シン・ゴジラとの関連・比較考察!
シン・マルチバース開幕!
オープニングで『シン・ゴジラ』というタイトルが出て、そこから『シン・ウルトラマン』へと変わりました。
さらに劇中では多元宇宙・マルチバースの存在が明らかになっています。
直接の続編ではないにしろ、『シン・ゴジラ』のゴジラが、『シン・ウルトラマン』のオープニングで出てきた怪獣・ゴメスだ!という制作側の結びつきはあると思います。
構造の変換と庵野の思考
『シン・ゴジラ』が怪獣 VS 日本社会システムのテーマだったのに対し、
『シン・ウルトラマン』は 外星人 VS 個人 のように見えました。
ウルトラマンが神永新二の存在を大切にするのもそうですし、カメラワークも個人個人が喋る時にその人アングルに切り替わります。
浅見弘子だけでなく滝や船縁由美など、圧倒的な知識と文明・力を持つ外星人に対して末端の末端に位置する禍特対のメンバーの個性にもスポットが当たっているのが特徴です。
「野生の思考」的にいうと、『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』で物語の構造が変換されています。
(脚本を書いたのは庵野秀明なので、この辺まで考慮して骨組みを考えて作っているのかも。)
メタ的に考察すると庵野秀明の“野生の思考”が浮かび上がってくるようです。何回も見て関連作と比較するのが楽しい見方かもしれません。
ただ本作では『シン・ゴジラ』や『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のような物語としての圧倒的な深みが感じられませんでした。
前2作は現実と虚構の対比のテーマを持ち、哲学でいうなら構造主義を破壊した脱構築の概念まで提示した印象です。
一方『シン・ウルトラマン』は構造主義の枠に留まったというイメージだから深みが足りないと感じたのでしょうか。
(庵野秀明が監督を務めていないことも関係しているのでしょうか。編集も時間がなかったようですし…。)
おまけ:動画でぶっちゃけレビュー!
最後のまとめ
映画『シン・ウルトラマン』は哲学的なコンセプトには優れていましたが、物語が駆け足すぎて面白くないという致命的な欠陥を抱えてしまった残念な作品だったと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『シン・ウルトラマン』レビュー終わり!
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