Amazon配信の映画『底知れぬ愛の闇』(Deep Water)はベン・アフレックがアナ・デ・アルマス演じる不倫する妻と危険な駆け引きをするサスペンス。
キャスト、ぶっちゃけ感想・ひどい理由や評価、テーマや共依存関係考察!、ストーリーネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに、記事をわかりやすくまとめています。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目からどうぞ)

映画『底知れぬ愛の闇』作品情報・あらすじ見どころ
原題:Deep Water
監督:エイドリアン・ライン
脚本:ザック・ヘルム/サム・レヴィンソン
原作:パトリシア・ハイスミスの小説『水の墓碑銘』(1957年)
撮影:アイジル・ブリルド
音楽:マーセロ・ザーヴォス
配給:Amazon Prime Video
『ナインハーフ』『危険な情事』『ジェイコブス・ラダー』など、評価の高い作品を監督したエイドリアン・ラインの作品です。しかし、本作は彼が監督したとは思えないクオリティ…。
登場人物・キャストの印象
夫ヴィック(ヴァン・アレン)役|ベン・アフレック
©︎Amazon Prime Video
ヴィックは妻の不倫を知りながら黙認する男性。カタツムリを大量に飼っている。
ベン・アフレックは猫背ですし、変人役をやらせたら天下一品ですね。
俳優 代表作:『パール・ハーバー』『ゴーン・ガール』『最後の決闘裁判』『ザ・コンサルタント』『アルゴ』などなど。
本作の撮影時は妻役のアナ・デ・アルマスと付き合っていたようです。
妻メリンダ役|アナ・デ・アルマス
©︎Amazon Prime Video
メリンダは夫ヴィックを愛しながらも、他の男性との浮気を繰り返すセクシーすぎる女性。
キュートで美しいスペイン系キューバ人のアナ・デ・アルマスは、本作でも脱ぎっぷりが凄まじいです。サービス精神旺盛すぎですね。
俳優 代表作:『ブレードランナー 2049』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』『ノック・ノック』『エクスポーズ/暗闇の迷宮』など。
その他の登場キャラ・キャスト
娘・トリクシー|グレイス・ジェンキンス
作家のドン|トレイシー・レッツ(『レディ・バード』 『フォードvsフェラーリ』)
ナッシュ|リル・レル・ハウリー(『ゲットアウト』『フリーガイ』『ファザーフッド』)
ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ
©︎Amazon Prime Video
あらすじ:ヴィック(ベン・アフレック)は、妻・メリンダ(アナ・デ・アルマス)が他の男性と不倫をしているのを見て日々悶々としていました。ヴィックは相手の男性・ジョエルに、「妻の前の友達は俺が殺した」と怖い顔でジョークを言うのですが…
アナ・デ・アルマスが好きな人以外にオススメする理由が見つかりません。
海外の大手レビューサイトの評価も超低いですね…。
おすすめ度 | 48% |
官能度 | 85% |
ストーリー | 45% |
IMDb(海外レビューサイト) | 5.5(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家39% 一般33% |
※以下、Amazon Prime『底知れぬ愛の闇』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『底知れぬ愛の闇』ネタバレ感想・酷評
解決感なさすぎて、サスペンス的なカタルシスは皆無。普通につまらないです。クソ映画と言ってしまいたくもなります。俳優陣は豪華なのにクソB級です。
開始1時間は怪しい雰囲気ばかりで進展がなく、そのあとベン・アフレックがプールで人を殺したり、川に沈めたりするだけで終了。
ベン・アフレック演じるヴィックはカタツムリをたくさん飼っている頭脳明晰な変人男なんですけど、雰囲気モノのサスペンスにしたいなら、彼のパーソナリティをもっと掘り下げればよかったのでは?
そうすればサイコスリラーとして、まだ楽しめたでしょう。
なんか全体的にドロドロ感がなく、あっさりしすぎなんですよね。あっさりした雰囲気のサイコ殺人者映画なんて誰が見たいでしょうか。
この手のストーリーは、小説ならば心理描写などに見応えや芸術性を見出せるのでしょうけど、起承転結という感じが薄く、映像化には向かないのかも知れませんね。
それにしてもアナ・デ・アルマスは『007ノータイム・トゥ・ダイ』以外では脱いでばかりですね…。
映画『底知れぬ愛の闇』ネタバレあらすじ解説
©︎Amazon Prime Video
ヴァン・アレン通称ヴィック(ベン・アフレック)は、元ドローン爆撃機のICチップ開発者でしたが、今は引退して美しい妻・メリンダ(アナ・デ・アルマス)と、娘・トリクシーと悠々自適に暮らしています。
ヴィックは納屋でカタツムリを大量に飼っていました。
パーティーで、ヴィックはメリンダと不倫している男性・ジョエルに向かって、「メリンダの友達だったマーティン・マクレイは行方不明になっているが俺が殺した」と語ります。ジョエルは恐怖し、街を出ていくことにしました。
メリンダの次の不倫相手はピアニストのチャールズ・デ・ライルでした。ヴィックはみんなが見ていない好きにチャールズをプールに沈めて殺します。チャールズが死んで大騒ぎになりますが、ヴィックは警察に疑われませんでした。
近くに住む作家・ドンは、ヴィックがチャールズを殺したと疑い、彼を調べ始めます。
妻メリンダの元彼トニーが家に遊びにやってきます。後日、街でトニーを見かけたヴィックは彼を渓谷に連れ出し、石を投げて崖から落として殺して川に沈めました。
翌日娘トリクシーの発案で渓谷にピクニックに行きます。ヴィックはトニーの死体が浮いてきているのを発見しました。
ヴィックは翌日渓谷へ行き、死体を沈めようとします。そこにドンが現れました。家でヴィックが飼っているカタツムリの容器の中にトニーの財布を見つけたメリンダが、ドンに連絡したのです。
ドンはヴィックが死体を沈めようとしているのを目撃して車で逃げます。ヴィックは自転車で追いました。
ドンは、森を抜けて前に飛び出してきたヴィックを反射的に避けてしまい、車ごと崖から落ちて死亡。
ヴィックは家に帰ります。メリンダは証拠隠滅のためにトニーの財布を燃やし、黙っていることにしました。
映画『底知れぬ愛の闇』終わり
底知れぬ愛の闇 テーマ考察
妻メリンダがヴィックについて、「あなたは自分を解放できない。私がいなければ退屈で死ぬ」と言っていました。
メリンダはヴィックが異常者だと知っているけど離れられず、ヴィックはメリンダが不倫をしても相手を殺すだけで妻を責められません。共依存の関係です。
そういう超異常性癖の夫婦の話だと捉えれば、少しは納得できます。
個人的に本作で1番よかったのは娘・トリクシーの描き方でした。
娘のトリクシーは、ヴィックの異常性に暗に気づいているようで、ただそれでも平気な表情だったのが興味深いです。メリンダが家から逃げようとすると、スーツケースをプールに沈めてしまいます。
今は可愛いトリクシーも将来異常者になってしまうのかも知れません。
異常性を水に沈めて隠すように生きていくというのが本作のテーマでしょう。
このように、映画『底知れぬ愛の闇』は考えれば興味深い考察ができるのですが、なんかベン・アフレック演じる主人公・ヴィックの特徴がカタツムリを飼っているだけで深掘りされておらず、異常性を見せることに失敗していたと感じました。
最後のまとめ
映画『底知れぬ愛の闇』は、雰囲気とエロティックさではどうにもならない底の浅いサスペンスでした。
ベン・アフレック、アナ・デ・アルマス、エイドリアン・ライン監督でこの映画が出来上がったと思うと、映画制作って本当に難しいというか世知辛さにうちひしがれますね…。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『底知れぬ愛の闇』レビュー終わり!
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