映画『インフィニット 無限の記憶』は、前世の記憶を引き継ぐ人々が繰り広げる人類の命運をかけた壮大なSFバトルアクション!
マーク・ウォールバーグとキウェテル・イジョフォーの2大俳優共演ですが、世間的には駄作扱いされています。海外のレビューサイトRottentomatoesでも批評家の点数が16点(100点中)を叩き出しました。
ぶっちゃけ感想・評価、面白かったアクション紹介、ストーリーネタバレあらすじ解説を知りたい人向けに記事をまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです)

映画『インフィニット 無限の記憶』キャスト・作品情報
原題:『Infinite』
監督:アントワーン・フークア
脚本:イアン・ショア
原作:D・エリック・マイクランズ 『The Reincarnationist Papers』
撮影:マウロ・フィオーレ
主演:マーク・ウォールバーグ
出演:キウェテル・イジョフォー
アントワーン・フークア監督は『トレーニング・デイ』(2001)など傑作も生み出しており、実力がある人物。しかし本作の完成度は微妙と言わざるを得ません…。
フークア監督ですが、『イコライザー2』(2018)あたりから作品にB級感が漂い出した気がするのは僕だけでしょうか?
本作を作った2021年はNetflix『THE GUILTY/ギルティ』の監督も務めたので忙しかったのかも…?
ネタバレなし感想・見どころ・あらすじ
あらすじ:統合失調症で再就職が困難なエヴァン(マーク・ウォールバーグ)は、ある日ノーラという女性に出会います。自分が前世の記憶を受け継いだ種族・インフィニットであることを知り、世界を救うべく動き出すのですが…
前世を受け継ぐといういい感じの設定に騙されないでください。単なるバトルアクション映画です(笑)。
ストーリー性の薄いアクション映画が好きな人のみにオススメ!
おすすめ度 | 52% |
アクション | 87% |
ストーリー | 40% |
IMDb(海外レビューサイト) | 5.5(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家16% 一般34% |
※以下、映画『インフィニット無限の記憶』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『インフィニット無限の記憶』ネタバレ感想・評価
展開がボロボロで、ひどい駄作と言われても仕方ないレベルです。ただ、個人的には面白いアクションシーンもあったので、少しは擁護したいと思います。
まずプロットからですが、前世の記憶を保持するというワクワク設定がストーリーに深くリンクしておらず、結局ただのバトルアクション。
登場人物は前世の記憶があるくせに、何でも戦いで解決しようとする脳筋連中です。
知識は蓄えられても、知性は蓄積されなかったようで残念です。
- 何度生まれ変わっても、2グループに分かれて延々バトルしてるだけ
- 対話を学ばず、戦うスキルだけを延々磨いてる
もういっそインフィニットさんたちは滅亡しちゃってください(笑)。
脚本的に登場キャラの前世の物語が深く描かれないのが致命的です。
前世の設定が、主人公が運命に目覚めるためだけのチープなものになっています。
マーク・ウォールバーグ演じる主人公・トレッドウェイですら、「あんたの前世は、日本人の刀鍛冶やロシア人よ」と軽く流されていました(笑)。
おまけに記憶を取り戻す際も、溺れる装置の中に入って一気に思い出すという雑な流れ。
SF設定と裏腹に正体は脳筋映画なので仕方ないですが、ツッコミどころも多かったです(突っ込むのも野暮ですがw)。
キウェテル・イジョフォー演じるバサーストが、記憶を思い出すためなのか、自らに水の拷問を課してもがいてるシーンが笑えましたね。ドMかっ?。
ラストで主人公が死ぬシーンは、周辺のエネルギーを操作できるのなら、もう少し緩やかに落下すれば死なずに済むと思いました。
まあ全体的に、ストーリーを追わずにアクションとそのアイデアを楽しむだけならアリという印象でした。
面白かったアクションシーン紹介
女性戦士ノーラが敵のドロンにロープを突き刺して、ターザンをやるシーンが好きでしたね。面白いアイデアだったと思います。
あとはマーク・ウォールバーグが猛スピードのバイクで崖から飛行機に飛び降りるのも、脳筋過ぎで面白かったです。シュワちゃんの映画『イレイザー』のオマージュですかね。
ただ近接戦闘はフークワ監督の『イコライザー』などに比べるとカットが変わりすぎて少し見にくいシーンがあったのが気になりました。
映画『インフィニット無限の記憶』ネタバレあらすじ解説
前世:メキシコシティ
世界を滅ぼせる“エッグ”を盗んだトレッドウェイは、敵対組織や警察と車でカーチェイスを繰り広げます。
トレッドウェイは建設途中の高速で車を乗り捨ててクレーンに飛び乗りました。
下の空き地で、車に乗ったレオナとアベルがトラックに突っ込まれて爆殺されます。
トレッドウェイは、敵のボス・バサーストと対決して殺されました。
現世:アメリカ
思春期から統合失調症を患い、精神病院の入退院を繰り返しているエヴァン(マーク・ウォールバーグ)。病気が原因でレストランのマネージャーの仕事をイライラします。
エヴァンは訓練も積んでいないのに格闘に長け、さまざまな知識を持っていました。
抗精神薬が買えないエヴァンは、鉄を打って刀を作り、それをギャングに売りつけます。しかし報酬の薬の数が少なかったためエヴァンは怒り、ギャングと争いになって逃亡。
逃走中エヴァンは自分が持ち得ない崖の記憶を呼び覚まし、塀から落ちて警察に捕まりました。
取調室にバサースト(キウェテル・イジョフォー)がやってきて、エヴァンに前世の記憶を思い出せと迫ります。部屋に突然車が突っ込んできて、ノーラという女性がエヴァンを車に乗せて救出。
ノーラはバサーストとカーチェイスを制し、エヴァンを連れて逃げます。
ノーラは、世界には前世の記憶を維持し続ける“インフィニット”と呼ばれる種族がいて、ビリーバー(世界を守る者)と、バサーストらニヒリスト(人類破滅主義者)に分かれて争っていると語りました。
バサーストはエヴァンが奪ったエッグを取り返し、特殊な力を持つエッグで世界を破滅させたいようです。
ノーラは前世ではレオナでした。エヴァンをプライベートジェットに乗せ、ビリーバーの秘密基地へ連れて行きます。
エヴァンはそこで修行を積みますが、前世を完全に思い出せません。ノーラはエヴァンをアルチザン(人体研究者)のもとへ連れて行き、水で溺れさせる装置に入れます。
瀕死の状態から目覚めたエヴァンは、トレッドウェイとしての記憶を取り戻し、エッグが前世の自分の体の中にあると話します。
盗聴器でそれを知ったバサーストは、部下たちとビリーバーの基地を襲い、トレッドウェイの前世の死体を持ち去りました。
バサーストはアジトで死体からエッグを取り出します。ノーラがアジトを襲撃し、トレッドウェイも合流。
ノーラは腹に致命傷を負いながらも、バサーストの部下たちを次々と倒して行きます。
バサーストはエッグを持って小型飛行機に乗り、飛び立ちました。トレッドウェイは崖でバイクを走らせてその勢いで飛んでいる飛行機の翼に飛び乗ります。トレッドウェイは周囲のエネルギーをコントロールできるようになり、翼の上に立つことができました。
ノーラは、バサーストの部屋に恋人のアベルなど仲間達の魂が輪廻できないよう保管されているのを発見し、自爆してみんなの魂を開放しました。
トレッドウェイは飛行機の中に入ってバサーストと戦います。すでに装置で起動されたエッグを外に放り投げ、自らも飛び出しました。バサーストも飛び降り、スカイダイビングのような状態で戦闘が繰り広げられ、トレッドウェイはついにバサーストを倒します。
トレッドウェイはエッグの破壊に成功しますが、海に落下して死亡。
数年後、アルチザンはインドネシアのジャカルタで、トレッドウェイの生まれ変わりの少年を発見します。
アンコールワットでは、ノーラが恋人アベルの生まれ変わりと再会を果たしました。
映画『インフィニット 無限の記憶』終わり!
最後のまとめ
映画『インフィニット 無限の記憶』は、壮大な設定に釣り合わないストーリーと脳筋アクションのアンバランスさが目立った作品でした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『インフィニット無限の記憶』レビュー終わり!
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