『貞子DX』が公開されるということでリングシリーズの前作『貞子』(2019)を観てみましたが、想像以上の駄作っぷりに驚愕しました。
なぜここまで怖くないホラー映画が爆誕してしまったのか!?具体的なシーンを踏まえて感想をぶっちゃけます。
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映画『貞子』作品情報
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中田秀夫監督は怖いホラーを作る気がもうないのかも知れません。相葉雅紀主演のSFホラー『それがいる森』(2022)もハッキリ言って想像を絶する駄作でした。
きっと中田監督は貞子に怖い映画を作れなくなる呪いをかけられているのでしょう。そうに決まってます。
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映画『貞子』ネタバレ感想・酷評・考察
ストーリーが超残念
果たして『貞子』(2019)はホラー映画だったのか?それすらが謎です。
池田エライザさんが勝手に怯えている退屈なシーンが大半で、せっかく貞子が出てくる場面すら怖くありません。
だいたい貞子の井戸は箱根にある設定なのに、本作では伊豆大島にある貞子の洞窟が出てきちゃいます。
あとは、謎のおばあちゃんが↓↓
「親に殺された子供の魂が呼び寄せられる。貞子の好物だからな」
と言うシーンがありましたが、爆笑してしまいました。
おばあちゃんのケレン味あふれるセリフ回しも合間って「好物」っていうワードからはお笑いのセンスしか感じられません。
何度もシリーズに登場した佐藤仁美の死体がベッドの下から出てくるシーンも変顔をしているようにしか見えませんでした。
最後はビビりまくって入院した池田エライザの病室の仕切りに貞子の影が映り、襲いかかってきて終了。
そもそも池田エライザが伊豆大島でどうやって洞窟の場所を探したの?その洞窟って観光スポットなの?とか、細かい点を突っ込めばキリがありません。
ディティールが安っぽい
まず冒頭で、子役の姫嶋ひめかさん演じる少女がクローゼットに閉じ込められているのですが、このクローゼットが広すぎます。
ボロボロ団地のクローゼットがこんなに広いわけありません。
その辺りからしてリアリティが皆無。撮影しやすいからという理由でわざわざ広いクローゼットを作ったのでしょうか。
狭いクローゼットでどうにか頑張って撮影していればもう少し怖かったでしょうけど。そもそも閉じ込められている空間がそこそこ広いって、視聴者を怖がらせる気があるのでしょうか。
清水尋也が撮影したていで火事になったあとのクローゼットの映像が差し込まれます。おふだなどがこれ見よがしに貼ってあるのですが、なんか女の子のポーチも置いてあって怖さゼロ。
日本人形だけ置いてあるならまだわかりますが、ちゃんと最近のおもちゃも買って貰ってたんだ…と見ていて冷静になっちゃいます。
台湾ホラーの『呪詛』とかを見習った方がよいのでは?
謎の少女が全然怖くない
病院に収容された謎の少女自体が全然怖くないのも非常に残念でした。姫嶋ひめかさんが普通に可愛らしいだけです。
なんか少女は何かを睨んでいるだけで、ゾッとするようなシーンがないんですよね。
親に虐待を受けていた少女は、貞子の生まれ変わりと示唆されるなど散々あおっておいて、結局は呪われそうになっただけの普通の女の子だったのにもがっかり。
念力が使えるので貞子との関連が何かあるのかと思いきや、念力仲間だというだけ。
そもそも念力が使えるならそれで貞子に対抗すれば良かったはずです。
貞子は少女を水場に引きずり込もうとしましたが、少女は池田エライザに抱きしめられて愛によって救われます。意味不明です。
まあ池田エライザが演じる茉優も孤児だった設定で、親の愛を受けていない点で共感したのでしょう。しかしその辺りの人間ドラマ要素が全然うまく描けていなかったので、池田エライザがなんとなく救った感じにしか見えませんでした。
まとめ
井戸から洞窟に心霊スポットを変更したこと、謎の少女をまったく活かせていないこと、人間ドラマも微妙なことの相乗効果で『貞子』(2019)はびっくりするくらい怖くない駄作ホラーに仕上がっていました。
誰に需要があるのかわかりません。高校生カップルが見ながらイチャイチャする用の映画でしょうか?
貞子がキャラクター化、商品化しちゃっていることも問題ですね。貞子だしとけば何億か稼げるっしょ?みたいな。