動感があって迫力満点アニメ『呪術廻戦』シリーズに匹敵するクオリティなのでは?と感じました。

ストーリーも人間・ウィッチャー・エルフ・魔法使い・怪物など種族間の業深き争いを軸に、ヴェセミルとイリヤナが異なる時間軸を超えて再会する恋がとても印象的

ヴェセミルは見た目が変わらず、イリヤナはおばあちゃんになっているので、スピルバーグの映画『フック』(1991)のような切なさが心に残りました。

また『ウィッチャー狼の悪夢』は同名人気小説を原作にしていることもあって、世界観も確立しており、『ゲーム・オブ・スローンズ』のアニメ版みたいな感じですね。

さらに、映画『エクソシスト』(1973)のオマージュのスパイダーウォークなど、小粋な遊び心も見逃せません。

本アニメのシリーズ化を熱烈に希望です。

本作は韓国のアニメ制作会社Studio Mir(スタジオミール)が作っています。韓国は映画やドラマのクオリティも高いですが、アニメでも世界的に認知されていくかもしれませんね。

苦しみを継ぐ者:ウィッチャー考察

『ウィッチャー狼の悪夢』ヴェセミル

『ウィッチャー狼の悪夢』が特に良かったのは、登場人物たちが人間の業や悲劇を受け継ぐ者として描かれていたことです。

ラストの戦いで幻の中でルカが「司祭を騙した話をしろ」と言っていたので、おそらくテトラの母親の死のきっかけを作ったウィッチャーこそがヴェセミルだったのでしょう。

悪魔はどっちだ?という話しでもあります。

つまり、テトラのケィアモルヘン襲撃の発端は、ヴェセミルの過去の愚行だったとも考えられるのです。

またウィッチャーのデグランやライドリックは怪物を作り出し、裏でエルフを改造してキツを怪物に変異させました。

変異して魔物の特性も持ってしまったキツは、同じエルフの少女たちを実験で大量に殺してしまいます。

ウィッチャーの悪行を知ったテトラは、キツと協力してウィッチャーを虐殺します。

罪深き者たちしかおらず、負の連鎖が止まらないのです!

さらにウィッチャーは長生きなので、罪を次世代まで担いでいく役割を持っているとも考えられます。

主人公のヴェセミルは十字架を背負ったまま、次世代を担う少年・ゲラルトたちに正義の心を伝えようと苦心するのでしょう。

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