映画『ナイル殺人事件』(Death on the Nile)は、アガサ・クリスティの名作をケネス・ブラナー監督主演で現代に蘇らせたサスペンスの秀作!
作品情報・キャスト、ぶっちゃけ感想・評価、無慈悲なトレードオフ・深紅VS灰色のストーリーネタバレ考察!、ポリコレによるブルース設定と楽曲解説を知りたい人向けに記事をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目からどうぞ)
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映画『ナイル殺人事件』作品情報・キャストと演技の印象
原題:『Death on the Nile』
ジャンル:ミステリー・サスペンス
監督:ケネス・ブラナー
脚本:マイケル・グリーン(『オリエント急行殺人事件』)
原作:アガサ・クリスティ「ナイルに死す」1937年
撮影:ハリス・ザンバーラウコス
音楽:パトリック・ドイル
探偵エルキュール・ポアロ|cast ケネス・ブラナー
旧作ファンの存在もあって賛否両論のケネス・ブラナー版ポアロ。
個人的には従来のイメージとは違ってダンディすぎるけど、これはこれでありかなという印象です。
ケネス・ブラナーは監督も務めています。監督として物語の運び方も上手いし、『マイティソー』などヒーローモノからヒューマンドラマまでなんでもOK!
超人みたいな人ですね。『ベルファスト』ではアカデミー脚本賞を受賞しました。
クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルクDunkirk』や『TENETテネット』に俳優として出演し、話題に。
その他の登場キャラ・キャスト
- リネット・リッジウェイ・ドイル|cast ガル・ガドット(DC『ワンダーウーマン』シリーズ、『レッド・ノーティス』)→人形並みの美しさでした。とゆうか全体を通して記号的・人形的な扱いだったと思います。
- サイモン・ドイル|cast アーミー・ハマー
- ジャクリーン・ド・ベルフォール|cast エマ・マッキー→美人だけどマーゴット・ロビーに似てますね…。
- ルイーズ・ブールジェ|cast ローズ・レスリー(『ゲーム・オブ・スローンズ』イグリット)
- サロメ・オッタボーン|castソフィー・オコネドー→ポリコレ枠だけどブルース音楽がとっても聞き応えあったのでOK。(ちなみにソフィーが歌っていたわけではない)
- ロザリー・オッタボーン|cast レティーシャ・ライト
- ブーク|cast トム・ベイトマン
- ユーフェミア|cast アネット・ベニング(『マーズアタック』『アメリカン・ビューティー』『ナイアド その決意は海を越える』)→良い意味でキツさのあるキャラ。声もヒステリックで怖いです。アネット・ベニングの演技力に脱帽。
- アンドリュー・カチャドリアン|cast アリ・ファザル
- マリー・ヴァン・スカイラー|cast ジェニファー・ソーンダース
- ウィンドルシャム|cast ラッセル・ブランド
- ミセス・バワーズ|cast ドーン・フレンチ
『ナイル殺人事件』ネタバレなし感想・あらすじ・見どころ・海外評価
あらすじ:ブルース鳴り響くダンスフロアで、サイモンとジャッキーの熱々カップルを眺めるポアロ。数ヶ月後にエジプトへ旅行へ行くと、友人のブークと偶然出会います。サイモンはジャッキーを捨てて大富豪の女性リネットと結婚し、エジプトに新婚旅行に来ていました。ポアロもその旅行に同行。ジャッキーがサイモンをストーキングしています。そんな中、豪華クルーズ船で殺人事件が起こり…。
サスペンスとして見て損はしない高クオリティ。映像も見応え抜群です。
ただ、海外レビューサイトRotten tomatoesを見ると、一般視聴者と比較すると批評家の評価が若干低めですね。
昔の名作ドラマ版ポワロや小説への思い入れが強ければ強いほど、これじゃない感が出てしまうのでしょう。
おすすめ度 | 85% |
エンタメ的な映像 | 90% |
推理・ストーリー | 90% |
IMDb(海外レビューサイト) | (10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家62% 一般82% |
※以下、映画『ナイル殺人事件』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『ナイル殺人事件』ネタバレ感想・評価
映像にはゴージャスという言葉がピッタリだと思います。エジプトのピラミッド、豪華ホテル、豪華客船、シャンパン・ロブスターと、こんな休暇過ごしてみてえ!という願いを映像で擬似体験できます(殺人事件が3件も起こらなければ)。
ストーリーがなくても、それぞれのシーンをぼーっと眺めているだけでエンタメ・アドベンチャーとして満足できるほど。
内容についてはオープニングではまさかのポアロの軍人時代が描かれていました。彼が口髭を生やしている理由も、戦争での爆発の傷を隠すためだとわかります。
そして戦争病院で寝ているポアロを恋人のカトリーヌが訪ねてきます。彼女はのちに爆弾で死んでしまったがことが判明。
オープニングと中盤でこれらの事実が差し込まれ、ポアロ自身の悲劇がナイル殺人事件に重ねられている構造です。
冒頭のモノクロワンカットについて
ケネス・ブラナー監督と、撮影監督のハリス・ザンバーラウコスは、『マイティソー』『オリエント急行殺人事件』『ベルファスト』など、何度もタッグを組んでいます。
今作では特に、冒頭モノクロで戦場の塹壕を約1分間ワンカットで映す演出が芸術的でしたね。写真集を見ているような印象でした。
想像ですがケネス・ブラナーは「このカット超イケてる!」と確信して、白黒で『ベルファスト』を撮ろうと思ったのではないでしょうか?そう感じるほど素晴らしいカットでした。
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