Netflix映画『JJ+E』ネタバレあらすじ感想!恋愛が許されない格差が紡ぐ詩の考察と解説・評価レビュー

  • 2022年12月14日

Netflix配信のスウェーデン映画『JJ+E』(ジェイジェイプラスイー)は、貧困層の少年と金持ちの女の子の恋を通して、美しい街を断絶する格差を描いた社会派恋愛モノ。

美しい街の景観の中で、彼らは負の連鎖を止められるのか?

全体的に詩を読んでいるような作品で、ラストがかなり印象的でした。

ぶっちゃけ感想評価ラスト格差テーマの考察ネタバレあらすじ解説をしています!

Netflix映画『JJ+E』キャスト・作品情報

公開・制作国:2021/09/08・Netflix・スウェーデン

原題:Vinterviken

監督:アレクシス・アルムストロム

脚本:ドゥンヤ・ヴィヨヴィチ

原題のVintervikenとは、スウェーデンのストックホルムの湖の湾の名称で、ここが本作の舞台です。

ヨンヨン(JJ)/ムスタファ・アーラブ

ヨンヨン(John John)は、街の貧困層(おそらく移民系)が集まる集合アパートで暮らす少年。

荒くれ者の親友スルゴはすぐ下に住んでいて、いつも窓から会話します。

演劇に興味があり、倍率の高い演劇学校に入学。(格差是正措置を使った可能性あり)

母の恋人パトリックはヘロイン中毒者で、暴力もふるってくるため悩んでいます。

エリザベス(E)/エルサ・オーン

※以下、映画『JJ+E』のストーリーネタバレありなので注意してください。

『JJ+E』ネタバレ感想・評価

エリザベスとヨンヨン

『JJ+E』の評価は80点。

ストーリー自体はロミオとジュリエットの現代版的な“格差によって許されない恋”で、面白みをそこまで感じませんでしたが、スウェーデンの街や高級邸宅など、映像が魅せる美しさによって退屈しませんでした。

同じ北欧だとポーランド映画『プライムタイム』(2021)のようにゴリゴリの社会派っていう感じというよりは、美しいシーンと恋愛も楽しめた印象です。

ヒロインのエリザベスが暮らす邸宅は庭にプール付きで内装も夢のようにオシャレで、いつかこんな家に住んでみたいという欲求を掻き立てられます。

この映画の魅力はラストでしょう。ラストで主人公の少年・ヨンヨンが逮捕されてしまいますが、金持ち少女・エリザベスはその場面を見て、現実にうちひしがれたように立ち尽くします。

そしてなんと、エリザベスも彼を追って逮捕されるのです。そして2人はキス。この結末が非常に印象深かったですね。

格差社会の問題解決にはなっていなくても、2人の若者が問題を乗り越えて明るい未来を築いていこうというポジティブなエネルギーが感じられました。

ラストは鮮烈な悲劇か?と思っていた矢先だったので、ほっこりもしました。

映画としては可もなく不可もなくといった感じはありますが、社会問題を美しくまとめあげた点は素晴らしかったと思います。

考察:2人の未来はどうなる?ヤコブ先生

スウェーデン映画映画 jj+e

ヨンヨンとエリザベスが逮捕されて終わる結末ですが、この先はどうなるのでしょう。

エリザベスは警察車両の前に飛び出て逮捕されるくらいなので、ヨンヨンと添い遂げるのかもしれません。

また、ラストの手前で演劇学校の先生・ヤコブが、ヨンヨンが盗んだことを知っても警察に届けず、「会って説得をしたい」と言っていました。

なので、ヤコブ先生の力もあって、ヨンヨンはまた学校に通えるのではないでしょうか。

ヤコブは旧約聖書に登場するヘブライ人の族長で、イスラエル人の始祖といわれる人物です。

その名を受け継いで男性名でヤコブは結構多いですが、このヤコブ先生は、格差のない民族の父になろうとしているのかもしれませんね。

ヤコブ先生の考えがさらに若い世代にも受け継がれ、貧困や差別が少なくなることを願わずにはいられません。

金持ちの武器が貧困層へ

映画『JJ+E』では主人公・ヨンヨンたちが育つ環境など、格差社会の問題をわかりやすく提示していました。

1番印象に残ったのが、親友スルゴがエリザベスの父フランクから盗んだ銃が、最後にヨンヨンの手に渡る流れです。

金持ちの銃で、貧困層の争いが勃発すると象徴しているようでした。

大国や軍事企業がアフリカや中東に武器を渡す構造に似ていますね。

本作では結果的にヨンヨンは思いとどまったので、争いの負の連鎖が止まったという解釈ができます。

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