Netflix韓国映画『カーター』(Carter)は、記憶を無くしたスーパーエージェントが追っ手を殺しまくる超ド級のバイオレンスアクション!
作品情報・キャスト、あらすじ・見どころ、ぶっちゃけ感想・評価、カーターの正体やストーリーのラスト意味考察!
ストーリーネタバレあらすじ結末解説を知りたい人向けに徹底的にレビュー!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
作品についての視聴者・口コミアンケートも投票お願いします↓
Netflix韓国映画『カーター』作品情報・キャスト
原題:『Carter』
ジャンル:アクション・スパイモノ
監督:チョン・ビョンギル(『悪女/AKUJO』)
脚本:ユン・ビョンシク/チョン・ビョンギル
監督のチョン・ビョンギルとユン・ビョンシクは兄弟で、映画『悪女/AKUJO』(2017)も一緒に作っています。
登場人物・キャスト紹介
登場人物 | キャスト |
カーター モーテルで目覚めた記憶のないスーパーエージェント。耳に仕込まれた装置から指令が入ります。 |
チュウォン (ドラマ『製パン王 キム・タック』) |
ハン・ジョンヒ カーターと関係のある北朝鮮の女性戦士。 |
チョン・ソリ |
アグネス カーターと関係のあるCIAエージェント。 |
カミーラ・ベル (『紀元前1万年』) |
ハナ ビョンホ博士の娘でウイルスの抗体を持っている。 |
キム・ボミン |
キム・ジョンヒョク(北朝鮮軍の中将) | イ・ソンジェ |
あらすじ
©︎Netflix
感染すると身体能力が向上して暴走し、13日以内に死亡する前代未聞のウイルス変異株が発生。
韓国のチョン・ビョンホ博士はそのウイルスに感染した娘のハナの治療に成功し、ワクチンを作るために北朝鮮へ行く予定でした。
しかしハナは何者かに拉致されます。
そんな中、カーターは場末のモーテルで記憶を無くした状態で目覚めました。
部屋の中は血だらけです。
カーターは突入してきたCIAエージェントにビョンホ博士を拉致した疑惑をかけられます。しかしエージェントたちは爆弾で吹き飛びました。
耳に埋め込まれた装置から声が聞こえ、カーターはハナの救助へ向かいます。
果たしてカーターは何者なのか?敵は韓国か北朝鮮か…
ネタバレなし感想・海外評価
記憶を無くした男が刺客を殺しまくりながら少女救出の任務に挑む!
『ボーン・アイデンティティ』の韓国版みたいな作品です。
ぶっちゃけストーリー性を重視する人には向かないと思います。
ただ荒っぽい破茶滅茶アクションの連続は見応えあり!
主人公・カーターが日本のヤクザを刺しまくるなどグロいシーンも多いので、残酷なのが苦手な方は注意してください。
おすすめ度 | 80% |
アクション頑張り度 | 95% |
ストーリー | 59% |
IMDb(海外レビューサイト) | 8.1(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 35% 一般の視聴者 40% |
※以下、『カーター』のストーリーネタバレありなので注意してください!
Netflix『カーター』ネタバレ感想・評価
ワンカット風アクション
本作の魅力はなんといっても縦横無尽のワンカット風アクション。
カメラが戦闘シーンをグルグル周り、主観・俯瞰の視点までせわしなく切り替わることで臨場感抜群でした。
「メタルギア・ソリッド」などのガンアクションゲームを夢中で2時間プレイした感じ。
カメラが後ろから迫って、追い越してから振り返り全体を写すワンカット風のアクション。
たまに繋ぎ方が若干カクカクしていて微妙なところもありましたが、細かいクオリティを追求するタイプの映画ではないのでご愛嬌でしょう。
またカメラが移動しまくることで、主人公・カータープラス味方の戦いという同時多発的なアクションが見られるのもポイント。
主人公・カーターだけでなく、少女・ハナや雑魚敵の視点まで盛り込むサービス精神も素敵でした。
アクションに振り切った男気(笑)
2時間のほとんどがアクションに費やされていました。
ブレインストーミング(集団発想法)で出たアイデアを1つも削らず全部詰め込んだみたいな、無理矢理感と気合いが感じられました。
飲み会で「オイラこんなアイデアありますぜ監督!」「そうか!採用だっ!」みたいな、制作現場の明るい雰囲気を想像してしまいます。
爆発やカーチェイスなど荒っぽいCG処理がされているシーンも多く、その辺りについては賛否両論になるでしょう。
アクションを種別でみていくと近接格闘のはわかりやすかったですが、中盤のカーチェイスやラストのヘリに宙吊りにされての戦いなど、何が起こっているかよくわからない上にリアリティもないシーンも多数。
ずっと主観アクションが続くので、見ていて疲れるのもあります。
ただ、これだけたくさんのアクションを詰め込んでくれた心意気に免じて、これらの弱点を許してあげたい気持ちになりました。
ごった煮ストーリー
- 記憶を無くしたエージェント
- 死に至る前にゾンビっぽくなるウイルス
- 韓国と北朝鮮の争いに加えてCIA、北の反体制派
色々な要素の詰まったごった煮ストーリーでした。
基本的に脳筋アクションなのでなんでもアリなのですが、ウイルスに感染した人間がみな一様にハゲ散らかして、一生懸命追いかけてくる姿を見て笑ってしまいました。
各国のエージェントと戦いながらゾンビっぽい雑魚敵も現れるという、少し散らかった印象の物語。
後半でゾンビがカーターたちの乗った車を追いかけてくる際、雑魚ゾンビ(感染者)が何気にお互い銃を撃ち合って倒れ、結果カーターたちがピンチを脱するという爆笑ご都合主義展開も見逃せませんでした!
考察
カーターの正体は?
©︎Netflix
ウイルスに乗じて北朝鮮や韓国を潰そうとしていた北朝鮮の反体制派の黒幕キム・ジョンヒョクとの回想シーンから、カーターは北朝鮮に亡命したと見せかけたCIAのスパイだとわかります。
アメリカで育ったカーターの本名はマイケル・ベーン。
スマホに送られてきたカーターの過去の動画に映っていた女性と、バスに乗り込んできたCIAの女性の顔が同じで、カーターは彼女(名前はアグネス)と恋愛関係にあったとわかります。
ストーリーを額面通りに受け取ると、カーターはCIAのスパイ活動として北朝鮮に亡命したフリをしたものの、妻ハン・ジョンヒと一緒になったことがきっかけで寝返った人物だといえるでしょう。
本当の記憶は謎!?
ただ1つ大きな謎が残っています。
なぜカーターが整形していたことをCIAのアグネスたちが知らなかったか?です。
反体制派ながら北朝鮮軍の中将であるジョンヒョクとの会話からすると、カーターは北に潜入前に整形していたはずです。
ならばCIAが整形させたと考えるのが妥当…。しかしアグネスたちは彼がマイケル・ベーンだと知りませんでした。
推測になりますがカーターはCIAの任務で北朝鮮に亡命すると見せかけて、CIAを裏切っていたのかも。
理由としては過去のトラブルがきっかけでCIAに命を狙われていたとかありそうですね。
もしくはカーターが第三の勢力と絡んでいたとも考えられます。
例えば中国政府です。
そう考えると、ハン・ジョンヒが戻した記憶は都合のいい場面だけを切り取った偽りの可能性があります。
ラストで列車の線路が爆破したのも、北朝鮮や韓国を混乱させたい中国政府の仕業か!?
確定はできないですが、いろいろ想像がふくらむ内容でした。
斬新なワンカット風の記憶つなぎ
全体的に“ワンカット風”のシーンが多かったですが、終盤で森でカーチェイスしているときに過去の記憶まで一気にワンカット風で繋いでいたのが斬新でした。
(カーターの髪が長く、娘ユニの髪もあるので過去の記憶だとわかる仕掛けです。)
「ワンカットみたいなつなぎなら時系列は一緒やろ」という視聴者の固定観念を逆手に取った巧みな演出だと思いました。
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