Netflixアニメ『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』 (Vampire in the Garden)は、吸血鬼の王女と人間の女性が希望を求めて戦う壮大な百合物語…、かと思って見たらやっつけ仕事のようなストーリーペラッペラの残念アニメでした。
シーズン1は全5話です。
アニメ『進撃の巨人』や『甲鉄城のカバネリ』『SPY×FAMILY』を手がけるWIT STUDIOが制作!
しかし、片手間で作った感がヒシヒシと伝わってくるひどめの駄作でした(本作が好きだった人には申し訳ない。楽しめた人の意見が間違っているという気は毛頭ないのでご了承ください)。
キャスト・作品情報・見どころ・あらすじ、ネタバレ感想・ぶっちゃけ評価、ラストシーンやテーマ考察を知りたい人向けに内容をわかりやすくまとめました。
物語のクオリティかなり低いと感じてしまったので、行き過ぎた悪口にならないようギャグも交えてレビューしています。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目からどうぞ)
作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Netflix『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』作品情報・声優
英題:『Vampire in the Garden』
ジャンル:ホラー・ファンタジー・ヒューマンドラマ
監督:牧原亮太郎
副監督:田中洋之
制作:Wit Studio(ウィット・スタジオ)/Production I.G.
キャラデザイン:西尾鉄也(『NARUTO ナルト』『忍空』)
配給:Netflix
『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』 に原作はなく、映画『バブル』に続くWIT STUDIO×Netflixのオリジナルアニメ作品です。
WITのオリジナルということで話題性あるかと思ってましたが、Netflixのランキングには全く入ってこないですね…。
ちなみに、WIT STUDIO × CLAMP ×Netflixの『グリム組曲』が2024年4月に配信されました。
登場キャラ・CV
主人公・モモ|CV 潘めぐみ→純粋な心を持ちながら悲劇に巻き込まれる、よくいるタイプの記号的ヒロイン。個性が全くないです…。
吸血鬼の王女・フィーネ|CV 小林ゆう→キャラのビジュアルがあっさりしすぎでは?顔面には白と灰色の2色しか使われていないという…
Netflix『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』あらすじ
©︎Netflix
疫病と共にヴァンパイアが現れ、圧倒的な戦闘力を誇る彼らの前に人類は駆逐され、限られた地域での居住を余儀なくされていた。
ヴァンパイアと人間がお互いを殺戮する戦争が、もう何十年も続いている。
ある日、司令官の娘・モモは、遠征場所でヴァンパイアの少女が殺されたのを見てショックを受ける。モモは彼女が持っていたオルゴールを持ち帰って修理し、メロディを耳に刻んだ。
そんな中、ヴァンパイアの集団が空を飛んでモモたちの居住区を襲う。
街外れで1人泣いていたモモは、ヴァンパイアの王女・フィーネと出会った。
フィーネはモモが歌ったメロディを知っており、過去に一緒に暮らしていた女性・アリアと重ね合わせ、モモを窮地から救う。
モモとフィーネは人間からもヴァンパイアからも追われる身となる。2人はここではないどこかを求めて旅をするのだった…。
ネタバレなし感想・見どころ・海外評価
ストーリーはヴァンパイアと人間の二項対立という、よくある設定を上辺だけやったイメージ。
物語性を重視する人には向かないでしょう。
アニメーションのクオリティというよりキャラクター性格・個性・言動に魅力がなく、世界観・設定もツッコミどころ満載です。
WIT STUDIO本気のアクションもあまり見られません。
ちなみに内容は残酷で子供向けではないです。アレ?ターゲットをどこに向けたアニメなのでしょうか?
ちなみにIMDbでコメントしてる海外の人は「ストーリー展開が急ぎすぎ。20分×5話に詰め込むのは明らかな判断ミス」という意見がありました。
おすすめ度 | 20% |
世界観・設定 | 33% |
ストーリー | 32% |
キャラの魅力 | 20% |
IMDb(海外レビューサイト) | 7.0(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家83% 一般60% |
※以下、Netflix『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』のストーリーネタバレありなので注意してください!
『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』ネタバレ感想・酷評
時間や予算が足りなかったの?
キャラデザインと世界観のミスマッチ
人間と吸血鬼が殺し合う『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の世界観は非常にシリアスです。
にもかかわらず、キャラクターが顔に凹凸やシワの少ないのっぺらぼうみたいで、溶け込んでいない印象でした。(西尾鉄也さんのデザインの好みもあるのでしょうけど)
特に、ヴァンパイアの顔面は瞳も含めて白と灰色しか使われておらず奥行きゼロ。
©︎Netflix
のっぺりしたキャラと殺し合いの緊張感が一致しておらず、チグハグ過ぎる世界観に跳ね返されました。没入感ゼロです。
クリオネのバッカルコーン!?
ヴァンパイアがコウモリ形に変身するのはまだわかりますが、薬でブーストしたヴァンパイアが、捕食時に頭からバッカルコーン(触手)を出したクリオネみたいなモンスターに変形するのも違和感。
デザインもっとなんとかならなかったんですかね?
キャラの行動原理がボロボロ
『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』はキャラクターの行動原理もひどかったです。
一番ブレブレだったのはモモの母の軍司令官・ノバラ。
モモがフィーネと一緒に逃げようとしたときは部下に撃てと命令し、最終回ではモモを救おうとしています。
頭で考えればディストピアでメンヘラ化しているので行動に一貫性がないという解釈もできますが、描き込みが足りず映像を見ていてもダイレクトに伝わってきません。
あと『アバター』の軍曹みたいにロボに乗ったカギュウ。彼は軍を裏切ったモモを連れて帰って司令官・ノバラを失脚させたかったようですが、彼が実行部隊なのかお偉いさんなのかわかりませんでした。
カギュウの態度がデカいのでノバラの1個下くらいの階級に見えますが、偉いなら最新兵器は部下に試させなさいよ。
あと途中の集落にいたヴァンパイア娼館の店長も、「フィーネ王女!」とか擦り寄ってたくせに、自分がピンチになると「アイツらが来たせいで!」ところっと豹変。
ヴァンパイアの王女のはずがタバコ屋の看板娘くらいの扱いなのが笑えました。
設定が適当なディストピア
最初にモモたちが住んでいた地域は、旧共産圏・現ロシアっぽいのですが、他に色々な国があるようです。
軍部はヴァンパイアの苦手な光を兵器化しています。一応科学力はそこそこっぽいのに、他の地域についてはあまり情報を持っていません。
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