Netflix映画『アダム&アダム』(The Adam Project)は、2050年から現代にタイムワープした40歳のアダム(ライアン・レイノルズ)が、12歳の自分自身と出会って大冒険を繰り広げるSFアクション!
親子や過去の自分との感動の物語としては楽しめましたが、SFパートがシンプルすぎるのが少し残念でした。
キャスト、ぶっちゃけ感想・評価、考察、ネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに記事をまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです)

映画『アダム&アダム』作品情報・あらすじ見どころ
原題:『The Adam Project』
監督:ショーン・レヴィ(『フリーガイ』『ナイト・ミュージアム』)
脚本:ジョナサン・トロッパー/TSノーリン
制作:スカイダンス
配給:Netflix
ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ
あらすじ:パイロットのアダム(ライアン・レイノルズ)は、妻ローラの行方を探すため2050年から過去にタイムワープ。しかし、少しずれて2022年に不時着し、12歳の自分自身と出会うのでした…。
誰もが楽しめるであろう、コメディ要素の強いSFです。
たまにちょっと下ネタがあるものの、ストーリー的にはキッズ向け。親子や自分自身との感動の物語もあり家族で見るなら最高でしょう。
おすすめ度 | 78% |
SF設定 | 50% |
ストーリー | 77% |
IMDb(海外レビューサイト)※随時更新 | 7.8(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト)※随時更新 | 批評家70% 一般92% |
アダム&アダム/登場人物・キャストの印象
アダム(大人)|ライアン・レイノルズ
©︎Netflix
アダムは妻ローラを救うため過去にタイムスリップした兵士。
今作のライアン・レイノルズも随所での気の抜けたギャグが最高でしたね。彼がいればコメディシーンが成立しちゃう感があります。
代表作:映画『フリーガイ』、マーベル『デッドプール』、Netflix『レッド・ノーティス』など。
アダム少年|ウォーカー・スコーベル
©︎Netflix
アダムはいじめられっ子の12歳の少年。
演じたウォーカー・スコーベルは子供ながらジョークも軽快だし、感動のシーンもバッチリでしたね。(代表作:『シークレットヘッドクオーターズ』)
その他の登場キャラ・キャストと感想
ルイス・リード(アダムの父)|演 マーク・ラファロ(『アベンジャーズ』シリーズ、『スポットライト世紀のスクープ』)→冴えない天才学者を演じさせたら世界トップクラス!
エリー・リード(アダムの母)|演 ジェニファー・ガーナー(ドラマ『エイリアス』『デアデビル』)
ローラ(アダムの妻)|演 ゾーイ・サルダナ(『アバター』『ガーディアンズオブギャラクシー』『コロンビアーナ』)→タンディ・ニュートンと似てるなあ…。
マヤ・ソリアン(未来を牛耳る人物)|演 キャサリン・キーナー (『マルコヴィッチの穴』『カポーティ』Netflix『ブランニューチェリーフレイバー』)→攻撃的な女性を演じさせたら貫禄がすごい実力派!
※以下、Netflix映画『アダム&アダム』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『アダム&アダム』ネタバレ感想・評価
お互いに人間的な成長もあり、さらに父や母との絆もしっかり描いているなど、ヒューマンドラマとしては素晴らしいと思いました。
最後にマーク・ラファロ演じる父と、アダムと少年アダムの3人でキャッチボールをして、父がちょっと目を離したすきに2人とも元の世界へ消えているラストの演出も最高でした。
ただ、やっぱり個人的にはSF設定をもう少し深く説明して欲しかったです。SF要素が中途半端でした。
パラレルワールド設定で、本来自分がいるべき時間軸・フィックスタイムというアイデアは良かったのですが、ストーリーが複雑になるからなのか、途中からSFの説明はどんどん少なくなります。
ライトセイバーのオマージュ武器もあったり、タイムワープできる戦闘機もカッコ良くて本格的なSFにしようと思えばできたと思うのですが、思いっきりコメディに舵を切りましたね。
終盤は、「加速器をいじると周囲160kmが一瞬で消え去るかも…」とか言いながら勢いでやってみる無理やりな展開に…。
そして、未来のヴィラン・マヤが過去の自分を殺してしまい、存在が消えるという、2022年にしてはこすられまくった結末で終了。
SFパートが適当になるなら、最初から「フィックスタイムが…」とか専門用語を出さず、ちゃんとSFやるぜ感を出さないで欲しかったです。
2050年の未来の様子は一才見せない(宇宙空間での戦闘機バトルのみ)のも、マイナスの意味で斬新だと感じました。
タイムトラベルモノとしてのどんでん返しや伏線回収も期待していましたが、そちらに重きを置いていなかったようですね。
この手のタイムワープ映画なら本来じっくり考察したいのですが、劇中で提示された情報量が少なすぎて考察する前に疑問が無限に浮かんでしまいます。
映画『アダム&アダム』ネタバレあらすじ解説
ディストピア化している2050年。パイロットのアダム・リード(ライアン・レイノルズ)は戦闘機を盗みます。アダムは腹に大怪我を負いながらも、妻ローラ(ゾーイ・サルダナ)が先にワープして音信不通になった2018年へタイムバックに成功。
しかし計器の誤作動でアダムは2022年に到着。昔自分が住んでいた家で、生意気な12歳の少年アダムと出会いました。
少年アダムは賢く、すぐにアダムがタイムワープしてきたと理解しました。アダムは倉庫で体を休めます。
翌日、少年アダムはアダムから「いじめっ子に立ち向かえ」と言われて頑張りますが逆に、殴られて倉庫にひきこもりました。アダムは「自分には妻がいて、彼女の行方を追っている」と話します。
そこへ、未来の世界を牛耳っており、反逆したアダムを追っているマヤ・ソリアン(キャサリン・キーナー)とその軍隊が戦闘機に乗って現れます。
アダムは兵士たちと戦いますが押され気味。そこへ行方不明だった妻ローラが現われて兵士を倒しまくります。
©︎Netflix
少年アダムを連れ、3人は湖畔にあるローラの隠れ家へ向かいました。
ローラは何者かが未来から2018年に行った形跡を辿ってタイムバックしましたが、機体が爆破されて戻れなくなり、4年間1人で過ごしていたようです。
少年アダムが、2018年に行った人物が未来を書き換えたと言い当てます。アダムやローラが元々いた世界線はすでにマヤ・ソリアンによって書き換えられていたのです。
ローラの家にマヤの手下・クリストスの部隊が近づいてきます。DNA情報の違いによってアダムの戦闘機に乗れないローラはその場に残り、クリストスと撃ち合いました。マヤが戦闘機でローラを殺しました。
アダムと少年アダムはその隙に2018年に向かおうと戦闘機に乗り込みます。マヤの戦闘機から逃げ切り、2018年にタイムバックしました。
2018年には、2022年には事故で死んでいるアダムの父で物理学者のルイス(マーク・ラファロ)が生きており、大学で教鞭をふるっています。ルイスはアダムを見てすぐに息子だと気づきました。
©︎Netflix
アダムはルイスによる時間逆行の発明自体を消し去ろうと考えますが、ルイスは危険すぎると反対。
すべての黒幕はマヤであり、実業家の彼女はルイスの研究のスポンサーでしたが未来から過去へ戻り、タイムワープの権利を独占して未来をディストピアに変えてしまったのです。
アダムと少年アダムは2人でマヤの会社に乗り込み、兵士たちと戦います。考えを変えたルイスも参戦しました。
ルイスはタイムトラベルの発明を葬るため、自分の脳を模倣したハードドライブデータを磁性粒子加速器から抜き出します。しかし未来のマヤと現在のマヤが2人で現れ、少年アダムを人質に取りました。
銃弾が磁性粒子加速器にあたり、電子シールが破壊され金属が炉心付近に吸い寄せられます。
マヤはドライブを奪うためにルイスに向かって銃を撃ちますが、磁力で軌道が代わり、若いマヤに当たってしまいます。マヤの存在は消え去りました。
世界の危機を救ったアダム、少年アダム、父ルイスは3人でキャッチボールをします。ルイスがボールを取って顔を上げると、すでに2人は元の世界線へと消えていました。
元の2022年に戻った少年アダムは、母に思いっきり抱きつきます。
大学生のアダムは講義でローラと出会いました。
©︎Netflix
映画『アダム&アダム』終わり!
最後のまとめ
Netflix『アダム&アダム』は、キャスティングもヒューマンドラマも素晴らしかったですが、SF要素がちょっとシンプルすぎたのが個人的にひっかかりました。
まあ全体的にはギャグのテンポもよく、なかなか楽しめる良作だったと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。映画『アダム&アダム』レビュー終わり!
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