映画『ノック・ノック』(Knock Knock)はキアヌ・リーブスが家族がいない間に2人の謎の美女に家に入り浸られるお話し!
作品情報・キャスト、ぶっちゃけ感想・評価、ストーリーの意味メタ考察を知りたい人向けに記事をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目からどうぞ)
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映画『ノック・ノック』作品情報・キャストと演技の印象
原題:『Knock Knock』
ジャンル:サスペンス・スリラー
監督:イーライ・ロス
脚本:イーライ・ロス/ニコラス・ロペス/ギジェルモ・アモエド
原作:1977年の映画『デスゲーム(Death Game)』
撮影:アントニオ・クエルチャ
音楽:マヌエル・リベイロ
監督のイーライ・ロスは、『ホステル』(2003)『グリーン・インフェルノ』(2013)などホラー・スプラッター映画で有名な人物です。「サスペンススリラーもいけるぜ!」と思って今作を作ったのでしょうが、大失敗でしたね…。
エヴァン|cast キアヌ・リーブス
エヴァンは愛妻家で親バカな男性。建築家で43歳
俳優 キアヌ・リーブス代表作:『スピード』『マトリックス』『マトリックスレザレクションズ』『ジョン・ウィックパラベラム』など多数。
ベル|cast アナ・デ・アルマス
ベルはエヴァンの家にやってきた謎の美女。エヴァンをダディと呼ぶ。
アナ・デ・アルマスはキューバ人で、『ノック・ノック』がキアヌ・リーブスとの初共演作で、2人は『エクスポーズ 暗闇の迷宮』(2016)でも共演。
俳優 アナ・デ・アルマス代表作:『ナイブズ・アウト名探偵と刃の館の秘密』『底知れぬ愛の闇』『007ノータイム・トゥ・ダイ』『ナイトウォッチャー(The Night Clerk)』。
ジェネシス|cast ロレンツァ・イッツォ
ジェネシスはベルと一緒にエヴァンの家にやってきた美女。
ロレンツァ・イッツォはイーライ・ロス監督と2014年に結婚していますが、2018年には離婚。
俳優 ロレンツァ・イッツォ代表作:『グリーン・インフェルノ』。
『ノック・ノック』ネタバレなし感想・あらすじ・見どころ・海外評価
あらすじ:父の日に家族全員で泊まりでビーチに行く予定でしたが、エヴァン(キアヌ・リーブス)に急な仕事が入り、家で1人で留守番をすることに。夜は大雨になり、ドアベルが鳴ります。2人の美女、ベル(アナ・デ・アルマス)とジェネシス(ロレンツァ・イッツォ)が「パーティーが行われる場所の住所を間違えてずぶ濡れになったから体を乾かしたい」と助けを求めますが…。
ストーリーに大きな山場もなく、2人の美女がエロいだけの駄作サスペンスです。
美女2人にコケにされるかわいそうなキアヌ・リーブスを肴に酒を飲みたい人以外にはおすすめできません。
おすすめ度 | 35% |
世界観 | 70% |
ストーリー | 40% |
IMDb(海外レビューサイト) | 4.8(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家38% 一般19% |
※以下、映画『ノック・ノック』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『ノック・ノック』ネタバレ感想・酷評
メタ発言を入れた家乗っ取り映画『ファニーゲーム』の美女バージョンですね。
美女に家を占拠されるというのはアイデアとしては面白いですし、男の願望を満たせるという意味で話題にもなりやすいメリットもあります。
ただ、制作陣は美女が迫ってきてもスリラーにならないという致命的な欠点を見逃してしまったようです。
サイコな美女ではなく、ちょっと頭のおかしい美女止まりなんですよね。『危険な情事』のメリル・ストリープくらいの狂気を出せれば、また違ったかもしれません。
サスペンス映画としても面白かったのは、実はベルとジェネシスがエヴァンの家を盗聴していたとわかるところくらい。
あとは知り合いのルイスが家に来てくれるものの頭をぶつけてすぐに死ぬサスペンスのあるある演出など、パッとしないシーンが多かったです。
ラスト考察:2人の美女の目的は?(ネタバレ)
父親に浮気されて家庭がボロボロになった少女
感想で述べたように『ノック・ノック』は普通に見てしまうとものすごく退屈な映画です。
なので、2人の美女ベルとジェネシスが何者なのか考察していきましょう。
ラストシーンでキアヌ・リーブス演じるエヴァンが庭に埋められて首だけ出た状態の時に、彼女たちは衝撃の事実を明らかにします。
彼女たちはいろんな家族持ちの男性を誘惑して、断れるかどうか試していたと言うのです。
この発言から察するに彼女たちは、父親が浮気して家から出て行った過去を持つ可哀想な女性なのかもしれません。
また、ベルがエヴァンと性行為に及んでいる時に、「私の部屋に勝手に入ってきた」など意味不明な発言をしているので、児童虐待やレイプ被害者の可能性もあります。
美女は悪魔サキュバス?
男の夢の中に出てきて性行為をし、夢精をさせて弱らせたり最悪の場合殺したりするサキュバスという悪魔の言い伝えがあります。
『ノック・ノック』のベルとジェネシスも夜に勝手に家にやってきて半ば無理やり性行為に誘い、エヴァンを破滅させるのでサキュバスと役割が似ています。
もしかすると本作はエヴァンの内なる性衝動を具現化した作品なのかもしれません。
モダンアートと幸せな家庭を破壊(ネタバレ)
エヴァンの妻カレンは芸術家であり、彼女は留守にしていますが家にはたくさんのアート作品があります。
その数々のモダンアート的作品が2人の美女ベルとジェネシスによって破壊されるさまは痛快です。
モダンアートはコンセプト重視のものが多く、その価値は不確かで批評家たちの幻想によって支えられているという見方をすることもできます。
幸せな家庭も一緒で、私たちのほとんどは家庭に価値があると思っていますがそれは幻想で、他の価値観もあるのかもしれません。
映画『ノック・ノック』は幸せな家庭とモダンアートを幻想と見立て、同時に破壊したという意味では、面白い作品だと思いました。
最後のまとめ
映画『ノック・ノック』は、美女2人が自宅に侵入してエロチックにキアヌ・リーブスを追い詰めるスリルなき凡作でした。
美女2人の行動原理をもう少し明確にするか、メタ的にコンセプトをもっと美しく見せるかしたほうが良かったと思います(上から目線ですいません)
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ノック・ノック』レビュー終わり!
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