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映画『サマリタン』ネタバレ感想・スタローンの哀愁がすごい/徹底考察・あらすじ解説

映画『サマリタン』(Samaritan)/シルヴェスター・スタローン主演最新作はなんとダークヒーロー映画!

アマプラで独占配信!スライファンとしてさっそく観てみました!

全体的にはヒーローモノというよりはヒューマンドラマ映画の側面が強いです。

スタローン無双もありますが、本質は過去にトラウマを抱えた人間の生き方を語っています。

CineMag
すごく良いところと微妙な完成度が共存した不思議なヒーロー映画。渋い表情のドアップスタローンを堪能できるのは◎。

作品情報・キャスト・あらすじ・見どころ、ぶっちゃけ感想・評価メッセージ・テーマの徹底考察を、ストーリーネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに徹底レビュー!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

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映画『サマリタン』作品情報・キャスト

公開・制作国・上映時間:2022/08/26・アメリカ・1時間42分
原題:『Samaritan』
ジャンル:ダークヒーロー・ヒューマンドラマ
監督:ジュリアス・エイヴァリー
脚本:ブラギ・シャット
原作:グラフィックノベル「サマリタン」(Schut/Marc Olivent/Renzo Podestaが著者)
撮影:デイヴィッド・アンガロ
配給:Amazonスタジオ

登場人物・キャスト紹介

登場人物キャスト・出演作
ジョー・スミス

主人公ジョー・スミスを演じるシルヴェスター・スタローン

ゴミ収集の仕事をする老人。壊れた電化製品を直すのが趣味。

シルヴェスター・スタローン

(『ロッキー』『ランボー』『エクスペンダブルズ』などなど。)

サム

少年サムを演じるジャヴォン・ウォルトン

母子家庭の少年。盗みを働いて母親に金を貸す孝行息子。

ジャヴォン・ウォルトン

(『ユーフォリア』『アンブレラアカデミー』)

サイラス

ギャングのリーダー。死んだヴィラン・ネメシスを崇拝している。

ピルウ・アスベック

(『ゲーム・オブ・スローンズ』ユーロン・グレイジョイ役など)

ネタバレなし感想・あらすじ・海外評価

映画サマリタン

©︎Amazon Prime Video

あらすじ:25年前。超人的な双子の力を持った双子の兄弟は親を殺されたことで、1人はヒーロー・サマリタン。もう1人はヴィラン・ネメシスになり、貧困の街グラニットシティを二分して争っていた。しかし発電所での爆発で2人とも死亡。その後も住民たちは、サマリタンのファンかネメシスのファンに分かれていた。貧乏な少年サムは近所に住むジョー・スミスが、実は生きていたサマリタンでないかと考える。サムはサイラス率いるギャング団で盗みを働き、下っ端にボコボコにされそうになる。そこへジョーが現れた…

ヒーローとヴィランの関係と、年老いた彼らがどうなるかという優れたテーマ性・メッセージ性があります。

スタローンが敵を倒すインパクト抜群のシーンも多々あり。

全体としてはB級感があり完成度がすごく高いわけではないですが、アクションやヒューマンドラマが好きな人は楽しめると思います。

おすすめ度70%
スタローン堪能できる度85%
ストーリー80%
IMDb(海外レビューサイト)5.6(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト)※随時更新批評家 %

一般の視聴者 %

メタスコア(Metacritic)※随時更新(100点中)

※以下、映画『サマリタン』のストーリーネタバレありなので注意してください!

映画『サマリタン』ネタバレあらすじ解説

ジョーはギャングの下っ端をあしらうように簡単に倒す。ナイフを握るとそれが歪んだ。

サムはジョーの部屋を覗き、大きな火傷のあとがあることからサマリタンだと確信。

後日ギャングの下っ端はジョーを車で撥ねる。サムが駆け寄ると、ジョーは全身がバキバキに砕けたにも関わらず回復していく。

ジョーは水とアイスで体(心臓)を冷やし、1日立つ頃には傷も癒えていた。

そんな中、サイラスはかつてのヴィラン・ネメシスの仮面をかぶり、停電爆弾で街を襲って住民たちを扇動していた。

サイラスの部下が車で撥ねられてもピンピンしているジョーを襲撃し、彼がサマリタンだと確信。

サムはサイラスの手伝いで見張りをすることになり、サイラスたちが警官を殺害しているのを目撃して唖然とする。

サムは家に帰ろうとするがギャングの下っ端に見つかり腕を折られて病院へ担ぎ込まれた。

サイラスはサマリタンを誘き寄せるためサムを誘拐。

それを知ったジョーは怒り、トラックにドラム缶を詰め、サイラスのアジトへ突っ込む。サイラスの手下から銃の乱射を受けるが、超人なのでびくともしない。

しかしサイラスが持っているネメシスのハンマーで殴られ追い詰められる。しかしハンマーがジョーに反応したことで、一同はジョーがサマリタンでなくネメシスだったと気づく。サムもショックを受けた。

ジョーは「俺は善人じゃなく悪党だ」と叫び、トラックのガソリンの入ったドラム缶を爆破させ、ギャングの多数を殺す。ビルは炎に包まれた。

仲間を殺されて悲しむサイラスはサムを担いで上階へ逃げた。

ジョーはギャングの手下たちをハンマーで撲殺しながら上へ上がってくる。

ネメシスのマスクを被ったサイラスが不意をついてハンマーを奪い、ジョーを追い詰めた。

しかしサムがサイラスに不意打ちし、ジョーはその隙にサイラスを倒して炎に包まれる下階に放り投げて殺害。

ジョーはサムを抱えて助走をつけてジャンプし、反対のビルの壁を破壊して飛び移る。

ジョーは「誰にでも善と悪の心がある」と言って姿を消した。

報道記者に囲まれたサムは「サマリタンが救ってくれた」と笑顔で答えた。

映画『サマリタン』END。

映画『サマリタン』ネタバレ感想・評価

スタローン主演映画『サマリタン』の評価は68点!

元ヴィランの哀愁を描くすごく良いコンセプトがありつつ、ディティールがイマイチ

シネマグ
良い点と悪い点がハッキリ分かれた作品でした。

終盤のスタローン無双と、実はヴィランのネメシスだったとわかるどんでん返しは最高です。

スタローンの怒りの表情もたっぷり堪能できます。(ランボー1のラスト的な悲哀もあり)

ただ、そこに至までの過程でグッとくる場面がなかったのが残念。

予算が少ないのかB級感強めの演出が多いです。

元ヒーロー・サマリタンだった老人ジョーが、スラム街の少年サムと心を通わせる序盤〜中盤の流れはハッキリ言って退屈でした。

『ベスト・キッド』的でよくあるパターンをそのままやっちゃったような感じですね。

スタローン自身も出演する『クリード チャンプを継ぐ男』もこのテーマですし、既視感バリバリなんですよ。

(ただ、ファンとしてはスタローンがスラム街を歩いているのを見るだけで幸せな気分になれました。ロッキーシリーズもそうですが、こんなにスラム街の哀愁が似合う男はいません。まあもともとスタローンは危険地帯出身なので演じているというわけではないのかも)

リアリティラインは『バットマン』くらいなのでしょう。本作のグラニットシティの世界観はゴッサムシティのパクリっぽく見えなくもありません(笑)。

終盤になるとやっと少年サムが誘拐され、スタローンが怒り、目覚めます。

感想を語る犬
待ってました!

怒ってトラックにドラム缶積むスタローン。トラックでアジトに突っ込むスタローン。

終盤はすべてのシーンが、かけがえのない純度100%のスタローンです

序盤が中だるみしてストレスが少し溜まったこともあって、開放感・カタルシスがすごい。

ギャングの銃弾を全身に浴びながらハンマーを振り回します。『シャイニング』のジャック・ニコルソン並の絵力です。

並の俳優なら、このヒーローがどれくらいの耐久力なのか?銃弾を頭に浴びても平気なのか?など疑問が湧いてしまうでしょうけど、そこはスタローン。視聴者にツッコませない貫禄があります。

シネマグ
筋肉があるから大丈夫なんじゃああああ!

そして敵を倒し、ジャンプして隣のビルに突っ込む。少年サムはスタローンがかつてのヴィラン・ネメシスだと知りながらTVの前で「サマリタンだったよ」と嬉々として語る。

終盤だけみると感動あり、意外性あり、筋肉とカタルシスありで面白いのですが、全体をみるともっと上手く作れたのでは?と感じてしまいます。(製作費の問題もあるでしょうけど)

もったいないです。

ポテンシャルはある作品なのでぜひシリーズ化して欲しいと思いました。

ただ近年のスタローン作は『ランボー5・ラスト・ブラッド『大脱出』シリーズなどそこまで有名じゃない監督が起用されて、結果B級っぽい微妙な雰囲気の映画になるパターンが多いです。

続編作るなら実力派スタッフを揃えてほしい気がしますが…(資金が集まらないのでしょうか)。

『サマリタン』徹底考察(ネタバレ)

ヒーローを失ったヴィラン

シネマグ
本作が提示していたのはヒーローという存在を失ったヴィランがどう落ちぶれてしまったかだと思います。

双子の兄弟で正義のヒーローのサマリタンを突き落として殺して十字架を背負い、スタローンは25年間影を潜め、ごみ収集の仕事をしています。

ヒーローがいるからこそ、ヴィランの存在意義もある。逆も然り。ということを、実際に落ちぶれたヴィランを見せることで突きつけていた点が斬新でした。

電化製品を直すことが唯一の趣味というのも切なすぎですね。

双子の兄弟を殺してしまったこと、ヴィランとしてヒーローを殺してしまったこと。

どうあがいても過去は直せません。

それをわかっていながら、贖罪として電化製品を治していたようにも見えました。

そしてヒーローを失ったヴィランが子供を助けるいい奴になったことで、善悪は誰の心にもあるという宗教・倫理・道徳についての人類がかかえる普遍的な課題を浮き彫りにしていました。

これらのテーマが劇中でセリフで多く説明されちゃっているところに賛否出ると思いますが、メッセージには素晴らしいものがあると思いました。

また、もしかするとネメシスは、サマリタンが正義のヒーローになったので自分は悪の側から街を変えていかなければと考えてヴィランになったのかもしれませんね。

サマリタン活躍の記事をスクラップしていたことからも彼の本音が垣間見えます。

少年サムもジョーがネメシスだったと知ってショックを受けつつ、自分を救ってくれた姿に彼の中にヒーローを見出します。

感想を語る犬
ヒーローかヴィランかは行動で決まる。かつてのヴィランもヒーローになれると表現しているようです。

全体的にいろいろ考えさせられる設定でした。

裏切ったのはサマリタン?

ジョーの回想でサマリタンとネメシスが発電所で死闘を繰り広げたことがわかり、みんなネメシスがサマリタンを誘き寄せたと思ってますが、終盤の乱闘の際にネメシスであるジョーは「罠だった」的なことを言ってます。

もしかすると発電所爆発の罠を仕掛けたのは、ネメシスを倒そうとしたサマリタンだったのかも。

サマリタンはネメシスに勝ちますが、ハンマーを振り下ろしてトドメを刺すことはしませんでした。しかし足場が崩れて炎の中に落ちそうになります。

ネメシス(ジョー)はサマリタンの腕をつかみますが、マスクを取って手を離します。

実はスクラップまで取って陰で応援していたサマリタンが罠を仕掛けたことに失望したのかもしれません。

コインの表裏の表側が汚れしまった…。そう悟ったネメシス(ジョー)の絶望は相当なものだったでしょう。

だから手を離して兄弟を殺し、マスクを2つとも捨てたのだと思います。

感想を語る犬
やはりジョーには元から正義の心があり、あえてヴィラン・ネメシスになったのかもしれないですね。

ヒーローが街を仕切っても意味ない

序盤で少年サムに、「遺伝子に異常のある奴らが街を仕切っても意味ない(サマリタンとネメシスのこと)。民衆が自分たちでやらねば」とサラッと言っていたのも印象深いです。

これはMARVELなどヒーロー映画全般に対しての鋭いアンチテーゼだと思いました。

確かにヒーローが一時的に民衆のシンボルになり、それを中心に街が動くこともあるでしょう。

しかし街に住む多くは一般人です。例えばアベンジャーズのメンバーは一般庶民の感覚をわからないかもしれません。

また、リーダーがいかに優れていても、最終的には民衆ひとりひとりの賢さ・意志の強さで社会が決まるという解釈もできます。

全体通してスタローン演じるネメシスのセリフは本質を射抜く賢者そのものでした。

反則スレスレの仕掛け

  1. 老人がスラム街の少年と触れ合い、自分自身の生き方を見つめ直す
  2. 老人は元最強のヒーロー・サマリタンだが、過去に心の傷を抱え存在を隠していた
  3. 実は老人はヴィラン・ネメシスのほうだった

①と②だけなら面白さはダダ下がりしていたと思います。

③の実はヴィランだったというどんでん返しを加えたことで、ラストのカタルシスと哀愁が凄まじいものになりました。

IMDbサイトを読むとM・ナイト・シャマランの『アンブレイカブル』(2000)やショーン・コネリーの『小説家を見つけたら』(2000)がモチーフになっているようですが、それらとも違う独特の雰囲気があります。

サマリタンとネメシスは双子の兄弟ながらヒーローとヴィランに分かれた設定なので、スタローンがヴィラン・ネメシスだったら面白いな…というのは中盤で頭の中によぎりました。

しかし劇中の回想でスタローンが「ネメシスはあのとき死んだはずだ…」と口にしたことで、やっぱりタイトルもサマリタンだし、スタローンはサマリタンだよなあ。と騙されてしまう仕掛けです。

「ネメシスは死んだはず」という反則スレスレのセリフですが、ネメシスとして生きることをやめたという意味で言っていたのでしょう。

「少年サムを助けていたのはヴィラン・ネメシスだった」という驚愕の事実が会話中でなく大乱闘の最中にわかることでカタルシスの相乗効果が起こっていた点も見逃せません。

最後のまとめ

映画『サマリタン』は、ヒーローを失ったヴィランの苦悩を色濃く描き出すコンセプトに優れた作品でしたが、完成度が高いとまではいえず勿体なさが残りました。

感想を語る犬
まあアクションを頑張る元気なシルヴェスター・スタローンが見れただけでも大満足なのですが。

とりあえずスタローン主演次作は『エクスペンダブルズ4』こちらも超楽しみです!

ここまで読んでいただきありがとうございます。『サマリタン』レビュー終わり!

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