Netflixホラー映画『フェノメナス』スペインの心霊研究会・ヘプタグループについての実話をもとにした物語。
作品情報・キャスト
あらすじ
ネタバレなしの感想
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
ラスト結末ネタバレ解説
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Netflix映画『フェノメナス』作品情報・予告
制作国:スペイン
上映時間:1時間35分
原題:『Fenómenas』英題『Phenomena/現象』
ジャンル:ホラー・超常現象
年齢制限:16+(痛々しいシーンあり)
監督:カルロス・セロン
脚本:マルタ・ブチャカ/フェルナンド・ナバーロ
キャスト:ベレン・ルエダ、トニ・アコスタ、グラシア・オラヨ
タイトルのFenómenas(フェノメナス)には現象・奇怪な出来事・すごい人という意味があるようです。
映画『フェノメナス』あらすじ
ピロン神父が設立した心霊研究会・ヘプタグループはいつものバーで定例会議を行っていた。
ピロン神父は「近くの骨董店で超常現象が起こっていると報告があった」と話す。
神父は会議後に1人で骨董店へ向かった。管理人を呼んで中に入る。ピロン神父の体は急に宙に浮かんだ。
翌日、ヘプタグループのサグラリオ、グロリア、パスにピロン神父が重症で病院に運ばれたと連絡が入る。
3人は病室へ入るが、ピロン神父は意識不明のままだった。
サグラリオ、グロリア、パスは若い物理学者・パブロを連れて骨董店へ行く。家主のマリサとその夫・エンリケが中を案内してくれた。
サグラリオたちはウィジャボード(コックリさん的なもの)をして超常現象の正体を確かめようとする。そのときエンリケに悪霊が取り憑いてあばれだした…。
ネタバレなし感想・海外評価
てっきり怪しいヘプタグループが霊を降臨させて悲惨な事件を巻き起こし、その脅威に主人公たちが立ち向かう!的なストーリーかと思いきや、ぜんぜん違いました。
ストーリーにも推進力がなくいかにもなB級!
悪霊に取り憑かれるシーンなどはそれなりにリアルで見応えありますし、ラストで少し挽回はするのですが映画全体としては決しておもしろいといえないクオリティです。
ハリウッドとはぜんぜん雰囲気が違うスペインのB級心霊ホラーを味わってみたい!という変わった嗜好の人以外にはおすすめできません。
おすすめ度 | 45% |
世界観 | 60% |
ストーリー | 46% |
IMDb(海外レビューサイト) | 5.2(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト)※随時更新 | 批評家 % 一般の視聴者 % |
※以下、映画『フェノメナス』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『フェノメナス』ネタバレ感想・評価
特に序盤はホラーにもかかわらず緊張感がまるでなく、3人のババアによる軽いノリの心霊捜査はなかなかキツかったです。
全員50を軽くオーバーするババア3人組→サグラリオ、グロリア、パスのキャラクター自体はなかなか魅力的なんですけど、骨董品店での心霊捜査が井戸端会議みたいな雰囲気になっちゃってるんですよね。
ホラーコメディと考えても、とくに笑えません。
エンリケに霊が取り憑くシーンはリアルでなかなか良いなあと思ったら、ババアたちの反応が薄い…。普通に3人で取り押さえて股間に蹴りを食らわせます。
このババアたちにとっては、こんな心霊現象は日常茶飯事なのかもしれません。人生経験が長いぶん肝っ玉も座っているのでしょう。でもホラーなんだからもっと動揺してよ!って思っちゃいました。
あとはヘプタグループの物理学者ヘラルド博士の存在意義がわかりませんでした。最初と最後しか出てないでしょこの人。ヘラルドの生徒・パブロも暴れたエンリケが落ち着いたら、グロリアたちに「危ないから」と言われて家に帰されます。
パブロが途中で帰ったのことも実話に基づいているのでしょうか?
どこまでが実話かわからないのでなんともいえませんが、映画の展開的にツッコミどころも多かったです。
映画『フェノメナス』ラスト結末・ネタバレ解説
前半は壊滅的におもしろくなかった本作ですが、後半はなかなか楽しめました。
まず主人公・サグラリオたちは骨董店がある建物に住んでいた未亡人とその娘・スサニータを探ります。
すると未亡人が娘のスサニータを虐待していることが判明。
スサニータも自閉症的な何かを患っているのか、かなり変わった性質の少女でした。
サグラリオたちはスサニータを逃すために包丁をもった未亡人と対決し、グロリアの加勢でなんとか未亡人を倒します。
しかし骨董品店の棚の裏に隠された空間とテーブルがあり、グロリアが悪霊・サルミエントに取り憑かれてしまいました。
サルミエントはグロリアが過去に歯が立たなかったヴェルガラ神殿にいた悪霊です。
パスは取り憑かれたグロリアに向かって「ピロン神父を探せ」といいます。
グロリアは取り憑かれながらも精神の世界でピロン神父を探し、神父が悪霊・サルミエントと一緒に消滅して一件落着。
正直、なぜ倒せたのか理屈はまったくわからないですが、グロリアも過去に悪霊に勝てなかったトラウマを克服。サグラリオも死んだ夫と再会するという未練を断ち切ります。ちょっとした感動がありました。
そして悪霊を倒した3人のババアはおいしそうにタバコをスパスパ吸い始めます。ケムリモクモクの結末です。
やっとヘラルド博士が登場し、サルミエントは過去に魔女狩りで81人の女性を殺した人物で、フランス人の記録を破るためにあと3人の魔女を殺したかったようだと語ります(フランス人の記録を抜きたかったという動機…悪霊が記録にこだわるなっつーの)。
サルミエントはグロリアたちを標的にして、返り討ちにあった格好です。
最後のまとめ
映画『フェノメナス』は、ヘビースモーカーのババア3人組が心霊現象に立ち向かう実話をモチーフにした意欲作。
個人的にはもう少しエンタメ性を増すかヒューマンドラマに振り切るかしたほうがいいような気がしますが、個性的な味付けという点では印象に残りました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『フェノメナス』(Fenómenas)レビュー終わり!
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