映画『かがみの孤城』ネタバレ感想:傷ついた心に効く薬!ラストの意味考察!評価

  • 2023年3月9日

映画『かがみの孤城』(かがみのこじょう)。不登校の少女たち7人が孤城にあつめられ、友情を深めながら人生にたち向かっていきます。

2018年度の本屋大賞を受賞し160万部を突破した辻村深月のファンタジー小説がついにアニメ化!

CineMag
傷ついただれかの心を救いたい!そんな目的意識がハッキリした感動作!

作品情報・キャスト・あらすじ・見どころ、ぶっちゃけ感想・評価ラストの考察ストーリーネタバレ解説、を知りたい人向けに徹底レビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

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映画『かがみの孤城』作品情報・声優

公開・制作国:2022/12/23・日本
原題:『THE SOLITARY CASTLE IN THE MIRROR』
ジャンル:アニメ・ファンタジー・青春
監督:原恵一
脚本:丸尾みほ
原作:辻村深月の小説「かがみの孤城」
主題歌:優里「メリーゴーランド」
登場人物|声優
こころ|cv 當真あみ
リオン|cv 北村匠海
アキ|cv 吉柳咲良
スバル|cv 板垣李光人
フウカ|cv 横溝菜帆
マサムネ|cv 高山みなみ
ウレシノ|cv 梶裕貴
喜多嶋先生|cv 宮﨑あおい
オオカミさま|cv 芦田愛菜
こころの母|cv 麻生久美子
伊田先生|cv 藤森慎吾
保健員|cv 滝沢カレン

主人公・こころの声を務めた當真あみさんはなんと本作がアニメの声優初挑戦…。内気で不登校の女子中学生役にすごくはまっていて才能がすごいと思いました。

かがみの孤城:あらすじ

映画『かがみの孤城』

©︎「かがみの孤城」製作委員会

中学1年生の内気な女子・こころは、活発な同級生から仲間はずれにされ、さらにひどい仕打ちを受けて笑われて不登校になっていた。

フリースクールの喜多嶋(きたじま)先生が親身に相談に乗ってくれるが、こころは毎日をどう過ごしていいかわからない。

そんな初夏のある日、自分の部屋の鏡が光り、こころは中へ吸い込まれる。

鏡の中は断崖絶壁の海に囲まれた孤城だった。

そこにはオオカミさまという、狼の仮面をかぶった少女がいた。

こころの他に、同じ中学生の、アキ、リオン、スバル、フウカ、マサムネ、ウレシノがすでに孤城にきている。

こころをいれて7人だ。

オオカミさまは、「3月までに孤城のどこかにある鍵と願いの部屋を探せばその人は1つだけ願いをかなえられる。しかしみんなと一緒に過ごした記憶は失われる」とルールを説明するのだった…。

ネタバレなし感想

シネマグ
心があたたまるだけでなく、ファンタジーの世界をとおして日常にある奇跡に気づけるような作品です。

ストーリーは全体的にシンプルですが、いじめ問題の本質をリアルに突きつけており、刺さるものがあります。

何かしら悩みを抱えている人はぜひ見にいってください。

おすすめ度 87%
メッセージ性 94点
ストーリー 85%

※以下、映画『かがみの孤城』のストーリーネタバレありなので注意してください!

映画『かがみの孤城』ネタバレ感想・評価

『かがみの孤城』の評価は85点。
シネマグ
傷ついている人の心を癒す。そんな目的意識がはっきりと感じられた作品でした。

アニメや映画ってターゲットは絞りつつも基本的に幅広い層に届くように作られていて、メッセージも人によって受け取りかたが違うなどフワッとしていることが多いです。

その点、本作では傷ついた少年・少女を救いたいというコンセプトが明確だったと思います。

仮想世界の孤城に7人の少年・少女が集められるというファンタジー設定ですが、子供たちが抱えている問題は非常にリアルに描かれていました。

主人公・こころが同級生・真田から陰湿ないじめを受けたり、加害者に被害者ヅラされたり、担任も問題をうやむやにして仲直りさせようとしたり…。

これって現実そのものではないでしょうか。

殴られるなど目に見えやすい暴力以外で苦しんでいる子供たちが大勢います。

はたから見ていても問題の大きさはわかりません。怪我をしているわけでもありません。

でも被害者本人からすれば、なんのために生きればいいかわからず、助けてくれる人もいないわけです。

そんな社会の実情がヴィヴィットに描き出されていました。

本作が素晴らしいのはこれらの問題提起だけでなく、どうやったら心を前向きにできるかがしっかり描かれていることです。

7人は年代を超越して孤城に集められました。

中学生の頃は人生に絶望していたアキは成長してすばらしいカウンセラーになり、人を助けるような人物に成長できたとわかります。

大人からアドバイスされるのもいいかもしれませんが、尊敬する大人が子供の姿になり、同じような悩みを抱えて自分と一緒に泣いてくれたらどんなに救われることでしょう。

しかし現実では不可能です。

でも大人は子供の頃の気持ちを思い出し、悩んでいる子供は尊敬できる大人も自分と同じくらいの年代の頃は悩んでいたとリアルに想像する。これならできます。

それで救われる心があるような気がします。そんな強いメッセージが感じられました。

短いシーンでそれぞれのキャラクターの背景がしっかり伝わってくるのもすばらしかったです。

たとえばラストでこころがヴィジョンとして見るリオンの過去から、彼が姉を失っただけでなく、姉を失って失望した両親にあまりかまってもらえずハワイの中学へ転校を勧められたことがわかります。

初回特典のポストカードには、かがみの孤城を出たあとのこころたち7人がフードコートですれ違っている一場面が描かれており、ほっこりしました。

奇跡はもしかしたら日常的に起こっているのかもしれません。ポストカードのプレゼントからそんな前向きなメッセージがもらえました。

まとめると『かがみの孤城』は感動的なファンタジーでありながら、現実の問題解決へ方向性を示してくれる良作だといえるでしょう。

なるべく多くの人に本作を見てほしいです。

かがみの孤城・考察(ネタバレ)

オオカミさまの正体

オオカミさまの正体はリオンが幼い頃に病気で死んでしまった姉でした。

孤城のモデルも病室にあったミニチュアの城です。

姉は死ぬまえにリオンの「お姉ちゃんと学校に行きたい」という願いを叶えるためにかがみの孤城を発動させました。

そして、姉はこころにその願いをたくし、ラストではこころとリオンは現実で一緒に登校します。

シネマグ
自分はもうリオンを見守れないけど、見守る人をつくりたい。そんな想いがあったのでしょう。

ちなみに、時間軸だと姉の死ぬ間際=リオンの幼少期にこころやアキたちが集められたことになります。面白い設定ですね。

狼と七匹の子山羊

『かがみの孤城』のラストはグリム童話「狼と七匹の子山羊」がモチーフになっています。

「狼と七匹の子山羊」は6匹の子ヤギがオオカミに食われ、末っ子が母ヤギに報告。

母ヤギがオオカミの腹の中から6匹の子ヤギを救い出しめでたしめでたしというストーリーです。

『かがみの孤城』では主人公・こころが末っ子ヤギの役割になっています。

ネットやSNSを前向きに使えたら

かがみの孤城のように、傷を前向きに癒しあえる現実からはなれた場所こそがインターネット・SNSだと思います。

誹謗中傷や炎上、いじめ問題などネット上ではデメリットもたくさんありますが、うまく使えば傷ついた人たち同士がつながって生きる希望を見いだせるのではないでしょうか。

感想を語る犬
かがみの孤城のような空間がネット上に少しでも増えることを願います。

映画『かがみの孤城』ネタバレあらすじ解説

孤城で仲良くなる7人

孤城は朝9時〜夕方5時まで、自宅の鏡から出入りできる。

オオカミさまは「夕方5時までに家に帰らなければ、本物のオオカミに食い殺される」と説明を続けた。

内気なこころは、しばらくは孤城に行く気になれなかったが6月頃から勇気を出して鏡のなかへ入った。

アキやリオンたちみんながあたたかく迎えてくれる。

こころはアキやフウカと紅茶を飲み、仲良くなった。

ウレシノはアキやこころのことを次々に好きになり、少しうざがられる。

スバルやマサムネは携帯ゲームや詰将棋などを楽しんだ。

みんなの秘密

孤城でみんなに笑われたウレシノは「俺は二学期から学校へ行く」と宣言した。

ウレシノはみんな不登校だけど孤城ではそうでないフリをしているんだろ?とさけんだ。

ハワイの中学校で日々サッカーをしているリオン以外はみんな現実世界でのさまざまな理由により不登校なのだ。

ウレシノは1回登校したが、いじめられて喧嘩をして怪我をした。

こころはアキやフウカに、現実世界で同級生の真田たちに家の周りを囲まれて恐怖だった経験を話した。

真田はこころが自分の彼氏に色目を使ったと言いふらし、彼氏にこころを呼び出させてブスと言わせたこともあった。

こころは自分がもし願いをかなえられるなら同級生の真田に消えてもらいたいと言う。

アキはこころをなぐさめた。

こころは勇気をもらい、現実で母親にいじめのことを相談。母親は気づいてあげられなくてごめんと泣いてあやまった。

母親が担任の伊田先生を家に呼び出すが、真田と食い違いがあったとしか言わず、明らかに問題をあいまいにしようとしている。

こころも母親も怒り、帰ってもらった。

学校とこころのあいだに喜多嶋先生が入り、問題解決をすすめてくれた。

孤城の謎

孤城のアキやスバルは願いをかなえたいと言う。2人は時間があるとき鍵を必死で探していたようだ。

しかし見つからないのでみんなで手分けして探そうと呼びかけた。

願いをかなえる人はくじ引きで決めることになる。

孤城で過ごすのが好きなリオンは、もし鍵が見つかっても期限の3月までは使わないようにしようとみんなによびかけた。

孤城のメンバーは、みんな同じ雪科第五中学の生徒だと気づく。

マサムネは1月にみんな1回だけ頑張って登校しようとよびかけた。

こころは勇気を出して学校へ行くが、唯一の友だち・もえに無視されて傷つく。

マサムネもアキもスバルもだれも来ていない

保健室の先生は、ウレシノなんて名字の生徒は知らないと言った。

具合を悪くして保健室で寝ているこころのところに喜多嶋先生がやってくる。

孤城へ行くと、みんながなぜこなかったのか言い合っていた。

アキもマサムネも学校へ行ったと言いはった。

マサムネは自分たちはみんなパラレルワールドの住人で、孤城がその世界をつないでいると仮説を立てる。

しかしオオカミさまはパラレルワールドではなく、みんな現実でも会えるとはっきり言った。

ある日、孤城にきたアキが制服姿でおびえているのをみんなは目撃する。

ラスト結末

とうとう願いを叶えるための鍵が見つからないまま3月の期限を迎えることになり、最後はみんなでパーティーをすることに。

こころが鏡の中に入ろうとすると、家の外に友だち・もえの姿がある。

こころはもえの家へ行った。

もえはこのまえ無視したことをあやまり、今は自分が真田にハブられていて、こころに話すとこころまでまたいじめられると思ったと話す。

こころはもえの家にあるオオカミと7匹の子ヤギの絵を見て、鍵の場所のヒントを得た。

家に戻ると鏡が半分割れていた。鏡の向こうからリオンが「アキが5時になっても帰らずオオカミに食われ、俺たちも連帯責任で食われてしまう。鍵を探してアキを助けてくれ」と叫んでいる。

こころは孤城へ行き、狼と七匹の子山羊の童謡で子ヤギたちが隠れた場所を探すと、それぞれの場所に印があった。

こころは印をあつめて柱時計のまえに立つ。すると階段が現れて、柱時計のなかに入ることに成功。

願いの部屋でこころはみんなの過去のビジョンをみる。

マサムネが学校で嘘つきだといじめられていた。フウカがピアノの英才教育で心が折れた。スバルが祖父母に笑われ、学校で孤立していた。アキはおばあちゃんに死なれ、親戚に強姦されそうになり、オオカミさまの助けで孤城へ逃げた。彼氏は他の女と歩き自分を無視した。

リオンは小さい頃、お姉ちゃんに病気で先立たれた。

こころは鍵をつかって「アキが5時のルールを破らなかったことにしてほしい」と願う。

願いはかなえられ、オオカミに食べられたアキやリオンたちが復活した

こころはみんなが生きている年代が違うことを説明した。

現実世界ではスバルが最年長、アキが中学生だったのは1991年。

みんな7年きざみで生まれており、こころとリオンだけが同年代。最年少はウレシノでスバルとは歳がかなり離れていた。

フリースクールでこころやマサムネの相談に乗ってくれたのは、実は成長したアキだったことも判明する。

リオンは仮面を被ったオオカミさまの正体が死んだ姉だと気づく。

みんな扉をくぐり現実世界に戻るが、リオンは忘れたくないと強く願った。

現実に戻ったこころはすべてを忘れていた。

新学期になり、こころは学校に通いはじめる。

かっこいい同級生・リオンが声をかけてきた

映画『かがみの孤城』終わり

最後のまとめ

『かがみの孤城』は、傷ついた青少年の心を癒やしてくれる目的がはっきりしているステキな作品でした。

映画が現実に何かよい影響を与えてくれるのではないか。そんな希望がつまっていました。

本作によってだれかの心が救われることを願っています。

ここまで読んでいただきありがとうございます。『かがみの孤城』レビュー終わり!

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