スペイン映画『荒れ野』ネタバレあらすじ解説
19世紀スペイン。少年ディエゴの家族は戦乱を逃れるため、荒野に住んでいました。
家から離れた場所にはいくつかのカカシがあり、その境界線から外に出ると怪物に殺されると教えられています。
父・サルバドールはまだ幼いディエゴに、家畜のウサギを殺せと言いました。ウサギを可愛がっているとディエゴはできません。ディエゴは母・ルシアが家事を手伝います。
ディエゴの誕生日、父・サルバドールは散弾銃を贈りました。母・ルシアは糸電話をプレゼントします。
父は、「幼い頃に両親から虐待を受けていた姉が怪物を見るようになり、窓から飛び降りで死んだ」と過去の話をしました。
父の手には傷跡があります。
そんな中、川に船が流れ着き、ナイフで首を切られた男がいました。サルバドールは男の手当をします。男はいつの間にか家の中に入り、ディエゴの銃で自殺しました。頭が吹き飛んだ死体を見たディエゴは、言葉を失います。
男の荷物に家族写真があり、父・サルバドールは死体を馬に乗せて「家族の元に死体を届けてくる」と言って旅に出てしまいました。
しばらくはディエゴと母・ルシアで楽しく暮らしていましたが、サルバドールが帰ってこないことにルシアは精神不安定で鬱のような状態に。
ディエゴは、父の姉が窓から飛び降りて死んだ夢を見ます。
ある日、母・ルシアは「怪物が見える」と言い出し、庭で散弾銃を何発も撃ちました。ディエゴには何も見えません。
別の日の夜、父の馬が外を走っておりドアの外に荷物があります。ディエゴは外に出ると、背の高い黒い怪物の姿を見つけ怯えました。
ディエゴはルシアの命令で、家から外に出られない生活を送るようになります。ルシアはナイフをディエゴの体に触れさせ、敵を殺す方法を教えました。
ルシアは片方は外に出ている糸電話で「こっちに来て」と話しています。
ルシアが首吊り自殺を図りますがロープが切れて落下。ディエゴは母が何かしでかさないようベッドに縛りつけました。
外から物音がします。糸電話を拾うと「見えるぞ」と聞こえ、ディエゴは怯えます。
ルシアはなぜか赤いドレスを着てテーブルに座り、ゆりかごで木の人形を揺らしています。反対側に黒くて細長い死体のような怪物がいます。
ルシアは「狙いは私だ」と言い、ディエゴを外に締め出しました。家の中からルシアの叫び声が聞こえます。ディエゴが中に入ると、母は胸から血を流し、手にはナイフを持っていました。
黒い怪物がそばによってきます。ディエゴが「僕の母さんだ、近づくな!」と言うと、怪物はあとずさり。ディエゴは怪物を銃で撃ちました。
ディエゴは家に油をまき、火をつけました。メラメラと炎が上がります。
ディエゴは外に出てルシアを手押し車に入れ、家から離れていきました。カカシがある境界地点にくるとルシアは「進みなさい…」と言い、ディエゴは境界線を越えます。
川のそばに来ると、母・ルシアはすでに死んでいました。ディエゴは母の死体を川に流します。瞳には黒い怪物が映っていました。
ディエゴの手には父・サルバドールと同じような傷がついています。ルシアの赤いドレスをちぎって手に巻き付け、ディエゴは荒野を進んでいきました。
Netflix映画『荒れ野』終わり。
最後のまとめ
Netflix映画『荒れ野』は、抽象的な恐怖を素晴らしい映像美で表現した傑作だと思います。
ダビド・カサデムント監督は絵画のような映像を撮影できるし抽象的なコンセプトの扱い方も上手いし、とても才能があると感じたので彼の他の作品も見てみたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『荒れ野』レビュー終わり!
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