映画『ナイト・ウォッチャー』(The Night Clerk)は、自閉症を患っているホテルの受付係が客室を盗撮し、殺人事件に巻き込まれていく物語。
作品情報・キャスト、ぶっちゃけ感想・評価、バートの心情やラスト考察を知りたい人向けに映画をわかりやすくレビュー・まとめています。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目からどうぞ)
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映画『ナイト・ウォッチャー』作品情報・キャストと演技の印象
原題:『The Night Clerk』
ジャンル:サスペンス・ヒューマンドラマ
監督:マイケル・クリストファー(『ポワゾン』『チャンプ』)
脚本:マイケル・クリストファー
撮影:ノア・グリーンバーグ
バート・ブロムリー|cast タイ・シェリダン
©︎IMDb
バートは自閉症(アスペルガー症候群)のホテル・クラーク。父は亡くなっており、母親に大切にされている。
タイ・シェリダンは『レディ・プレイヤー1』の主人公『X-MEN:アポカリプス』のサイクロップス役で有名。
アンドレア・レヴェラ|cast アナ・デ・アルマス
©︎IMDb
アンドレアはバートのホテルに泊まりに来る魅力的な女性。
めちゃめちゃ美人のキューバ出身女優アナ・デ・アルマス。『007ノータイムトゥダイ』で日本での知名度が一気に上がった感がありますね。
彼女はわりと世間的には低評価のサスペン出演している気がします。そしていつも気前良く脱いでいます。
代表作:『ノックノック』『エクスポーズ』『ブレードランナー2049』『ナイブズ・アウト』『底知れぬ愛の闇/Deep Water』。
その他の登場キャラ・キャスト
- エセル(バートの母)|cast ヘレン・ハント (『キャストアウェイ』『ツイスター』)
- エスパーダ刑事|cast ジョン・レグイザモ (『ミラベルと魔法だらけの家』ブルーノ役、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』)
『ナイト・ウォッチャー』ネタバレなし感想・あらすじ・見どころ・海外評価
©︎IMDb
あらすじ:自閉症で人とのコミュニケーションが苦手なホテルクラークのバート(タイ・シェリダン)は、勝手に仕掛けた小型カメラで客室を盗撮し、泊まり客のコミュニケーションを学んでいました。自宅でホテルの一室の映像を見ていると、カレンという女性が男性と口論になり何度も殴られます。バートはホテルに駆けつけますが銃声が聞こえ…。そんなある日、バートは美人の宿泊客アンドレア(アナ・デ・アルマス)に声をかけられ仲良くなりました。
設定はゴリゴリのサスペンスなのですが、自閉症バートの心情を描くヒューマンドラマ要素がメインの見どころです。
コミュニケーションに問題のある青年と、謎の美女の交流を深掘りしたい人におすすめ。
ただ、海外レビューサイトの評価はかなり低く「序盤からもうつまらない」など否定的な意見が多いです。
おすすめ度 | 48% |
アイデア・設定 | 75% |
ストーリー | 55% |
IMDb(海外レビューサイト) | 5.5(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家36% 一般32% |
※以下、映画『ナイト・ウォッチャー』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『ナイト・ウォッチャー』ネタバレ感想・評価
タイ・シェリダン演じる、自閉症の主人公バートがホテルクラーク(受付)の仕事をしながら隠しカメラで客室をのぞくという設定は素晴らしいと思います。
現代版のヒッチコック『裏窓』ともいえるコンセプトですが、サスペンスとしてみた場合ストーリーに緊張感がなく、おもしろくないのが残念。
どちらかというと、自閉症を抱える主人公バートの苦悩がメインです。彼の葛藤についてはじっくり考えると伝わってきます。
しかしバート自身が心情吐露することはなく、見ているこちら側がしっかり考えて意味をつかみ取りに行かないといけない、能動的な鑑賞が要求される映画。
ネタバレ考察:バートは死体に何をした?
ストーリー自体はそれほど面白くなくても、よく考えてみると本作には怖いところがあります。
それは死体を発見したバートの服が血で汚れていたこと。
バートは自閉症により、人と肌で触れ合うことができません。その一方で女性への興味はあるようです。
推測ですが、バートは死体に触れて深層心理にある性的な欲望を満たしたのかもしれません。
心の闇が垣間見え、バートはその闇との葛藤に苦しんでいることまで想像できます。
バートは世の中のルールに関心がないのか、普通に盗撮をしています。一歩間違うと、大きな犯罪を犯してしまう危険があったという意味が込められているのかもしれませんね。
ラストと伏線,バートの心情の変化を解説(ネタバレ)
序盤でホテルに泊まりに来たカレンを銃で殺害したのは夫のニックでした。彼の腕には小鳥の刺青(イレズミ)があり、これが事件の伏線です。
ただまあ、人物特定できる箇所が動画に映っただけなので、伏線と言うにはまっとうすぎますね。
バートはアンドレアに恋をしながら、彼女と付き合っている男性の腕に同じ刺青があることを確認し、彼が犯人だと知っていました。
しかしバートは警察のエスパーダには報告しません。自分の盗撮までバレてしまうからです。
結局盗撮は警察にバレてしまうのですが、撮影した画像は全部消したと嘘をつき、アンドレアの恋人が犯人だと報告しません。
アンドレアがどうしたいか、彼女の意見を聞いて決めようとしたのでしょう。
アンドレアはバートのベットで寝ますが(男女の関係はなし)、結局恋人ニックのために盗撮データを回収し、バートのベッドの枕に銃を隠します。
バートは裏切られたと知って絶望したはずです。そして警察への報告を決断しました。
本作は自閉症のため1人で決断できないバートが、自分自身の判断で恋したアンドレアを告発する成長の物語なのです。
最後のまとめ
『ナイトウォッチャー』は、優れたサスペンス設定につまらない結末、ヒューマンドラマ要素にはわかりにくさを与えた微妙な凡作でした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ナイトウォッチャー』レビュー終わり!
- サスペンス
- 2020年公開作, アナ・デ・アルマス 出演作品, ネタバレ, 考察
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