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竜とそばかすの姫

ネタバレ考察『竜とそばかすの姫』竜の正体がひどい!しのぶアズは?小説ストーリー解説/ジャスティンの意味?あらすじ感想ダメな点を酷評

楽しみにしていた映画『竜とそばかすの姫』を見てきました!

ただ個人的な感想になりますがマジでつまらなかったです。

『サマーウォーズ』のようなワクワク感や感動はありませんでした…。

美しいメッセージがありつつも、それが非常に伝わりにくかったのも残念。

ネタバレあらすじ解説や、なぜ本作がつまらなかったのか感想・評価・考察をぶっちゃけます。

最大の謎である竜の正体が…!ストーリーは違和感のオンパレード、演技もセリフも微妙でした…。

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映画『竜とそばかすの姫』作品情報・キャスト

youtu.be

キャスト詳細

公開・制作:2021年7月16日/スタジオ地図

英題:『BELLE:The Dragons and the Princess with Freckles』

監督・脚本:細田守

原作:細田守『竜とそばかすの姫』

主演:中村佳穂/内藤鈴(すず)・ベル役

出演:佐藤健/竜役

出演:幾田りら/別役弘香・ヒロ役

出演:成田凌/久武忍役

出演:染谷将太/千頭慎次郎・カミシン役

出演:玉城ティナ/渡辺瑠果・ルカ役

出演:役所広司/鈴の父役

出演:森川智之/ジャスティン役

出演:ermhoi/ペギースー役

出演:宮野真守/ひとかわむい太郎・ぐっとこらえ丸役

出演:森山良子/合唱隊・吉谷役

出演:清水ミチコ/合唱隊・喜多役

出演:坂本冬美/合唱隊・奥本役

出演:岩崎良美/合唱隊・中井役

出演:中尾幸世/合唱隊・畑中役

出演:恵の父/石黒賢

主人公・鈴役を務めた歌手の中村佳穂は本作が声優初挑戦!

ヒロ役の幾田りらもシンガーソングライターで、「YOASOBI」のメンバーです。

ペギースー役のermhoiは、主題歌を担当したmillennium paradeのメンバー。

ミュージシャンを声優に起用してるんだねー。

他にも『るろうに剣心最終章 The Beginning』などで有名な佐藤健。

映画『ホムンクルス』人間失格 太宰治と3人の女たち』の成田凌。

映画『Diner ダイナー』の玉木ティナなどなど。

俳優たちを豪華にキャスティングしていますね。

見どころ

仮想空間「U」とAsたち 竜とそばかすの姫

世界中の50億人の人々が登録する仮想空間「U」のデザインやスケールは見応えがありました。

ただ、展開にちょっと無理矢理感があったり、結末が尻すぼみだったりと、ストーリー性などを求める人には向かないかもしれません。

歌手や俳優たちの声についても、棒読みが目立って作品に集中できませんでした。

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主題歌

主題歌:millennium parade & Belle中村佳穂「U」はこちら↓

youtu.beベルを表現するような斬新な楽曲ですね!!

ちなみに共同作業者のmillennium paradeは、king gnuの常田大希さんのプロジェクト。

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竜の正体がひどい!

「50億人が登録するSNSバーチャル空間からたった1人を探す!」

この『竜とそばかすの姫』のストーリーの場合、竜の正体は主人公・鈴からある程度近い人物でなくてはなりません。

竜の正体が「全然関係ない知らん人だった!」では物語として成立しない、というかつまらないよねー

しかし今作では結局、竜の正体はベルのフォロワーの自閉症の少年トモの兄・ケイだったわけで、関係性が薄すぎて感動できませんでした

ヒロ「ベルで得た収入は慈善団体に寄付する!」という発言があり、この団体の関係者としてトモやケイ、父親の動画が映るので軽い伏線になってはいるのですが、関係性はそれくらいですね。

もうちょっとケイやトモとの関係を描けば、まだよかったかもしれません。

途中で、同級生・ルカが竜かも!もしかして鈴の父が竜?とちょっとワクワクしながら見ていましたが、正直ケイが竜の結末にはがっかりでした。

あとは竜の正体が鈴と関係性が深い人物の方が、ネットで攻撃されている知らない誰かは、他の誰かにとってかけがえのない人間だと伝わりやすくなり、命や個人の尊厳についての普遍的なメッセージがより強く伝わったような気がします。

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考察/竜を助ける動機や美しさが伝わらない!

トラウマ克服?シンパシー?

『竜とそばかすの姫』竜のAs

ベル(鈴)はなぜ竜を助けようと思っていたのでしょうか?

ストーリーの流れから考えると、幼い頃に見知らぬ子供を助けて死んだ母親と同じ行動を取り、母親の心情を理解することで自分のトラウマを解消する意味がありそうです。

ここの動機がシンプルに伝われば、美しい物語になったはずですよね。

ただ竜の正体=ケイも鈴と同じく母親がいない設定だったことで、「同じ境遇の少年に共感したのかな」という印象が強くなってしまうのが設定の致命的なところ。

鈴のトラウマ解消と成長より、シンパシー(共感)の側面が強く見えて何を1番伝えたいのかがブレてるね

竜の城に顔の部分が割れた母親の写真があったことから、ケイが母親に対して「なぜ自分の前からいなくなったのか」コンプレックスを抱いているとわかります。

細田守監督はトラウマからの脱却とシンパシーの両方を描きたかったのでしょうか?

2つの意味が交錯したのはまだ良いとしても、優先順位が成長と共感のどちらにあるのかわからず、視聴者には伝わりにくい構造になっていました。

鈴の美しい犠牲

ベルから自分自身に戻った主人公・鈴『竜とそばかすの姫』ネタバレ

テーマを深掘りすると鈴は“母親が自分よりも他の子を優先した”からトラウマを抱いているわけですよね。

母親が、自分との人生と他の子の命を天秤にかけたと思っているのです。

そのトラウマを払拭するには似た状況の再現が必然。

母の行動と比較すれば、鈴が竜=ケイを助ける際に天秤にかける“犠牲”が必要だとわかります。

その犠牲こそ、鈴とベルの関係性=「U」におけるベルという虚像(As)の崩壊でしょう。

鈴にとって歌とは母親との思い出であり絆なので、ベルになって歌うことは母親と繋がりを感じられる唯一の方法ですよね。

つまり鈴は母との絆と、ケイの救済を天秤にかけていたわけです。

「正体がダサい女子高生だってバレちゃう〜」という浅い葛藤ではなかったんだね

鈴が母親との精神的なつながりより、現実の男の子たちを助けることを選んだ美しい感動の展開だったはず

ただ鈴は「U」で本来の姿を晒したあとわりとスムーズに歌い、すぐに世界中のAsに肯定されるため、犠牲を払った印象が薄れ感動が伝わりにくかったと思います。

小説版では本来の姿でなかなか歌えない描写もあったり、もっと女子高生の姿の鈴がUの人々から「ダサい」とかボロクソ言われたりがありました。

鈴が払った犠牲がわかりやすかったので、映画版でもその描写をもう少し丁寧に描いた方が感情移入できたと感じました。

ベルが何を天秤にかけ犠牲にしようとしたかを、もっとしっかり伝えた方がよかったよねー

まとめると『竜とそばかすの姫』では非常に深いメッセージが描かれていたはずが、鈴の成長物語としての意図がわかりずらく、見応えがなくなってしまったのです。

『竜とそばかすの姫』小説版とネタバレ比較

『竜とそばかすの姫』には細田守監督による原作小説がありそちらを読んでみましたが、大まかなストーリーは映画と変わらずセリフが同じ箇所も多いです。

ただ小説版の方が詳しい描写も多く、1番の違いはベルが竜に好意があったとはっきり書かれている点

助けたかったのもありつつ、異性として気になっていたから竜の正体を知りたかったんですね。

しかし竜を好きという感情が、先ほど説明したトラウマの克服や母親のいない共感といった竜を助ける動機にプラスされると考えると、よりテーマが複雑になります。

映画『竜とそばかすの姫』の欠点であるメッセージの伝わりにくさは構想や原作小説の段階からだったと導き出せそうです。

ただ小説では映画に比べてよかった点もあります。

ます、鈴が「U」でAsであるベルを脱ぎったときに、同じ歌い手のペギースーが自分の心情を重ねて素顔を晒すなんて絶対にできないと独白していた箇所

アンベイルで何が犠牲になるのか具体的で伝わりやすかったです。

あと、アンベイルした後の鈴の姿について世界のAs達から誹謗中傷もしっかり書かれてました。

鈴がどんな代償を払ったのかが伝わってきて、小説の方が作品のコンセプトが見えやすかったです。

またベルが

何十億の中のたった一人に向けて歌っている

という表現も秀逸でした。

これまでのベル=鈴は死んだ母親に向けて歌っていて、今その対象が竜に変わったのだとしっかりわかりました。

鈴がやっと“今”と向き合えたことがしっかり伝わってきますね。

向き合わせてくれた場所がネットの仮想空間なのも感慨深いです。

ネットの仮想空間「U」がリアルに影響を与え、もう一つの現実となったのです(サマーウォーズ的ですね)。

さらに正体を晒した鈴が歌うとき、しのぶやルカちゃん、合唱隊のおばさん達もAsとして「U」に入り一緒に歌うのも感動的です。

また、鈴としのぶくんとの絆もしっかり描かれていました。

小学生の鈴が母親が川で死んだ後に、対岸にいる母の幻を見て川に入ろうとしたのを止めたのがしのぶくんだったのです。

映画だとそこが描かれていないので、しのぶくんの存在感の薄さに拍車をかけました。

恵(ケイ)の父はジャスティンか?考察

「ジャスティンは恵(ケイ)の父のAsだ!」という考察がたくさんあったので、この説が正しいか考えてみましょう。

恵の父=ジャスティンの大きな裏付けは2つあると思います。

1点目は、恵の父が在宅ワーカーなこと。

自警団のリーダー・ジャスティンとして活動する時間が確保できるでしょう。

スポンサーがたくさんついているので収入にも困らないはずです。

2点目は、ジャスティンがベルの覚悟にビビるシーンと、恵の父が鈴の目力にビビるシーンが重なること。

なるほど、ジャスティン=恵の父は正しいような気もしてきますね。

ただジャスティンと恵の父は声優も違いますし、論理的考えるとこれだけでは断定できません。

さらにジャスティン=恵の父であれば、ケイやトモと一緒にいる鈴を見てすぐにベルだと気づくはずです。

また、ジャスティン=恵の父と捉えると、物語のメッセージが矮小化されてしまう欠点もあります。

恵の父が偶然にもジャスティンだったからこそ、鈴は恵たちを救えた!となってしまうからです。

ならばジャスティン=恵の父説を否定して鈴の覚悟は誰にでも通じる!とした方が、彼女が現実社会に影響を及ぼせるほど成長したと伝わって良いでしょう。

なので個人的には、ジャスティンと恵の父は同一人物ではなく似た種類の社会悪とする解釈に留めたいと思います。

あとは、恵の父はずっと竜を探していたけど自分の息子だと見抜けなかったという偶然の重なりすぎ感が物語にプラスされてしまいますしね。

ルカ、カミシン、しのぶくんAs(アズ)一覧考察

しのぶくん

映画『竜とそばかすの姫』では、主人公・鈴とヒロちゃんのAs(以外)がちょっと分かりにくかったですね。

小説版ではそれぞれのAsの姿が明記されています。

まずルカちゃんのAsはサックスを持った青い鳥

カミシンのAsは犬タイプでカヌーを担いでいます

聖歌隊もAsになっていますが詳細は書かれてません。

そして最大の謎はしのぶのAs(アズ)…。

しのぶAsは残念ながら小説版でも明記されていません。

ただ、しのぶは映画で鈴がベルだと気づいていたので、自分のAsも持っているはずです。

ベルの正体に気づけたと考えるとUの中でベルの側にいたAsがしのぶだということになります。

そうすると、もしかしてクジラがしのぶのAs!?

ベルのライブを舞台として支えていたのかもしれません。

かなりぶっ飛んだ考察になりましたが、Asの認証が心の広さまで認識できるとしたら、しのぶAsがクジラの可能性はありそうですね。

『竜とそばかすの姫』感想・評価

『竜とそばかすの姫』竜の城にいるベル

映画『竜とそばかすの姫』に点数をつけるとすれば67点くらい。

仮想SNS空間「U」の世界観や映像は素晴らしかったですが、それ以外は見どころがなかったです。

特に、

  • ストーリーの無理矢理感
  • ストーリーのスケールの小ささ
  • 登場キャラクターが薄すぎ
  • 声優がみんな上手じゃない

などが作品全体に違和感をもたらしてしまった印象

高知の田舎の風景で始まった序盤はまだ設定を探る楽しさがありますが、中盤からはどんどん退屈になってしまいました。

ベルが竜の城に行くところなんか、「ディズニーの美女と野獣がやりたいか…」となんだか切ない気持ちに。

『サマーウォーズ』の完成度やワクワク感はありません。

最近の邦画でいうと映画『キャラクター』のようなストーリーのクオリティの高い映画ではなく、『えんとつ町のプペル』みたいなツギハギ感が強い作品です。

尻すぼみのストーリー

『竜とそばかすの姫』のストーリー全体をまとめると、主人公・鈴がSNSバーチャルで才能を開花させ、実生活で少年ケイとトモの未来を救う話。

しかし仮想空間「U」と現実世界の関わりが、ステレオタイプ過ぎでした。

ベルが「U」で世界に何か変化をもたらすカタルシスがなく(歌で感動させてはいましたが…)、ストーリーの尻すぼみ感が拭えません

世界とつながる「U」であるからこそ、世界に向けて何か堂々とメッセージを発信してほしかったです(それが観客が望んでいたモノな気がします)。

シンエヴァンゲリオン』のような壮大な結末とは真逆でしたね。

もちろん、SNSで自分の存在を確立させて50億人の中から1人を救えたという結末も美しいではありますが、世界への変化と連動させて描くか、キャラクターをもっと魅力的にするかした方が良かったでしょう。

製作委員会方式じゃないのがマイナスに?

映画『竜とそばかすの姫』は、邦画でよくある製作委員会方式をとっていません。

なので細田守監督率いるスタジオ地図が作りたいように作ることができたのではないでしょうか。

ただ今回はそれがマイナスに働き、ストーリーのチグハグ感やキャラクター描写の薄さを指摘できる人がいなかったのかもしれません。

製作委員会は複数の企業に出資してもらって映画を作る方式なので、その分口出ししてくる人も多くなり個性は発揮できなくなるデメリットがありますが、

反対に多くの意見が反映され作品としてのクオリティが上がるかもしれないメリットもあるのです。

ちなみに細田守監督の前作『未来のミライ』(2018)も製作委員会方式ではなく、ストーリーは賛否両論でした。

作りたいものを作るか、多くの意見を反映させた方がいいか、答えのない難しい問題ですね。

サマーウォーズとの共通点と違い比較

『竜とそばかすの姫』と同じく細田守監督の『サマーウォーズ』

※映画『サマーウォーズ』のネタバレを含みます。

『竜とそばかすの姫』は細田守監督の伝説的な傑作『サマーウォーズ』と共通点も多いですが、なぜ面白い作品にならなかったのか?

まず「U」と「Oz」違いを比較してみましょう。

両作品とも「U」と「Oz」の仮想世界が舞台の点が共通しています。

ただこの仮想世界の意義が大きく異なっていました

『サマーウォーズ』の「Oz」ではA.I.が暴走し、世界のシステムがダウンしたため死人が出ています(間接的ですが)。

さらに無人探査機・あらわしが操作され、原子力発電所に突っ込もうとするという世界的な危機になり、世界中の人々が主人公たちに協力して勝利します。

対して『竜とそばかすの姫』では「U」を通じて何か大きな出来事は起こっていませんし、世界に影響を与えることもありませんでした。

「U」は実質的に主人公・鈴と竜=ケイをつなげただけです。

『サマーウォーズ』よりかなりスケールダウンした印象ですね。

あとは、

  • 「Oz」では4億のアカウントの中から管理アカウントを取り戻す
  • 「U」では50億人の中から1人を探す

という点も似ています。

しかしこれも、「Oz」の場合は花札でA.I.としっかり勝負したのに対し、

「U」ではなんとなく自閉症少年トモのライブ配信を探し、兄・ケイが竜だと気づいただけで、特定の仕方がフワっとしています。

他には登場人物が田舎にいる設定も一緒ですね。

『サマーウォーズ』では陣内家の人々がとても魅力的に描かれていて、主人公と交流し、一緒にバーチャルで戦う姿に大きな感動を覚えました。

一方『竜とそばかすの姫』では、主人公の周囲のキャラの明らかな説明不足により、一緒に何かを成し遂げた感が薄いです。

他にも2つの作品で完成度が違う理由を挙げるとキリがないですが、大きく違ったのはこれらのポイントでしょう。

ストーリーのひどい点を考察

鈴が1人で東京へ

合唱隊のおばさんたちは、鈴を車で駅まで送りますが1人で東京に向かわせます。

少年たちを助けるために暴力的な父に立ち向かわなくてはならないのに、少女を1人だけ行かせるでしょうか?

危ないですよね…。

合唱おばさんたちでなくても、しのぶくん・カミシン・ルカちゃんあたりが一緒について行ってあげるのが物語として自然だと思いました。

あと、少年ケイやトモの父は逮捕されのでしょうか?少年たちはどうなったのかも描かれていないのも微妙です。

キャラの背景が薄すぎ

主人公・鈴役以外の登場人物の描き方が雑すぎではないでしょうか?

  • 幼馴染のしのぶくん→バスケができるイケメン
  • ルカちゃん→吹奏楽部の美人
  • 親友ヒロ→ITオタクで超年上好き
  • カミシン→カヌーバカ

これ以上のキャラの掘り下げはありませんでした…。

これではキャラクターや物語に感情移入しろという方が無理でしょう。

主人公・鈴にしても、ボッチキャラと言いつつ、親友のヒロはいつも側にいたわけで、別にボッチではありません。

(本当のボッチが怒りそうw)

あとリアクションもオーバーなので、トラウマボッチな設定でしたが普通のオタクっぽいキャラに見えました。

合唱隊おばさんの違和感

鈴の母の友達だった合唱隊5名

合唱隊のおばさんたちが、鈴の正体がベルだと知っていて特攻野郎Aチームのごとく駆けつけ、竜探しを後ろから見守る展開が笑えました。

ここまでそんな重要人物じゃなかったよね?

合唱隊たちは主人公・鈴の亡き母の友達なので、彼女たちがどういう人物なのかもっとしっかり描いてくれればもっと深いキャラクターになったと思います。

しかし出番も多くないので、鈴のことをどこまで想っていたのかうまく伝わってきません。

ちなみに、合唱隊のおばさんの1人が“高校の頃に海外に留学して孤立してる中学男子に歌を贈った”エピソードがありましたが、これはちょっと伏線っぽくて主人公・鈴が少年たちを助ける結末と似てます。

ジブリ方式の声優起用が失敗?

細田守監督は俳優や歌手をそのまま声優に起用しています。

プロの声優だけ起用するのを嫌うジブリと同じスタイルですね。

ただ本作は歌手と俳優がほとんどで、みんな棒読みが目立って、本職の声優の方が映画のクオリティ上がったのでは?と感じてしまいました。

アニメを見たことがある人ならわかると思いますが、キャラクターのテンションに合わせて感情まで乗せられる声優の能力って職人芸なんですよね。

絵の問題:くちびるの下に米粒が

『竜とそばかすの姫』登場人物に線の書き込みが少ないのが特に気になりました。

背景の人々に至っては、顔に目などがなくのっぺらぼう状態で手抜きに見えます。

大スクリーンで見るとちょっと物足りなかったです。

あと本作は登場キャラのくちびるに艶を持たせるために、口もとに白い丸を描いていましたが、米粒に見えて仕方がありませんでした

鈴とヒロがご飯を食べている時も、ヒロの顔にずっと米粒が付いているようで違和感がありました。

映画『竜とそばかすの姫』ネタバレあらすじ解説

『竜とそばかすの姫』ベルト竜が出会うシーンネタバレ

©︎スタジオ地図

高知県に住む高校生の内藤鈴(すず)が主人公。

小学生の頃、大雨で川の増水が起きたときに、母親が川の中洲に取り残された子供を救って死んだことがトラウマになり、鈴は大好きな歌も歌えない内向的な性格になっていました。

幼馴染の忍(しのぶ)のことが好きですが、面と向かって話しもできません。

ある日、親友の別役弘香(ヒロ)から、世界50億人の人々が参加する仮想SNS空間「U(ユー)」に招待されます。

アプリを起動して、イヤホン型の装置で鈴の生体認識が読み取られると、ベル(Bell)というAs(アズ/アバター)が誕生します…。

『竜とそばかすの姫』ネタバレあらすじ

「U」の空間でベルになりきった鈴は、久しぶりに声を出して歌うことができました。みんなが行き交う前で自作の曲を披露します。

ベルは“天使As”という人物にフォローされ、それをきっかけにフォロワーが爆発的に増えて驚きます。

ベルの個性的な楽曲が人々の間で話題になり賛否両論を巻き起こしたのでした。

鈴はパニックになり親友・ヒロに相談。

ITオタクのヒロが演出を担当してベルは世界中で爆発的な人気となり、フランス語で“美しい”を意味する「Belle」と呼ばれるようになりました。

それでも、オリジン(人間)である鈴が歌っているのは布団の中です。

数ヶ月がたったある日、ベルの大規模コンサートが「U」で開催されようとしていました。

しかし会場に「竜」という荒くれ者が現れます。彼は対戦で相手のデータまで破壊してしまう無法者でした。

竜と自警集団「ジャスティス」たちとの戦いが勃発しコンサートは中止に。

ファンたちは竜がベルのコンサートを台無しにしたと怒り、彼のオリジン(正体)を暴こうと情報を集めはじめます。

ベルも彼のことが気になり、ヒロと一緒に調べはじめました。

「U」の中に彼が住む城があるとわかり、ベルはフォロワー天使の導きでその城へ行きます。

城の一室にはある女性のひび割れた写真が飾られていました。ベルは竜に見つかり「出ていけ」と言われます。

ベルは竜の心の傷に気づき、彼に寄り添うようになりました。

そんな中「ジャスティス」たちに城の存在がバレて、竜は逃げます。

ヒロが廃校の一室で竜の情報を集めます。同級生のしのぶ・カミシン・ルカや、合唱隊のおばさんたちもその部屋に集まってきました。

鈴はある自閉症らしき少年・知(トモ)のライブ配信に目を留めます。

彼が、ベルが竜の城で歌っていた曲のメロディを口ずさんでいたからです。

曲は竜とベル以外知り得ません。

その少年・トモは母親を亡くしているようで、父親に怒鳴られて暴力を振るわれそうになります。黒髪の兄の方が父の暴力を止めに入っていました。

ベルはその黒髪の14歳の少年・恵(ケイ)こそが竜の正体だと確信します。

自閉症の少年トモがフォロワーの“天使As”だったのです。

彼らに連絡を取ろうとしますが、心を閉ざした黒髪の少年ケイはネット通話に出てくれません。

鈴は「U」の中に入り、ジャスティンのレーザーを自ら受けることでベルから自分自身の姿に戻って正体をさらけ出し、現実の自分と同じ姿で歌います。

その歌声は感動を巻き起こし、人々は涙を流しました。

鈴の行動に感銘を受けた黒髪の少年・ケイはビデオ通話に出ようとしますが、父親に止められて通信が途切れます。

合唱隊のおばさんが児童相談所に電話しますが、48時間ルールがありすぐには動けないと言われます。

鈴はバスに乗り1人で少年たちがいる東京・多摩川へと向かいました。

雨の中トモとケイを見つけ、暴力的な父親に追いかけられた彼らを顔に傷を追いながらも身を挺して守ります。

鈴がその父親を見つめると、彼はその瞳を恐れ、転んで後退りしました。

その後、鈴は無事高知に帰ります。

父親と和解し、しのぶともいい感じの雰囲気に。

鈴は合唱隊のおばさん達と歌います。

映画『竜とそばかすの姫』終わり!

最後まとめ

映画『竜とそばかすの姫』は、SNS仮想空間「U」をベースにした壮大な物語かと思いきやその設定を活かしきれませんでした

竜の正体が主人公・鈴と関係性の薄い少年ケイだったのも微妙でしたね…。

ストーリー進行のご都合主義や、キャラクター描写の薄さも手伝って、駄作とはいわないまでもクオリティの高い作品とは呼べないと思います。

映画『竜とそばかすの姫』感想・評価レビュー終わり!

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