Netflix(ネットフリックス)『模倣犯』(模仿犯)。若い女性を狙う連続殺人犯と事件の真相を正義感の強い検事が解明するサイコサスペンス!
全10話です。
宮部みゆきさんの原作小説がベースにありながら、登場人物の設定や展開は大幅に変更されている“別モノ”です!
作品情報・相関図・キャスト紹介
ネタバレなしの感想
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
ストーリー考察
これらを知りたい人向けに内容をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目から読んでください。)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Netflix『模倣犯』作品情報・予告
制作国:台湾
話数:全10話
原題:『模仿犯』英題:『Copycat Killer』
ジャンル:サイコサスペンス・連続殺人鬼
年齢制限:16+(16歳以上,グロテスクな表現あり)
監督:チャン・ロンジー/チャン・ハンルー
原作:宮部みゆきの小説「模倣犯」(2001)
配給:Netflix
台湾版の『模倣犯』は宮部みゆきさんの小説を原作にした!というよりはモチーフにしたと言ったほうが近いレベル。
Netflix『模倣犯』あらすじ
1997年。若い女性を狙った凶悪な連続殺人事件が世間をおおいににぎわせていた。被害女性たちは拉致監禁され、性的に暴行され、そして惨殺死体で見つかった。
能のお面をかぶった犯人・ノウ(Noh)からビデオテープが届く。テープには誘拐されて殺された何人もの女性の姿が映っていた。さらに犯人・ノウは事件解決に奮闘するグォ検事を挑発する。
グォ検事やリン刑事は事件解決を心に誓った。親友を殺人鬼・ノウに殺されたTV局員・イェンジェンもグォをサポートする。
しかし犯人は複数いるようで、殺人鬼・ノウの行動は予測を超えていた…。
Netflix『模倣犯』相関図キャスト
ウー・カンレン(呉慷仁)
原作には登場しないキャラクターです。
グォ検事を演じるのは台湾の人気俳優ウー・カンレン。カッコいいけど真面目すぎて近寄りがたい雰囲気の検事を好演しています。
ドラマ『秋のコンチェルト』(2009)、『華麗なるスパイス』(2017)、『悪との距離』(2019)、ホラー映画『屍憶 -SHIOKU- 』に出演しています。
その他のキャスト
役名 | キャスト(出演作) |
ルー・イェンジェン(主人公に協力するTV局スタッフ) | キャミー・チャン(『お花畑から来た少年』『童話 世界』) |
フー・ユンホイ(グォの元カノ。心理学者) | アリス・クー(映画『ミャオミャオ』『モンガに散る』『時をかける愛』) |
リン・シャンヨン刑事 | トゥオ・ツォンファ(『金城武 ソルジャー・ボーイズ 1994』) |
チェン・ホーピン(TVリポーター。イェンジェンの先輩) | ジャック・ヤオ(ヤオ・チュエンヤオ/『the amazing grace of sigma』『返校』) |
シェン・ジャウェン(クラブのイケメンDJ) | フェンディ・ファン(『運命のマッチアップ』『Crossing the Line』) |
フー・ジェンホー(ユンホイの弟。TV局のカメラマン) | シア・トンハン(『Dear Adam』『返校』) |
ネタバレなし感想・海外評価
クオリティはそれなりに高く、迷宮のような連続殺人の謎にどんどん引き込まれていきます。全10話は多少長く感じましたが、途中で飽きることもありませんでした。
サスペンス・ミステリー要素だけでなく、主人公や遺族の葛藤やヒューマンドラマ、ネット社会へのアンチテーゼなど、さまざまなメッセージが込められおり、そういった点でも見応えあり。
原作小説や日本の映画やドラマ版から変更されている部分が多いので、すでにストーリーを知っている人でも十分楽しめます。
おすすめ度 | 75% |
サイコサスペンスの世界観 | 87% |
ストーリー | 74% |
IMDb(海外レビューサイト) | 6.8(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 % 一般の視聴者 83% |
※以下、ネトフリ台湾ドラマ『模倣犯』のストーリーネタバレありなので注意してください!
Netflix『模倣犯』ネタバレ感想・評価
めちゃくちゃ悲惨で残酷なサスペンスの佳作。
主要な登場人物がつぎつぎに死んでいき凄惨(せいさん)を極めるのですが、それと対比するように最終回では生き残った人々がどう立ち直るかの希望も描かれています。
まず、主人公・グォ検事の周囲の人々が死にまくりで本当に悲惨です。グォは両親と妹を殺され、今回の連続殺人ではヨリを戻した元カノも殺されます。主人公に感情移入するにはちょっと重すぎると思いました。
映像はグロテスクな表現も多かったですが、それなりに美しくもありました。特に赤い箱に女性の腕が入っているシーンなんかは芸術的な雰囲気すらあります。
ほかにも巨大な十字架に引っ掛けられた死体。公園のすべり台の上の首切断死体。手首なしで埋められた死体などなど狂気の映像のオンパレード。監禁されている女性たちも傷やブラウスの汚れが生々しく、ディティールに対するこだわりが感じられて世界観に引き込まれました。
ストーリーについては序盤は文句なしです。ただ中盤から後半にかけては人が死にすぎなうえに、グォ検事が真犯人の目星をつけているにもかかわらず追い詰められないので多少無能な感じもありました。
凄惨な殺人劇はありますがエンタメサスペンスというより、主人公含めて被害者や遺族たちがどう人生をやり直すかが大きなテーマのヒューマンドラマなのでしょう。
テーマ考察
1997年の設定ですが、殺人鬼・ノウは異常な承認欲求を持ってメディアに取り上げられることを熱望しており、現代のネット社会に通じるテーマがありました。
殺人鬼・ノウすらが模倣されてしまう皮肉な結末も、ネット社会で似たような意見・パクリ・模倣が乱立して、何がオリジナルかわからなくなることのメタファーでしょう。
街中に殺人鬼ノウの模倣犯がたくさん現れる展開は、映画『JOKER』(2019)っぽくもありますね。
まとめると、Netflixの台湾版『模倣犯』は宮部みゆきさんの原作小説を現代風に再解釈したなかなか上質なサイコサスペンスでした。
1話ネタバレ『模倣犯』
殺人鬼・ノウ(Noh)が撮影したテープを警察が押収。被害にあった女性たちが縛られて泣き叫んでいる姿が映っている。ノウはビデオの中からグォ検事に向かって、「おまえの秘密を知っている」と挑発。テープはメディアによって公開される。
さかのぼること8週間前
未成年のリュウ・ヤオゾォンが両親を殺した罪で捕まるが、グォ検事はリュウが直前までしていたゲームの記録から彼が犯人ではありえないと証明。
グォ検事は先輩のシュー・ヨーウェイが建設会社と裏取引していると知り、彼を逮捕させる。
そんな中、朝に公園で犬を散歩させていた女性が木下にギフト用の赤い箱を発見。中を見ると切断された女性の右手が入っていた。
TV局のチェン・ホーピンとカメラマンのフー・ジェンホーが赤い箱の事件を放送する。
グォ検事は切断された右手に指錠(しじょう、親指同士を拘束するもの)がはめられた跡を発見。解剖医に聞くと、2〜3年前に殺害された若い女性ジャン・ユーピンの死体にも同じような跡があったという。
しかしユーピンを暴行・殺害して故郷に埋めたティエン・ツンイは当時すでに自首しており、刑務所にいた。
TV局スタッフのルー・イェンジェンはユーピンのルームメイトで親友だった。今回の女性の右手の件も同一人物の犯行だと考え、怒りにうちふるえる。
エピソード1の感想
公園に赤い箱が置いてあって、その中に女性の右手が入っている…。サイコサスペンスとしては最高の美しい絵面でした。
第1話はサスペンスとしてこの上ないスタートでした!
2話ネタバレ『模倣犯』
グォ検事はイェンジェンと会い「数年前に死んだ親友・ユーピンの件を明らかにしたい」と聞く。
グォ検事は犯人とされているティエンに刑務所で面会。彼は指錠の扱いが下手だったので他に共犯者がいると確信した。グォ検事はティエンの心理分析を担当した元彼女のフー・ユンホイと再会した。
そんな中、グォ検事はチン・イージュンという若い女性の行方不明事件を知る。イェンジェンはイージュンの祖父マー・イーナンの取材に行った。マーはできた人間で、孫娘のために毎日人探しのチラシを配っていた。マーの娘(イェンジェンの母)は事故で意識不明だという。
グォ検事はリン・シャンヨン刑事とティエンがユーピンの死体を埋めた村へ。死体が埋められた付近に空き家があり、赤い箱が置いてあった。その中にはなんと行方不明のイージュンのIDカードがあった。
マーは公園で見つかった右手については、ホクロやヤケドのあとがないことからイージュンのものでないと言った。
マーの家に犯人から電話があり、「孫娘を助けたければ、いつもチラシを配っている場所へ行け」と命令される。
その場所の公衆電話の下に、孫娘イージュンの髪の毛が置かれていた。マーは犯人から電話で「孫を助けたければ犬の真似をしろ」と言われ、人目のある中でワンと吠えながらよっつんばいで徘徊(はいかい)する。
さらにマーが家に帰ると、赤い箱に血のついたブラジャーとイージュンの首を絞めた映像を納めたビデオテープが入っていた。
エピソード2の感想
行方不明の女性のおさげが送られてきたり、血のブラとか首絞め映像とか、とにかく凄惨です。台湾の作品は血の生々しさとかそういったリアリティが追求されているものが多い気がします。
3話ネタバレ『模倣犯』
イェンジェンの取材を受けたマーはTVに出演し、犯人に「孫娘・イージュンの死体を返してほしい」と訴える。
生放送中に視聴者から、マーや被害者イージュンの素行を問題視するような電話がかかってくる。イェンジェンは先輩でやり手司会者のヤオ・ヤーツーのやり方に我慢ならずTV局を辞めた。
海岸の公園で大きな十字架のオブジェの上にイージュンの死体が発見される。顔には口紅で線が引かれている。ユーピンの死体にも口紅がついていた。
イージュンは生前にキンクというクラブに通っており、祖父マーに内緒で仏教からキリスト教に改宗していたことも判明。数年前に死亡したユーピンも以前このクラブに来ていたようだ。
グォ検事は少し前に見つかった女性の右手の指だけに発疹があることから、指サックを使う銀行員の中に行方不明者がいないか調べさせる。その結果、ジョン・ジアイーという行方不明女性が右手を切り落とされた人物だと判明した。
リン刑事の車に赤い箱が置かれていた。中を見ると娘・ユートンの写真があった。彼女も誘拐されてしまった。
エピソード3の感想
マーおじいさんは健気に孫娘の無事を願っていたのに死体で見つかる…展開が悲惨すぎますね。
さらにどんどん他の女性も誘拐されていく…。被害者が大渋滞しています。
4話ネタバレ『模倣犯』
グォ検事はクラブ・キンクで自分たちを隠し撮りしていたカメラマンのフー・ジェンホーに事情聴取。犯人からTV局に「キンクで捜査している男たちを撮影しろ」と電話があったようだ。
ジェンホーにまた犯人から電話があり、「無能なリン刑事はTVで謝罪しろ」と言う。近郊で犯人が使用していた赤いバンが発見された。
リン刑事はTVで犯人に謝罪しようとするが、謝罪したらユートンが殺されると考えたグォ検事がそれを止めた。グォ検事はTVで真犯人に向かって「おまえを必ず捕まえる」と宣戦布告した。
リン刑事は怪しいジェンホーを殴った。姉のユンホイがリン刑事を止める。
グォ検事はジェンホーが15歳の頃に同級生のリー・シャオリンを殴って大怪我を負わせた事件を知る。
しかし実際は、ジェンホーは同級生にいじめられて気絶しており、その時に幼なじみで親友のシェン・ジャウェンが助けに入ってシャオリンに暴行したようだ。
ジェンホーは一連の殺人事件に親友・ジャウェンが絡んでいると考えて恐ろしくなる。
公園ではリン刑事が首なし死体を発見した。
エピソード4の感想
顔にヤケドがあって挙動不審のジェンホーはいかにも犯人っぽかったですが、彼の幼なじみのジャウェンが犯人の1人だと確定!
ジェンホー、親友が大事なのはわかるけど通報しろよ!
5話ネタバレ『模倣犯』
リン刑事は公園のすべり台の上の死体から首が転げ落ちるのを見てがくぜんとする。
死体は娘・ユートンのものではなく、娘の友人のユェン・ズーチンのものだった。近くで怪しい男が捕まるが、彼は「指定した時間に公園にグォ検事を誹謗中傷したチラシを置けば金をやる」と言われただけの無関係な人物だった。
グォ検事はジャウェンの実家へ。彼の母ジャオ・ペイフェンは生後2カ月で死んだ娘に執着して息子のジャウェンに同じ名前をつけ、ずっと娘として育ててきたようだ。実家にギフト用の赤い箱もある。
そんな中、過去にジェンホーをいじめてジャウェンに暴行されたリー・シャオリンが自殺。
実行犯の1人であるジャウェンは姉の幽霊を見ておびえていた。母親に死んだ姉として虐待を受けながら育てられたトラウマだった。
リン刑事はジャウェンを尾行し、廃墟で襲いかかって娘の居場所を聞き出そうとする。しかしリン刑事はジャウェンに押されて階下へ落下して意識不明の重態になってしまった。
エピソード5の感想
すべり台のズーチンの死体の首がぽろっととれる映像はショッキングでしたね。
リン刑事も重態で捜査を離脱しましたし、被害者が増える一方です。血の上に血を塗りたくるような恐ろしいドラマですね。
6話ネタバレ『模倣犯』
有力者チェン・ホンリャン議長が、ジャウェンの捜査をやめるよう検察に圧力をかけてきた。グォとイェンジェンが調べをすすめると、ホンリャンとジャウェンの母・ペイフェンの子供がジャウェンのようだ。
ジャウェンの実家の庭でジャン・ミンメイという女性の死体が発見される。彼女はカナダ留学しているはずだったが、実家からの送金は台湾で引き落とされていた。
警察はジャウェンに逮捕状を出すが、すでに彼は逃亡していた。
女性たちが監禁されている場所近くで、ジェンホーがジャウェンに自首を説得しようとして殴られる。トランクからは女性の声がした。
ジェンホーはジャウェンが運転する車に乗る。車はスピードを出しすぎて事故に会い、崖から落ちる。ジェンホーとジャウェンは死亡した。
警察はジャウェンたちが乗っていた車のトランクから誘拐されていたリン刑事の娘・ユートンを発見。
エピソード6の感想
ミンメイの死体が発見されてからジャウェンを逮捕しようとするの遅すぎません?とりあえず身柄を押さえておけば逃げられることもなかったのに。
犯人の1人であるジャウェンは結構あっさり死んじゃいましたね。
7話ネタバレ『模倣犯』
ジャウェンとジェンホーが死んだ現場近くの廃墟が女性たちの監禁現場だった。廃墟の外で右手のない女性ジョン・ジアイーの死体が発見される(公園で発見された手の主)。
ジェンホーはジャウェンと一緒に死んだことで世間に共犯者扱いされてしまう。葬式を荒らされ、姉・ユンホイは悲しんだ。
監禁現場からはティエン・ツンイの指紋も発見された。
事件は犯人死亡で解決という形になり、グォ検事が捜査を続行できるのはあと10日だけだ。
グォ検事はかつてアーホンという人物に両親と妹を殺された過去を思い出して苦しんでいた。父親と喧嘩したグォがアーホンに「俺の家に金がある」と言ってしまい、事件のきっかけを作ってしまったのだ。一緒に暮らす叔父・クェンがグォをなぐさめた。
マーは、「TVに電話をかけた人物と公衆電話で自分に電話してきた人物の話し方が違う」とグォに言った。
グォは、違法ポルノ販売とSMショーを開催して数年前に摘発されたソドムという店にジャウェンやティエンが通っていたことを知る。
ヤオ・ヤーツーは独自でネタをつかみ、TV局を辞めた。
エピソード7の感想
グォ検事の悲惨な過去が発覚。自分がきっかけになり家族が殺されてしまった…立ち直るのが奇跡レベルの惨劇です。
グォ検事にしても、イェンジェンにしても、ユンホイにしても、登場人物がみんな大切な人を失っていて悲惨…。重すぎるドラマです。
8話ネタバレ『模倣犯』
数年前にソドムの取材をしたTVリポーターのチェン・ホーピンが殺人鬼・ノウの正体だった。
ホーピンは小さい頃から小動物を惨殺して自分の価値を証明する舞台を作り上げていた。彼は小さい頃に家を燃やし、母親を殺害していた。
ヤーツーはソドムの元店主ジェン・ジャタンと秘密裏に会った。有力な情報をもらうはずだったが、ジャタンに殴られて意識を失う。
ホーピンがジャタンを殴り、彼を車でガス死させた。
ホーピンはヤーツーを拉致して彼女の家に連れていく。ヤーツーに「おまえは無価値だ!」と言われてキレたホーピンは灰皿で彼女を何度もなぐって撲殺した。
車でジャタンの死体が発見される。車には黒幕・ノウからのテープがあり、監禁されて殺された女性たちが映っていた。
エピソード8 感想:殺人鬼・ノウの正体
ヤーツーが殺される場面がグロすぎ。灰皿で何度も何度も殴られて頭蓋骨が陥没する音が聞こえます。ヒェ〜!どんどん人が死んでいきますね。
ノウの正体は周囲に気遣いができるTV局員ホーピンだと判明。自分で殺人事件を演出してニュースで報道し、注目されることに全能感や快感を覚えていたようですね。愉快犯といえばそうです。
グォ検事はホーピンが怪しいと思っているんだったらヤーツーとかイェンジェンに忠告しておけばよかったのに。普通のサスペンスと比べるとわりと無能な気もします。
9話ネタバレ『模倣犯』
ホーピンは報道者代表として、一連の事件の記録と自分の意見をつづった本を出版。
グォ検事はホーピンを取り調べ、本に「ジェンホーは共犯者じゃない」と予言めいたことを書いていると指摘。
グォ検事は「犯人は無価値で興味がない」とホーピンを挑発するが、彼を自白させるには至らなかった。
ユンホイは刑務所のティエンに会いに行く。施設にいる父親の命をホーピンに握られていたティエンは、ユンホイの目の前で鉛筆を首に突き刺して自殺した。
ユンホイは弟・ジェンホーが相談所に共犯者・ジャウェンについて話そうとしたテープを聞き、自分は心理学者だが弟のことをわかってあげられなかったと涙した。
グォ検事がユンホイの家にやってきて、「事件が解決したらやり直そう」と告白する。
黒幕・ノウからの最新ビデオが届く。ノウは事件を解決すると生放送で意気込んだグォ検事に向けて「おまえは過去の一家惨殺事件を引きずっている」と挑発する。
その少しあと、ユンホイはアパートから落下して死亡した。
グォ検事は悲しみにくれ、怒りに任せてホーピンを殴りまくる。ホーピンは「ユンホイを突き落とすまえに灰皿で殴って殺したかもしれない」と笑う。グォ検事は銃を発砲し、逮捕された。
エピソード9の感想
共犯者のティエンの自殺に加え、グォ検事の彼女・ユンホイまで殺される。いやいや…悲惨すぎでしょ!人死にすぎです。おもしろくないわけではないですが、関係者がどんどん死亡して気分が暗くなっていきます。
ちなみに第9話のノウからのビデオメッセージが1話の冒頭につながっているカタチです。構成が凝ってますね。
『模倣犯』最終回 第10話ネタバレ
グォ検事に暴行されて怪我を負ったホーピンだったが。ほどなくして回復。マーに会いにいき「イェージュンは優しかった」と口にして微笑む。
ティエンからユンホイへの手紙が発見された。「ホーピンが首謀者・黒幕だと公開してほしい」と書かれていた。
ちまたでは殺人鬼・ノウを模倣して能面をかぶった若者たちが犯罪行為を繰り返していた。
グォは拘置所で自分が逮捕された先輩検事シュー・ヨーウェイに会い「法でノウを裁けるか?」と問われる。
グォは他の受刑者に暴行を受け、重傷を負って病院へ。
目覚めたグォはホーピンの番組に出演することを決意した。
番組が始まり、真犯人・ホーピンが司会をしているにも関わらず、ノウと名乗る人物から番組に電話がかかってくる。電話の主は「俺がノウの正体で、犯人は俺のアイデアを真似ただけだ」と笑う。
真犯人でありながら模倣と挑発されたホーピンは、悔しさで涙を流しながら自分の罪を告白。
その後、ホーピンは無期懲役を宣告される。そして裁判所前で暴漢に刺されて、「カメラに向かって俺を撮れ」と叫びながら死亡した。
数年後、イェンジェンは自分の報道番組を持ち、孤独な女性たちを特集していた。
回復したリン刑事は娘のユートンを気遣いながら暮らしている。
マーさんは意識を取り戻した娘と一緒に散歩している。
グォは刑期を終え、弁護士としてネット犯罪者を擁護することに正義を見いだしていた。
ネットフリックスドラマ『模倣犯』終わり
最終回の感想
ホーピンが生放送で涙を流しながら罪を告白するシーンは圧巻でしたね。「俺を撮れ」と言いながら刺されて死んでいくのも承認欲求のあらわれのようで、現代のネット社会の愉快犯と共通します。
グォが弁護士になった結末も強烈でした。あれだけ犯罪者に苦しめられながら、今度は犯罪者と向き合う立場になるとは。グォは司法に正義を見出したという解釈なのでしょう。
最後のまとめ
Netflix独占の台湾ドラマ『模倣犯』は、宮部みゆきさんの傑作サスペンス小説をベースに新しい形に作り変えられた良作でした。
台湾のドラマはあまり見ないですが、ぶっちゃけ日本のドラマよりクオリティ高い気がして悲しい気持ちになりました。
台湾は最近映画もアツいですし、注目ですね。
ここまで読んでいただきありがとうございます。ネトフリドラマ『模倣犯』レビュー終わり!
Netflixの台湾作品レビュー記事
Netflix台湾ドラマ『セックスを語るなら』(原題:愛愛内含光)!性についての動画を配信する女性とその家族が、恋愛や性に真剣に向き合います。 シネマグ 実際に試聴した感想を正直に語りますよ! […]
Netflix台湾ドラマ『WAVE MAKERS 選挙の人々』 全8話です。政党のスタッフが世論を操作するために奮闘する政治ドラマです! CineMag 政治や選挙の裏側を知れるのはいいけど、思ったよりも淡々と進みます。 […]
Netflix台湾ホラー映画『呪詛』。超面白いオススメのフォークホラー。台湾史上1番怖いホラーと言われ本国で大ヒット。実話をモチーフにした超ハイクオリティな傑作でした! めちゃくちゃ怖かったです(正直なめてました。ごめんなさい)。 […]
2023年Netflix公開ドラマ
2023年5月4日から配信されたNetflixオリジナル日本ドラマ『サンクチュアリ-聖域-』。金のために相撲界になぐりこみをかけた一ノ瀬ワタルさん演じるクズ力士がのし上がる痛快劇! シーズン1は全8話です。 CineMa[…]
Netflix韓国ドラマ『クイーンメーカー』フィクサーとして生きてきた女性が、人の命を踏みにじる大企業に復讐するために人権派弁護士をソウル市長選へ出馬させる政治ショー!世界のネトフリランキングでヒット中です! 『夫婦の世界』キム・ヒエ[…]
Netflix韓国ドラマ『ザ・グローリー2 輝かしき復讐』ついにヒロイン/ソン・ヘギョの壮大な復讐劇がシーズン2で終わりを告げました!9話〜最終回16話までのネタバレあらすじ解説・各話の感想をまとめています。 シネマグ Ne[…]
Netflix韓国ドラマ『医師チャ・ジョンスク』20年前に医者を辞めた40代の専業主婦が九死に一生を得て心機一転!再び医師を目指すストーリー! オム・ジョンファ主演でシーズン1は全16話です。 CineMag 専業主婦[…]
Netflix『ザ・ディプロマット』副大統領候補のベテラン女性外交官がイギリスとイランの情勢悪化と戦争を食い止めるべく奮闘するストーリー! 全8話です。 CineMag ロシアのウクライナ侵攻やアフガニスタン情勢など昨今の世[…]
Netflixドラマ『オブセッション/執着』(Obsession)。地位も名誉も愛する家族も手にした中年の医者が、息子の婚約者と不倫をする官能サスペンス! リミテッドシリーズ(今回限り)で全4話です。 CineMag […]
Netflixドラマ『君に届け』。椎名軽穂の同名人気マンガを南沙良や鈴鹿央士で実写化!貞子と恐れられる女子高生の甘酸っぱい恋愛や友情をヴィヴィッドに描きます。 全12話です。 CineMag う、うん…。あっさりしすぎ[…]