Netflix映画『スイートガール』(Sweet Girl)は、アクアマンで有名な俳優ジェイソン・モモアが妻を失った復讐に吠えるサスペンスアクション!
娘と一緒にリベンジを成し遂げられるのか!?
しかしアクションも普通で、肝心のサスペンスのどんでん返しも序盤で予想できてしまう微妙な作品でした。
キャストや見どころ、ネタバレストーリーあらすじ解説、ぶっちゃけ感想・評価、わかりやす過ぎた伏線の考察をしていきます!
ちなみにタイトルのスイートガールは、素敵な少女や愛する少女の意味になります。
映画『スイートガール』キャスト・作品情報
公開・制作国:2021年8月20日Netflix/アメリカ
監督:ブライアン・アンドリュー・メンドーサ
脚本:グレッグ・ハーウィッツ/フィリップ・アイズナー
主演:ジェイソン・モモア/父レイ・クーパー役
出演:イザベラ・メルセド/娘レイチェル役
出演:マヌエル・ガルシア=ルルフォ/殺し屋アモス役
出演:レックス・スコット・デイヴィス/FBI捜査官ミーカー役
出演:エイミー・ブレネマン/ダイアナ・モーガン議員役
レイ・クーパー/ジェイソン・モモア
レイは本作の主人公。趣味は格闘技でいつもジムでトレーニングをしています。
妻・アマンダと娘レイチェルを何よりも愛し、休日は家族でアウトドアなどを楽しんでいました。
俳優ジェイソン・モモアはDC『アクアマン』や『ゲーム・オブ・スローンズ』で有名。
モモアと監督のブライアン・アンドリュー・メンドーサとは、『Road to Paloma』(2014)『ワイルド・ブレイブ』(2018)『Frontier/フロンティア』などで共同制作をしています。
レイチェル・クーパー/イザベラ・メルセド
レイチェルはレイの娘。幼い頃から父の姿を見て自分も格闘ジムに通いだし、男顔負けの強さを身につけました。
イザベラ・メルセドはNetflix映画『クリスマスに降る雪は』や『ボーダーライン/ソルジャーズデイ』などに出演。
2024年はマーベルSSUの『マダムウェブ』に出演して話題に!
ネタバレなし感想・あらすじと見どころ
Netflix『スイートガール』の見どころはラストのどんでん返しで、わかりやすい悲劇と復讐のストーリーが見たい人にはおすすめ。
ただサスペンス作品をよく見る人にとってはちょっとわかりやすすぎるかもしれません。
Netflix配信のサスペンスアクションでいうと『SAS:反逆のブラックスワン』の方が面白いと思います。
※以下、映画『スイートガール』のストーリーネタバレありなので注意してください。
Netflix『スイートガール』ネタバレ感想・評価
(※映画『シックスセンス』のネタバレを少し含みます。)
Netflix映画『スイートガール』の評価は69点。
オチはM・ナイト・シャマラン監督の映画『シックスセンス』の父娘バージョンのような感じでしたね(幽霊ではなく幻影ですが)。
サスペンス映画として視聴者への説明や手掛かりが多く、オチのどんでん返しが序盤で容易に予想できる本末転倒な作品になっていました(次の項目で詳しく解説します)。
アクションについても、リアリティのある肉弾戦を追求しているのは分かるのですが、可もなく不可もなしといった印象。
登場キャラクターも、正直ジェイソン・モモア演じる主人公・レイしか魅力的な人物がいなかったのも残念です。
娘のレイチェルに関してはサイコパス度合いを高めるか、もしくは感情移入できるシーンがもっと多い方が良いと思いました。
同時期公開のネトフリ作品でいえばジョン・デヴィッド・ワシントン主演の映画『ベケット』や『ブラック・アイランド』方がまだ見応えがあると思います。
あと、殺し屋のアモスが黒幕はモーガン議員だと暴露したのもちょっとご都合主義に見えてしまいました。
自分と同じような境遇のレイチェルに同情したのかもしれませんが、レイチェルが情報を流す恐れもあったわけで、プロ失格ですよね…。
というわけで、『スイートガール』は全体的にツッコミどころが多かったです。
考察:伏線とヒント多すぎ!
オチが予想通りすぎ
まず、ジェイソン・モモア演じる主人公・レイの冒頭の「これは俺の記憶か?娘のか?」と言う独白がそのままラストのオチにつながります。
ここはまあ序盤だし、セリフをいちいち全部覚えている人は多くないだろうし、伏線として機能していると思います。
ただ、レイが殺し屋アモスに腹部を刺されるシーンはアウトです!
ナイフがもろに肝臓の位置にぶっ刺さっています。死亡確定コースです。
ストーリーはそこから2年後に飛ぶわけですが、そこで出てきたレイを見て、「娘レイチェルの幻だろうな…」と容易に読めてしまいました。
サスペンスが好きだとか、医学の知識がちょっとあるなら違和感に気づくと思います。
つまり序盤からラストのどんでん返しの内容がバレバレなのです。
FBIのミーカーがレイチェルをかなり心配していたり、父・レイ娘・レイチェルの名前が似ていたりと細かい設定もあったのですが、のちのち「レイは死んでて、娘レイチェルが犯人だった!」の布石だろうな…としか見えなかったです。
主人公レイが死んでいると視聴者にわかりやすいなら、逆にそれをミスリードにして、実は娘・レイチェルが死んでいて幻だった!パターンの方が意外性があると感じました。
黒幕バレバレ
あと話は変わりますが、中盤で製薬会社のシャー会長が死んだ時点で、黒幕は消去法でモーガン議員しかいません。
なので殺し屋アモスが「黒幕はモーガン議員」とダイナーで打ち明けたシーンでも、やっぱりね!という感想しか持てませんでした。
ご丁寧にも序盤で、バイオプライム社と敵対していたモーガン議員が協定を結んだシーンがニュースで流れていたので、事件に絡んでいることは明らかでしたし…。
あまりにも視聴者に丁寧に説明しすぎな印象ですね。
全体的に編集でカットできるところはカットして、もう少しラストの予想がしずらい方がサスペンスとしてのカタルシスが得られたと思います。
『スイートガール』ネタバレあらすじ解説
容疑者・レイ(ジェイソン・モモア)は、PNCパーク(スタジアム)の屋根の上でヘリやFBI捜査官に追い詰められます。
「こんなはずじゃなかった」と言って、下に流れる運河に飛び降りました…。
映画『スイートガール』ネタバレあらすじ
〜数年前〜
レイは妻・アマンダと娘・レイチェルと家族で仲睦まじく暮らしていました。
しかしある日、アマンダのガンが再発。
安価な新薬スペロに望みを託しますが、抗がん治療薬の特権を牛耳るバイオプライム社がスペロの販売を禁止。
レイは高額な治療薬に手が出せず、妻・アマンダは苦しんだ末に死んでしまいます。
〜それから6ヶ月後〜
レイは記者ベネットから地下鉄の電車に呼び出され、「バイオプライム社の賄賂やダミー会社の情報をつかんだから一緒に告発しよう」と言われます。
しかし、電車には権力者から雇われた殺し屋・アモスがベネットを尾行して乗っており、ベネットはナイフで刺されて死亡。
格闘技に通じているレイはアモスと闘いますが、ナイフで腹部を刺されてしまいます。
レイを尾行していたレイチェルもアモスに殴られ、ホームに突き飛ばされました。
〜2年後〜
娘レイチェルは格闘技のジムでメキメキと腕を上げていました。
レイはバイオプライム社のCEOキーンについて調べを進めていました。
TVではダイアナ・モーガン議員が、バイオプライム社と提携し安価な薬を流通させると発表しています。
レイは、キーンが出席するチャリティイベントに侵入し、彼をナイフで脅します。
キーンは「黒幕はシャー会長だ」と言いました。
警護と格闘になり、レイはキーンともう1人を殺害してしまいます。
家へ帰り、娘レイチェルを乗せてカナダのトロントに向かって逃げました。
FBIのミーカー捜査官に、モーテルにいるレイチェルから電話がかかってきます。レイチェルは暴走する父を救いたいようです。
ミーカーはプリペイド携帯を持つように指示しました。
モーテルに2人の殺し屋が現れ、レイはどうにか彼らを殺害して逃げます。
レイチェルは森の中からミーカーに電話し、父や死んだ母、ウサギの人形パロマについて話しました。
レイたちは逃亡をやめ、黒幕と思われるシェーン会長の屋敷付近に張り込みます。
撒菱(まきびし)でシェーン会長が乗る車を事故らせたレイ。
殺し屋・アモスがやってきてシェーンを撃ち殺しました。
レイたちはアモスを追います。ダイナーにいるアモスを見つけたレイは、彼の隣に座りました。
食事中のアモスは、自分が子供だった頃に村が敵対組織に全滅させられたから気持ちはわかると言い、「黒幕はモーガンだ」と暴露。
レイたちはペンシルバニア州ピッツバーグへ向かいます。
途中で渋滞に巻き込まれてFBIに居場所も探知され、レイはPNCパーク(スタジアム)の屋根の上へ逃げました。
追ってきたミーカー捜査官が「レイチェル!もう止めなさい」と説得します。
父レイの姿はレイチェルが生んだ幻影で、一連の犯行はレイチェル1人で行ったものだったのです!
レイチェルは屋根から下の運河に飛び降ります。救急車に搬送されますが、途中で意識を取り戻して車両を横転させて脱出。
モーガン議員の選挙事務所へ侵入したレイチェル。
アモスに見つかり格闘の末、彼をナイフで殺害します。
モーガン議員をナイフで脅し、バイオプライム社から賄賂を受け取っていた事実や、レイやベネット記者をアモスを雇って殺させたことを聞き出しました。
レイチェルはボイスレコーダーに録音していた音声をミーカー捜査官に送り、モーガン議員は逮捕されました。
レイチェルは逃亡を続けます。
Netflix映画『スイートガール』終わり!
最後のまとめ
Netflix『スイートガール』は、2021年ではあまり斬新じゃないどんでん返しオチありきの筋書きで、謎解きが簡単すぎたのが残念な佳作でした。
偉そうに言いたくはないですが、脚本か制作のどちらかの段階で見直せたのでは?と疑問を感じます。
少人数で作っていて欠点が客観的に見えにくくなっていたのか?とかあれこれ想像してしまいました。
まあ、あまり難しくないストーリーにしたかったのかもしれませんし、その意味では成功しているでしょう。
映画『スイートガール』レビュー終わり!
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