映画「湯道」アナザーストーリー 湯道への道:ネタバレ感想!薄い内容のスピンオフドラマ

  • 2023年2月24日

映画「湯道」アナザーストーリーのスピンオフドラマ「湯道への道」を鑑賞!

映画の公開前からアマプラでアナザーストーリーを配信するアイデアはすごくいいと思いますし、アマプラと劇場の組み合わせっていろんな映画に使えるので素晴らしいコンセプトだと思いました。

シネマグ
ただ正直、本編の「湯道」ありきで単体で楽しむにはちょっとストーリーが薄すぎました。

↓映画『湯道』本編の感想レビューは下記記事へ↓

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映画『湯道』

映画「湯道」アナザーストーリー 湯道への道:あらすじ

コンセプト:映画「湯道」の制作の裏にもしもこんな話があったら?

湯道の家元・梶山(窪田正孝)は、湯道が世の中に広まらないことを苦に首吊り自殺をはかる。

そんなとき、借金取りに追われて屋敷に勝手に入ってきた詐欺師の安藤(生田斗真)が梶山の首吊りを止めた。

梶山は安藤が湯道の弟子になりたいのだと思い込み、銭湯・七乃湯へ連れていった。

梶山たちは場末のバーへ行き、以前音響をやっていた音田から、「湯道を広めたいなら映画だ」と言われる。

梶山は初めて映画をみて感動し、脚本の文乃(中村アン)など7人の業界崩れの人間を集めて家元に代々伝わる、信長と湯道の話を映画化しようと意気込んだ。

安藤がプロデューサーをすることになり、スポンサーを集めようとする。しかし断れ続けてあることを思いつた…。

映画「湯道」アナザーストーリー 湯道への道 ネタバレ感想

スピンオフのドラマの位置付けですが、尺は1時間38分あり映画に近いです。

映画「湯道」の制作の裏にこんな話があった!と確定しているわけでなく、あくまで“もしも…”の話し。本編の監督・鈴木雅之がスピンオフの監督も務めています。

映画なのかドラマなのかはあいまい、本当にあった話しかもあいまいというかなり微妙な立ち位置の作品だと思いました。

映画「湯道」というフィクションに、もしもの世界を付け加える発想自体はある意味でおもしろいです。

B級ゾンビ映画を流して、その裏でこんな大変な制作秘話があった!という映画『カメラを止めるな』と似たコンセプトですね。

さて、肝心の「アナザーストーリー 湯道の道」の評価ですが、点数をつけるとすれば57点くらいでしょうか。(そもそもこの作品単体で評価すること自体に無理がある気がしますが)

シネマグ
尺は映画だけど、内容としてはドラマ1エピソードぶんの薄さです。

安藤は梶原と映画を作ると言って金を盗み、やっぱり銭湯と湯が恋しくなって帰ってくる。信長の話より、現代の銭湯を救う話を描くことにしたが、そんな話に誰ものってくれない。

でも橋本環奈が出演することになったら濱田岳や小日向文世が手のひらを返したように出たいと言う。そして制作が決まる!というかなり簡単な内容

この大枠のストーリーに、『シャイニング』『ゴッドファーザー』『七人の侍』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ショーシャンクの空』『E.T.』などオマージュが多数入れ込まれています。

キャストやキャラクターは良いのですが、ストーリーがご都合主義すぎて人間関係が深掘りされていないのが残念。

中村アン演じる脚本家・文乃など、映画制作において過去にうまくいかなかったトラウマを抱えている人物たちが登場するのですが、各人の具体的なトラウマが不明なため、トラウマを抱える映画制作者たちという、記号的なキャラクターにとどまっているのが残念でした。

生田斗真演じるペテン師・安藤にしても、映画制作で梶原から金をぶんどって借金取りに返したあとで、「やっぱりみんなと映画を作りたい、お湯につかりたい」とのこのこ戻ってくる流れは強引だと思いました。

映画制作の舞台裏を描く話なのに、物語はリアリティラインが低いコメディというのはミスマッチな気もします。

舞台裏を描くなら軽快なコメディの部分をおさえ、ヒューマンドラマ要素を強めに出したほうが効果的だったのでは?

映画『湯道』本編ありきで、あくまで箸休め的な作品だと思いました。

あと問題は本編公開の前に微妙なスピンオフドラマを配信してしまったこと。

スピンオフドラマが面白ければ映画の動員数も増えるでしょうけど、そこまでおもしろくないと感じる人が多ければ、映画もコケてしまう可能性もあります。

もちろん映画とスピンオフはまったく別モノなのですが、このスピンオフ見たあとで、「映画本編もアマプラで配信されてからでいっか…」が多そうなのがちょっと心配です。

感想を語る犬
事前のスピンオフドラマ配信は吉と出るか凶と出るのか!?

湯道への道の作品情報・キャスト

公開:2023/02/16・Amazon Prime Video独占

生田斗真|安藤康平 役

窪田 正孝|梶山信蔵 役

中村アン|本谷文乃 役

監督|鈴木雅之・片島章三・高橋由妃

脚本|中村允俊

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