Netflixオリジナル映画『闇はささやく』(Things Heard & Seen)のあらすじネタバレ解説と、感想・酷評レビューです。
結論からいうと、『シャイニング』のストーリーにフェミニズムを加えたような怖くなくて、つまらないホラーでした。
女優アマンダ・サイフリッド(『マンマ・ミーア』などで有名)主演のサスペンスホラーで、エリザベス・ブランデイジの小説『全てのものは現れるのを止める』が原作となっています。
ストーリーのあらすじネタバレを紹介した後。本作がなぜ“駄作”となってしまったか酷評レビューをします。
映画『闇はささやく』ネタバレ感想・酷評
Netflix映画『闇はささやく』評価は68点くらい。
『Mank/マンク』で2021年のアカデミー賞助演女優賞にもノミネートされた女優のアマンダ・サイフリッドはあいかわらず綺麗だったが、サスペンスとしてもホラーとしても緊張感に欠けてまったく怖くないのが致命的。
ホラー映画『シャイニング』とフェミニズム運動が合体したようなメッセージを持ち、何が言いたいのかよくわからない意味不明な映画となった(この点は詳しく後述)。
ちなみに、19世紀にその家を建てたジェイコブ・スミットの写真が、007俳優のダニエル・クレイグに見えたのだが、多分本人だよね?写真だけのカメオ出演か(違ったらすいません)。
闇はささやくネタバレ考察!シャイニングとフェミニズムの合体
まず、家族で田舎へ行き旦那の行動がだんだんおかしくなっていくという点は、スタンリー・キューブリックの傑作ホラー映画『シャイニング』によく似ている。
終盤は、おばさん2人組による、シャインイングの双子ちゃんのオマージュ的なシーンもあったw。
また、自立した都会の女性キャサリンが、夫の都合で仕事をやめて田舎へ引っ越し、そこで夫は暴力性や浮気癖を発揮し、被害にあった妻たちは結託して(霊になってるけど)夫を懲らしめるというのはとてもフェミニズム的だ。
『闇はささやく』は、男性の霊を悪、女性の霊を善としたシンプルすぎる構造とフェミニズム色が特徴的な映画だとまとめられるだろう。
発想としては面白いけど、ホラーとフェミニズムをバランスよく組み合わせられず、駄作になった印象。
(注:フェミニズムが悪い訳ではありません。)
エマヌエル・スウェーデンボルグの「天界と地獄」
デビアスがジョージにプレゼントし、その後キャサリンが読んでいた本は、スウェーデンの神学者エマヌエル・スウェーデンボルグが1800年代に書いた著書「天界と地獄」。
内容は、キリストにまつわる霊体験を繰り返していたエマヌエルが、死後の世界や天界などに行った経験を書き綴ったものらしい。
エマヌエルはさまざまな人物に影響を与え、映画内で名前が出てきた画家ジョージ・イネスも彼の思想を受け継いでいる。
この「天界と地獄」が『闇はささやく』に出てきた理由は、霊の存在を確立させるためなわけだがもっと深掘りすると、女性たちが、暴力的な男性のいない死後の世界で幸せに暮らしているというメッセージなのかもしれない。
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