韓国ホラー『コンジアム』ネタバレラスト考察,死亡者やロケ地について解説

  • 2024年8月9日

韓国ホラー映画『コンジアム』。1970年代に閉鎖された精神病棟の廃墟にYoutuberがやってくる。そこで巻き起こる惨劇!

シネマグ
臨場感がすごい。「出演者やスタッフが呪われた!?」と曰く付きの映画なのでその辺もくわしく解説。とりあえず記事を書くことで私も呪われないように本気で祈っておきました。

エンドロールの追悼文、死亡者、ロケ地、活動中止の俳優の解説

物語ネタバレあらすじ&ラストシーンの意味「配信されてなかった!?」

視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)

これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!

映画『コンジアム』作品情報・予告・キャスト

公開:2018年3月28日
制作国韓国
上映時間:1時間34分
原題:『곤지암』英題『Gonjiam: Haunted Asylum』
ジャンル:ホラー・POV
年齢制限:G/年齢制限なし
監督:チョン・ボムシク
脚本:チョン・ボムシク/パク・サンミン
原作実際にあったコンジアム精神病院の噂がもと

『コンジアム』キャスト

ウィ・ハジュン(『イカゲーム』『シスターズ』)

パク・ソンフン(『ザ・グローリー』『ソンサン 弔いの丘』)

イ・スンウク(『朝鮮の拳(Joseon Fist )』)

パク・ジヒョン

オ・アヨン

ムン・イェウォン(シャーロット)

ユ・ジェユン

あらすじとネタバレ少なめの解説

※以下、『コンジアム』のストーリーネタバレありなので注意してください!

監督の弟チョン・ウシクが撮影中に死亡

エンドロールで追悼文が流れたチョン・ウシクさんは、チョン・ボムシク監督の弟で、コンジアムの映画撮影にスタッフとして関わっていたそうですが、撮影中に急性敗血症死亡したとのこと。ご冥福をお祈りいたします。

敗血症とは細菌やウィルスに感染した際に免疫力の低下が原因で防御ができず、臓器などがダメージを負うもの。3人に1人が死亡する窒死性が高いものらしい。

幽霊ではなく細菌が原因での死亡だが、それ自体がコンジアムの呪いなのか

実際のところはわからないが、筆者もインディーズ映画の撮影で不可解なちょっと怖い経験をしたことがあるため、「呪いの可能性ゼロです!」とは言えないところがある。

とりあえず、廃墟か何かに行くときはその場所に敬意を持つことが大事だと考える。もちろんコンジアムの件は不幸な偶然かもしれないが(そう信じたい)。

コンジアムでは撮影許可が降りず、撮影のほとんどは釜山にある廃坑の寄宿舎の廃墟や、釜山の国立海事高校で行われたようだが、釜山の廃坑の寄宿舎はそこ自体も心霊スポットなため、何もないとは言い切れない

とりあえず、一般の人たちはなるべくそういう場所には近づかないほうが良いと思う。

俳優のイ・スンウクが活動休止

韓国ホラー『コンジアム』
イ・スンウク 中央

コンジアムのキャストで死亡者はいないが、主要キャストだったイ・スンウクが『コンジアム』の撮影後に俳優として活動中止を宣言

活動中止の理由も明かされなかったため、公開後に「まさかコンジアムの呪い!?」と噂になったもよう。

ただ、イ・スンウク自身が、「悪い理由で活動中止したのではない?」とSNSで発言していたようだ。

さらにその後、イ・スンウクは2020年公開のアクション映画『朝鮮の拳(Joseon Fist )』などに出演している

よってイ・スンウクが呪いを受けたかはかなり微妙なところだろう。

『コンジアム』のあと、ウィ・ハジュンは『イカゲーム』『シスターズ』で一気に有名になったし、パク・ソンフンも『ザ・グローリー』など人気作に出演している。

俳優たちにとってはむしろ『コンジアム』はプラスに働いていると言って良いかもしれない。

映画『コンジアム』ネタバレ・ラスト結末まで解説

人気のホラーチャンネル「ホラータイムズ」を運営しているハジュン、ソンフン、スンウクの3人は、アクセス数を稼ぐために韓国最強の心霊スポット・コンジアム(昆池岩精神病院/正式名称:南陽精神病院)で生配信をすることに。

重症患者の治療室だった402号室は決して入ってはいけない場所らしい。

他のホラー系配信者、パク・ジヒョン、オ・アヨン、ムン・イェウォン(シャーロット)、ユ・ジェユンも集めて7名で、わきあいあいとした雰囲気で郊外にあるコンジアムへ向かう。

コンジアムの建物の近くに大きなタープを立て、そこで配信機材を準備するハジュン。ソンフンたちは先に建物内に自動追尾用の監視カメラを設置した。

ソンフンたちがコンジアムへ向かう。途中で大きなパンツがあり、目印に木の枝に結んだ。深夜0時になり、中へ突入する様子が配信される。ハジュンはタープの中でモニターを見ながら配信を取り仕切る。

中に入ると、突然に院長室のドアが閉まった。院長室の中には院長と患者たちの集合写真があるが、全員顔の向きがバラバラだった。患者の1人が人形を抱いていた。

コンジアムの集合写真

ジヒョンとシャーロットは実験室でホルマリン漬けのニワトリが実験室で割れるのを目撃。さらに棚の中に人形があるのを目撃した。

ジェユンとアヨンはシャワー室の奥の浴場に人の頭があるのを見て驚く。よく見るとカツラだった。

スンウクがみんなを集めて降霊の儀式を始める。アヨンが灯したロウソクの火が消える。天井に設置していた赤い糸と鈴が不自然に切れた。メンバーはパニックに陥る。

さらにジヒョンたちが見つけた棚の人形が動いていた。その人形は院長室の写真の中で患者が持っていたものだ。

ハジュンはモニターの前で笑っていた。アクセス数が急激に伸びている。鈴をつけた糸が切れたり、人形が移動したりするのは、ハジュンやソンフンたちが仕組んだヤラセだった。

メンバーたちの最後

メンバーは探索を続ける。ジヒョンが患者を閉じ込めていた箱に手を入れると引っ張られ、腕に引っ掻き傷ができた。さらにシャーロットが最初に見つけた壁の「生きよう」の文字が「死のう」に変わっている

ハジュンは6人全員が映っている映像を見て、一体誰が映しているのか疑問に思った

部屋の中の物が動き出して、スンウクが物にぶつかって気絶。

ジヒョンとシャーロットは外へ逃げた。しかし歩いても歩いてもハジュンがいるタープの設置場所につかない。目印にした大きなパンツが何度も現れ、ホルマリン漬けの鶏が落ちている。ジヒョンは取り憑かれ、大きな黒目になり、何かブツブツ喋り始めた

大きな黒目のジヒョン

シャーロットは絶叫し、タープについたと思ったら402号室の中に来ていた。写真の中にいた人形を抱えた男性が現れ、シャーロットを襲う

シャーロット

402号室の男性

ソンフンやアヨン、ジェユンも402号室に入ってくるが、女子高生の霊などに襲われて死亡

配信を中止したくないハジュンは自分もコンジアムへ向かうが、気づいたら402号室の中におり、女の霊に殺される

ウィ・ハジュン

気絶していたスンウクが目を覚ますと車椅子に縛り付けられていた。スンウクは悪霊に殺される

映画『コンジアム』終わり

ラストシーンの意味を考察

ラストシーンでは、Youtubeの配信画面に「生放送と聞いてたのに配信しないのか?」「やらせがばれそうになって中止したのか?」との視聴者からのコメントがあり、映っていた2体の幽霊が消える。

ここから、そもそもライブ配信されていなかったことがわかる。ウィ・ハジュンが途中で、メンバー全員の姿があるけど誰が映しているんだろう?と疑問を浮かべるシーンがあるが、そもそも、彼が見ていたモニターの映像のすべてが悪霊たちにコントロールされていたのだろう。

画面に映っていた2体の女性の幽霊はホラータイムズのキャラクターだったのだろうけど、そのキャラにコンジアムの霊が取り憑いて、配信ができないようにしたのかもしれない。

ビュー数はハジュンが見ていた時は数十万だったが、最後の画面では500人程度になっている。

数十万のビュー数も悪霊が見せた幻影で、ハジュンはその数字を見たことで超常現象が起こった後もメンバーに402号室へ入れと強要し、自らもコンジアムに向かって破滅していったのだろう

配信前からコンジアムの怨霊たちの手の内にいたわけだ。

『コンジアム』感想・評価

韓国ホラー『コンジアム』の評価は84点。

すごく臨場感があって良かった。俳優たちが実際に主観で撮影した膨大な映像を使ったことで、それで没入感が出のだろう。

ヤラセと見せかけて本物でした!っていう流れもお決まりだけど良かったよね。

1番怖かったのはやっぱりジヒョンが黒目になったところかな、主観映像だからすごい近くにいる感覚になってちびった。

女優たちの表情も全員よかった。幽霊よりもインカム映像で絶叫される絵面自体がホラーだった。

あえて難点をゆうなら、ちょっと悪霊の攻撃が派手すぎるというか、けっこうお化け屋敷のパーティー的な雰囲気もあり、そのせいで怖さが削がれていた気もする。まあこの辺は好みだろうけど。

よく韓国の『コンジアム』と台湾の『呪詛』が同じPOVドキュメンタリー形式だからかどっちが怖いか意見が分かれているみたいだが、個人的には人間の醜さまでを入れ込んだ『呪詛』のほうがより怖いと思った。

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ここまで読んでいただきありがとうございます。韓国ホラー映画『コンジアム』レビュー終わり!

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