起業家の話で面白そうだと思って、『スタートアップ:夢の扉』をNetflixで視聴中。
男2人が同じ女性を好きで、それでも協力関係にあるトリッキーなストーリーが魅力。
各話のあらすじネタバレと、感想や考察を書いています。
主従関係丸出しの男性2人が1人の女性に恋をするのが見どころ!ITや起業についても学べる!
韓国ドラマ『スタートアップ:夢の扉』キャスト・作品情報
原題:스타트업 Start Up
監督:オ・チュンファン
脚本:パク・ヘリョン
放送:tvN・Netflix
登場人物|キャスト
ソ・ダルミ役:ペ・スジ
ナム・ドサン役:ナム・ジュヒョク
ハン・ジピョン役:キム・ソンホ
ウォン・インジェ役:カン・ハンナ
スタートアップ:夢の扉!はどんなドラマ?テーマ考察
本作のテーマは、ズバリ人生の選択!
幼い頃に両親が離婚し、父に育てられた主人公・ダルミは生活で苦労。母についていった姉のイジョンは経営者としての地位を築いている。
過去の選択でスタート地点は変わっても、自分の努力で結果を出せるという素晴らしいテーマだと思う。
1話「スタートアップ」
15年前:出会いと別れ
妹・ダルミと姉・インジェは仲良く暮らしていた。しかし、会社を辞めて起業する父・チョンミョンに、母・イヒョンが離婚届けを突きつける。
母はインジェを連れて行き、ダルミは父と暮らす。
一方、孤児院を追い出されたジピョンは、ダルミの祖母・チェにあわれまれ、彼女が経営するホットドック店に泊めてもらう。そして、孫娘・ダルミを励ましてほしいと言われ、ナム・ドサンという偽名で店の前の巣箱ラブレターを出すことになった。
手紙を受け取ったダルミは、ウキウキ顔で文通をはじめる。
ジピョンはチェ名義で口座を開き、株式投資で儲けはじめる。
1年後、母が再婚してダルミとインジェはすっかり疎遠になっていた。
チョンミョンの会社配達コムが上手くいかず、チェは彼を助けるために大金を渡す。それを見ていたジピョンは自分の金が使われたと思い、嫌味を言って店を出てソウルに行くことに。実際はチェが渡したのは自分の金だったと知り、ジピョンはバスで旅立つ前に見送りにきていたチェを抱きしめた。
ある日チョンミョンは、車で撥ねられる。そのまま契約にこぎつけたが、帰りにバスの中で死亡。
現在:再会
ネイチャーモーニング社代表のウォン・インジェがハン・ジピョンを連れて韓国に起業講演会に来る。ダルミはマイクで決断を誤ったことはないか、姉のインジェをにらみつけて質問。ハンは、それがかつて文通をしたダルミだと気づいた。
講演会のあと、ダルミは交流会にナム・ドサンを連れて行くと、見栄を張って嘘をついてしまう。インジェは父についていかなくて正解だったと言い放った。
ジピョンはダルミのあとをつけ、川辺のチョンミョンホットドック店で働いているチェと再会した。
桜の花びらがサムサンテックの創立者ナム・ドサンの顔に舞い落ちる。
1話の感想
ジピョンと祖母チェの物語がとても感動的で泣けた。勘違いして悪態をついてしまい引き下がれなくなったジピョンを、チェは優しく送り出す。そこに利害関係はない。こんな関係が広がれば世の中平和になるだろうな〜。
そして、ジピョンとダルミの恋物語かと思ったら、ナム・ドサン出て来た!いい意味でびっくり!
ちなみに、ジピョン演じる俳優キム・ソンホが主演のラブコメ『海街チャチャチャ』もNetflixで配信中!
2話「FFF」
ジピョンはチェに助けが必要だったら絶対に協力すると言った。チェはダルミがドサンを探しているのを知り、協力してと強引に頼む。
SHベンチャーキャピタルの部下が、ナム・ドサンが投資を依頼してきていると聞き、ジピョンはサムサンテックの住所へ車で急ぐ。
ドサンは父親から投資を受けていたが、資金回収の目処が立っておらず、怒られて追いかけ回されていた。ジピョンはあきれて、どうせ「ダルミは彼を見つけられないだろう」とチェに話す。
ダルミはネットでドサンを検索し、サインボールを出品しているのを知り、会いたいとメールを打つ。
ボールを売るために待ち合わせ場所に向かったドサンだが、夢が壊れることを恐れたジピョンに止められ、手紙の件を聞く。
ドサンは、協力する代わりに韓国の起業家が集まる土地・サンドボックスにサムサンテックも参入させてほしいと頼むが断られ、投資もダメだと言われてしまった。
ダルミはチェからスーツと靴をプレゼントされ、インジェ主催の交流会会場へ。一人でいると、スーツで決めたドサンが現れ、目の前で立ち止まった。
彼はダルミに同情してやってきたのだ。ジピョンはそれを少し遠くから眺めている。
一方、CODAのコンペでサムサンテックのAIの優勝が決まっていた。
2話の感想
親のいないジピョンのクールさと、ドサンの頼りなさの対比が面白い。そして投資やAIの話が本格的になってきて、ストーリーに深みが出てきている。
ちなみにドサンがやっているAI画像認識は、現実でもGoogleやら世界的企業が取り組んでいるが、精度がなかなか上がっていないすごい技術。ロボットは写真の認識能力が低く、そこを改善して業界でのし上がろうとしている。結構リアリティがある。
3話「エンジェル」
交流会でダルミはドサンを姉・インジェと母・イヒョンに紹介しようとする。有望な会社でないことがバレそうになるが、ジピョンがサポートして上手くごまかした。恋人がいると伝えろと言われていたドサンだったが、帰り道で彼女はいないと答えた。
ダルミは会社を辞め、起業してサンドボックスの入居者に応募。ドサンも同じタイミングで応募していた。
一方、義父・ドゥジョンの画策で自身の会社が義理の兄弟のサンスに株主総会で奪われたインジェもサンドボックスに応募していた。
ジピョンから、ダルミに真実を告げずにいようと言われたチェは、『ダルミが好きか?』と聞く。
CODAのコンペが開催され、1位にナム・ドサンの名前が発表される。授賞式で流れたドサンのいとこ編集の動画がひどすぎて、会場はあきれと笑いに包まれた。
3話の感想
国歌の歌詞を二人でしゃべっているシーンが笑えた。ドサンは手紙を読んで、時を超えてダルミを好きになったようだ。
本作の特徴である同じ女性を好きな男同士が手を組む作品は、あまりない気がする。(女性が徒党を組むのは大きけどね)。まさに恋愛ファンタジー。
ジピョンが手紙を指南するシーンは『グリーンブック』を彷彿とさせる。
ドサンが動画を撮るシーンでジーンズに黒シャツで、アップルのスティーヴ・ジョブス風だったけど、インジェの自分の会社を追われるエピソードもジョブズっぽい。
あと、『キム秘書はいったいなぜ?』もそうだけど、韓流ドラマは童貞とバー人が運命で結ばれる系が多いな。儒教の影響かな。
4話「サンドボックス」
サンドボックスの本を買おうとしたダルミは、ドサンたちと遭遇。手紙でドサンの誕生日が翌日(本当はジピョンの誕生日)だと知っているダルミは「願いを叶えてあげる」と言った。
CODAで注目されたサムサンテックに人が群がってくるが、ビジネスモデルが確立していないということで投資は断られてしまった。
翌日、ジピョンの家を職場ということにして、ヨンサン、チョルサンはスーツを借りて、車で迎えに行ったドサンとダルミを迎え入れる。
ダルミはドサンが家族で花札をしたいと手紙に書いていたといい、みんなでゲームが始まる。
ドサンはジピョンに企業や服のセンスについてアドバイスしてほしいと頼むと、「君は代表に向いてないからCEOを招き入れた方がいい」と言われる。
若い起業家を支援するサンドボックスの入居試験が始まる。
数百人の中から40人の代表役に選ばれたダルミは、ドサンとインジェを発見。
ドサンは投資を受けていると嘘をついたことを謝り、ダルミにCEOになってほしいと頼んだ。
4話の感想
ドサンが血液型診断を信じる女性を論破する、ガチのコミュ障なのがリアル。あんなにオドオドしていたら普通の女性は離れて行きそうだけど、ダルミは思い込みが強そうだしいいカップルになるのかも。
そして、4話にしてやっと起業家っぽい話になってきた。できれば頭脳戦も見たい。
5話「ハッカソン」
サンドボックスへ入るためのハッカソン(選抜試験)が始まる。ダルミはデザイナーの女性チョン・サハをチームに引き入れて、筆跡鑑定のAI導入アイデアを思いついた。それを聞いていたインジェチームの双子の開発者、ヒョンとジョンは同じ筆跡をテーマにして勝負することに。
ドサンたちの開発が終わりピッチ(プレゼン)が始まる。ダルミは筆跡鑑定の偽造判定結果が99.8%だと、説明を成功させる。
しかしインジェチームが開発したAIフォント製造のデータを偽造だと識別できず、技術的に惨敗となった。
しかし、CODAのコンペ審査をしていたアレックス・クォンの推薦で無事ハッカソンに合格し、サンドボックスへの参入が決まった。
5話の感想・考察
AIで作った筆跡鑑定のアイデアや収益化モデルが斬新で、本格的な起業ドラマになってきて面白かった。
6話「キーマン」
ドサンは、ジピョンがなぜよくしてくれるのかダルミに追及されないよう、兄弟のように仲良しだと説明。徹夜で筆跡鑑定のバグを修正した。
次の日、サムサンテックは302オフィスで活動することに決まる。
ダルミはサムサンテックのメンター(指導者)にジピョンを選ぶ。持ち株比率が対等に分けられているのを見たジピョンは、キーマンに比率を集めないと投資されないと厳しく指導。チョルサンが反発し、ドサンやヨンサンと取っ組み合いになる。
翌日チョルさんが、窓に長期間放置されていた牛乳瓶を開けると液体が爆発。目に牛乳が入り、ドサンとヨンサンが病院に連れて行って仲直りした。
結局、ドサンが64%ダルミが7%、あとはみんなで分配することになる。
ドサンは、ダルミの家に行き、祖母・チェに挨拶。チェを眼科で見かけたことを思い出す。お互いに知っているふりをした。
その頃、サンドボックスに一人の復讐者がやって来た。
6話の感想・考察
持ち株比率のことがリアルに描かれていて興味深い。そして『愛の不時着』のジュモク役で有名なユ・スビンのコミカルなキャラクターがツボ。
7話「バーンレート」
ジピョンはダルミからの400通の質問メールをすべて返信。
ドサンはダルミの家に行き、祖母・チェと初めて会う。そして手紙のこと、目の病気のことを絶対ダルミに言うなと約束させられた。
ジピョンも家に来て、ドサンとことあるごとに張り合いながら、4人は夕食を囲った。
インジェチームはチョンハン銀行からのAIによる人権削減を受注。
サムサンテックチームは会議し、ドサンがAI画像認識で視覚障害者の生活を音声で助けるサービスを提案する。
ダルミは、インジェから義父ウォン社長のモーニング社がAIソリューション企業を探していると聞き、面談へ。技術採用ではなく、ただ画像を集めるためのバイト案件だとわかり、さらにウォン社長に「幼い頃うちに来ていれば」と言われダルミは泣く。
側で聞いていたドサンは怒り、机の上にあるウォン社長のガラス製の名札を叩きつけて粉々に叩いた。
ダルミは屋上で、ドサンにキスをする。
7話の感想・考察
ドサンが完全に器物破損で刑事事件。普通の社会なら、一発アウトになりかねない。訴えられなくても一流企業の社長にそんなことしたら投資家がいなくなりそう。
ドサンは技術オタクで、感情の起伏は激しい設定かもしれないが、モノに当たる男性を普通の女性は本能で軽蔑するだろう。
ちょっとリアリティに欠けた。