映画『ジョン・ウィック3:パラベラム』(John Wick: Chapter 3 Parabellum)がU-NEXTで配信されていたので視聴。
ジョン・ウィック2よりも、三人称視点のシューティングゲームがそのまま映画になった感が強くなった。
そして相変わらず、殺しのレパートリーが豊富すぎる。今回はペンでなく本を使ったり…。パラベラムの率直な感想や、殺しのレパートリーの考察もあるので、読んでみてほしい。
映画『ジョン・ウィック3:パラベラム』ネタバレ感想と評価
映画『ジョン・ウィック3:パラベラム』は個人的には、対人アクションに特化した佳作として楽しめた。80点くらいかな。見て損はない。
まあ、銃撃にプラスして、ロシアの格闘術・システマなどを使った戦闘シーンが満載なので、ガンアクションや格闘技好きな人は、絶対楽しめただろう。
今回は特に投げ技や関節技が多かったので、総合格闘技好きはきっとたまらなかったと思う。
ただ、人間ドラマとか緻密なストーリーはまったく重視されていないので、映画にそういった要素を求めている人は、イマイチだと感じるかもしれない。
ちなみに、実写映画『モンスターハンター』(2021)もストーリー性がなくアクションだけだが、それと比べるとジョン・ウィックの方がまだストーリーはあるし、アクションの完成度も高い。
最近のアクション映画で使われている銃と体術を組み合わせた武術のことについて気になるよね!? えっ?ならない? ならないとしても、君の人生のために覚えておいて損はないと思う。(得もしないけど) 筆者は空手をやっていたし、ボクシン[…]
映画『ジョン・ウィック3:パラベラム』ネタバレ考察・斬新な演出
シューティングゲームを観ている感覚
『ジョン・ウィック3:パラベラム』は、シューディングゲームを映画で再現できないか挑戦している作品だ(そんな気がする)。
視聴者がどっぷりと感情移入できる、リアルシューディングゲームを目指しているのだろう。
さらに、主席連合(マフィアをさらに統治する人々)や血の誓いも、どことなくゲームの設定っぽい。厨二感満載。
まあ特に内容は無く、ジョンのKILLアクションを楽しみながら、いろんなステージをクリアしていくのを楽しむ映画。
銃弾はスーツを着ていれば水鉄砲感覚
ジョン・ウィック2で、ジョンがコンチネンタルホテルのシャロンからもらったスーツについて。
特殊な繊維を使った布で、貫通しないという設定なんだけど、被弾したとき少しでも布の形状が変わるなら、着ている人間の骨はボロボロになるはずだが……。
ウィンストから銃弾を受けた時のジョンのリアクションが、水鉄砲を受けた子どものようで面白い。もはや銃弾は水鉄砲のようにしか感じていないのだろう。
ハル・ベリーのアクションが微妙
『ジョン・ウィック3:パラベラム』に、果たしてハル・ベリーを登場させる必要はあったのか?
ハル・ベリーはとても美人さんだけど、気迫で演技をするタイプでアクションもそこまで上手くないので、アクションだけはリアリティ抜群のジョン・ウィックシリーズでは浮いてしまう。
かつてゴールデンラズベリー賞を総ナメにしたハル・ベリー主演の『キャット・ウーマン』を初めて見た時の感覚を、ちょっと思い出してしまった…。
彼女が演じるソフィアというキャラクターは、いきなり登場した感が拭えないし、めちゃくちゃ訓練を積んでいるキアヌ・リーブスのアクションと比較すると、明らかに練度が足りていない。(気がする)
ハルベリーの射撃訓練動画とキアヌ・リーブスの射撃動画を貼っておくので、見比べてほしい。
ハル・ベリーのを見てから、キアヌ・リーブスの射撃をみると、やっぱり素人目にも全然迫力が違う。
ちなみにハル・ベリーはNetflix映画『ブルーズド打ちのめされても』で総合格闘家の主人公を演じ、こちらもかなり微妙だった。
もはやお笑い!きゃりーぱみゅぱみゅ好きの日本人板前ゼロ
主席連合の裁定人が、きゃりーぱみゅぱみゅのBGMが響く、日本料理屋へ。
そこでフグを捌くゼロが、『ジョン・ウィック3:パラベラム』の戦闘シーンの最後の敵だったんだけど、目力が強く、カタコトの日本語を喋る彼のキャラクターは、もはやお笑いではないか?
パラベラムからお笑い要素を入れる実験をしているように思う。『ジョン・ウィック4』ではコメディになってたりして…。
ジョンのファンである板前集団との茶番的戦闘
板前のゼロと彼の弟子たちはみんな暗殺者ジョンの大ファン。彼と戦いたすぎて、今ならジョンを倒せるというときに、手を止めたりする。もっと戦いたいかららしい。
ジャッキー・チェンの映画ならわかるけど、ジョン・ウィックシリーズでこの演出をやるとリアリティが台無しに…。
『ジョン・ウィック3:パラベラム』殺しのレパートリー解説(ネタバレ)
ペンの次は本
今回はジョンが図書館の分厚い本を使って、それで相手をブン殴ったり、口にくわえさせた状態で打撃を加えたり、相手が口にくわた状態で本をひねって頸椎を破壊したりといったアイデアが斬新だった。
ジョン・ウィックシリーズの前回はペンは剣より強しと、ペンを使った殺しを見せていたが、今回はそれの延長とばかりに本を使っての殺人。本を口に挟んでねじったり殴ったりするという…。
すごいんだけど、もはやここまでくると笑えてくる。
投げナイフ
『ジョン・ウィック3:パラベラム』では、ジョンが賞金稼ぎの集団に狙われて、ナイフがたくさん展示してある場所に
では、どれくらいの本数を投げたかというと、ジョジョの奇妙な冒険第3部のディオ並み。本当にそんな感じで敵たちの頭や胴体にナイフが次々に突き刺さっていく。ある意味、爽快っす。
最後のトドメの斧投げも、相手の頭にジャストミート!
馬の蹴りを利用
ジョンは馬の扱いも上手い!
馬の飼育場で馬を回転させてバシッと叩く。すると馬がびっくりして後ろ蹴りを出すというものだ。
喰らった相手は顎の骨が砕けてひとたまりもない。この発想は素晴らしい!
馬の扱いに慣れている人は、殺されそうになったら試してみるとよいかも??
犬の噛みつきを利用
映画『ジョン・ウィック3:パラベラム』は、銃と近接格闘技に、動物をプラスした斬新な映画だと思う。犬を使ったのはジョンでなくソフィア(ハル・ベリー)だが、素早い大型犬がまず敵の急所を噛み、身動きが取れなくなったところで頭を撃つという画期的な戦闘セオリー!
確かに接近戦では、よく訓練された犬は強力な武器になるだろう。ただし、動物愛護団体からハル・ベリーに苦情の手紙がいっただろうということは、容易に想像できる。
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