映画チューズ・オア・ダイ考察:ラストの意味・弟の死について(ネタバレ)
主人公ケイラはこれから何をする?
『チューズ・オア・ダイ 恐怖のサバイバルゲーム』のラストですが、まず主人公ケイラが最初にゲームを発掘したハルを倒し、ゲームを全面クリアします。
そして、ケイラはゲームマスターとしての能力を手に入れ、近所の変態おじさんランスを殺害。
ケイラはゲームを作ったベックに電話して「苦しむのは報いを受けるべき者」と言って終わります。
フワッとした終わり方ですが、ケイラが言った「報いを受けるべき者」とはこの呪いのゲームを作ったベックのことでしょう。
弟リッキーの死について
主人公ケイラの弟リッキーは数年前にプールで溺死した設定で、呪いのゲームにも登場します。
リッキーの死がストーリーに大きく関わってくると思いきや、関連があるのかないのか微妙な感じで終わってその点も不満でした。
リッキーはケイラが目を離した隙に溺れ死んでしまったので、ケイラはその事件について呪いのように日々苦しんでいました。
さらに深掘り考察するなら、『チューズ・オア・ダイ』の世界観では人類全体の幸福と不幸は釣り合っている前提があるのでしょう。
実社会はある意味、弱者に犠牲を強いる犠牲という名のゲームなのです!
リッキーの死は、社会を成り立たせるために貧民・移民系の人たちが犠牲になっている不条理な構図をメタ的に示していたのかもしれません。
ただ本作は、そんなシーン外のストーリーが伝わってくるほど作り込まれていませんでした。
チューズ・オア・ダイの伏線解説
ケイラがバイトで毎晩掃除している無人のビルにはKismetと書かれていました。
ケイラはなんの会社が不思議がっていましたが、最後の最後で呪いのゲームを作った人物・ベックの会社だと後でわかります。
ケイラが追っていた人物は意外にすぐそばにいたというオチですね(この伏線が効果的だったかといえば微妙)。
ちなみにKismetは元々アラビアの言葉らしく、運命や配分という意味です。
誰かが苦しみ、一握りの人々が幸福を得る。そんな社会の運命から逃れられないというメッセージがあるのでしょう。
最後のまとめ
映画『チューズ・オア・ダイ 恐怖のサバイバルゲーム』は、呪いのゲームに関わった人々が悲劇に巻き込まれる過程を描いていましたが、ホラーとしての怖さやスリルがなく、物語としても全然面白くない駄作でした。
近年はNetflix映画もハズレが少なくなってきたと思っていた矢先にかなりの駄作に当たってしまい、残念でした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。ネットフリックス『チューズ・オア・ダイ』レビュー終わり!
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