草彅剛主演のカンテレドラマ『罠の戦争』1話ネタバレ解説です。あらすじと感想レビューをわかりやすくまとめました。
『銭の戦争』(2015)『嘘の戦争』(2017)からの『草彅剛 戦争シリーズ』第3弾です。
1月23日放送のドラマ『罠の戦争』第2話ネタバレあらすじ解説と、ぶっちゃけ感想レビュー、真犯人の考察をまとめた記事です。シネマグ第2話は罠を仕掛けまくりプラスどんでん返しの連続でとっても面白かったです!↓前の話『[…]
ドラマ『罠の戦争』相関図・キャスト
©︎関西テレビ放送 カンテレ
『罠の戦争』第1話の予告
『罠の戦争』1話 ネタバレあらすじ解説
優秀な議員秘書・鷲津亨(草彅剛)は息子の泰生(たいき/白鳥晴都)と「今週はキャンプに行けなくなったからまた次行こう」と約束をして家を出た。
今日は鷲津がついている犬飼大臣(本田博太郎)の就任記念パーティーだった。
頭脳明晰な鷲津は後援者すべての名前と顔、家族関係を記憶しており、それを犬飼大臣に伝えて円滑なコミュニケーションがとれるようにしていた。
先日「女性は子供を産むのが仕事だ」と失言した大臣は、パーティーで活動家に酒をかけられそうになるが鷲津が防いだ。
パーティーに蛯沢(杉野遥亮)という若者がきた。
蛯沢は議員秘書の応募を見てきたという。鷲津は蛯沢が生卵(犬飼に投げつけようと持っていた)をポケットから出してテーブルに置くのを見逃さなかった。
鷲津に妻の可南子(井川遥)から電話がかかってくる。息子の泰生が歩道橋から落ちて意識不明の重態だという。泰生は何者かに突き落とされたらしい。
鷲津はなんとかパーティーの段取りを終え、急いで病院へ向かう。まだ泰生の意識は戻らず、緊急手術を終えて集中治療室に入っていた。
翌日、仕事が山積みの鷲津は仕方なく職場へ行き、先日の犬飼大臣の問題発言に対しての各部署への釈明を手配していた。
鷲津は夜病院へ行き、泰生のそばで過ごす。
朝になり犬飼大臣が病院へやってきて見舞金とフルーツを渡し、「なぜ言ってくれなかったのか」とねぎらいの言葉をかけた。
しかし犬飼は鷲津を外へ呼び出し、「泰生くんの突き落としを不幸な事故ということにして犯人探しをやめさせてくれ」と言う。
さらに犬飼は、鷲津が建設会社の猿飼社長から貰った300万円を着服している証拠があると言い、クビになりたくなければ言う通りにしろとすごんできた。
(実際に金を横領しているのは犬飼の息子で、鷲津が言うことを聞かなければ濡れ衣を着せるつもりだった。)
犬飼は土下座までした。
鷲津は事故として処理することを了承。犬飼は満足げに去っていく。
近くで話を聞いていた妻・可南子は、そこまでして大臣の秘書をやりたいなら離婚すると言った。
鷲津は犬飼大臣や犯人に復讐するつもりだと言い、リンゴを握り潰す。鷲津は危険な橋を渡るかもしれないから離婚しようと言う。可南子は力を合わせたいと言った。
鷲津は手始めに、上司の虻川(田口浩正)からいつもパワハラを受けている蛍原(小野花梨)と手を組む。
蛍原が虻川に今までのことを謝ってほしいと言い、虻川が逆ギレしてつかみかかっているところに、鷲津がタイミングよく鴨井大臣(片平なぎさ)を通らせた。
ジェンダー問題に厳しい鴨井は虻川を叱責。さらに鷲津の情報提供で張り込んでいた熊谷記者(宮澤エマ)がそのシーンをカメラに収める。
犬飼大臣の部下がパワハラをしていたと言うことでスクープになり、犬飼は謝罪会見を開いた。
しかし鷲津によって直前で原稿が差し替えられ、犬飼は「女性の部下が被害者気取りで…」と口にして大バッシングを浴びる。
鷲津は蛍原と蛯沢に復讐に協力して権力者を倒そうと持ちかけた。
ドラマ『罠の戦争』エピソード1 終わり
『罠の戦争』第1話の感想・評価(ネタバレ)
半沢直樹シリーズのような下剋上(げこくじょう)復讐劇の幕開けでなかなか楽しめました。
パワハラの現場を女性大臣が通るように仕向け、さらに週刊誌の記者に写真まで取らせる流れはあざやかだったと思います。
パワハラ上司・虻川の失敗で犬飼が会見で失言をするラストも痛快です。
ただ、脚本や演出がわりと微妙な部分があったとも感じました。
まず、復讐の根幹となる草彅剛演じる鷲津の息子の突き落とし事件です。
過去に自分を拾ってくれて、それ以来忠誠を誓ってきた犬飼大臣に「事故ということにしてくれ」と言われて鷲津が失望するのはわかります。
ただ、事件の全貌がまったく明らかになっていない時点で犬飼を最優先のターゲットにするのはやや不自然です。
犬飼はさらなる権力者から「事故ということにしてくれ」と頼まれたわけですから、黒幕がいるのでしょう。
その黒幕をメインのターゲットにしつつ、犬飼にも復讐してやる!となるのが自然だと思います。
第1話だと黒幕より犬飼に矛先が向かっているような感じでした。
あとはもっと細かい点をいえば、鷲津はなぜ息子の突き落とし事件と犬飼がつながっているのか全くわからないわけですから、怒りよりも先に大きな困惑と疑問が湧くはずです。
困惑と疑問を丁寧に描かないまま怒りに到達してしまった印象を受けました。
脚本の後藤法子さんと、演出の三宅喜重さん、そして草彅剛さんは『銭の戦争』(2015)『嘘の戦争』(2017)でもタッグを組んで復讐の物語を描いてきたので、主人公の行動原理については綿密に描かなくてもわかるよね?ということでしょうか?
『罠の戦争』から見始めた人は主人公の行動原理に若干の疑問をいだいてしまうと思いました。
あとは、井川遥さん演じる妻・可南子は鷲津と犬飼のやりとりを話しが聞こえるくらい近くで聞いていたわけで、ショックを受け鷲津が気づかないのはわかりますが、犬飼まで可南子の存在に気づかないのは少し変だと感じました。
いろいろ不満点が多くなってしまいましたが、つまらなかったわけではないです。第2話はさらに復讐エンターテインメントが加速することを期待しています。