Netflixドラマ『オブセッション/執着』(Obsession)。地位も名誉も愛する家族も手にした中年の医者が、息子の婚約者と不倫をする官能サスペンス！
リミテッドシリーズ(今回限り)で全4話です。
作品情報・キャスト
ネタバレなしの感想
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
ストーリーの意味を考察
全4話ネタバレあらすじ・最終回結末の解説
これらを知りたい人向けに内容をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目から読んでください。)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Loading ...Netflixドラマ『オブセッション/執着』作品情報・予告
制作国：イギリス
話数：全4話
原題：『Obsession』
ジャンル：サスペンス・ヒューマンドラマ・官能
年齢制限：16+(性的なシーン、不倫アリ)
監督：リサ・バロス・ディーサ/グレン・レイバーン
脚本：モーガン・ロイド・マルコム/ベンジー・ウォルターズ
原作：ジョゼフィン・ハート「Damage/ダメージ」
配給：Netflix
ドラマ『オブセッション/執着』あらすじ
世間が注目した双子の分離手術に成功した医師・ウィリアム・ファロー(リチャード・アーミティッジ)。
ウィリアムはあるパーティーで息子・ジェイの恋人・アンナ・バートン(チャーリー・マーフィ)と出会った。2人は見つめ合い、惹かれ合う。
ウィリアムにアンナから電話がかかってきた。2人はアンナのアパートで激しく愛し合う。
果たして禁断の恋の代償は？！
アンナの過去の秘密も徐々に明らかになっていく…。
Netflix『オブセッション/執着』キャスト
主人公・ウィリアム医師役にはリチャード・アーミティッジ。2003年で51歳ですがめちゃくちゃかっこいいです。いい歳の取り方してます。
リチャード・アーミティッジはミステリードラマ『ザ・ストレンジャー』で主演、映画『ホビット』シリーズのトーリン・オーケンシールド役、韓国映画『スペーススウィーパーズ』のヴィラン役、『オーシャンズ8』などに出演。
本作ではリチャード・アーミティッジの狂気の変態オヤジっぷりが堪能できます。
アンナ役はチャーリー・マーフィ。ジャッキーチェンの映画『ザ・フォーリナー復讐者』『ベルファスト71』ドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』『Halo』への出演で知られています。本作では大胆な濡れ場もアリ！
ウィリアムの妻・イグリッド役にはインディラ・ヴァルマ。HBO『ゲーム・オブ・スローンズ』のエラリア・サンド役や、Disney+ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』に出演しています。
そのほか、ウィリアムの息子・ジェイ役にはリッシュ・シャー(ドラマ『ミズ・マーベル/Ms. Marvel』)。
娘のサリー役はソネラ・エンジェル。アンナの友人・ペギー役はピッパ・ベネット＝ワーナー。
ネタバレなし感想・海外評価
過去のゆがんだトラウマが許されない恋愛に結びつくコンセプトはすばらしいです。
官能、エロ要素も同じくネトフリの『セックス/ライフ』シリーズと比べるとそこまで強くないです(まあそこは期待してませんでしたが)。
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ストーリーに起伏が少なく、たった4話しかありませんが途中で飽きてしまいました。
心理学とかに興味がある人は楽しめるかもしれませんが、エンタメ要素の強いサスペンスが好きな人にはまったく向いていないでしょう。
| おすすめ度 | 38% |
| テーマ性 | 75% |
| ストーリー | 40% |
| IMDb(海外レビューサイト) | 5.1(10点中) |
| Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 43% 一般の視聴者 21% |
| メタスコア(Metacritic) | 38(100点中) |
※以下、Netflixドラマ『オブセッション 執着』のストーリーネタバレありなので注意してください！
Netflix『オブセッション/執着』ネタバレ感想・評価
肉親を失ったトラウマと異常な恋愛関係が交差した抽象的なテーマはそれなりに味わい深いですが、全体的にはふわっとしすぎていて凡作どまりです。
最終回はかなり衝撃的な展開でおもしろかったです。
しかし1話から3話まではリチャード・アーミティッジ演じる主人公・ウィリアムが息子の婚約者・アンナと不倫をするシーンがたんたんと続いて退屈でした。
ストーリーに密度や緊張感がありません。
本作の内容でドラマにしなければいけなかった理由がちょっとわかりません。ネットフリックスの契約上の都合なのかな？
全体的にリーアム・ニーソンとアマンダ・サイフリッドが不倫をする映画『CHLOE/クロエ』(2009)みたいな雰囲気でした。そしてその作品と同じく悪い意味で解決感やカタルシスが足りなかったです。
ラスト結末の考察
まず本作のストーリーの意味について。
アンナは自分に恋愛感情を持っていた弟・アストンを拒絶して結果的に自殺に追い込んでしまったことがトラウマになり、強迫観念的にウィリアムとの禁断の恋愛に手を出します。
なぜウィリアムなのか？それは彼が双子の分離手術を成功させた人物だからでしょう。つまり体がぴったりくっついた双子を分離させることができたウィリアムなら、姉の自分が持っている弟への未練を断ち切れると無意識的に考えたわけです。
しかしウィリアムとアンナはお互いに執着し合って双子のようにくっついてしまう非常に皮肉な事態となりました。これが本作が表現したかったことのような気がします。
執着の転移（てんい）というコンセプトはすごく美しいです。
ラストも意味深でした。
死んだ弟に執着しているアンナがウィリアムから逃げるように街から去ります。そして別の地でアンナは死んだジェイによく似た男性カウンセラーに向かって「変ね…」と言うのが最後のシーン。
「変ね」というセリフはアンナがウィリアムと最初に会ったときにも言っていた言葉です。
アンナは自分のせいで死んだ2番目の男性・ジェイに執着している状態で、負の連鎖が続くと暗示された結末、バッドエンドです。この男性カウンセラーも悲劇に身を投じて死んでしまうのではないでしょうか。
死んだ人間に執着する恋愛感情のコンセプトは、ヒッチコックの映画『めまい』に似ていると思いました。
『オブセッション』は『めまい』の男女を逆転させたような構造です。(ただヒッチコックほど上手く表現できてはいなかったです。)
1話ネタバレ『オブセッション』
ウィリアムはパーティーで出会った息子・ジェイの恋人・アンナに心を奪われていた。
後日、アンナはウィリアムの妻・イグリッドの実家にあいさつにくる。
アンナはジェイの携帯からウィリアムの連絡先を知って電話をかけ、アパートに「4時半に来て」と住所を送る。
ウィリアムとアンナは言葉も交わさず激しいセックスをした。
エピソード1の感想
映像には英国らしいエレガントさが出ていてステキなのですが、ストーリーが薄いというか、サスペンスとしての求心力がないですね…。ちょいエロなだけか？
2話ネタバレ『オブセッション』
アンナとウィリアムは何度も体を重ねていた。アンナは性行為の最中に「降参よ」と言う。
アンナは「私が日時を告げるまで家にくるな」とルールを設定。
ある日ウィリアムがアパートへ行くとアンナの友人・ペギーがいた。この部屋はペギーが所有しているらしい。
後日アンナは「過去に弟のアストンが私を愛していて、体を許さず拒絶したら彼は自殺した」とウィリアムに話す。
アンナに強く執着するようになったウィリアムは彼女の日記の自分たちの情事が書かれているページを破って持ち去った。
息子のジェイとアンナがパリ旅行へ行く。ウィリアムは「出張だ」と妻・イグリッドに言ってパリへ向かった。
ウィリアムはアンナに電話して夜にホテルの外へ連れ出し、路地裏でセックスをする。
アンナは「外では干渉しないというルールを破った」と怒った。翌日、ウィリアムはアンナとジェイが泊まっていた部屋に宿泊し、自慰行為をする。
旅行から帰ったアンナはジェイにプロポーズされてOKした。そしてウィリアムに「ジェイは私の正常だ」と告げる。
エピソード2の感想
ウィリアムはめちゃくちゃ渋いおっさんなのですが、だんだんキモくて怖い人に見えてきました。もう肉に飢えている獣状態。
ウィリアムの変貌ぶりは面白いと言えば面白いですね。
3話ネタバレ『オブセッション』
ウィリアムに匿名で「変態野郎！いますぐやめろ」とメールが届く。
ウィリアムとアンナは驚くが、娘のサリーが父の浮気の雰囲気を感じ取って送っただけのメールだった。
イングリッドの実家でジェイとアンナの婚約パーティーが開催される。
アンナの母・エリザベスはジェイを見るなり「死んだ息子のアストンに似ている」と言った。
夜、ウィリアムとアンナは庭で激しいセックスをする。
ジェイの独身最後のバッシェラーパーティーでウィリアムは「謎を楽しむことを覚えろ」とジェイにアドバイス。その言葉をアンナから聞いたことがあったジェイはウィリアムを尾行。ウィリアムはアンナのアパートへ入っていく。
エピソード3の感想
メールしてきた人物の正体があっさり娘だとわかり、さらに娘は何も知らないという…サスペンスとしては弱すぎる展開です。
『オブセッション』最終回 4話ネタバレ
ジェイはアパートでウィリアムとアンナがセックスしているのをみて絶望し、階段から落ちて死んでしまう。
ウィリアムは裸で階段を降りて息子・ジェイの身体を抱いて泣いた。アンナは涙を浮かべながらも冷たい表情でアパートを去っていく。
ウィリアムとアンナの関係はバレ、葬式のあとにウィリアムはイグリッドから離婚を突きつけられた。
アンナは観光地のホテルにいた。ウィリアムがやってくる。アンナは「過去の行いは元に戻らない」と言う。
ウィリアムはなおもアンナに執着していた。アパートでアンナからの日記・手紙を見つける。「探さないで」と書かれていた。
ペギーと一緒にこの地を去っていたアンナは心理カウンセラーの男性と出会い、「変ね…」と口にした。ウィリアムと会ったときと同じ感情が湧いてきたようだった。
最終回エピソード4の感想
父と婚約者が目隠しセックスをしているのを目撃したジェイのショックと絶望は相当なものだったでしょう。ジェイがかわいそすぎ。
ウィリアムが裸で螺旋階段を降りていくシーンは、彼の愚かさを象徴していたようです。最終回はインパクトありましたね。
テーマはすごくいいのでもっと見応えある作品にすることができたはずですが、全体を通して強いカタルシスが得られなかったのが残念です。
最後のまとめ
Netflix『オブセッション/執着』は父親が息子の婚約者と性的な関係になる禁断の恋愛サスペンス。
人間の本能をむき出しにしたような主人公・ウィリアムの変貌ぶりや、ヒッチコックっぽいコンセプトは興味深かったですが、なぜか薄味になっていたのが残念。
これなら1時間半の映画にすれば良かったと思います。おもしろそうな作品だと観る前から期待していただけにちょっと残念でした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『オブセッション/執着』(Obsession)レビュー終わり！
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