ジュラシックワールド3 考察(ネタバレ)
批判ばかりも良くないので、ストーリーの真面目な考察をしましょう。
前作までは「人類が勝手に蘇らせた恐竜をどう扱うのか?」というテクノロジーの進歩に対する警鐘でした。
今作『ドミニオン』はテクノロジーの警鐘にプラスして、「人間も恐竜を含む生態システムのひとつにすぎない。次世代に破壊を継承してはいけない」と表現していたように思えます。
オーウェンの義理の娘・メイジーとヴェロキラプトルの子供が一緒にさらわれ研究対象になったことで、メイジーとラプトルがストーリー的に同じ枠に入れられます。
恐竜と人間を“囚われの身”と同じレイヤーに置くことで、未来へ向かって協力が必要だと訴えているのです。
確かに自然を相手どれば、人間も恐竜も協力し合うしかないちっぽけな存在と言えるかもしれません。
そして私たちが生きる現実社会と照らし合わせると、ストーリー全体が環境破壊を進めてしまった過去の世代が子供世代にどのような仕打ちをしているかのメタファーになっています。
新旧キャストが大集合したことで幅広い世代が手を取り合うことでしか解決し得ないというメッセージが生まれました。
また恐竜=テクノロジーと捉えれば、人類は自らが生み出したテクノロジーと共存する未来を選んだ!ともいえるでしょう。
科学技術で環境破壊が進んできたが、逆に科学技術があれば諸問題を解決できるということですね。
まとめると恐竜含め、全人類、全生物が手を取り合おう。人間だけが支配者ではない。恐竜でもない。全員が全員の支配者だ。という感じでしょうか。
ドミニオン(支配者)=人間と科学技術、恐竜や全生物という図式ですね。
暗に示されたテーマは素晴らしいと思いますが、その表現方法やラスト結末のメッセージがありきたりすぎて全然心に響かなかったのが残念ですね。
動画レビュー
最後のまとめ
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は、シリーズ最後を締め括るにふさわしいとはお世辞にも言えない低クオリティなモンスターパニックでした。
海外の評価も低いですし、この映画自体がたくさんの人に見続けられることなく化石になってしまいそうですね…。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』レビュー終わり!
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