映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』ネタバレあらすじ解説
2020年
佐藤誠はかつての友人・ゲイの七瀬と酔いつぶれて道路脇のゴミ捨て場に突っ込みます。七瀬は社会に対する不満をこぼしました。
2015年
佐藤は自分の会社が担当したパーティーで、かつて売春斡旋で捜査された佐内慶一郎の姿を見ます。そのあと佐藤は、いわい彩花というグラビア女優とパーティーを抜け出してホテルへ。
彩花は東京タワーが消灯したのを見て悲しい表情を見せ、そのまま寝ました。
佐藤は窓のそばでFacebookを開き、初恋の人・かおりが結婚して子供を作り、“普通”に暮らしているのを見て動揺しました。
佐藤が朝にアパートに帰ると元婚約者の石田恵が来ています。彼女は「私の時間を返して」と叫んで去っていきました。佐藤は表情を変えません。
2011年
佐藤は恵の母との会食に遅れ、汚い普段着でやってきた挙句、仕事があるからと途中退席しました。
2008年
佐藤は若い後輩に、映像にこだわらずに普通の作品を作ればいいと叱ります。
会社の創設時からの同僚・関口が発注先の社長・本多を殴り、会社を辞めることに。
本多はかつて佐内のパーティーで出会った女性と付き合って子供ができ、結婚するようです。
2000年
佐藤は関口と業界の権力者・佐内が主催するクラブでのパーティーへ参加。関口はドラッグをキメていました。佐藤も錠剤を1つ飲みます。
佐藤は、クラブのバーテン女性スーが佐内とキスをしているのを目撃。佐藤が外へ出るとスーがそばにやってきて「絶望している人を見つけるのが得意」と言いました。
佐藤はオネエの七瀬が経営するバー・レイニーにスーを呼びます。佐藤はスーを送っていくことになり、彼女の部屋に入りますが、彼女に電話が入ってきました。
スーは佐内の金で部屋を借りており、ここで売春の仕事をしていたのです。
佐藤はスーの売春の仕事が終わるまで外でむなしく待っていました。仕事を終えたスーはまだ待っていてくれた佐藤の姿を見て抱きしめます。2人は体の関係になりました。
スーは、一見最悪な人生だけど毎日が嫌いじゃないと話します。
そんな中、佐内が売春の容疑で捕まりスーのアパートも捜査され、彼女はそれきり姿を消しました。
1999年
ノストラダムスの大予言は当たらず人類は滅亡しませんでした。
大晦日、佐藤はラブホで初恋の人・加藤かおりに一緒に住もうと言いますが、かおりは「本当に普通だな…」と言って、そっぽを向きます。
翌朝、かおりは「今度CD持ってくる」と言い、なぜか駅と反対方向に1人で歩いて行きました。そこで2人の関係は終わります。
1998年
佐藤はインドで服飾の買い付けをしているかおりから送られてきた、日の出のポストカードをを見つめます。
テレビではヤクザの宮嶋徹が抗争で死亡したと流れ、佐藤は驚きました。
1997年
かおりから「レンタカーを借りたから目的地を決めずにどこかへ行きたい」と電話が入ります。佐藤は仕事に追われていましたが、関口が言ってこいと気を使ってくれました。
佐藤はかおりと一緒にドライブをしながら、2人が大好きな小沢健二の「天気読み」「暗闇から手を伸ばせ」などの曲を聴き、かけがえのない時間を過ごします。
1996年
佐藤が仕事で紙のテロップを原付で運んでいるとスリップ事故を起こしてしまい、左手を怪我します。偶然通りかかったヤクザの子分・佐藤徹がハンカチを巻いてくれました。
後日、かおりは作家・中島らもの著書「永遠も半ばを過ぎて」の話を持ち出し、佐藤は成仏しなかった言葉の幽霊について考えます。
1995年
佐藤はレモンケーキのライン工場で働いています。
先輩の七瀬から求人誌・デイリーanに乗っている文通相手募集の投稿を読み聞かされ、小沢健二の犬キャラ(ファーストアルバム/犬は吠えるがキャラバンは進む)のメッセージが気になり、彼女に手紙を書きました。
佐藤はしばらく彼女と文通を続けます。かおりは手紙に“私はブスだよ”と書いていました。2人は会う約束をします。
佐藤はかおりと初対面し、アート展へ言ったあとカフェで押井守のアニメ映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』についてのオタク談義で盛り上がりました。
映像・美術関係の会社の面接を受けます。関口という同い年の青年もいて2人とも受かりました。従業員は社長と自分たちの3人だけです。
佐藤はレモンケーキ工場を辞めることになり、七瀬から花をもらいます。外国人労働者が七瀬に「追わなくてよかったの?」と言います。七瀬は佐藤を好きだったのです。
佐藤は、就職お祝いということでかおりとラブホへ行きセックスをします。お互い初めてでした。
再び2020年
コロナ禍で東京の夜の街は8時までの営業。
佐藤が飲み屋を出ると、偶然みすぼらしい格好をした七瀬と出会い、2人は飲み歩きます。
佐藤は関口がオンライン塾を経営しており、今は離婚していることなどを話しました。
バーを閉めて落ちぶれた七瀬は「人の不幸で笑えなくなった」と言います。
2人はよろけてゴミ捨て場へ突っ込みました。起き上がってまた歩き出すと、七瀬は「あんたに会わなきゃよかった」と言います。佐藤は「会えてよかった」と返しました。
佐藤は七瀬とわかれてタクシーに乗り、かおりと過ごした日々を回想。2人で通っていたラブホの近くで降りて、辺りを散歩します。
初めて出会った場所にきて涙を流し「ほんと普通だわ」と言って走り出して、朝日が登るまで歩き続けました。
映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』END!
最後のまとめ
Netflix映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』は、原作小説を上手くアレンジして独自の感動を与えてくれた傑作でした。
利益よりも個性優先のNetflix主導の制作ということもありますが、ここまで良い作品ができるということは、邦画も興行収入とか考えなければ良い作品をたくさん作れるポテンシャルはまだ全然あると思います!
本作のように人生に彩りを与えてくれるような素晴らしい映画をたくさん見たいですね!
ここまで読んでいただきありがとうございます。邦画『ボクたちはみんな大人になれなかった』レビュー終わり!
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