Amazon Prime Videoの実写ドラマ『沈黙の艦隊』(The Silent Service) のドラマ版が2024/02/09から配信開始!
作品情報・相関図・キャスト
視聴後のぶっちゃけ感想・評価「良い点」「ダメな点」
全8話ネタバレあらすじ・最終回ラスト結末解説
これらを知りたい人向けに内容をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目から読んでください。)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
ドラマ『沈黙の艦隊』作品情報
制作国:日本
話数:シーズン
ジャンル:戦艦バトルアクション、ミリタリー、ヒューマンドラマ
年齢制限:13歳以上
監督:吉野耕平
脚本:高井光
原作:かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(モーニング)
音楽:池頼広
主題歌:Ado「DIGNITY」
配給:Amazon Prime Video 独占
相関図・キャスト
海江田四郎|cast 大沢たかお
深町洋|cast 玉木宏(『この子は邪悪』)
海原渉|cast 江口洋介(『ゴールド・ボーイ』)
南波栄一|cast ユースケ・サンタマリア(『モダンラブ・東京』)
入江蒼士|cast 中村倫也(『No Activity 本日も異常なし』『仮面ライダーBLACK SUN』『ミッシング』)
入江覚士|cast 中村蒼
速水貴子|cast 水川あさみ
影山誠司|cast 酒向芳(『THE DAYS ザデイズ』)
竹上登志雄|cast 笹野高史
海原大悟|cast 橋爪功
曽根崎防衛大臣|cast 夏川結衣
市谷裕美|cast 上戸彩(『半沢直樹』)
ドラマ『沈黙の艦隊』あらすじ
海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」が謎の潜水艦と衝突して沈んだ。
海江田艦長(大沢たかお)ら乗組員は全員死亡したかと思われたが、実はその事件は日米で秘密裏に行われていたシーバット計画の一旦だった。
アメリカ管轄の高性能原子力潜水艦・シーバットを海江田ら海上自衛隊が操縦し、日米の軍事同盟の力を高める計画だった。
しかし海江田は日米の命令を完全に無視し、ある目的のためにシーバットを潜行させた。
潜水艦「たつなみ」の艦長・深町(玉木宏)がシーバットを追う。
米軍は反乱を起こしたシーバットを攻撃しようとしていた。
海江田は「シーバットが独立国家やまとになる!」と宣言する…。
※以下、アマプラドラマ『沈黙の艦隊』のストーリーネタバレありなので注意してください!
ドラマ『沈黙の艦隊』ネタバレ感想・評価
いろいろ中途半端
特に第7話と最終回8話の戦闘シーンが素晴らしかったです。詳しく意味は知らないけれど「メインタンクブロー!」と叫んでしまいました。
ミリタリーの要素を楽しむにはベリーグッドな作品です。
ただ戦闘での潜水艦のビジュアルやバトル自体が超一流といえるほどのクオリティまでは行ってない…というのが正直なところ。
アマプラで全世界公開ですが、金をかけたハリウッド大作を見慣れている海外の人は戦闘シーンや潜行シーンに納得しないかもしれませんね。
メインとなる人間ドラマ&日米同盟についても、最終回以外はそこまで深く描ききれていないのも問題だと思います。
また、尺の問題だから仕方ないにしても日本政府の意思決定にツッコミどころ満載です。
中盤以降の6話までで、主人公の海江田(大沢たかお)の狙いすらまだハッキリとわかっていないのが残念。
潜水艦のシーン、CG、海外のキャストなど、アマプラがめちゃくちゃお金をかけているのはわかるのですが…いろんな要素が中途半端に見えてしまいました。
人間ドラマがスローペース
人間ドラマ部分は正直あまり面白くなかったです。
まず「やまと(シーバット)」の乗組員については、なぜ海江田の計画に賛同したのか、乗組員同士にどれほどの絆があるのかを序盤で描くべきだった気もします。
乗組員の団結や覚悟が中途半端にしかみえないので、第4話くらいまでヒューマンドラマとしての見応えがほとんどありません。
みんな覚悟を決めて乗っていることは理解できるのですが、それぞれのメンバーが何を思っているか具体的にわからない…。命をかけての作戦のはずが全体的にフワッとして見えました。
そもそも登場人物が多すぎるので、全8話のドラマ尺でも人間関係をディープに描くのが難しいのかもしれませんね。
ヒューマンドラマ部分に関しては、最終回の8話になってやっと盛り上がるというか、男たちの熱い決断が見られます。
3話あたりまでにそういった盛り上がりを一旦入れたほうが良かっと感じました。
日本政府の決定が単純すぎる
原作漫画ではしっかり描いているのだろうと思いますが、ドラマだと日本政府が海江田に日本の未来を託す構図が単純すぎて違和感でした。ちょっとひどいレベルです。
脱日米同盟のコンセプトはわかるのですが、序盤で海江田の行動を日本政府が支持すれば、日本はアメリカだけでなく中国、韓国など周辺国からも孤立するはずです。経済も終わるでしょう。
ノープランで希望しかないくせに、失敗したらアメリカと戦争。リスクが大きすぎます。海江田に国民の命を預けるにはまだ早えよ!
まだ海江田にどんなプランがあるかわかっていない時点で戦争を引き起こす可能性のある“海江田支持”に踏み切ってしまうのは、実写ドラマとしてはちょっとやり過ぎな気がしました。
ツッコミどころ満載の海江田プラン
海江田はアメリカが世界の警察になった結果、戦争や紛争が各地で終わっていないことや、核の抑止の愚かさを宣言します。
それは正論なんですけど、海江田の言う「原子力潜水艦で核保有を宣言し、超国家的な軍隊を成立させて全人類から争いをなくす!」という計画も、考えてみると海江田がアメリカに成り代わるだけです。
海江田は画期的な案を提示しているように見えて、アメリカのやり方を踏襲しているだけなんですよね。実写だとリアルなぶん、海江田の主張に対して多少の疑問符が湧きます。
海江田くらい操縦が上手い艦長が敵側にいてシーバットスペックの潜水艦に乗ったら計画はスムーズにいきません。超国家的な軍隊が世界に認められるまでに、各地で戦闘が続くでしょう。
仮に成功したとしても海江田が死んで超国家的な軍隊が腐敗し出したらもとのもくあみですし、その最強の軍隊が暴走したら世界の終わりです。アメリカでは一般人でも軍事や核抑止をわりとロジカルに考えたりしているので、海外の人が視聴したら海江田のやり方に!?となると思います。
1話「やまなみ圧潰」ネタバレ『沈黙の艦隊』
海江田(大沢たかお)が指揮する海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」が正体不明の原子力潜水艦に衝突して沈没。
潜水艦の残骸と乗組員たちの遺体は、なぜか米軍が回収することになった。
海江田のかつての部下で潜水艦「たつなみ」の艦長・深町(玉木宏)は、海江田たちが生きていると考えた。
ソナーマンの南波(ユースケ・サンタマリア)に確認してもらうと、海江田ら「やまなみ」の乗組員が一旦浮上した際に潜水艦から脱出していることが判明。
事故の裏ではフィクサーの海原大悟が曽根崎防衛大臣と共に、総理大臣・竹上を操ったシーバット計画が進められていた。
日本が原子力潜水艦で核を保有して軍事力と影響力を高めるのがシーバット計画だ。
まずは、アメリカ管轄の原子力潜水艦・シーバットに海江田と「やまなみ」の乗組員が乗り込み、日本がグレーに原子力潜水艦を保有する。
アメリカ側と合同の計画であり、日米同盟の強化と、隣国への影響力のアップということでまとまっていた。
シーバットにライアン大佐が乗り込んで初航行となるが、海江田は一切の命令系統を無視して独自の進路を取る。
日米はシーバットが亡命したと判断。深町ら「たつなみ」がシーバットの行方を追った。
2話「シーバット浮上」ネタバレ『沈黙の艦隊』
米国は第七艦隊の総力をあげてシーバットの行手を塞ぐ。
米の戦闘機がミサイルを発射。シーバットは潜行して回避した。
米の潜水艦が攻撃を仕掛けてくる。海江田は交響曲の音量を調整して相手のソナーを惑わせ、不発の魚雷を2発打ち込んだ。
第七艦隊の艦長・ボイスはシーバットの海江田から核弾頭を搭載していると無線を受け、「ブラフかもしれないが、万が一にでも爆発したら大変なことになる」と慎重になる。
海江田は「独立国家・やまと」を宣言。「今後はシーバットではなく1つの独立国家・やまと、として行動する」と語った。
その宣言に深町や米軍は驚きを隠せない。
3話「海江田 VS 深町」ネタバレ『沈黙の艦隊』
米軍の第七艦隊が核の可能性を恐れてとまどっている間に、深町が海江田を説得するためにやまと(シーバット)に乗り込む。
深町を迎え入れた海江田は「独立国家やまとの力で地球を1つの国家にし、戦争を無くすことが目的だ」と語る。
深町は海江田を説得しようとするが、彼の強固な信念は崩れない。深町は「やまと」をあとにして「たつなみ」に戻った。
「やまと」が潜水する。「たつなみ」が「やまと」を追った。米軍のロナルドレーガン艦隊が水中へミサイルを発射する。「やまと」と「たつなみは巧みに動いてミサイルを回避した。
水中で米軍のミサイルが多数爆発。しかしボイス艦長は核を搭載している可能性のある「やまと」を沈める気はなかった。
「たつなみ」が少しのダメージを負う。「やまと」はそのまま潜行した。「たつなみ」が追いかける。
潜水艦・コロンビアが魚雷を撃ってきた。
4話「戦闘開始」ネタバレ『沈黙の艦隊』
「やまと」は巨大な岩場で入り組んだ海域を潜行。米軍の潜水艦・コロンビアの魚雷は、場所に邪魔されて当たらない。
コロンビアら3隻の潜水艦は「やまと」の誘導で岩場にぶつかって動けなくなった。
「やまと」は日本と同盟を結ぶために日本海へ向かう。
「たつなみ」の食堂では南波が、不安になる乗組員・橋谷に「おまえは正常だ」と声をかけていた。
海原渉(江口洋介)と総理大臣・竹上は、「日本はこれまでアメリカの言いなりだった。この機会を利用して、「やまと」が核兵器を搭載している可能性があるということで海上自衛隊に護衛させよう」と提案。曽根崎防衛大臣や影山外務大臣も了承した。
核による被害を防ぐために米軍から「やまと」を守るという名目であり、そのさきに「やまと」の保有の目的があった。
第二艦隊が「やまと」の護衛をすることになる。
5話「日米首脳会談」ネタバレ『沈黙の艦隊』
ハワイで日米首脳会談が行われる。ベネット大統領はシーバット計画の中止と、被害における日本の補償を求めた。
竹上総理大臣と海原渉は「日本は対話のためにシーバットと交渉する」と主張。会談での話し合いは決裂した。
「やまと」が沖縄沖にやってきた。海上自衛隊の第二艦隊が護衛する。
米軍の第三艦隊がやってきたミサイルを撃った。第二艦隊のはるさめが損傷して多数の怪我人が出る。
海江田は「やまと」から電波を混乱させるミサイルを第三艦隊へ放つ。そして電子機器が使えなくなった米空母エイブラハム・リンカーンにミサイルを撃ち、沈没させた。他の米艦隊が救助へ向かう。
深町は「たつなみ」を「やまと」に体当たりさせる。しかし「やまと」は潜水して捕捉できなくなる。
6話「シーバット、東京湾へ入港」ネタバレ『沈黙の艦隊』
海江田は東京湾沖で竹上総理と電話。海江田は「核を保有していない」と話した。直接対面しての交渉が行われることになる。
海原渉の父・大悟が倒れた。大悟は日本をアメリカと対等の軍事国家にするための今後の100年のメモを渉に渡す。
竹上総理は日本国民に向けてシーバット計画と、海江田との交渉について会見を開いた。
メディアは大混乱に陥るが、竹上は「核を保有している可能性のあるシーバットを守ることが平和につながる」とスピーチした。
第三艦隊が東京湾に入ってくる「やまと」を攻撃しようとした。しかし海上にライアン大佐がいるので攻撃できない。ライアン大佐は解放されることになった。
「やまと」は第二艦隊の護衛を受けて東京湾に入港。
海江田はヘリコプターで移動し、海原や竹上総理と対面した。
第6話終わり
7話「やまと VS 日本 同盟交渉」ネタバレ『沈黙の艦隊』
会談の席についた海江田は「世界規模の超国家軍隊を創設して全人類の平和を守る」と計画を話す。そして「日本と条約を結び、補給などの支援を依頼したい」と申し出た。
竹上総理は、「自衛隊と共同で行動する際には自衛隊の指揮下に入ること。一旦自衛隊とやまとの指揮を国連に委ね、国際連合総会を招集してやまとの今後を決めること」を提案。
海江田は了承した。
ベネット大統領は「国際連合総会を開催するニューヨークに来い」と海江田に連絡。しかし裏では、第七艦隊に東京湾でやまとを沈めるように指示を出した。
会談のあと、記者の市谷が海江田に核を保有しているか質問した。海江田は「Yes」と答える。
たつなみはやまとの護衛を命じられた。深町には海江田のやり方で平和が望めるのかの葛藤があった。
スタイガー司令官率いる第七艦隊所属の原子力潜水艦が、やまとを収容して整備しているサザンクロス艦を攻撃。
たつなみが盾になり、魚雷を防ぐ。しかしサザンクロスに1発当たった。
さらに魚雷がくる。たつなみは海底のヘドロに魚雷を放ち、敵魚雷の磁気探知を狂わせた。しかしサザンクロスは数発被弾。
サザンクロスの隊員はなんとか退避した。
深町は、こちらから米原潜に攻撃する決断をしてミサイルを発射…。
『沈黙の艦隊』最終回8話ネタバレ結末解説
副題:たつなみ航行不能
たつなみの魚雷は米原潜・シャーロットに命中した。
海江田がやまとに乗り込む。やまとはサザンクロスが沈む瞬間に艦底から脱出した。
スタイガーが全艦にミサイル発射を命令。やまとは急速前進から一挙に後退させ、東京湾の地形を利用して回避した。
深町は、やまとを沈めれば戦争が終わると考える。海江田は深町の意思に気づくが、逃げなかった。
深町は海江田の決意を悟り、やまとの護衛を決断する。
沼田率いる第二艦隊もやまとの護衛に入り、米軍に東京湾内での戦闘をやめるよう警告する。
海原はやまとの核保有を世間に公表して核の抑止力で米軍を止めようと考えた。
海原の連絡を受けた市谷は、やまとの核保有と、米軍が裏で攻撃していることをニュースで伝えた。
米大統領のベネットは、戦闘を止めるべきか悩む。
たつなみはやまとを守るために魚雷の盾になり被弾。海底に沈む。
深町や速水は浸水を食い止めながら状況報告するよう指示。
深町は浸水を止める作業をしている橋谷と連絡が取れないことに気づき、「3分たったらハッチを閉めろ」と速水に言って救助に向かう。
海江田はたつなみの救助を宣言し、たつなみを浮上させるために海底に向かって魚雷を打たせた。
深町は速水を救助しに行って酸素不足で気絶していた。かつて死なせてしまった部下・入江のバッジが巨大なクジラとなる幻が見える。
深町はやまとからの魚雷の衝撃で意識を取り戻し、橋谷を救助して後方から脱出。ハッチを閉めた。そして3分経ってもハッチを閉めなかった速水に憎まれ口を叩く。
たつなみはメインタンクブローで海上に浮上する。
南波はみんなに焼肉を奢るといった。艦内は活気で溢れる。
ベネット大統領はやまとの核を警戒して第七艦隊に戦闘停止を命令。
スタイガー司令官は従おうとしない。海江田がスタイガーがいるロナルド・レーガン艦にミサイルを打つ。不発の脅しだった。
ボイスがスタイガーから指揮権を奪い、東京湾での戦闘は集結した。
やまとは相模トラフを通過して太平洋に入り、国連の会合が行われるニューヨークを目指す!
ドラマ『沈黙の艦隊』シーズン1 終わり
最後のまとめ
アマプラ『沈黙の艦隊』は大人気漫画を映像化したものの、だれもが納得する内容には仕上がっていなかった気がします。
戦闘シーンや駆け引きはなかなか良かったんですけど、もとの話が壮大すぎて映画どころかドラマの枠にも収まりきらなかったのが正直なところではないでしょうか。
漫画原作の実写化にはトラブルがつきものですが、今回もちょっと無理があったような気がします。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『沈黙の艦隊』レビュー終わり!